藤沢版【11月21日(金)号】
心を込めて合唱練習する団員たち=12日、藤沢市民会館

藤沢合唱団 平和への願い歌にのせ 記念公演で『無言館』披露

 藤沢合唱団(永山園子団長)は29日(土)、藤沢市民会館で創立45周年記念コンサートを開く。公演の目玉の一つが組曲『無言館』。長野県に実在する戦没画学生慰霊美術館を題材にした楽曲だ。戦後80年の今、公募団員も合わせた総勢65人で平和への祈りを込めて歌う。

 無言館(長野県上田市)には、戦地へ赴き亡くなった画学生たちが出兵前に風景や家族、恋人などを描いた作品が展示されている。

 同曲は、こうした背景や展示作品を基に作られた組曲。全10曲を通し、戦争の悲惨さや遺族の無念を描いている。永山団長は「志半ばで亡くなった若者たちに思いを馳せて歌いたい」と話す。

 普段から歌に込められたメッセージを届けることを大切にする同団では、約1年前に戦後80年に合わせた発表を企画。春ごろに同曲を共に歌う公募団員を募ると、「想像を超える人が集まった」と永山団長。「無言館なら歌いたい」と初めて参加した人もいた。

 上田市出身の藤村ちづ子さん(84・茅ヶ崎市在住)もその一人だ。「館内で見たそれぞれの物語がずっと胸に残っている。合唱で、戦争は絶対いけないと訴えたい」と力を込める。

「今」生きる糧に

 実際に戦争を経験した世代も合唱に参加する中、指揮を務める中村拓紀さん(42)は「自分が指導してもいいのか」と葛藤したという。だが「ここで踏み込まなければ、今後この歌を演奏する機会が失われ、忘れられてしまうのでは」と、現地を訪れるなど作品と真摯に向き合ってきた。「聴いた人が実際に訪れてみたくなるような演奏にしたい」と意気込む。

 コンサートでは、10曲のうち『無言館』『一枚の絵』『戦死』『祖母』『海』、そして終曲『今』を披露する。「ただ可哀想というだけでなく、今を生きる私たちの糧にできる何かを聴く人の心に届けられたら」

 公演では他に、童謡や観客も参加できる曲など23曲を披露。午後1時30分開演で、チケットは大人1千円、中高生300円、小学生以下無料。当日券取り置き可能。問い合わせは永山さん【電話】0466・33・2248。
5区を走った大川選手(プレス工業(株)陸上部提供)

プレス工業(株)陸上部 ニューイヤー駅伝出場へ 2年ぶり13回目の切符

 藤沢市を拠点とするプレス工業(株)陸上競技部が3日、2026年元日に開催される全日本実業団対抗駅伝競走大会(ニューイヤー駅伝)への出場権を獲得した。埼玉県熊谷市で行われた予選会・東日本実業団対抗駅伝では、28チーム中11位で本戦への切符を手に入れ、2年ぶり13回目の出場を決めた。

 予選会は、熊谷スポーツ文化公園陸上競技場および公園内特設周回コース(7区間/74・6キロ)で実施され、上位13チーム(記念大会枠を含む)が獲得できる本戦出場権を争った。また、同大会はこれまで公道開催だったが、運営費の高騰などを理由に今回から周回コースに変更された。

 通常と異なる環境下、チームは1区の熊谷真澄選手が10位とまずまずの滑り出し。2区でケニア出身のムソニ・ムイル選手が故障明けで本来の走りができず、18位まで落とす想定外の展開となったが、その後の日本人選手が粘りを見せた。3区の橋本龍一選手が5人を抜き13位まで順位を押し上げると、続く4区の滋野聖也選手が区間4位、5区の大川歩夢選手が区間5位の快走を見せ、チームは総合3時間34分47秒でゴールした。

悔しさ糧にチーム再構築

 前回大会でニューイヤー駅伝出場を逃した同部。これまでは個人種目に焦点を当てることも多かったが、今年に入り、本戦で15位以内に入ることをチーム目標に掲げ、約1年をかけて駅伝に注力してきた。

 4区を走った、3000メートル障害で日本選手権4位入賞の実績を持つ滋野選手は「個人的には区間賞を狙っていたが12秒差で届かず悔しさはある。しかし、チームとしてニューイヤー駅伝出場を決められて、ほっとした」と安堵の表情を見せる。5区で1万メートル日本選手権6位入賞経験を持つ大川選手は「大きい走りが自分の持ち味。ニューイヤー駅伝では重要区間を任せてもらえるよう調整していきたい」と意気込む。3区の橋本選手は「会社が今年100周年を迎えた。15位以内と言わず、上位を目指し、今大会でチームとしても新たな一歩を踏み出したい」と熱い思いを語った。

 下里和義監督は「今年はこれまでよりも心を鬼にして厳しい練習メニューを重ね、チャレンジできるチームに仕上がった。駅伝に集中してくれた選手たちには感謝の思い」と、本戦での活躍に期待を寄せた。

辻堂エリアに特化したフリーマガジン「辻堂の栞」の仕掛け人 星野 恵さん 辻堂在住 52歳

自然につながれる場に

 ○…辻堂に暮らして16年、地域への深い愛着を胸にフリーマガジン「辻堂の栞」を創刊した。辻堂の歴史や活動的な人、知られていない良店などを紹介し、これから新しく辻堂を知る人と長年まちを支えてきた地元民を「自然につなげる場」になることを目指した。約5カ月の準備期間を経て、「やっと形になった」と安堵と達成感の表情を浮かべる。

 ○…横浜市出身。娘が小学生の時にはサーフィンの稽古のため週に3〜4回、車で1時間ほどかけて辻堂に通っていたが、練習の本格化に伴い移住した。海のそばでのびのびと暮らせる環境を期待してのことだったが、住み始めるとそれ以上に、困った時に助け合えるような人々の結びつきが魅力だと感じるように。約10年前に飲食店を開業した際には、客を紹介してくれるなど、周囲の温かいサポートが励みになった。現在は「自分も支える側にならなければ」との思いから、独立を目指す若者に自身の店舗を貸し出す活動を行う。マガジンの発行も、こうした地域への恩返しの一環でもある。

 ○…趣味は食べることと旅行すること。特にお気に入りの旅先は、料理の勉強も兼ねて訪れることが多い沖縄県だ。「自分が興味のあることを突き詰めるのが好き」といい、旅行中や休日の外食でも「この料理には何が使われているんだろう」と探求心は止まらない。

 ○…「『辻堂の栞』発行はゴールではなく、スタートライン」。マガジンを「これを見れば辻堂のことが分かる」というような存在に成長させることが目標だ。「今後、誌面を通じて紹介してきた辻堂の飲食店やサーフショップなど、あらゆる要素を一つにまとめ、地域全体を盛り上げるイベントなども開催できたら」と前を向いた。
「辻堂の栞」を手にする星野さん(左)ら

もっと知って辻堂の魅力 フリマガ「辻堂の栞」発刊

 辻堂エリアに特化したフリーマガジン「辻堂の栞」が先月、誕生した。発行元は地元有志7人からなる「辻堂の栞実行委員会」。同誌は1万部ほど発行され、辻堂周辺の施設や横浜の飲食店などに配架されている。

 発起人の星野恵さん=人物風土記で紹介=は10年ほど前から辻堂で飲食店を営んでいる。大型マンションの新設などで今後の人口増加を見据え、まちの魅力をもっと多くの人に知ってもらうために何かできないか考えていたところ、誰でも自由に手に取れる雑誌の発行を思いついた。

 実行委員メンバーは皆、編集や記事執筆は未経験。それぞれが本業の合間を縫って取材や協賛集めに一軒一軒足を運んで制作に取り組み、発案から約5カ月で発行にこぎつけた。

 記念すべき第1弾のカバーは地元ゆかりのアーティスト・ボンジュールイシイさんが手掛けた。表紙をめくると、南側の施設・店舗マップ、おすすめの飲食店や地域での防犯活動、地元の歴史、活躍している人の紹介など盛りだくさんの内容がずらりと並ぶ。

 「ストーリー性のある構成にこだわった自信作」と笑顔を浮かべる星野さん。「地元の人はもちろん、他の地域から辻堂を訪れる人にも遠足の栞のように楽しんで見てもらえたら」。

 今後は年4回ペースで発行していき、次号は年末年始に発行する予定という。
ゴルフ場に移設した竹のゲートの前に立つ生徒ら

ゴルフ場に竹のゲート 翔陵高生らが制作

 藤沢翔陵高校の生徒が11月15日、鎌倉パブリックゴルフ場のスタート口を竹のゲートで飾った。県内で竹林整備をしながら自然素材を生かした空間演出や造形制作を行う団体「Bamboo Project Japan」協力の下、10月末の文化祭用に作り上げたものを移設。色鮮やかで斬新な形は、ゴルファーを楽しませている。

 藤沢市アートスペース関係者の紹介で、同団体の関口修代表が生徒に約2カ月、計10回のワークショップを開いた。地元産の竹を細長く切り、ペンキで塗装。それを円状に組み合わせ、立体的なアート作品が完成した。「成果物を無駄にしたくない」と生徒らが思っていたところ、ゴルフ場を運営する朝日観光(株)で支配人代行を務める磯ヶ谷優樹さんの目に留まり、再設置が実現した。

 生徒の一人、小間騎士さん(1年)は「予想の斜め上をいく出来に仕上がった。『これ作った人は誰だ?』と驚いてほしい」と笑顔で語った。
強盗役(左)をなだめる行員ら

「まだ?早く金出して」 かなしんで防犯訓練

 かながわ信用金庫藤沢営業部で13日、藤沢警察署協力の下、強盗が窓口に現れるのを想定した防犯模擬訓練が行われた。

 強盗に扮した警察官は、入店するとまっすぐ窓口へ。「静かにしろ金を出せ、警察を呼ぶな」と書かれた紙を行員らに見せて牽制し、刃物で脅しながら金を要求。行員らは強盗役を落ち着かせようと試みながら対応にあたった。十数分のやり取りの末、強盗役は駆けつけた警察官らに制圧された。

 窓口対応をした行員の月野柊花さんは「緊張した。声を荒げられた時、なんて返せばいいか分からなくなった」と心境を振り返りつつ、実際に強盗が現れた際は「周囲の人にすぐ伝えるようにしたい」と話した。

 同営業部部長の松浦功さんは「強盗はいつ来るか分からないし、いざ来たらパニックになると思うので、多くの人の目で見て特徴を覚えることが大切」と感想を述べた。
湘南地区のラーメン約30杯の絵と奥山さん

愛するラーメン、筆で表現 奥山さんがチャリティー原画展

 俳優でタレントの奥山佳恵さんが描いたラーメンの原画展がきょう21日まで、藤沢市役所分庁舎1階で開かれている。

 ある日、ウェブ連載の仕事が舞い込んだ奥山さん。全国各地を訪れる中で、「どのまちにも推しの一杯があるはず」と好きなラーメンを紹介することに。講演会のスタッフやタクシー運転手などにおすすめを聞き、7年間で食した数は209杯。それらをペン画や水彩画などにしていった。

 同展では、湘南地区の30枚を展示中だ。20年以上前に市内に移住した奥山さんは「絵を見た人たち同士で思い出を語り合ったり、食べたくなって実際に食べに行ったりして楽しんでもらい、ラーメンで地域を元気にしたい」と来場を呼びかけている。

 各日午前9時30分〜午後4時30分。入場無料。ポストカードやシール、Tシャツなどグッズの売り上げの一部は、市の愛の輪福祉基金に寄付される。同様の原画展は12月11日(木)〜14日(日)、市役所本庁舎1階でも開催。

 問い合わせは同展実行委の斎藤さん【携帯電話】090・3536・5239。

松岡 洋一さん(63)松岡タイル 「センス」の探究は続く タイル張工

 手先の技術、体力、計画性、顧客の要望を聞く力、そして美的な感性--。それらを全て兼ね備えなければならないのがタイル張工だ。「重要なことは自分のセンスと、顧客の要望や建物の用途との擦り合わせ」と強調する。

 同じくタイル張工だった父の影響で、19歳でこの世界に飛び込んだ。修業は10年間。現場で力仕事と細かな仕事を同時にこなす日々に「きつかったが、手に職をつけたいという気持ちが強かった」と振り返る。先輩の仕事や施工事例を見て道具の使い方を学び、張り方のセンスを磨いた。

 修行時代から店を経営する現在まで手掛けたのは、多くの一般住宅はもちろん、市民センターや学校、東京駅地下や有名旅館の浴場など。「お客さんに喜んでもらえて、仕事が永久的に残ることがやりがい」

 表彰は「藤沢技能職団体連絡協議会を始めとする皆さんのおかげ」。作業の機械化が進む中、手作業の時代を知る職人として後輩に助言も行う他、更新される新しい製法や道具への探究はこれからも続く。「体が動く限り働きたい」と誓う。
クリーンキャンペーン中の社員ら(提供)

地域をきれいに (株)ニッセイエコが清掃活動

 用田で製造業を営む(株)ニッセイエコ(稲村学代表)が3日、本社の所在する地域周辺のクリーンキャンペーンを行った。

 20年以上続く年2回(5月、11月)の恒例行事。従業員50人が用田バイパスや藤沢厚木線などで、40リットルごみ袋50袋以上のごみを清掃した。

 同社工場は菖蒲沢の工業地帯と、用田の住宅街に隣接している。5月と11月の取り組みだけでなく、毎週月曜日にも会社周辺を清掃している。ごみの目隠しになる雑草などの除去も市の許可を得て行っており、「20年前は目立っていたバイパスのビン・缶のごみも、最近はあまり見かけなくなった」と同社。「近隣地域の住みやすさに寄与し、これからも地域の一員として活動していきたい」としている。
『瓦版 黒船図 海陸御固御役人附』(抜粋)国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館提供

幕末から明治生活の変化たどる 藤澤浮世絵館で企画展

 辻堂駅北口の藤澤浮世絵館で企画展「黒船来航-幕末・明治の浮世絵-」が開催されている。12月14日(日)まで。

 幕末の開国から明治中期まで、文明開化による生活や風景の変遷を53作品でたどる。市所蔵の作品の他、国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館やICU図書館コレクションが並ぶ。

 東海道五十三次コーナーでは黒船来航を知らせる瓦版が展示されている他、開港後の横浜を活写した歌川貞秀の『横浜開港見聞誌 初編・二編』や、当時の英国の新聞に掲載された外国人による日本の絵を見られる。

 藤沢宿コーナーでは江戸幕府14代将軍の徳川家茂の上洛を描写した歌川芳盛の『末広五十三次 藤沢 南期乃松原』や、戊辰戦争を雪合戦に見立てた三代歌川広重の『むつの花子供の戯』を展示。江の島コーナーでは開国後に輸入された「洋紅」を用いて幕末の江の島を描いた二代歌川広重の『相州七里ヶ浜 江之島金亀山遠景之図』や、英国の新聞に描かれた島内の洞窟の絵が展示される。

 企画コーナーでは明治以降の日本を紹介。歌川国利の『東京名所づくし』や、福沢諭吉が著した物理の教科書『訓蒙窮理図解』、生活様式の移り変わりを戯画化した歌川芳藤の『本朝伯来 戯道具くらべ』などが展示されている。

 同館学芸員は「作品から江戸と明治の連続性が分かる企画展になっている。文明開化を少しずつ受け入れていった当時の空気を楽しんでもらえれば」としている。入場無料。開館午前10時から午後7時。(問)同館【電話】0466・33・0111
競技に取り組む参加者ら(藤沢商工会議所提供)

そろばんの技競う 児童生徒97人が参加

 そろばんの普及、振興を進める藤沢珠算教育振興会(岡田寛和会長)と藤沢商工会議所が主催する「第68回全藤沢珠算競技大会」が9日、藤沢商工会館で行われた。当日は市内を中心に児童生徒ら97人が参加。日頃の練習の成果を競った。

 同振興会に加盟する市内と近隣自治体の珠算教室会員らを対象に実施されている大会。MVPには個人総合種目、読上暗算、読上算で優勝した望月海琴さんが選ばれた。

 各部門の優勝者は次の通り。敬称略。

 【個人総合】小学1年生以下▽瀨野慈叡/2年▽宮本悠正/3年▽服部海斗/4年▽倉林聖/5年▽佐々木愛奈/6年▽森奨真/学生・一般の部▽望月海琴

 【読上暗算】小学2年以下▽小野蓮太/3・4年▽服部海斗/5・6年▽森奨真/学生・一般▽望月海琴

 【読上算】小学2年以下▽佐相芽苺/3・4年▽小川拓海/5・6年▽藤井琳太郎/学生・一般▽望月海琴
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米を手にする相原会長(左)と鈴木市長

藤沢法人会 創立75周年 地元産のコメ、市に寄贈

 (公社)藤沢法人会の相原厚志会長が13日、藤沢市役所を訪れ、市に藤沢産のコメを寄贈した。同法人の創立75周年記念事業の一環。食糧支援として市社会福祉協議会を通じ、市内の子ども食堂へ配られる。

 寄贈したコメは「はるみ」「キヌヒカリ」「てんこもり」の3種で、5kgを63袋、30万円相当。同法人はこれまでも車いすや交通安全教室で使う歩行者用信号機、津波フラッグなどを市に贈ってきた。今回は物価高が続く中で需要の多いコメを寄贈することに決めた。

 コメを受け取った鈴木恒夫市長は「市政が目指す子どもたちの健やかな成長の理念に共鳴してくれ、助かる」と感謝の意を示した。
熱弁を振るう建設会社の社長

「仕事」に興味津々 湘洋中で職業講話

 社会人の生の声を聞いてもらおうと、湘洋中学校で17日、職業講話が行われ、同校の2年生約250人が参加した。

 この日講師として招かれたのは、建築や製造、福祉やメディアなどの分野で働く10社の社員ら。中高生にキャリア教育を行うNPO法人アスリード協力の下、社員は講師となり、それぞれの事業内容や働くことの意義を熱く語った。建築工事の際に設計図に基づき敷地に縄や紐を張って建物の外形や位置を示す地縄張りなど校庭で実施する講話もあり、生徒は興味津々だった。男子生徒の一人は「お金を稼ぐだけでなく、仕事にやりがいをもつのが大切だと思った」と感想を述べた。
広島・長崎両市長が参加したパネルディスカッション

戦後80年平和式典 200人以上が参加

 戦後80年を迎え、平和の尊さを未来に伝える「戦後80年平和式典」が15日に藤沢市民会館小ホールで行われ、202人が来場した。藤沢市の主催で、市制施行85周年記念事業の一つ。

 式典では、松井一實広島市長と鈴木史朗長崎市長が、鈴木恒夫市長と市主催の平和学習広島・長崎派遣プログラムに参加した学生らと登壇。パネルディスカッションを行い、被爆地の被害や戦後の歩み、藤沢市の平和への取り組みを紹介した他、広島・長崎両市長が学生の質問に答える場面があった。

 その後は市内に居を構えていた絵本作家の故・かこさとしさんの遺作で、戦争をテーマにした絵本『くらげのパポちゃん』の児童らによる朗読が行われた。また、幼少期にイラン・イラク戦争により孤児院で過ごした経験を持つ俳優のサヘル・ローズさんによる講演や、平和学習に参加した児童による平和へのメッセージが朗読された。式典に家族で参加した市内在住の40代女性は「戦後80年について家族で話すいいきっかけになった。自分事として平和について考えていきたい」と話した。
まちづくりに対する思いを熱く語る相澤氏

藤沢有志の会 「相澤さん、おめでとう」 第8代会頭就任を祝福

 亀井野に本社を構える建設会社(株)湘南営繕協会の最上重夫社長が代表を務める「藤沢有志の会」は14日、藤沢商工会議所第8代会頭・相澤光春氏(相澤土地(株)代表取締役)就任祝賀会を開催した。地元ゆかりの議員や関係者が多数出席した。

 「おめでとうございます」。会の冒頭、最上社長があいさつすると会場は拍手で沸いた。

 鵠沼小、鵠沼中時代の後輩にあたる最上社長は「私が普段携わっている土地整備には行政だけでなく、商工会議所の協力も必要不可欠。市民に目を向けた住み良い藤沢になることを切に願う」と述べ、相澤氏の会頭就任に期待感をにじませた。

 その後、マイクを手にした相澤氏は「身にあまる光栄」とした上で、「まちづくりを意識したのは『明るい豊かな社会を築き上げよう』と27歳で藤沢青年会議所に入った頃から。商工会議所では新たに『継続と進化』を掲げ、まちの憩いとして『緑』を大切したい。今後も人口が増え、潤いや活力があり、若い子ども連れの母親が歩いている風景を思い浮かべながら、皆さんと共にまちづくりに取り組んでいきたい」と熱弁を振るった。

パラオに日本の桜を 28日に慈善交流会

 市内在住の華道家・横井紅炎さんが11月28日(金)、カトリック藤沢教会(鵠沼石上1の1の17)で平和と文化交流のためのチャリティーイベント「花ライブ&パラオ交流展」を開く。午後3時から4時30分。

 太平洋戦争で日米の激戦が繰り広げられたパラオ。当時、現地の人々と現地の日本人が「桜の花見」を通じて交流したという逸話になぞらえ、横井さんはこれまでも現地での生け花イベントを開催してきた。コロナ禍で活動が途絶えたが、戦後80年の節目を迎える今年、交流を再開しようと、費用の支援を募っている。

 当日は午後3時からトークショー、3時30分から生け花ライブ、4時からパラオ料理の提供が行われる他、パラオで撮影した写真の展示も。
リハーサルする伊輝さん(左)。本番は生ドラムを演奏

生ドラムの躍動、感じて 12月に障害者音楽ユニット演奏会

 音楽活動を軸とした就労支援施設「Music of Mind」(大庭・島本範子理事長)の利用者18人によるコンサートが12月20日(土)、新堀学園ライブ館3階楽友ホールで開かれる。

 毎回好評を博している音楽公演。今回はダウン症ドラマーの伊輝さんを中心に、同施設利用者で構成する障害者音楽ユニット「ふぇありーないん」のメンバーが出演。80年代歌謡曲やジャズの名曲、オリジナル曲など幅広い楽曲を歌や手ぶりも交えながら届ける。

 伊輝さんは自身も大ファンという「東京スカパラダイスオーケストラ」の「ダウンビートストンプ」など、ソロ曲含む16曲を演奏。練習ではドラム演奏だけでなく、苦手な掛け声の演出も懸命に取り組んできた。

 当日は市内で活動する太鼓チーム「湘南美晴太鼓」、3ピースバンド「KEI`Z」によるゲスト演奏も。

 「生ドラムならではの迫力を楽しんでもらえたら」と島本理事長。

 午後1時30分開演(開場30分前)。全席自由1800円。車いすでの入場可。(問)同施設【電話】0466・86・7857
ふじキュン♡とパシャ

デフリンピック開幕 「ようこそ藤沢へ」 ポルトガル選手団を歓迎

 聴覚に障害のあるアスリートによる国際大会「デフリンピック」の日本初開催に合わせ、県は12日、事前キャンプ地としてアサンテスポーツパーク(善行)を提供したポルトガル選手団との交流イベントを行った。

 体育館には柔道や陸上、自転車、水泳、射撃の代表選手とスタッフらが登場。会場に集まった県民らは「拍手」の手話で迎えた。

 その後、ポルトガル選手団と県民らは手話通訳を介しながら各国の伝統文化の紹介やラジオ体操、縁日をイメージした射的、習字などの体験を楽しんだ。

 前回大会柔道金メダリストのジョアナ・サントス選手は「とても楽しく力をもらえた。日本に来ることができて光栄」と話し、またジョアナ選手は自身の名前を漢字に変換した「徐亜奈」を熱心に書きながら「難しいけれど、これからお手本を見ずに書けるよう練習したい」と笑顔を見せた。

 別日に石川小学校で行われた交流事業に参加し、「楽しかったから」と同イベントにも足を運んだという小学4年の女子児童は「大会も直接現地で応援したい」と思いを述べた。
盾を持つ鵠沼中の女子駅伝メンバーたち

県中学駅伝、鵠沼中が女子3位 快走でつなぐたすきリレー 「目指すはベスト8」いざ関東へ

 県中学校女子駅伝競走大会が11月1日、横浜八景島・海の公園周回コース(5区間/11・93Km)で行われ、藤沢市代表として出場した鵠沼中学校が42分52秒で3位入賞を果たした。優勝校は全国大会へ、上位4校は同30日(日)に群馬県で行われる関東大会への出場権を手にした。同校が目指すのは「ベスト8」だ。

 昨年、大会史上初の4連覇を果たした同校。5連覇がかかっていたが、惜しくも優勝を逃した。

 2区を任されたキャプテンの青栁楓さん(2年)は「初めての県駅伝で緊張してしまった」と悔しさをにじませる。それでも4区の岩倉颯希さん(2年)は区間賞を獲得。「(区間賞は)自分でもびっくりしているけれど、タイムには満足していない」と大会を振り返る。大舞台を前に、元キャプテンでアンカーを務めた石井香穂さん(3年)は「笑顔でゴールしたい」と意気込む。

 選手を見守ってきた林嗣監督は「体調崩さず、がんばってくれた。関東も練習と準備をしっかり積み上げて実力を出してほしい」と背中を押す。

スローガン胸に

 はちまきに刻まれた「気持ちで勝つ」、部室には「信じて勝つ」のスローガン――。

 そんな走りを体現しようと、現在選手たちは週5回の練習に励んでいる。普段は陸上部でそれぞれ中・長距離種目に取り組んでいるが、最近は皆で走り込みを重ね、入賞に向けた練習に余念はない。

*  *  *

 県大会の順位は女子1位が松浪中(茅ヶ崎市)、2位が鵜野森中(相模原市)、3位が鵠沼中、4位が東橘中(川崎市)。鵠沼中と共に同大会へ選出された片瀬中は41位だった。6区間/17・2Kmで競った男子は1位が成瀬中(伊勢原市)、2位が富士見中(川崎市)、3位が茅ヶ崎一中(茅ヶ崎市)、4位が塚越中(川崎市)。藤沢市からは明治中と大庭中が出場したが、それぞれ13位と26位で関東には手が届かなかった。
兄と同じ背番号2をつけてバットを振る大波君

湘南学園小大波君 ベイジュニに選出 応募は過去最多千人超

 湘南学園小6年の大波健君がこのほど、ベイスターズジュニアに選出された。同チームは毎年神奈川県内外の小学6年生を対象にセレクションを実施。今年は過去最多の千人を超える応募があり、16人が選ばれた。大波さんは唯一の藤沢市出身メンバーとして、12月26日から開催の12球団ジュニアチームナンバー1を決める「NPB12球団ジュニアトーナメント2025」に出場する。

俊足武器に日本一へ

 「鵠洋パイレーツ」に所属する大波君。3つ上の兄・航さんの影響で野球を習い始めた。航さんも3年前にベイスターズジュニアに選出されており、兄の背中を見て目標にしてきたという。

 3次まで行われたセレクションでは、2次でバッティングの調子が良くアピールができたものの、3次は悔しさの残る結果となった。それでも「受かると信じて待っていた。合格通知が来た時は、めちゃくちゃうれしかった」と少しあどけなさの残る顔で笑う。

 30メートル4・09秒の速さで、応募者の中で一番足が速かったことが評価された。「打って、盗塁するなど、足を生かしたプレーをもっとしていきたい」と意気込む。

 12月の大会に向け、現在は土日のチーム練習に励んでいる。背番号はDeNAの牧秀悟選手、そしてベイジュニ時代の航さんと同じ「2」だ。「本選までに走攻守を最高の状態にしていきたい」といい、航さんからは「考えて野球をしろ。コーチからなぜ注意されたか、どこができていないか考えろ」とアドバイスされたという。

 兄からのアドバイスを胸に「ジュニア日本一」を目指し、チームへの貢献を誓った。
鈴木市長(中央)と市ソフトボール協会所属選手たち

市ソフトボール協会4選手 全国準優勝を報告

 藤沢市ソフトボール協会(吉田淳基会長)の選手4人が今年9月、40歳以上の男子によって編成されたチームで競う「全日本壮年ソフトボール大会」で、準優勝の成績を収めた。今月17日、選手らと吉田会長、宇根勝則理事は市役所を訪れ、鈴木恒夫藤沢市長に快挙を報告した。

 訪問した選手はソフトボールチーム「SBC 神奈川・小田原」メンバーで、同協会に所属している伊藤雄祐選手(44)、武田和彦選手(45)、綾部修選手(49)、矢口淳一選手(49)の4人。同チームは秦野市や山北町、藤沢市天神町など県内複数の拠点で活動しており、2022年には全国優勝を果たしている。今回は3年ぶりに県代表の座を勝ち取り、各都道府県予選を勝ち抜いた48チームと全国の頂点を争った。

 鈴木市長は準優勝をたたえ、「これからも生涯スポーツを楽しむ姿を見せて、市民の目標になってもらえたら」とコメントした。キャプテンの伊藤選手は「優勝目指して活動していたので悔しい思いはある。この経験を糧に来年はまた優勝できるよう精進する」と決意を新たにした。

年の離れた親友 くじら館で企画展

 「年齢も、性別も、作風も違う、でも仲良し」という2人の企画展が現在、ART&CAFE湘南くじら館(片瀬目白山1の3)で開かれている。会期は12月7日(日)まで。

 およそ40年前、鎌倉にあった陶芸教室で出会った園房江さん(93)と田中浩一さん(72)。園さんは元々絵画が専門だったが、作陶でも個性的な才能を発揮した。病気で右目を失明し、介護施設へ入居後も抽象画や手縫いのバッグなど創作意欲は衰えを知らない。田中さんは片瀬に窯を設けるほど陶芸にのめり込み、土や釉薬などにこだわった作品を生み出している。

 そんな2人が手がけた300点以上がずらり。開館は金土日曜の正午〜午後5時。(問)同館【電話】0466・21・9262。

混声コーラスの音色 1月23日光友会の慈善公演

 障害福祉サービスを展開している社会福祉法人光友会が来年1月23日(金)、藤沢市民会館大ホール(鵠沼東8の1)でチャリティーコンサートを開催する。開場午後5時30分、開演6時30分。

 コンサートでは、『ミスター・サマータイム』、『アメリカンフィーリング』などのヒット曲で知られ、NHK紅白歌合戦や万博など数々のビッグイベントにも出場経験のある男女混声コーラスグループ「CIRCUS(サーカス)」が出演。親子世代の4人が世代もジャンルも超えたハーモニーを奏でる。

 チケットは指定席3千円、1階自由席2500円、2階自由席1千円。収益金は福祉活動の啓発や障害者の社会参加を図るための音楽活動など、同会の福祉事業に役立てられる。

 購入申し込み、問い合わせは光友会チャリティー実行委員会【電話】0466・48・1500。
モルック棒を投げる小玉さん

29日に初の「ふじさわカップ」 ”モルック”の魅力とは

 フィンランド発祥のスポーツ「モルック」が藤沢で熱い。29日(土)に秋葉台公園軽スポーツ広場で、市内初の「モルックふじさわカップ」が開かれる。24チームが出場し、戦いを繰り広げる。

 モルックは、白樺の木でできた12本のピン(スキットル)に、3・5メートル先からモルック棒を投げて倒す競技。スキットルには数字が1から12まで降られ、1本だけ倒した場合はその数字が点数となり、複数本倒した場合はその本数が点数に加算される。先に50点ちょうどを獲ったチームの勝利だ。

 「この『ちょうど』が難しい」と話すのは、同大会を主催する湘南藤沢モルック協会の小玉徹さんだ。50点超えてしまうと25点に戻る。点数を数え、力加減を調節して狙う。「スキットルは倒れた場所で再び立てられる。相手があと何点かを見越して、わざと遠くに飛ばしたり、頭を使うことが必要となる」。

 頭脳戦とセンスが重要な競技だが、体力の有無に関わらず老若男女や体に障害のある人も楽しめる。「年齢差があっても同じ試合で戦えることが魅力」と小玉さん。市のスポーツ推進委員を務めていた際、新型コロナ禍をきっかけに誰でも楽しめる屋外スポーツとして始めた。「参加しやすく、やってみると奥が深い。日本中の人や外国の人とも気軽に交流できる」。大会に際しては「白熱すると思う。この開催を機に、藤沢のモルックをさらに盛り上げていきたい」とした。

成果発表やワークショップ 29日、辻堂で

 子ども向け教室や市の文化施設などが入居する「CoccoTerrace湘南」(辻堂神台2の2の2)で29日(土)、誰でも参加できるイベント「CoccoFes(ここふぇす)」が開かれる。午前10時から午後4時まで。雨天決行。

 当日は各テナントが主体となり、ダンスや空手、書道など日ごろの成果発表や、体験会、ワークショップなど盛りだくさんの内容が行われる。

 会場ではポップコーンの無料配布に加え、クレープやホットドッグなどキッチンカーが出店、綿あめやパンなどのフード販売も行われる。会場全体を使ったスタンプラリーでは、達成者には同施設マスコット「ここなん」が描かれた缶バッチが進呈される。

 「たくさんの人に気軽に来場してもらい、さまざまなテナントがあることを知ってもらえたら」と同施設担当者。

 問い合わせは同施設【電話】0466・34・8333。
コンクールで演奏する生徒ら(米山教諭提供)

鵠沼中ギター合奏部 4年ぶりの全国金賞 伝統の笑顔も魅せる

 日本ギター連盟主催の「第56回 全日本ギターコンクール」が10月19日、藤沢市民会館で行われ、鵠沼中学校ギター合奏部が「合奏部門〜学校の部」で金賞を獲得した。

 高校生も入り混じるコンクールだが、2021年には3大会連続の金賞受賞を果たした同部。22〜24年は、銅賞・銀賞・銀賞と悔しい結果が続いていたものの、今大会で4年ぶり4度目の金賞を手にした。

 同部は16年、現在の部活動指導員で指揮者を務める元教諭の米山成二(64)さんが設立した。ギター指導者の資格を持つ米山さんの指導の下、部は数年で実力を伸ばし、全国の常連に。

 今大会で引退する3年生も含め、主旋律を奏でる「アルト1パート」、ハーモニーを担当する「アルト2パート」、中音で和音を鳴らす「プライムパート」、低音を響かせる「バスパート」、最低音で全体を支える「コンバス・ギタロンパート」の5パートに分かれ、計64人で活動。部員の多くが中学校からギターを始めた。

 コンクール当日は、課題曲のマーチ『ウサギとワニ』と自由曲の『海鳥』を演奏。『海鳥』は今大会のために、作曲家の畑中雄大さんに依頼した藤沢をイメージした曲だ。鳥の視点から見た人々の生活や海の風景、カモメの鳴き声などを大小さまざまなギターで表現した。

 前部長の吉住彩花さん(3年)は「楽しそうに笑顔で弾くのが自分たちの強み」と話す。「鵠中スマイル」と呼ぶ笑顔は、部創設当時のメンバーから紡がれてきた伝統でもある。また同部での3年間を振り返り、「みんなと協力して一つの音楽を作り上げてきたのは一生の思い出。本当に楽しかった」と涙ながらに語る。現部長の似鳥なつ実さん(2年)は「先輩たちの意志を受け継ぎ、がんばっていきたい」と笑顔を見せた。
鳥尾さん(左)と新井さん

駅地下で無料コンサート 22日 アートスクエアで

 湘南台駅地下にあるアートスクエアで22日(土)、観覧無料の音楽イベント「Hello Music」が開催される。

 当日は2部制。前半は市内の小学校3〜6年生によって構成される吹奏楽バンド「六会リトルアンサンブル」による演奏が披露される。午後1時から1時25分まで。

 後半は『「日本一楽しい音楽の授業」湘南台スペシャル!』と題し、東京藝術大学卒業のオペラ歌手の鳥尾匠海さんとピアニストの新井瑛久さんが登場。YouTubeでの総再生数が2000万回を突破した人気の『鬼のパンツ』や、『アンパンマンのマーチ』などを披露する。小学生以下の子どもが対象だが、大人のみの観覧も可。午後1時30分から2時まで。

労災や年金、無料相談 27日 湘南台駅地下で

 神奈川県社会保険労務士会藤沢支部(古田雪美支部長)による「秋の街頭無料相談会」が11月27日(木)、湘南台駅地下アートスクエアで開かれる。正午から午後7時。

 県社労士会が社会保険労務士制度や労働・社会保険に関する法令のPR、市民サービス・社会福祉の一助になることを目的に、県内の支部ごとに毎年行っているもので好評を博している。

 当日は同支部会員(藤沢市・茅ヶ崎市・寒川町・鎌倉市)の社労士やかながわ労働センターの職員が労災や雇用保険、健康保険、年金、労働問題全般について無料で相談に応じる。パンフレットや資料も多数用意。

 問い合わせは古田支部長【電話】0466・22・0957。
「あんしんみまもりカード」が入ったオリジナルの防災ボトル

自分だけの防災ボトルづくり 若木医師のリメイク術

 タウンニュースでは災害の備えとして、万が一の時に役立つ6つのアイテムがまとまった「防災ボトル」を取り扱っている。自分用にリメイクする人もおり、クローバーホスピタル(鵠沼石上)で訪問診療や緩和ケアなどを担当する医師、若木美佐さんもその一人だ。

 病院の近くにあるコミュニティーカフェ喫茶古今で先月23日、「Cafeでもしバナゲーム」と銘打った催しが開かれた。若木さんが講師を務める中、「あなたにとって望ましい死とは?」をテーマに参加者同士が食べたいものや会いたい人、行きたい場所などを発表し合い、また今後の治療・療養を患者・家族・医療従事者があらかじめ話し合う「ACP(アドバンス・ケア・プランニング)」についてディスカッション。人生で大切にしたい価値観を家族や友人など大切な人と分かち合うきっかけづくりを目的としたカードゲーム「もしバナゲーム」も行った。

 最後は「もしもの時の防災ボトルづくり」。緊急連絡先やかかりつけ医、服薬情報といった必要事項を記入し、カバンに入れて携帯することで、救急隊による迅速な処置や親族などへのスムーズな緊急連絡につながる「あんしんみまもりカード」を同梱した。「耳栓やばんそうこう、数日分の薬など避難所生活に向けたグッズも入れてもいい」と若木さん。

 次回は12月25日(木)に開催。午後2時〜3時30分。参加費は無料。希望者はクローバーホスピタル広報企画課の中野さん【電話】0466・22・7111から申し込む。

60本から取り扱い

 防災ボトルの取り扱いは印刷なしが60本〜/770円、印刷ありが300本〜/880円(税込)。問い合わせは、タウンニュース営業推進部【電話】045・913・4141。

自然と歴史を体験しよう 23日 新林公園で

 自然や歴史に触れることができる催し「”秋のParkイベント”in新林公園〜自然と親しみ、昔遊びを体験!〜」が23日(日)、新林公園で開催される。午前10時〜午後3時。

 公園内を散策しながら生息する生き物や植物について知る「自然観察会」が午前10時〜、11時〜行われる。また、木の実や松ぼっくりを使ったクリスマスリースづくりのオープン ワークショップが午前10時〜、午後1時〜(各回先着15人)。

 小枝や木の実などで動物や昆虫の木工細工を作る「想ネイチャークラフト」と、けん玉やベーゴマなどを使った昔遊び体験は午前10時〜正午、または午後1時〜3時の間いつでも参加できる。

 参加費は自然観察会と昔遊び体験が無料、オープンワークショックと想ネイチャークラフトは1作品につき、材料費500円〜千円程度。

 その他、キッチンカーや駄菓子などの販売もある。全プログラム事前予約不要。雨天の場合は翌日に延期。

 問い合わせは主催の(公財)藤沢市まちづくり協会【電話】0466・46・7788。
今年度の受彰者

藤沢税務署 納税功労者を表彰 国税局長表彰などの披露も

 藤沢、茅ヶ崎、寒川の2市1町を管轄している藤沢税務署は13日、藤沢商工会館で納税表彰式を行った。

 適正な申告と納税を続け、納税意識の向上のための活動に尽力した個人や団体、管轄地域の小中学校から募った税の標語や、税についての作文、税に関する絵はがきの受賞者を表彰した。

 藤沢税務署(前田真宏署長)と関連団体の主催。東京国税局長表彰受彰者の披露なども実施。

 受彰者は以下の通り(敬称略)。

 【藤沢税務署長表彰】伊藤和司▽井形伸弘▽今井好一▽川延克己▽櫻井貴裕▽田中覚

 【藤沢税務署長感謝状】伊礼清子▽石井勇二▽加藤芳郎▽吉田和己▽田島義一▽三觜隆嗣▽萩原国彦▽石井孝憲▽公益財団法人藤沢市みらい創造財団▽公益社団法人藤沢法人会▽藤沢市立御所見小学校(租税教育推進校等)

 【県税事務所長表彰】三浦雅幸▽河合幸雄▽永山誠

 【湘南青色申告会会長感謝状】口元八百喜▽三浦伸子▽柳川猛昌

 【藤沢法人会会長感謝状】入内島早司▽西尾雄一郎▽杉田祐一▽富田桂司

 【税についての作文】小出百夏(聖園女学院中学校)▽岩田結花(茅ヶ崎市立梅田中学校)

 【税の標語】山下莉穂(藤沢市立大道小学校)▽中山愛美(藤沢市立石川小学校)

 【税に関する絵はがき】荻野紗帆(藤沢市立片瀬小学校)▽日置怜菜(藤沢市立大庭小学校)

 【局長表彰】村上進

 【神奈川県知事納税功労表彰】豊田直史▽村上進▽田邊勝利
命名者となった門山さん(中央)

愛称は「ライム」 えのすいのミナミアメリカオットセイ

 新江ノ島水族館は8日、同館で7月に誕生したミナミアメリカオットセイ(メス)の愛称が「ライム」に決まったと発表した。同日、館内で命名式が開かれた。

 愛称は9月から10月にかけて募集され、3099件の応募があった。同館は、母親の「ライラ」、父親の「ムサシ」の名前の一部が入っていることや生まれ月の夏のさわやかなイメージに合うことなどから愛称を「ライム」に選定したという。同愛称は501件の応募があり、抽選で門山紘己さん(6歳)が命名者に決まった。

 門山さんは「お母さんとお父さんの名前からとってつけました。うれしいです」とコメント。門山さんには賞品として同館の年間パスポートと公式キャラクター「あわたん」、オットセイのぬいぐるみが贈られた。

 同館によると、ライムは普段バックヤードで過ごしており、岩や台などによじ登るのが好きで、最近はイカナゴやカタクチイワシ、サンマなどを食べているという。ライムの様子は館内に展示された近況動画で見ることができる。

 命名を記念し、11月の土・日曜、および24日(月)に来場した各日1千人に親子のポストカードがプレゼントされる。