青葉区版【11月27日(木)号】
受賞を喜ぶ光田さん

県人権作文コンテスト 発言の責任訴え、優秀賞 もえぎ野中3年 光田さん

 第44回全国中学生人権作文コンテスト神奈川県大会の受賞者が11月19日に発表された。青葉区からは、もえぎ野中学校3年の光田小春さんが、審査員特別賞「ラジオ日本賞」に選出された。

 同コンテストは、次代を担う中学生が人権問題に関する作文を通して人権尊重について理解を深め、人権感覚を養うことを目的に法務省が開催している。今年は、県内318校から6万9499編の応募があった。最優秀賞4編、優秀賞12編、金賞14編、銀賞14編が選出された他、優秀賞受賞作品の中から審査員特別賞5編が選ばれた。

 光田さんの受賞作品『ジョークと差別の境界』は、ドイツのインターナショナルスクールでの経験をもとに、発言に伴う責任や価値観の尊重を訴えたもの。横浜市大会での最優秀賞受賞を受けて、県大会に推薦された。光田さんは、「自分の経験が評価され、個性が認められたのだと感じ、とてもうれしい」と受賞を喜んだ。

温かい交流を

 小学5年生から中学2年生まで、親の仕事の都合でドイツに住んでいた光田さん。多種多様な国籍の生徒が学び、文化が混在するインターナショナルスクールでは、文化や人種に関するジョークも交わされていた。

 コロナ禍初期、当時のうわさから「中国が発生源」「近づいたらうつるかも」といったジョークが流行った。「悪意はなく、中国人の生徒も笑っていた。でも、本当は傷ついた気持ちを言えなかったのでは、と思い、心に引っかかっていた」と光田さんは振り返る。

 「『ジョークと差別の境界』は、受け取る人の文化や価値観によって変わる。だからこそ、自分の価値観を押し付けず、フラットな視点で相手を知ることが大切だと思う」と光田さん。多様な背景を持つ人々が共に暮らす時代だからこそ、自分の発言が誰にどう届くのか慎重に考え、責任を持つべきだと訴える。差別は日常の中に潜むからこそ、「温かく、正しい交流が社会に広がってほしい」と思いを語った。
ゲームスポーツで交流する高齢者

ゲームスポーツ 高齢者の「居場所増」に活用 市若手職員がトライアル

 横浜市は、高齢者の社会参加と生きがいづくりの促進に、コンピューターゲーム等を使った対戦をスポーツと捉える「ゲームスポーツ」の活用を始めている。ボッチャやゲートボールのように普及を目指し、誰もがいつでも集まれる居場所の増加につなげたい考えだ。

 市の若手職員のトライアル事業として始まった”ゲームスポーツでシニアを元気にするプロジェクト”の一環によるもので、福祉施設での体験出前講座の実施や機材貸出、イベント出展を通じ、昨年度の開始から延べ700人以上の高齢者が参加した。参加者はほぼ100%が「楽しかった」と答え、「若い頃を思い出した」「久しぶりに大きな声で笑った」といった声を寄せている。

 体験中は初対面同士がハイタッチし、会話が弾む光景が見られる他、耳の聞こえが悪い人や認知機能の低下がある人なども、参加者同士で自然とフォローし合い、助け合いながらゲームを楽しんでいる。多世代交流イベントではシニアとキッズが対等に対戦し、ゲームに世代の「ボーダー」はないと感じられたという。

 若手職員によるプロジェクトは、本務と並行して推進されてきた。体を使うゲームもあるため、安全面への配慮が不可欠と、職員自ら安全マニュアルを作成して施設へ周知。また、講師として現場に出向くことで、参加者の生の声を聞き、プロジェクトの改善に活かす有意義な経験を得たという。目指すのは、ゲームスポーツをボッチャやゲートボールのように、「高齢者を元気にするツール」として地域ケアプラザなどの福祉施設に普及させること。ゲーム機が1台あれば「誰でもできる」この方法を広め、各施設がレクリエーションとして取り入れることで「誰もがいつでも集まれる居場所」を作ることが最終目標だ。

 昨年度27施設で実施した出前講座に対し、今年度は機材貸出が8施設から16施設に増えるなど、施設側が主体的に取り入れる動きが加速している。担当職員は「シニア世代が新しいことにチャレンジする姿は、周りの人間も勇気をもらえる。この体験が次のチャレンジにつながり、アクティブな高齢者が増えていけばうれしい」と話す。
警察人生37年の鎌田署長。10年前は警務課長として同署で勤務

青葉警察署 犯罪・事故の一掃を 鎌田純署長にインタビュー

 青葉区内で恒常的に発生する犯罪や事故はどうすれば防げるのか――。日夜、取り締まりや防犯活動、犯罪検挙に勤しみ、区の安全・安心を守る青葉警察署の鎌田純署長に話を聞いた。

(聞き手:青葉区編集室 松下一茶)

――就任されて1年半が過ぎました。区の印象は。

 「実は10年前にも同署で警務課長として勤務していました。当時と変わらず、閑静な住宅街と緑が多く、美しい街並みです」

――署管内で深刻化している犯罪の傾向は。

 「特に多いのは、特殊詐欺です。オレオレ詐欺、還付金詐欺はもちろん、最近だとビデオ通話を使った『警察がたり』の詐欺も増えています」

――ビデオ通話を使った詐欺は初めて聞きました。具体的には。

 「メッセージアプリなどを使って、ニセ警察官がニセの警察手帳を見せるなどして、信用させようとしてきます。顔を出している分、信じてしまう人もいらっしゃいます。またニセの逮捕状で脅して、金品をだまし取ろうとします。

 他にもSNSを使用した投資詐欺についても被害が増えています。メッセージアプリのグループ招待から始まり、いわゆる"サクラ"の人たちから『〇〇先生の話を聞くと儲かる』と言われ、促されるようにお金を振り込んでしまう。そんな事例もあります」

――区内の事故状況についても教えてください。

 「昨年比ですが、10月末時点で約50件ほど人身事故が増えています。今年1月には青葉台でわき見運転による死亡事故もありました。青葉区は横断歩道が2571カ所と横浜市で一番多く、それに伴い横断歩道上での事故が多い傾向にあります。横断歩道上での事故は10月末時点で県下2番目に多いです。

 また、小学校も市内最多の30校あるため、子どもが被害に遭う事故も45件起こっており、この数は県内で3番目に多い数字です」

啓発にプロレスラーを起用

――では、犯罪・事故の防止に向けてどのような活動を行っていますか。

 「プロレスラーの方などを招いて啓発イベントを実施している他、市と県警で制作するポスターに登場していただき、そのポスターを区内各所で掲出するなどの取組を行っております。

 さらに署員を派遣して、企業や学校、自治体などに向けて防犯講話を行ったり、区内小学校で交通安全教室の開講、迷惑電話防止機能付きの機器の貸し出しなど多岐にわたる活動に取り組んでいます」

――区民の皆様に一言。

 「安全で安心な青葉区の実現のため、署員全員が一丸となり、治安責任を果たしていきます。引き続き区民の皆様のご理解とご協力をお願いいたします」

今年から青葉区民芸術祭運営委員会芸能部会の部会長を務める 佐藤 友美さん 梅が丘在住 51歳

和・洋の調和を楽しんで

 ○…12月13日(土)、14日(日)に行われる「芸能祭」。主催する青葉区民芸術祭運営委員会の芸能部会部会長に就任し、「出演団体をもっと増やして、さらに芸能祭を盛り上げたい」と意気込む。部会長就任以前から出演団体の誘致には積極的に取り組んでおり、2022年に30団体前後だった出演団体は今では40団体ほどに。「『和』と『洋』、2つのジャンルで調和のとれた芸能祭を楽しんで」

 ○…生まれは新潟県。5歳で青葉区に移り住んだ。藤が丘小学校1年生の時、漫画のキャラクターに憧れてバレエを始めた。高校卒業後は単身、オーストラリアに留学。1年半ほどで帰国し、その後もイギリスやドイツでバレエを学び、神奈川県内でも指導に当たった。26歳で鴨志田町に「Yumi BalletStudio」を開校。今年で25周年を迎え、8月にはボッシュホール(都筑区)で記念発表会も行った。「あっという間の25年。バレエを続けてこられてよかった。とは言え、これも通過点」とさらり。

 ○…約45年関わってきたバレエはもはや一部ではなく生活そのもの。発表会に出演する子どもたちの衣装は全て自作。一人ひとり採寸して、オーダーメイドの衣装を自らの手で作り上げる。「若いころは徹夜して何百着も作ったりしました」と遠い目。芸能祭に出演する子どもたちの衣装ももちろん手作りだ。

 ○…自身の団体は2日目のトップバッターで出演。「緊張せず、楽しんで練習の成果を発揮してくれれば」とほほ笑む。昨年の来場者数は約1300人。「部会長になったからにはたくさんの人に、各団体の魅力を来て、観て、感じてほしい」。芸能祭のさらなる飛躍へ向け、歩みを進める。

指定都市市長会が「特別市」へ条文案 山中市長「機運高まっている」

 政令指定都市(政令市)の市長でつくる指定都市市長会が11月17日に「特別市(特別自治市)」構想の法制化に向けた条文案を公表した。

 特別市は、政令市が都道府県から独立し、行政サービスを一括して担う制度。横浜市など、多くの政令市が導入を主張しているが、実現には法改正が必要となる。

 指定都市市長会は、議論を前に進めるために、条文案をまとめた。この中に特別市への移行要件に住民投票を行うことなどが盛り込まれた。

 条文案が示されたことを受けて、横浜市の山中竹春市長は21日の定例会見で「(市長)就任時に比べて、特別市に関する機運は高まってきたと思う」と述べ、「都構想が議論される中、特別市という二重行政の解消の仕方があることが多く知られるようになった。地方自治のあり方や大都市の役割について、国全体で議論が進んでいく契機になると考えている」と世論の高まりと議論の進展に期待した。
登壇した七理さん

中学生向け防災教材 4年目で累計10万部以上 報告会に100社集う

 株式会社ペガサス(新横浜)主催の「はまっ子防災プロジェクト」報告会が11月7日、県民共済みらいホール(中区)で行われた。同プロジェクトは、官民連携で横浜市内の中学生に防災教材を提供する取組み。有限会社サンオーク(黒須田)の志村正泰さんがアドバイザーを務めている。

 2022年度から始まり、中学生が楽しく防災を学ぶことを目指し、市内の自助・共助力の向上を目的としている。4年目となる今年度は181社が協賛。累計で延べ10万人以上の中学生の手に渡った。

 協賛企業の中の108社の他、横浜市関連部局や市内中学の校長などが出席。同社の吉川元宏代表取締役社長は関係者らの協賛・協力に感謝の意を述べ、「自助の備えを強化し、自宅で安全を確保できる工夫が重要」と力強く語った。

 中学校で教材を活用した動画が映され、生徒らは「具体的な対策を学べた」「防災について家族と話し合い、自宅避難が実践できるようにしたい」などと話していた。

 発行責任者の七理義明さんは「学びから備え、協賛から共創へ」と今後の展望を語った。
いきいきと歌う出演者と、聞き入る観客

音楽の力で地域づくり オレンジ音楽祭、盛況

 「オレンジ音楽祭in横浜青葉」が11月13日、青葉公会堂で初開催された。主催は、たまプラーザ・みまもりあいプロジェクト。音楽を通して、出演者と観客、認知症の当事者と支援者といった垣根を越え、全ての人が主役になれることを目指したイベントだ。

 当日は、出演者や関係者、観客など135人が一体となって楽しんだ。認知症当事者や介護家族によるバンド、地域の団体、アーティストが演奏や歌声で会場を盛り上げ、観客はオレンジのポンポンを振って声援を送っていた。

 同プロジェクトの小松礼次郎代表は、「音楽の力を通して、誰もが安心して暮らせる地域社会を描きます。皆さんで一緒に盛り上げましょう」と呼び掛けていた。
速攻でシュートを決めるゲイリー・クラーク選手

横浜BC 協賛試合で快勝 滋賀とは1勝1敗

 プロバスケットボール

Bリーグの横浜ビー・コルセアーズ(横浜BC)は11月15日、16日、ホームの横浜国際プールで滋賀レイクスと対戦。15日は89対80で勝利した。16日は68対91で敗れ、11月最後のホーム2連戦を1勝1敗で終えた。

緑法人会が募金PRイベントも

 15日の試合は、横浜BCのオフィシャルパートナーの(公社)緑法人会(工藤隆晃会長)の特別協賛試合だった。会場では、試合前から同会の会員らが能登半島地震被災地支援のための募金活動を行った。

 また、試合直前のセレモニーでは、尾崎達也緑税務署署長が法人会のマスコットキャラクター「けんた」や「イータ君」などと一緒に登壇。11日から17日の「税を考える週間」の紹介やe―taxを使っての確定申告などを呼び掛けた。

親子でおはなしフェスへ 12月7日 山内地区センター

 「青葉おはなしフェスティバル」が12月7日(日)、山内地区センター(あざみ野2の3の2)で開催される。午前10時30分〜午後3時10分。入退場自由で入場無料。

 区内で活動する団体が集結し、人形劇や大型絵本の読み聞かせ、大人向けの朗読などが実施される盛りだくさんのイベント。会場によって開催時間などが異なるため注意を。

 ホール午前の部(10時30分〜0時20分)では、おはなし会「ちゃ・ちゅ・ちょ」による人形劇『ぶたのたね』、ホール午後の部(1時45分〜3時10分)では、「青空おはなし会」による絵本『おしくらまんじゅう』、広間(0時30分〜1時45分)では「りぷりんと・あおば」による大型絵本『でんしゃにのって』などを披露。和室(0時30分〜3時10分)では大人向けの朗読・語りなども実施される。

(問)山内図書館【電話】045・901・1225
川久保さん

緑税務署 22人2団体を納税表彰 小・中学生の表彰も

 2025年度の納税表彰式が11月13日にMELONDIAあざみ野で行われ、国税の申告と納税及び租税教育等に関して、功績顕著な個人・団体が表彰された。緑税務署、緑県税事務所、緑税務懇話会主催。

 当日は緑税務署の管轄区域の青葉区・緑区・都筑区から22人と2団体が表彰された。受彰者を代表して(公社)緑法人会で理事を務める川久保章さんが「所属団体を通じて、今後も納税道義の高揚と税務行政の円滑な運営に協力していきたい」とあいさつした。

 受彰者は以下(敬称略)。【緑税務署長表彰】▽高木博子(緑納税貯蓄組合連合会)▽田中宏佳(みどり青色申告会=以下青色申告会)▽萩原ふじ(同)▽川久保章(緑法人会)▽藤澤一久(同)▽小玉健三(緑間税会)【緑税務署長感謝状】▽大山博史(青色申告会)▽杉村昇(同)▽河原進一(緑法人会)▽小島喜一(同)▽村田博幸(横浜小売酒販組合緑支部)▽納税貯蓄組合連合会【租税教育推進校等緑税務署長感謝状】▽横浜市立折本小学校【緑県税事務所長表彰】▽大西英二(青色申告会)▽藤田昇良(緑間税会)▽近岡秀典(東京地方税理士会緑支部)【みどり青色申告会会長表彰】▽大山博史(青色申告会)▽尾崎奈緒子(同)▽藤田祐司(同)【緑法人会会長表彰】▽歌田清貴(緑法人会)▽荻原聡美(同)▽島田透代(同)【緑間税会会長表彰】▽佐藤文雄(緑間税会)【緑優良申告法人会会長表彰】▽荒川徹也(緑優良申告法人会)▽菅沼伸之(同)

 また同日、「税の標語」「税に関する絵はがきコンクール」「中学生の『税についての作文』」の表彰式も開催され、管轄区域の小・中学生13人が表彰された。

 受賞者は以下(敬称略)。〇税の標語【緑税務署長賞】高妻裕美子(桂小6年)【緑間税会会長賞】中井研仁(鴨志田第一小6年)〇税に関する絵はがきコンクール【緑税務署長賞】平本瑠那(霧が丘学園小学部6年)【緑法人会会長賞】小松友柚香(新石川小6年)〇中学生の「税についての作文」【緑税務署長賞】池琴帆(谷本中3年)【緑県税事務所長賞】藤橋朋花(同)【緑納税貯蓄組合連合会会長賞】高野芽生(川和中3年)【みどり青色申告会会長賞】疋田穣(茅ケ崎中3年)【東京地方税理士会緑支部支部長賞】眞壁秀明(サレジオ学院中3年)【緑優良申告法人会会長賞】渕野紗彩(あざみ野中3年)【緑区長賞】松本実緒(十日市場中3年)【青葉区長賞】佐藤優理(桐蔭学園中等教育学校3年)【都筑区長賞】西田ひかり(荏田南中3年)
芸能祭をPRする佐藤さん(中央)と区職員

入場無料 芸能祭に40団体 12月13・14日、公会堂で

 詩吟や舞踊、ダンス、バレエ、民謡、郷土芸能などの団体が出演する「芸能祭」が12月13日(土)、14日(日)、青葉公会堂で行われる。主催は青葉区民芸術祭運営委員会。時間は13日が午前11時30分〜、14日が10時30分〜で各日30分前開場。入場無料。

 今年は40団体が出演し、日ごろの練習の成果を披露する。また、今年は同委員会芸能部会の部会長が交代。新たに指名された佐藤友美部会長=人物風土記で紹介=は「多くの方に足を運んでいただければ」と話している。

(問)同委員会【電話】045・978・2295
園児たちと楽しげに会話する武田局長(右)と深田さん(中央)

美しが丘西郵便局 「ありがとう」の贈り物 近隣の園児が訪問

 勤労感謝の日にちなみ、愛和太陽幼稚園の園児たちが11月17日、美しが丘西郵便局(武田伸子局長)を訪れ、日頃の業務に対する感謝の気持ちを伝えた。

 園児たちの訪問により、同局はより明るく、温かい雰囲気に。利用者らも優しく見守る中、園児たちは「いつもありがとうございます」と元気な声を響かせ、自分たちの似顔絵を描いた感謝状を局員にプレゼントした。出迎えた武田局長と局員の深田大達さんは、かわいらしいプレゼントを受け取ると、笑顔で園児たちと交流。「どうして遠くまで配達できるの?」「全部の手紙を配るのにどれくらいかかる?」など、興味津々な園児たちの質問に答えていた。

 武田局長は「郵便局で働いている身として、直接、感謝の言葉を頂けると、スタッフみんな励みになる」と話していた。
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木の風合いが温かい佛像彫刻作品

あざみ野 心洗われる木の仏 彫刻作品がずらり

 「第十二回佛像彫刻展遍の会」が11月12日から16日にかけて、横浜市民ギャラリーあざみ野で行われた。

 会場には、「睦木の会」(青葉台カルチャープラザ)など、佛師・彫刻家の岩渕俊亨さんが講師を務める3教室の生徒や、岩渕さん自身の作品がずらり。実際に作品に触れられる企画もあり、来場者は木の温かい質感や一体一体の表情の違いを楽しんでいた。

 岩渕さんは「仏教の教えには現代に通じるところもあり、彫りながら教えを学べるのも面白い。ハードルが高く感じる面もあるが、ぜひ、興味があれば挑戦してみてほしい」と話していた。
空へと昇るロケットを見守る植松さんと生徒たち

美しが丘中 夢を叶える特別授業 下町ロケット・植松さん

 小説『下町ロケット』(著:池井戸潤)のモデルと言われている植松努さんが11月17日、美しが丘中学校(横田由美子校長)を訪れ、特別授業を行った。同校生徒の他、保護者や近隣小学校の児童、地域住民などにも公開され、多くの人が植松さんの話に耳を傾けた。

 植松さんは、自身の経験をもとに「夢を諦めないで」「『好き』が仲間や、力や、可能性を増やす」と語りかけ、子どもたちが投げかける質問に、優しい表情で答えていた。授業の最後には、同校グラウンドで紙製ロケットを打ち上げた。空高く昇るロケットに、子どもたちは目を輝かせ、発射スイッチを押した子どもは興奮した様子でロケットを追っていた。

 後日、同校では特別授業の振り返りを実施。生徒たちの感想には「プラスに考え諦めず、最初からできないと思わずに挑戦することが大切」「大事なことや大切にすべきことは、他人に決められるものではなく、自分が決めるものなのだと気づいた」などと綴られていたという。横田校長は「人生は勉強だけではないと子どもたちに伝えられれば」と話していた。
お金を預かり紙幣を数える生徒(左)

三井住友信託銀行 中学生がお金の”重み”体験

 三井住友信託銀行たまプラーザ支店(美しが丘)は11月12日から2日間、キャリア教育の一環として、犬蔵中学校(川崎市)の生徒を職場体験で受け入れた。

 参加したのは2年生の4人。1日目には、業務の基礎となる「札勘」を体験した。男子生徒の一人は、模擬紙幣を扇状に広げる練習に、「なかなか上手く広げられない。銀行員の人はすごい」と感想を漏らした。

 2日目は2組に分かれ、来行者を案内するロビー担当者と窓口で口座開設の応対をするテラー担当者を体験したほか、1億円分の紙幣を持ち上げる体験も。男子生徒の一人は「お金が好きだからロマンを感じた」と笑いつつ、「貴重な体験で勉強になった」と話した。

 近年では二次元コードによる決済などの普及で銀行やATMを使ったことがない生徒も多いという。同支店の山田利明副支店長は、「職場体験を通じて銀行・信託銀行の仕事を知ってもらい、育ててくれている保護者にも感謝の思いを抱いてくれれば」と思いを語った。
実際の操作画面。青い箇所が事故発生場所

神奈川県警 犯罪・事故をアプリで確認 スマホに「持ち運べる交番」

 神奈川県警察は今年4月、身近で起きた犯罪や事故の状況を確認できる公式アプリ「かながわポリス」をリリースした。

 「持ち運べる交番」がコンセプトの同アプリ。アプリをインストールした後、最寄りの警察署を登録すると、その署近隣で起きた過去1年までの不審者や犯罪(特殊詐欺)、交通事故の情報をマップとひもづけて確認できる=写真。※写真は青葉警察署で登録。

 また、防犯ブザーやちかん対策機能、通報機能などを備えており、いざというときに身を守るツールとしても有効だ。(問)同県警本部交通部交通総務課【電話】045・211・1212

自転車が青切符の対象に 2026年4月から

 警察庁は年々増加する自転車事故を背景に、自転車運転者に対する交通反則通告制度、通称「青切符」の導入を2026年4月から開始する。

 取り締まりの対象となるのは16歳以上。制度導入後は、ながら運転や信号無視、一時不停止、無灯火、二人乗りなどの違反行為に反則金(3千円〜1万2千円)が科されるようになる。またこれまで通り、飲酒運転などの悪質かつ危険な違反行為については、赤切符が交付され、刑事罰の対象となる可能性がある。
「相談は最寄りの警察署まで」と上原課長

投資詐欺・サポート詐欺が急増中 詐欺の疑いはすぐに相談を 生活安全課 上原拓也課長

 今年10月末時点で青葉区内で認知した特殊詐欺件数は29件(昨年同時期は34件)。被害総額は約1億2千6百万円に上る。

 「あくまで”認知件数”。実態はもっと被害が多いはず」と警鐘を鳴らすのは、青葉警察署の上原拓也生活安全課長だ。

 上原課長によれば特殊詐欺は時代に沿って手口が変化・多様化し、被害防止に苦慮しているという。

 最近ではSNSや動画サイトの広告などから誘導される「投資詐欺」やWEBサイトの閲覧中などに修理費を請求される「サポート詐欺」が相次いでいる。

 「著名人などになりすました詐欺広告をクリックして被害に遭う投資詐欺が、区内外問わず増えています。まずはそういった広告をクリックしないことが被害を防ぐ第一歩です」と上原課長。

 さらに「『ウイルスに感染しました』と警告が現れ、修理費用を振り込むように呼びかけるサポート詐欺。突然表示された警告などに惑わされないことが大事」と話す。

 上原課長は「特殊詐欺被害はもちろん、ロマンス詐欺など家族、知人に相談しにくい被害に遭う人もいるかと思います。そうした場合はすぐに警察に相談を」と呼び掛けている。

防犯講話、依頼受付中!

 また、同署の生活安全課防犯少年係では企業や学校、自治体・町内会などから依頼があった際に防犯講話を行っている。

 「いつでもご依頼ください。署員からさまざまな詐欺の事例や対処法をお伝えさせていただきます」と上原課長。

 講話の依頼、詐欺被害の相談は青葉警察署【電話】045・972・0110へ。
「交通ルールの順守を」と井上課長

横断歩道上、子ども、高齢者の事故多発 加害者、被害者にならないために 交通課 井上孝司課長

 今年青葉区内で発生した人身事故は502件(10月末時点)。昨年同時期と比べて約50件ほど増加している。青葉警察署の井上孝司交通課長によると区内で発生する人身事故の内、主に横断歩道上、子ども(中学生以下)、高齢者(65歳以上)、の発生件数が県内でも上位を占めるという。

 「青葉区は小学校30校、横断歩道は2571カ所と市内で一番多く、事故が増えやすい。加害者、被害者にならないためにも、走行速度の順守や反射材の活用、地域で事故の多い交差点などを事前に把握しておくことが重要」と井上課長は話す。

ヘルメット着用の現状

 2023年4月から自転車の走行時に着用が努力義務となったヘルメット。現在の状況について井上課長は「学生を中心に増えてはいるものの十分ではない」と指摘する。着用しない理由として主に「髪が崩れる」「ヘルメット自体がダサい」「面倒」という声が上がっているとのこと。井上課長は「あくまで努力義務なので仕方がない部分もある」としつつ、「自転車事故による死亡者の約7割が頭部に致命傷を負っている。自分の身を守るために、できる限り着用して欲しい」と呼び掛ける。

 また、神奈川県下の自転車事故の特徴として、出会い頭、右左折時の事故が2825件(24年)と大多数を占めている。そのため、横断時の左右確認、一時停止の徹底などが事故防止に有効だ。

 「交通安全教室の実施や春と秋の全国交通安全運動、啓発チラシの配布など警察も日々活動している。自分だけは大丈夫と考えず、少しでも心に留めてほしい」と語った。

横浜上麻生線で交通規制 30日、区民マラソンに伴い

 第12回青葉区民マラソン大会の開催に伴い、11月30日(日)午前8時30分から11時頃までコース及び周辺道路の区域内で一部、車両(バイク含む)の通行止めが行われる。

 マラソンコースは青葉区役所第1駐車場をスタートし、南端の天神橋を通過後、北上。環状4号入口交差点を折り返してスタート地点へと戻る10Km。主な交通規制区域は▽【1】横浜上麻生線(市ケ尾交差点〜環状4号入口交差点)、▽【2】谷本小前交差点〜あおば支援学校前交差点、▽【1】と【2】に交差する道路すべて。

 主催者は迂回路の利用を呼び掛けている。詳細は区ホームページへ。
会見で握手するAGCの吉羽執行役員(左)と山中市長

小学校の廃棄窓ガラスを水平リサイクル 横浜市とAGCが実証実験

 横浜市は大手ガラスメーカー「AGC」とともに、小学校の解体工事で廃棄される窓ガラスを新たな窓ガラス製品として再生する「水平リサイクル」の実証実験を12月から始める。市によると、公共建築物の窓ガラスの水平リサイクルは全国初の試みだという。

 実験は二俣川小学校=旭区=の旧校舎解体工事で行われ、12月から約7トンのガラスを搬出する。同社によると、これまで解体された建物の窓ガラスの多くは破砕され、埋め立て処分されていた。窓ガラスだけを回収することは、手間やコストの問題で難しかったという。

 実験では、現場でサッシからガラスを取り外して回収し、中間処理業者が細かく砕いて「カレット」と呼ばれる再生原料に加工。その後、鶴見区にあるAGCの開発・製造拠点で製品化される板ガラスの原料の一部として再利用する。

メーカー「CO2削減につながる」

 取り組みを発表した11月21日の市長会見に出席したAGCの吉羽重樹執行役員は「ガラスの水平リサイクルは、化石燃料の使用量を減らせるなど、CO2排出量の削減につながり、メーカーとして進める意義がある」と説明。山中竹春市長は「この取り組みをほかの学校や市営住宅に展開できるか検討したい」と述べた。

参加費無料 福祉クラブ生協の試食会 11月30日、スプラス青葉台

 福祉クラブ生協主催の「食のフェスタ」が11月30日(日)、スプラス青葉台(青葉区青葉台1の13の1)で開催される。午前10時30分から午後2時。参加費無料。

 毎年恒例で大人気の同フェスタ。当日はさまざまなコーナーが開設され、生協が扱う消費材の魅力を発信する。

 生産者コーナー【1】では、牛乳や練り物、お菓子などの生産者が、食材の優位性や食の問題について試食を通して紹介。同コーナー【2】では、親子で参加できる体験型企画を実施する。

 その他にも、骨密度測定や試食コーナー、惣菜コーナー、生協加入コーナーなど盛りだくさん。

 参加は事前申し込み制で特典あり(※当日参加も可)。申し込み、問い合わせは同生協【電話】044・977・0705へ(平日9時から5時)。
活躍が目立った横浜高校野球部(写真は夏の県大会優勝時)

市民が選ぶ「横浜10大ニュース」投票受付開始 横浜高校センバツV、公園全面禁煙化など

 横浜市は市内関係の出来事から市民に今年の大きなニュースを選んでもらう「2025年横浜10大ニュース」の投票受付を11月21日に始めた。

 「10大ニュース」は毎年行っており、出来事や市政ニュースの中から市民投票で決めるもの。

 今回は横浜高校が春のセンバツ高校野球で優勝したことや公園の全面禁煙化、現職が再選した市長選挙など、36のニュースから5項目以内を選ぶか、項目にないものを記入して投票する。

 投票できるのは市内在住者。市のサイトから12月12日(金)まで投票できるほか、区役所広報相談係、地区センター、図書館などで配布するチラシに付いている専用はがきでの投票も可能。

 投票者の中から抽選で670人にありあけの「横濱ハーバー」やセンターグリルのナポリタン無料券など、企業や施設が提供するプレゼントが当たる。問い合わせは市民局広聴相談課【電話】045・671・2335。
田中直樹さん

ココリコ田中さんらと海の生物多様性・暮らしを考える 横浜市が12月22日に講演会

 横浜市は、海の生物多様性と暮らしの関わりを考える講演会を12月22日(月)に開港記念会館=中区=で開催する。

 講演会のテーマは「海の生物多様性と私たちの暮らし〜エシカルな選択が未来を変える〜」で、「エシカル」とは、人や地球環境、社会、地域に配慮した考え方のこと。

 講師に地球温暖化防止などの活動を行うWWFジャパンの滝本麻耶さんと海洋生物を愛するタレントの「ココリコ」の田中直樹さんを迎える。2人の話から暮らしの中で未来をより良くするためにできることを考える。

 午後2時から3時30分。定員350人。専用フォームから、12月12日(金)まで受け付ける。多数の場合は抽選。申し込みに関する問い合わせは受付事務局(エグザ株式会社)【電話】045・565・5078。

医師に症状どう伝える? 横浜市が来年1月に実践講座

 横浜市は市民が医師に上手な聞き方や伝え方を考えてもらうためのイベント「もっと知りたい!医師への聞き方・伝え方」を来年1月12日(祝)に市役所1階で行う。

 市と医師の団体「やさしい医療のカタチ」の共催。市は10月、患者と医療者が対等に対話できる場を広めている同団体と連携協定を結び、市民が安心して受診できる環境作りを目指している。

 イベントは午前10時から午後4時まで、5つのセッションで構成される。国立精神・神経医療研究センター部長の松本俊彦さんが市販薬による若者の依存症問題を取り上げ、薬の過剰摂取への対応を解説。「やさしい医療のカタチ」の医師が医師への質問方法や症状の伝え方などの会話法を伝えるほか、子どもの救急医療や受診前に知っておくと得をする医療制度や知識も語られる。

 ほかに、医療マンガ『Dr.アシュラ』などで知られるマンガ家のこしのりょうさんによる「お絵描き教室」も開催される。

 参加無料。市電子申請サービスから各セッションごとの申し込みで、定員はそれぞれ先着200人。問い合わせは市医療局医療安全課【電話】045・671・3654。
体験談を語る教員と話を聞く学生ら

横浜市の教員と志望者が座談会 旅行会社から転身、マンガで対話など 体験語る

 横浜市教育委員会は11月17日、市庁舎で教員と教員志望の学生が語り合う座談会「地上の星に聞く!」を行った。

 市教委は、学校現場で働く教員を「地上の星」と例え、教員志望者に横浜市の教員として働くことを具体的にイメージしてもらおうと直接語り合える座談会を企画。8月に続いて2回目の開催となった。

 現地とオンラインを合わせて約40人が参加。今回は、市教委が学校や教員の取り組みの情報発信に使うメディアプラットフォーム「note」に登場した5人の校長や教員が「地上の星」として登場した。

 南吉田小=南区=の八木浩司教諭は、旅行会社で働いた後、ウズベキスタンで日本語を教えるボランティアを経験したことをきっかけに横浜で教員になった。多くの子どもと関わる中で「この通りにやれば、絶対に成功するというものはない。情熱を持って子どもに接すれば、それは伝播する」と力説した。

マンガで生徒とコミュニケーション

 仲尾台中=中区=の小田原誠教諭は、毎日の学年の出来事をマンガにして発信し、生徒とコミュニケーションを図っている。描くのは生徒と教員の何気ない会話の様子などだが、「海に流れ着いた物を拾い集めるようなもので、それを大切な宝と思えるかどうか」だと語り、「自分はマンガという形だが、毎日一つでも子どものためになることを続けてほしい」と教員志望者に訴えかけた。参加者からの「デジタル化が進む中で、なぜ手書きのマンガにこだわるのか」との質問には「現物を手にしないと見られない。生徒と対話できる関係だからこそマンガにすることができる」と答えた。

 参加した女子学生は、横浜市の教員採用試験に合格し、来年度から学校現場で働くことが決まっているという。教員の「生の声」を間近で聞き、「試行錯誤を楽しむことや毎日何かを続けるといった話が心に残った」と感想を語った。さらに、「不安と楽しみが半々だが、AIの活用など、先進的な取り組みをしている横浜市の教員として頑張りたい」と刺激を受けた様子だった。

 市教委は12月にも1、2年目の若手教員が体験談を語る企画を行う予定。今後も仕事の魅力を発信しながら、教員志望者の支援を続けていく。

教えて!職人さん vol.28  暑かった今年の夏、屋根へのダメージは?

 Q...連日「熱中症アラート」が発出されるなど、例年以上の暑さに見舞われた今年の夏。屋根などへのダメージが心配なのですが...?

 A...確かに屋根は強烈な直射日光を年中浴びている箇所ですので、家の中で最も過酷な条件にある部分と言っても過言ではありません。ですが適切なメンテナンスを行う事で、耐用年数をぐっと伸ばす事ができます。

 Q...具体的には?

 A...真っ先に挙げられるのは「屋根の塗り替え」です。これについては過去にもお話しした「危険信号」を察知して、実施のタイミングを推し量ります。そのサインとは、屋根が全体的に白っぽくなる「チョーキング」や全体的な「変色・退色」、また日光が当たらない部分の「藻やコケの発生」などです。

 Q...こうした危険信号の有無だけで、塗り替えを判断するのですか?

 A...いいえ。一般的に屋根の塗り替えは「10年に一度程度」とされていますが、前出の危険信号に加え、現在使われている塗料によっても、そのタイミングが異なります。身近なタイプとして「ウレタン系塗料」「シリコン系塗料」「フッ素系塗料」がありますが、その種類によって耐用年数が違い、さらに外壁塗装と同じく、いろいろな条件で変わってきます。またその塗料を塗った際の下地処理の出来によっても耐用年数に大きな差異が生じてしまいます。