八王子版【6月5日(木)号】
ダブルスの丹羽さん(前列左)・柴田さん(前列右)と、(後列左から)野村さん、西田さん、竹内さん、大谷さん

パフォーマンスチア 2つの国際大会で金 創価大生6人が快挙

 創価大学の学生6人が4月に米フロリダ州で行われたパフォーマンスチアの二つの国際的な大会で金メダルを獲得した。6人は大阪が活動拠点のクラブチーム「WORLDWINGS 2WDC」に所属。練習がある週末には夜行バスで東京―大阪間を往復するなど、過酷な日々を乗り越え輝く結果を掴んだ。

 優勝したのは「2025ICU世界チアリーディング選手権大会(ICU)」のダブルス・ヒップホップ部門と「THE DANCE WORLDS2025(ワールド)」のオープン男女混成ヒップホップ部門。

 ICUは部門ごとに各国の代表チームが出場する世界大会。ダブルス・ヒップホップ部門の日本代表として出場したのは丹羽義彦さん(文学部4年)と柴田丈さん(同4年)。二人は2回目の代表選出で、昨年は初出場で2位となるもタイ代表に1歩及ばず。今回はその雪辱を果たした。柴田さんは「リベンジできてうれしい。たくさんの応援に少しは恩返しできたかな」と喜びを語る。

 2WDCが日本代表として出場した団体のヒップホップ部門では、惜しくも2位に。選手の一人・竹内碧海さん(看護学部2年)は「すごく悔しかったけどワールドでは絶対勝とうと切り替えた」と振り返る。

 ICUから2日後の4月27日にはワールド本選が行われた。ワールドは、各国で選抜されたクラブチームが出場する国際大会。2WDCは丹羽さん、竹内さんをはじめ、大谷晏生さん(経済学部2年)、西田一花さん(文学部2年)、野村咲翔さん(教育学部2年)が出場。前日の予選を3位で通過し、審査員から指摘された部分の演技を早朝から数時間で修正するなど気合いと集中力で本番を迎え、見事1位に輝いた。西田さんは発表の瞬間を「ドキドキして意識がない。頑張った結果が出てよかった」と話し、野村さんは「金メダルが目標だったので、安心した」と胸を撫で下ろした。大谷さんは「勇気と希望を与える演技が一番の目標だった。達成の手応えを感じた」と振り返った。

 国際大会出場のためには、国内大会での上位入賞が必須。6人は、昨年9月頃から本格的に同大のキャンパスでの自主練や大阪で行われるチーム練習参加のための移動を繰り返してきた。「体力的・精神的にしんどい時もあったけど、やってきてよかった。報われたと思った」と丹羽さん。

案内板を披露する佐藤貫首(左)と石井会長

高尾山環境保全基金協力会 薬王院に案内板寄贈 多言語対応で訪日客に配慮

 奉仕団体・ライオンズクラブの都内の会員有志で結成する「高尾山環境保全基金協力会」(石井征二会長)が大本山高尾山薬王院(佐藤秀仁貫首)に御堂案内板を寄贈し、5月29日の除幕式でお披露目された。

 案内板は、高尾山中腹にある薬王院の境内で大本堂などの建物11カ所に設置。建物の名称などが日本語、英語、韓国語で表記されており、掲載されている二次元コードをスマートフォンなどで読み取ると、建物の説明やどのようなご利益があるかといった詳しい情報を見ることができる。ピクトグラム(絵文字)も使用されており、外国人観光客にも伝わりやすくなるよう配慮されている。

 ピクトグラムのデザインは日本工学院八王子専門学校(片倉町)の学生がデザインしたもので、昨年3月に護摩受付所前に設置された境内案内図看板と同じものが採用されている。

時代に寄り添う

 同会は高尾山の環境保全を呼びかけることを目的に2009年発足。約300人の会員がおり、これまでも境内にあるトイレの備品や水道光熱費への支援を継続しているほか、18年には「来山者の数に対してベンチが不足している」とベンチの寄贈を行うなどの活動を行ってきた。

 大本堂の前で催された除幕式には同会の会員や薬王院の僧侶らが出席。御護摩祈祷の後、多くの参拝者らも見守る中で石井会長と佐藤貫首が紅白の曳綱を引いて被せられていた幕を外し、案内板をお披露目した。

 式典後、石井会長は「協力会では17年にわたり高尾山の環境を守る活動を続けてきた。高尾山には世界中から年間300万人が訪れており、それにふさわしい案内板を設置することができて感無量です」と語り、佐藤貫主は「(高尾山は)開山から1281年、中興から650年を迎え、近年では外国人旅行者からも親しまれている。案内板が設置されたことで、時代に応じた形で整うことができた。皆様の他を思う優しい心が、案内板を通して世界の人々に届くことでしょう」と感謝を述べた。

PBO主催「全国バーテンダーズ・コンペティション」で銀賞を受賞した 阿部 一平さん 市内在住 34歳

バーの楽しさ 多くの人に

 ○…4度目の挑戦となったクリエイションカップ。24人の選手が2人ずつ創作カクテルを作るトップバッターを務めた。緊張はしていたが出番になると手の震えも止まり、カクテルの温度管理や提供するまでの流れの良さなどを意識しながら演技を終えることができた。この日のために考案したカクテルで銀賞を受賞。「審査員から『君たちが1組目だったおかげで、その後の審査の基準を高く設定できた』と感謝されたこともうれしかった」と振り返る。

 ○…長野県出身で大学進学を機に八王子へ。保育士を目指していたが、たまたま読んだ漫画『バーテンダー』にあこがれて西八王子のバーでアルバイトを始めた。客との対話に楽しさを見い出し、本格的にバーテンダーを志望。八王子で当時から名が知られていたバー『洋酒考』の島村悟さんに弟子入りした。グラスの拭き方から接客までバーテンダーとしてのノウハウを9年学び、2023年5月に『洋酒考Abe』を任された。

 ○…店ではメニューを置かず、「今どんな気分か」「何を食べて来たのか」などを聞き取り、状況に合った酒を提案。話したいのか、静かに飲みたいのか、客の様子も見ながら声をかけるなどコミュニケーションを大切にしている。「家に帰る前にあいつにこの話をしようかな、と思ってもらえるようなサードプレイスになれれば」。創作カクテルの国際コンペで入賞経験もあり、「カクテルでも八王子を有名にしたい」と夢を描く。

 ○…日中は家にいるため、食事作りや子どものおむつ交換などに取り組むイクメンの一面も。息抜きは子どもが寝た後のプラモデル作りだ。まもなく第3子が誕生。「人との縁を大切に、優しい子に育ってくれれば」と健やかな成長を願う。

盛況だったセミナー会場

八王子商工会議所 外国人雇用に関心高まる セミナーに50人

 八王子商工会議所で5月27日、外国人雇用についての基礎知識を学ぶセミナーが行われ、市内を中心とした関心のある中小企業経営者や採用担当約50人が参加した。

 国内の労働者人口減少が深刻化する中、新たな人材確保の選択肢として注目される外国人雇用。セミナーでは、就労ビザの種類や具体的な採用準備から入社後のフォローアップまでを解説。講師からは「採用したい人材を具体的にイメージすることの大切さ」などが伝えられた。質疑応答では具体的なケースについての疑問なども飛び出し、出席者の関心の高さをうかがわせた。

 飲食店店主として参加した「うなぎ 志乃ざき」三代目の篠崎賢治さんは「セミナー参加者が多くて驚いた。外国人材を探してから雇うまでに時間がかかりそうと感じた。今後は自分もアンテナを高くし、情報を掴みに行きたい」と話していた。

留学生との合同説明会

 八王子商工会議所は引き続き、外国人雇用に関心のある中小企業をバックアップ。6月25日(水)、日本で働きたい外国人留学生とのマッチングを図る「外国人雇用のための合同説明会」を開催。現在、参加企業を募集中。

 会場は日本工学院八王子専門学校。参加する留学生とのマッチング精度を高めるため、主に「技術・人文知識・国際業務(技人国)」ビザでの採用を前提としている。これは、大学や専門学校で関連分野を専攻した留学生が対象となる就労ビザだ。そのため参加企業は製造業、情報通信業、その他の業種に限定される。その他の業種については事前に事務局への相談を推奨している。詳細は同会議所【電話】042・623・6311。

話題の演奏会 「2つの四季」の饗宴

 世界最高峰の音楽家たちが奏でる「四季」を堪能--。東京都交響楽団の弦楽セクションの精鋭たちが、現代の最も優れたヴァイオリニストのひとりとして活躍するシュロモ・ミンツとともに、ヴィヴァルディとピアソラ、2つの「四季」を全楽章演奏する=写真。

 長きにわたり聴衆を魅了してきたミンツの円熟した音色と、愛弟子である及川博史を中心とした都響弦楽メンバーの洗練されたアンサンブルが織りなす至高の音楽体験が可能だ。

 公演会場は小田原三の丸ホール(小田原駅徒歩13分)。8月11日(月・祝)、午後3時開演(午後2時開場)。全席指定4000円、18歳以下1000円、未就学児入場不可。同ホールHP、イープラス他で発売中。

 問い合わせは小田原三の丸ホール【電話】0465・20・4152(午前9時から午後8時)へ。

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(左から)室舘社長、高松常務、中邑仁志副市長、三木ヘッドコーチ、福安徹市議、大金選手、初宿市長、東副主将、安間英潮教育長、亀崎アシスタントコーチ、大城主将

東京八王子ビートレインズ 「バスケで八王子を盛り上げる」 初宿市長に今季成績を報告

 市内唯一のプロスポーツチーム・東京八王子ビートレインズが5月26日、八王子市役所を訪問し、初宿和夫市長へ今季の終了を報告。また、ホームアリーナであるエスフォルタアリーナ八王子で2024年9月に発生した雹被害に対する修繕費として、ビートレインズから市へ寄付が行われたことに対する受領式も併せて執り行われた。

 訪問したのはビートレインズを運営する(株)THTマネジメントの室舘勲代表取締役社長、高松僚代表取締役常務、またチームから三木力雄ヘッドコーチ、亀崎光博アシスタントコーチのほか、大城侑朔選手、東祐太選手、大金広弥選手ら7人が顔を揃えた。

 はじめに受領式が行われ、室舘社長が初宿市長に修繕費の目録を手渡し、初宿市長から受領証を受け取った。室舘社長は「勝ち星は昨年と同じだが接戦のゲームが多く、市民の皆さんに多く楽しんでいただけた手応えもある。選手の皆さんに大きなケガもなく乗り越えられたシーズンだった」と今季を振り返り、あいさつした。

昨年比163%Ⅹ伸び率1位

 ビートレインズは今季、2026年に新B2リーグとなる「Bリーグ ワン」への参入条件だった「総来場者数3万9000人」を達成。ホームアリーナの2階席2000席のうち1000席を無料で招待したほか、八王子市や日野市の小中学生に観戦無料になる「子ども定期券」を教育委員会を通じて配布するなど、工夫を重ねた。総来場者数は4万4466人となり、昨年の2万7239人と比べて163%に増加。来場者数はB3リーグ内6位で伸び率は2位の成績となった。また、SNSの一つ「X」のフォロワーは2万113人フォロワーとなり、昨年の1万5552人から4561人増。伸び率はB3リーグ内でトップクラスとなった。

 これを受け高松常務は「沢山の方々の協力で達成できた。この場を借りてお礼申し上げたい。クラブとしてやっとスタートラインに立てた」と感謝を述べた。

クリエイションカップの賞状を手にする阿部さん

中町洋酒考Abe 創作カクテルで銀賞 全国バーテンダーコンペ

 NPO法人プロフェッショナル・バーテンダーズ機構(PBO)主催の「全国バーテンダーズ・コンペティション2025」がこのほど墨田区内のホテルで開かれ、中町にある「Bar洋酒考Abe」のマスター・阿部一平さん(34)=人物風土記で紹介=が、創作カクテルを競い合うクリエイションカップ部門でSilver Prize(銀賞)を受賞した。

 プロバーテンダーの資質向上や酒文化の発展を目的に活動するPBOが年1回、開催している大会。バーテンダーの知識や技術、接客能力などの総合力を競うMVBカップと、オリジナルカクテルの創作力や表現力、技術力などを評価するクリエイションカップの2部門を同時開催している。

子の成長から着想

 阿部さんは4度目の挑戦。これまでは入賞を逃していたことから「目標だった」と笑顔を浮かべる。大会では自身の1歳半になる子どもが日々成長していく姿から着想を得たカクテル『Tiny Green〜可能性の緑〜』を披露。「芽生えたばかりで、これから何にだってなれる」というイメージを、ジンをベースにキウイやパッションフルーツなど種の多い果物を用い表現した。審査員から「甘味と酸味のバランスの良さ」やカクテルを作り上げるまでのスムーズな技術力などを評価され、24人の出場者の中から銀賞に選ばれた。

 大会前には睡眠時間を削ってまで練習に励んでいたという阿部さんは「とてもうれしい。クリエイションカップに入賞したことでMVBカップに挑戦できるようになったので、そちらでも優勝を目指したい」と力強く抱負を語った。

講座で試着する韓国の伝統衣装「チマチョゴリ」=大学コンソーシアム八王子提供

夏休みに探究を 子どもいちょう塾を開講

 大学コンソーシアム八王子は7月19日(土)と20日(日)の両日、小学生向けの特別講座「夏休み子どもいちょう塾」を開講する。

 同組織に加盟する大学・短大・高専の教員が、各校の特色を活かした特別講座を開講。昨年度は延べ426人が参加した。今年度は、韓国の伝統紙「韓紙」を用いての手鏡づくりやチマチョゴリの試着体験を行う講座や、VR体験、プログラミング、模擬裁判など、多彩な24講座を通じて子どもたちに新たな学びを提供する。

 対象は、市内在住または在学の小学4年生から6年生。費用は600円(別途教材費などが必要な講座あり)。場所は市学園都市センター(旭町)や東町の八王子市生涯学習センター(クリエイトホール)など。開講時間は講座によって異なるが、午前の部(午前10時30分から正午)と午後の部(午後1時30分から3時)がある。

 申し込みは6月12日(木)から24日(火)まで。定員は1講座10人ほどで先着順。希望者は公式ウェブサイトへ(講座情報などは順次更新予定)。

朝日土地建物の南八王子支店長(左)とビートレインズの高橋選手

身長198cmのお礼参り ビートレ 協賛企業へ

 5月18日で終了したバスケB3の2024-25シーズン。リーグ17チーム中13位で締めくくった東京八王子ビートレインズは現在、恒例となっているスポンサー各社へのあいさつ回りを行っている。

 5月29日には、旭町にある朝日土地建物(株)八王子支店に高橋浩平選手と同チームのスタッフが訪問。198cmの高身長の高橋選手の来訪に、同支店の南太樹支店長や出迎えた従業員らが感嘆する場面も見られた。チームスタッフからは、協賛への謝意や来季への意気込み、「見に行きたいと思ってもらえるよう引き続き努力する」と決意が語られた。

 朝日土地建物は1985年創業で東京・神奈川・埼玉などを中心に13店舗を展開する不動産事業者。八王子支店は南支店長が3年前に同支店に着任した際「八王子をスポーツで有名な街に」という思いからスポンサー契約を始めた。

保護者の集まり「ゆるカフェ」で行われるリサイクル事業

卒業生から下級生へ 学用品リサイクル 上柚木小で

 八王子市立上柚木小学校(川合孝征校長)で、卒業生などが大切に使ってきた学用品を下級生へ譲るリサイクル事業が行われている。

 この活動の中心は、PTAに代わり2023年度に立ち上がった同小の任意団体「かみゆぎ小スマイルサポーター(かみサポ)」の保護者たち。児童の見守りや季節行事の開催などの活動を行っている。その中で月数回、校内で催す保護者同士の情報交換会「ゆるカフェ」内に設置しているリサイクルボックスで自由に学用品の回収・譲渡が行われている。

 発案者で、昨年度の卒業生の保護者である指籏(さしはた)愛子さんは、「一番は(まだまだ使える学用品を)捨てるのはもったいないという思い。個人間のやりとりより、こういった場がある方が気が楽な人もいる」と今年1月から取り組みを始めた理由を話す。同小の勝俣佳子副校長も、「(学校教育費の)保護者負担軽減につながっているのでは」と活動を歓迎する。

 上柚木小の在校生、卒業生なら学年問わず寄付できるこのリサイクル事業。3月に行われた卒業式の会場にも回収箱を設置し、現在は体操服や裁縫バッグ、絵の具、赤白帽、鍵盤ハーモニカなどがボックスに入れられている。

 同小に通うきょうだいの母親は、この取り組みで鍵盤ハーモニカを譲り受けた。鍵盤ハーモニカは兄弟間で共用もできるが、「下の子にもあった方がいいと思って」リサイクルボックスをのぞいた。体操服など卒業まであと少しなのに小さくなってしまったときもサイズが合えば新品を購入せずに済む。物価高が叫ばれる昨今、家計の一助になっているのかもしれない。

高尾山で心と靴を磨く 初の催しに60人

 高尾山薬王院で5月31日、「心を磨いて靴磨き」と題したイベントが初開催された。心身の健康と靴のケアを結びつけ、参加した約60人に新たな体験を提供した。

 主催したのは八日町にある整形靴技術をベースにした靴専門店「Gozovation」。参加者は護摩修行の後、佐藤秀仁貫首の法話を聞き、精進料理を喫食。午後からは靴磨きの世界チャンピオンと日本チャンピオンによる靴磨きパフォーマンスが行われ、参加者は興味津々でシューシャイナー(靴磨き職人)の手元を見つめた=上写真。また、会場では整形靴マイスターによる足の無料診断も実施された=下写真。

 夫婦で参加した森口敦さん(57)は「靴の立体感が増して、今にも動き出しそうと感じた」と話し、妻の忍さん(54)は「外反母趾でも長く愛用できる靴を磨いてもらった。より愛着がわきます」と話していた。

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一緒に作ろうたねダンゴ 申込不要

 植えやすい種入りの泥ダンゴ「たねダンゴ」を作る講座が6月12日(木)、片倉つどいの森公園「スマイルガーデン」前で行われる。参加無料。

 つどいの森ガーデナー倶楽部主催、西片倉町会後援。地域交流会の一環で「植物を育てよう〜一緒にたねダンゴを作ろうよ」と題し、(公社)日本家庭園芸普及協会認定の指導員・西村晶誉さんを講師に楽しく製作する。

 午前9時50分集合、10時から11時まで。誰でも参加可能。申込不要で直接現地へ。雨天の場合は6月16日(月)に順延。

電子レンジ使用で時短にもなる「まるごとブロッコリーの焼きサラダ」=市提供

エコサラダで食品ロス削減 市、キユーピーとレシピ考案

 市ごみ減量対策課は、食品ロス削減の取り組みの第3弾として、キユーピー(株)と連携し「エコサラダレシピ」を考案した。

 この取り組みは、市民が「自然と食品ロス削減に参画できる」ことがポイント。食卓に頻繁に登場する「サラダ」に着目し、家庭で捨てられがちな野菜の皮や茎、芯などを活用するレシピを提案する。今回はブロッコリーをメインにしたものを考案。食品ロスの削減と市民の健康維持や向上を目指す。

 今回のレシピは「まるごとブロッコリーの焼きサラダ」など2種類。茎まですべて使い、焼いたマヨネーズの風味がやみつきになる一品だ。これらのレシピは、市のホームページやSNSで公開するほか、POPが市内のスーパーマーケットなどの小売店で一定期間掲示される。

 今回の詳しいレシピや第1弾、第2弾のレシピ一覧はhttps://www.city.hachioji.tokyo.jp/kurashi/gomi/001/torikumi/shokuhinloss/p034516.htmlへ。

尾根緑道

戦車道路の歴史辿る 南大沢で市民自由講座

 市生涯学習センター南大沢分館主催の市民自由講座「自然豊かな遊歩道は『戦車道路』だった 尾根緑道の歴史を探る」が、7月12日(土)に同館視聴覚室で開かれる。午後5時から6時30分まで。

 多摩丘陵と相模原台地の尾根稜線上を東西に走る尾根緑道は、かつて戦車の試験走行路に使われたが、現在は緑豊かな散策路として親しまれている。講座では共同通信元編集委員の篠原啓一さんを講師に招き、この道路が辿った歴史と背景を探る。

 定員60人で応募者多数の場合は抽選。受講料200円。希望者は講座名「戦車道路」、住所、氏名(ふりがな)、年齢、電話番号を記入し、メール(kouza-minami@city.hachioji.tokyo.jp)へ。6月23日(月)必着。問合せは同館【電話】042・679・2208。

―連載小説・八王子空襲―キミ達の青い空 第21回 作者/前野 博

 (前回からのつづき)

 新しい紙おむつにキミの両足を入れ、引き上げた。ひからびた、しわだらけのキミの尻は軽かった。一時、その感触が、隆の両手に残った。

 隆は、キミをベッドに戻すと、臭いの元を断つために、急いで便器を提げてトイレへ向かった。

 ―これで、朝まで静かに寝てくれると、ありがたいのだが。

 風呂場で便器を洗って、キミの部屋へ戻った。

 「隆、帰ろう。施設へ連れて帰ってちょうだい」

 キミがベッドに座って、足をばたばたさせていた。

 「どうしたの? 今は、真夜中だよ、もうちょっと我慢すれば、朝になる。それから、帰ろうよ」

 「嫌だ! 帰るよ」

 キミは不愉快そうに、顔をしかめていた。そして、仏壇の方を指差した。

 「お父さんがね、しつこく、帰れって言ってるよ。汚いしわだらけのおケツなんか出して、みっともないって、怒ってる」

 ―仏壇の前に、まだ親父は立っているようだ。こんな時に出て来て、親父よ、余計なことを言わないで欲しい。

 ゴミ収集のトラックが止まる音が聞こえた。隆は、時計を見た。午前一時になっている。いつも、この時間になると、前のハンバーグ店のゴミを取りに来る。深夜だからかなり音が響く。キミの介護で、この家に泊まっていた時、隆は必ず目が覚めた。

 「親父よ! 見ての通り、母さんの介護で大変なんだ。要らんこと言って、混乱させないでくれ。母さんを静かに寝かせてやってくれ」

 仏壇の方に向かって、隆は怒鳴った。

 「隆、もういいよ。そんなに怒らなくていいから。お父さん、首をうなだれ、しゅんとしている」

 「それじゃあ、母さん、おとなしく寝てくれよ」

 隆は、キミの体を横にして、頭を小さな枕の上に乗せた。 〈つづく〉

◇このコーナーでは、揺籃社(追分町)から出版された前野博著「キミ達の青い空」を不定期連載しています。