川崎区・幸区版【8月1日(金)号】
開会式でパフォーマンスする選手ら=提供

ジャンプロープ世界大会 世界各国選手が跳躍 川崎で日本初開催

 日本初開催となるジャンプロープ(縄跳び競技)の世界一を決める「WORLD JUMP ROPE CHAMPIONSHIPS 2025」が、8月3日(日)までカルッツかわさき(川崎区富士見)で開催されている。世界各国から2600人を超える選手が川崎に集結。熱い戦いとパフォーマンスは必見だ。

 ジャンプロープとは縄跳び競技のことで、1人で跳ぶシングルロープのほか、複数人で行うダブルダッチなどの種目があり、近年はブレイキンなどと同じアーバンスポーツの一種として、人気が高まっている。

 川崎市が若者文化の発信に積極的であることから、同大会の開催が決定。大会に先立って行われた7月25日のセレモニーでは、福田紀彦市長のほか、国際ジャンプロープ連合のショオン・ハミルトン会長、高津区在住の稲葉海哉選手(25)などが出席し、大会の見どころや意気込みを語った。

 翌26日には、JR東海、日本ジャンプロープ連合、川崎市の共催によるイベント「Jump Rope Challenge」が、ラゾーナ川崎プラザ ルーファ広場で開催。大会に出場するデンマークやスウェーデンなどの選手がパフォーマンスを披露し、会場を盛り上げた。縄跳びやダブルダッチの跳んだ回数を競う「40秒チャレンジ」には、多くの子どもたちが参加。上位3人には、JR東海からリニア中央新幹線をPRする「LINEANプロジェクト」のオリジナルグッズが贈られた。

「ベテランの意地見せる」

 稲葉選手は個人戦の「シングルロープ個人30秒スピード」と、団体戦の「ダブルダッチペアフリースタイル」にエントリー。特に個人戦では2年前の前回大会のチャンピオンということもあり、活躍が期待される。同種目は30秒間で何回縄跳びを跳べたかを競うもので、世界レベルになると両足で220〜230、1秒間で7〜8回ものジャンプを行うという。あまりのスピードに、肉眼で捉えることは不可能だ。「この競技の中では最年長。だけどベストを尽くせば優勝を狙えるはず。ベテランの意地を見せたい」と力を込めた。

 稲葉選手が出場する個人戦の同種目は、8月2日(土)・3日(日)に決勝戦が行われる。そのほか、同大会にはカワサキ文化会館(川崎区駅前本町)で練習を行っている、李大希選手や市川快選手を含む「FORTH」のメンバーら、川崎ゆかりの選手も参戦。チケットはインターネット販売のみで、2日(土)と3日(日)の一日券を当日午後6時まで購入可能。

国際化学オリンピックで銀メダルを獲得した 天野 春翔さん 中原区在住 17歳

面白いものに挑戦を

 ○…7月5日からUAEで行われた「国際化学オリンピック」に日本代表として出場し、銀メダルを獲得。文部科学大臣表彰も受賞した。今年3月に国内で行われた化学グランプリで銅賞を獲得し、20人の日本代表候補に選抜され、国内合宿での試験などを経て4人の日本代表に選ばれた。「代表に選ばれた実感がなく、オリンピック本番を迎えた。銀メダルという成果を持って帰ってくることができてうれしい」と笑顔で振り返る。

 ○…幼少期に親に連れて行ってもらった科学館で、物が光ったりするのを見て好奇心をくすぐられたのがきっかけで理科が好きになった。中高一貫校に入学し、化学部に入った。部活の先輩に勧められて、中1で初めて化学グランプリに出場。「代表になれば海外に行けると思って」。勉強を重ね、毎年点数を伸ばし、高1のときに代表候補に選ばれるも選考で落選。今回晴れて日本代表になることができた。

 ○…創造性に富み、新しい物質をつくることができるという化学。先に実験があり、後から理論づけていく。目に見えて新しいことがわかるようになるこの学問に魅力を感じている。生物学にも興味を持ち、生物学オリンピックに出場したことも。昨年ガーナにホームステイし、海外の文化に触れた。「いろいろなことに挑戦して面白いものを見つけていきたい」と将来を見据える。

 ○…高1から千葉大学の研究室に通い、大学生と化学の研究に取り組む。自分が先輩たちにしてもらったように、後輩に自分の経験を伝えていくことが今後の目標だ。「後輩たちにも将来化学オリンピックに出てもらいたい。少しでも恩返しができれば」。化学や科学、生物学と興味のあるものに挑戦し、ワクワク感を追い求めていく。

神輿宮出しをする人々

稲毛神社 夏本番、伝統の山王祭 8月1日から3日まで

 稲毛神社(川崎区宮本町/市川和裕宮司)の例大祭「川崎山王祭」が、今年も8月1日(金)から始まる。

 古くは「東の祇園」と称され、街道名物の一つに数えられた同祭り。初日は例祭に先だって行われる「宵宮祭」、2日(土)は神奈川県指定民俗文化財の秘式「古式宮座式」が斎行される。同日の「町内みこし連合渡御」は午後1時から4時頃まで実施。約20基の町内みこしが平和通りに集結し、仲見世通り、銀柳街・銀座街を巡り、市役所広場、市役所通りを経て同神社へ向かう。

 最終日の3日(日)の「神幸祭」は、「孔雀」「玉」と呼ばれる男女の神がそれぞれ納められたみこし2基が、午前6時30分頃から氏子23町会を一日かけて巡る。また午後5時10分から、市役所通りで「山王ふぇすてぃばる」と題した有志のパレードと、それに続く形で宮入行列を行う。神輿が神社に帰ってくる宮入は午後8時頃。

 期間中、境内では神代神楽、奉納太鼓、奉納演芸などの催しが行われる。露店も約120店立ち並ぶ予定。

 山王祭の詳細は同神社公式ウェブサイトで確認できる。

取材をする子どもたち=過去

鋼管通商栄会 こどもボラを募集 商店街イベントをPR

 鋼管通商栄会(阿部正弘会長)は11月15日(土)に同商店街で開催する名物イベント「ブツブツ交換会」のこどもボランティアを募集している。

 8月5日(火)にはJFE田島会館(川崎区鋼管通)で第1回目の活動を行う。小学生から高校生までが対象。イベント宣伝の動画の作成、企画、取材、編集業務を行う。費用は無料。「カメラ撮影に興味のある人、アナウンサーをやってみたい人、記者として取材してみたい人、どうぞお気軽に」と同商栄会では参加を呼び掛けている。時間は午後2時から4時まで。最後まで参加できなくても可能。

 申し込みは、参加者の氏名と年齢を明記の上、メールkoukanstreet@gmail.comで受け付けている。問い合わせは、同商栄会・「仙台屋」阿部さん【電話】044・366・7776。

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「川国で遊ぼう」
川崎国際生田緑地ゴルフ場
「川国で遊ぼう」
8月16日・17日 市民開放日
川崎国際生田緑地ゴルフ場で8月16日(土)・17日(日)、市民開放日「川国で遊ぼう」が開催される。午前9時から午後4時。入場・イベント料無料。ゴルフ場の一部... (続きを読む)
若宮八幡宮の社殿

若宮、連合渡御は10月に

 若宮八幡宮(川崎区大師駅前/中村博行宮司)で8月第一日曜日に開催されていた「夏祭・連合渡御」が10月5日(日)に移行されることになった。氏子総代会長で祭典委員長の星川孝宜さんによると、昨年秋、祭の関係者を対象に日程変更の可否についてアンケート調査を実施したところ、異論が出なかったという。

神輿を担ぐ人たち=過去

地域と一体 大師稲荷神社で夏祭 8月2日、3日

 川崎区中瀬の大師稲荷神社(中村博基宮司)が8月2日(土)と3日(日)、地域と一体となって夏祭を開く。コロナ禍などで一時途絶えていたが、気持ちを新たに実施する。青木晋也祭典委員長は「住民相互のコミュニティーがさまざまな理由から希薄になっている。準備や祭りを通して、良い連携を築いていけたら」と期待を込める。

 2日は盆踊り、3日は大人、子ども神輿2基が中瀬2、3丁目を巡行する。同神社では2日間限定の御朱印を授与する。初穂料は直書き・紙書きともに500円。受付時間は2日が午前9時から午後9時、3日が午前9時から午後5時。問い合わせは同神社【電話】044・277・1622。

校内の畑でナシを収穫する児童たち

南河原小 児童がナシ収穫 校内で40年続く畑

 幸区の南河原小学校(室谷拓之校長)で7月18日、5年生の児童61人が校内の畑で栽培しているナシの収穫を行った。

 同校で児童の栽培を手伝う五十嵐努さんによる指導のもと、これまでに雑草取りや肥料やり、摘果等の管理をしてきた児童たち。この日は天候にも恵まれ、事前に五十嵐さんから収穫の仕方を教わったのちに、畑に入って、自分たちの手で育てたナシをもぎ取った。

 ただ、ナシの本来の旬は7月下旬から8月上旬頃で、「旬の時期が100%だとすると、今は70

%くらいの大きさ」と五十嵐さんは言う。それでも児童たちは「意外とずっしりしていて重かった。家に帰って食べるのが楽しみ」と嬉しそうに話した。

 ナシの品種は、明治時代に川崎で発見された「長十郎」をはじめ、「あきあかり」、「豊水」、「幸水」等計5種。畑は40年近くの歴史があり、「9代前(1975年後半頃)の校長先生が実のなる植物を植えたのがはじまり」と室谷校長は来歴を話す。10年ほど児童たちを指導している五十嵐さんは「実際に生のものを観察して、五感を通じて学習するのが大切。できるだけ多くのものに触れて、成長してくれれば」と嬉しそうな児童たちに目を細めた。

発表を受け、ディスカッションする生徒と「かわさき餃子舗の会」会員

餃子みそ 若者世代へのアピール模索 市川崎高生が取り組み

 「かわさき餃子みそ」を若者世代に広めようと、市立川崎高校(川崎区中島)の2年生の生徒たちがアイデアを考えている。7月5日には専用みそを開発した「かわさき餃子舗の会」の幹部を同校に招き、中間報告を行った。

 同校では総合的な探究の授業として「かわさきよいまちプロジェクト」と銘打ち、ゼミ形式で名産品や地場野菜を広めるための研究や調査活動を行っている。かわさき餃子みそは「そうまうまうまゼミ」に所属する生徒たちの取り組みだ。

 かわさき餃子みそは、市内の中華料理店でつくる「かわさき餃子舗の会」(鬼塚保会長)がギョーザに合う専用みそとして開発。数多くのメディアに取り上げられるなど、名物グルメとして定着しつつある。一方で若者世代へのアプローチを課題にしていた。

 生徒たちは事前の聞き取り調査の中から、ロゴやチラシのデザイン刷新、インスタグラムの開設を考案。この日はたたき台を示し、インスタグラムでは、会員店舗とアレンジレシピを紹介することを提案した。

 発表を受け、同会幸支部の久保田角男さんは「かわさき餃子みそを醤油代わりに味わっもらい、料理にしてもらいたい。舌で迷った時にはいつでも気軽に聞いてくれれば。写真の映えは、若い感性で頑張って」とエールを送った。デザイン案を見た会員からは「我々の感性にない素敵なデザイン」と感心した様子。三神祐司副会長は、餃子みそボトルを入れる箱のデザインの一新にも協力を要請した。

 同校の江本心那さん(17)、武部結さん(16)、四元葵さん(16)は「デザインを任されとてもうれしい。全力を尽くしていいものを作っていきたい」と気持ちを新たにした。

「教育」の重要性を訴える吉田さん

戦後80年 戦禍の記憶【8】 高津区北見方在住 吉田 豊さん(92) 教師の変節に呆れ、教師に 「日本は負ける」が言えず

 「アメリカは技術も文化も進んだすごい国。そんな国に戦争を仕掛けても、日本が勝つわけなかった」--。終戦後、12歳の時に見た教師の変節ぶりに、開いた口が塞がらなかった。「あれほどアメリカを敵視するよう言い聞かせていた教師の言葉とは思えなかった。言葉巧みに教え子を戦地に送り出したというのに、戦争が終わった途端にこれか」と、理解できなかった。

 戦時中通っていた高津国民学校(現・高津小学校)では、敵兵に見立てたわら人形に竹槍を突き立てたり、爆弾を持ち敵軍の戦車へ特攻する想定の訓練もしていた。「当時は恐ろしいことをしているということも分からず、これが当たり前のことだと考え、日本の勝利を聞くたびに大喜びしていました」。祖父の代から続く瓦屋も、焼く時に出る煙が「敵機の標的になる」と許されず、家業は開店休業状態に。それでも「日本が勝つ」と信じ、自宅の敷地で野菜を育て、飢えをしのいだ。

 小学校を卒業し、県立川崎工業学校(現・川崎工科高校)に入学する日の前日に空襲があり、最寄りの駅から電車が使えなくなったため、入学式に歩いて向かった。この時「本土が攻撃されるほどに追い詰められているなら、日本が勝っているはずがない」と感じたが、戦争についてネガティブな発言をすれば憲兵に捕まる可能性があり、口にすることはできなかった。「言葉にできなかっただけで、みんなも同じことを思っていたのだと思う」 

 考えを発することを禁じられ、情報で目を欺かれてきた戦時中の教育への疑問。それが、人生の選択に強く影響した。家業を継がずに、小学校教師の道を選んだ。教え子たちには一貫して「教師の言葉も鵜呑みにするのではなく、目の前のことに疑問を持ち、自分の頭で考えることが大切だ」と伝え続けた。

 あれから80年経った今も、その言葉とともに「教育」と「言論の自由」の大切さを胸に刻む。「自由に考え、発言できるのは幸せなこと」と今の日本の社会を一定評価しつつ、言論が統制され、体制を批判した途端に拘束される他国の話を聞くと、やるせない思いを抱く。「かつて経験した戦時下を思い出してしまう」

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今年で戦後80年。体験者が年々減少し、戦争の記憶が風化しつつある。当事者の記憶を後世に残すとともに平和の意義について考える。不定期で連載。

作品を手にする石渡さん(左)と原議長

押し花アーティスト石渡美彌子さん 議長室に特別作品飾る 原議長へ「激励」

 押し花アーティストの石渡美彌子(みやこ)さん(川崎区大師駅前在住)の作品が市議会議長室に飾られることになった。石渡さんは7月17日、原典之議長を訪ね、押し花アートを届けた。

 飾られる作品は「牧野標本と現代の作家たち展」(日本ヴォーグ社主催)に特別出品した「爛漫」で縦82cm×横64cmのサイズ。バラやサボテン、ガーベラ、ウラシマソウ、エリンジウムなどを使用し、作り上げた。

 40年間、特定疾患のエリテマトーデスに悩まされる石渡さんは友人、知人らから力を得て、植物と向き合い作品作りに没頭。そんな感謝の気持ちを込めた作品だという。

 石渡さんはこれまでにも川崎区役所に歌川広重『東海道五拾三次之内川崎 六郷渡舟』を題材にした押し花アートや川崎信用金庫の創立100周年時にオリジナル作品を寄贈している。石渡さんの亡き父親・出竹東吉さんが原議長の祖父で市議会議員を務めた原泰造氏と親友で、石渡さんは幼いころによくかわいがってもらったという。原氏が6月に市議会議長に就任したことから、激励の思いを込めて届けた。

 作品を受け取った原議長は「花に癒される。執務がはかどり、励みになる」と喜んだ。この日の懇談では石渡さんの長男でサッカーJリーグ・川崎フロンターレの黎明期の応援団をまとめた故石渡俊行さん(享年45)と原議長が飲み仲間だったことも判明。互いの親密度が増した様子だった。

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「子ども映画会」のチラシ

親子で映画鑑賞

 プラザ田島 第1・2学習室(川崎区追分町)で、夏休みを親子で楽しむ「子ども映画会」が、8月22日(金)に開催される。時間は午後2時〜3時半(1時半開場)。

 「すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」「ふるさと再生日本の昔ばなし かぐや姫」などを上映予定。参加無料。申し込み不要で、先着60人。詳細は同所【電話】044・333・9120。

賞状とメダルを手にする天野さん

市内在住天野春翔さん 国際化学五輪で「銀」 日本代表として出場

 市内在住の高校3年生・天野春翔さん=人物風土記で紹介=が7月5日から14日までUAEで行われた「国際化学オリンピック」に日本代表として出場し、銀メダルに輝いた。世界90カ国・地域から354人が参加した同大会。天野さんは化学の実験問題と筆記問題で好成績を収めた。「成果を持って帰れることができてうれしい」と笑顔で話す。

 同大会は、1968年に東欧の高校生の学力試験から発展し、現在は1年に1度開催される「化学」の国際大会だ。世界中の高校生が集まり、5時間にわたる実験問題と筆記問題に挑戦する。

 麻布高校(東京都港区)に通う天野さんは、今年3月、国内で行われた国際的に通用する科学者を育てることを目的に開催している「化学グランプリ」に出場し、銅賞を獲得。日本代表候補に選ばれた。その後、国内合宿などを重ね、4人の日本代表に選ばれた。

 UAEで最初に臨んだのは実験問題。実験の手順を示され、出た結果を基に問題を解いていく。実験結果が正確か、問題を通して考察できているかを競い合う。天野さんは「実験を終わらせるのに手いっぱいになって考察に回す時間が取れず、手応えがなくて不安だった」と振り返る。

 筆記問題は、有機化学、無機化学などの分野から最新の論文の内容など日本の高校で習うよりも高度な問題が出題された。40ページという膨大な量を5時間で記述式で解いていくのに苦戦するも、事前に対策していた問題やテーマが出て解けたという。その結果、銀メダルを獲得。「高校とは違った勉強をする必要があったし、高校で学んでいることを合理的に説明できるような勉強ができた。学問の面白さを身を持って体感できた」と話す。

文科大臣表彰も 

 今回、天野さんだけでなく、ほかの代表メンバーも金や銀メダルを獲得。国際的なコンテスト等で優秀な成績を収めたとして文部科学大臣表彰を受賞。7月15日に同省を訪れ、表彰を受けた。

 天野さんは「1人の代表として銀メダルという成果を持って帰ることができた」と振り返る。今後については「化学は創造性に富んだもの。ワクワク感があり面白い。生物学にも興味があるし、サイエンス科学も織り交ぜながら、研究できたら。これからも面白いものを見つけて、挑戦していきたい」と目標を語った。

かき氷付きの「新幹線カレー」

幸盛HOUSE 鉄道好き、集まれ! 恒例の「鉄道カフェ」

 幸盛HOUSE(幸区下平間)で恒例の「鉄道カフェ」が2日(土)にオープンする。

 幸区盛り上げ隊(倉林智美隊長)が主催で、今回で6回目。県外から訪れる人もいるほどの人気企画だ。

 ランチメニューは、新幹線を模したおにぎりがかわいい「新幹線カレー」(1000円、16食限定・予約優先)。デザートのかき氷付きは1200円となる。

 インターネット新聞「鉄道新聞」編集長・福岡誠さんの協力のもと、プラレール運転体験や水素電車HYBARI(ヒバリ)の模型展示、幸区内の4駅がキーホルダーになったガチャガチャ、会報誌「子鉄時間」の販売、福岡さんと鉄道トークができる企画などを予定。また同所2階では、地元有志のサポートによるHOゲージの運転体験や展示も行われる。

 倉林隊長は「今年も多くの方の協力で鉄道カフェを開催できて嬉しい。鉄道好きにはたまらない企画が盛りだくさんなので、ぜひ遊びに来て」と呼び掛けている。

 午前10時〜午後4時。ランチは11時30分〜、午後0時30分〜、1時30分〜の3回転制で、予約優先。詳細・問い合わせは同所【電話】044・276・6526へ。

目の仕組みについて話す菊地氏

「失明から身を守ろう」 眼科講演会開催

 目の病について学ぶ眼科講演会が7月3日、60歳以上の人向けに健康相談などのサービスを提供する、さいわい健康福祉プラザ(幸区戸手本町)で開催された。講師は医療法人光耀会 菊地眼科クリニックの菊地琢也理事長。

 同プラザの利用者から緑内障や白内障について知りたいという要望を受け、初めて開催されたもの。当日は22人が参加し、身近な目の病の話に耳を傾けた。

年に1回定期受診を

 菊地氏はまず、緑内障についてレクチャー。緑内障とは、眼圧の影響で視神経が乱され、視野が狭くなってしまう病気で、失明原因の第1位。推定患者数は400万人に上り、40歳以上の成人の20人に1人が罹患するという。ただ初期の段階では自覚症状がほとんどなく、手術をしても視野は改善しないため、「早期発見が重要」と菊地氏は注意を促した。

 その後、菊地氏は白内障について講義。目の中の水晶体(レンズ)が濁る病気である白内障は、主に加齢が原因で発生し、目がかすんだり、まぶしさを感じやすくなったりといった症状がある。ただ緑内障と違って、手術で水晶体を変えることで改善が見込まれ、最近では技術や設備の向上で日帰りでの手術も可能になったという。一方、高齢になると手術のリスクも高まるため、菊地氏は「放っておいていいわけではない。60歳以上になったら、近くの眼科で年に1回は定期検診を」と念を押した。

 参加した70代の女性は「身近な目の病気の知識が深まった。友人や家族にも今回の内容を伝えたい」と感想を述べた。

川崎市役所展望フロア 花火大会で開放 200人募集

 多摩川対岸の東京都大田区で開かれる「平和祈念花火」が8月28日(木)に開催されるのにあわせ、川崎市は市役所本庁舎25階展望フロアでの観覧者を200人程度募集している。

 対象は川崎市内在住・在勤・在学のいずれかの該当者。1組4人まで応募可能で、応募者多数の場合は抽選となる。応募期間は8月7日(木)まで。応募は市ウェブサイトからのオンライン申請、またははがき郵送で受け付けている。展望フロアでは立ち見での観覧となる。

 花火大会開催に伴い、市は当日午後5時に展望フロアの一般開放を終了する。花火が中止された場合、入場制限は実施されない。

 問い合わせは、サンキューコールかわさき【電話】044・200・3939(午前8時から午後9時)。

書籍を手にする山田さん

川崎の在日コリアン史 初の通史出版 市民団体メンバーが執筆

 川崎の在日コリアンの移住から現在に至るまでの歴史をまとめた『川崎 在日コリアンの歴史ー共に生きるまちを築いた人びと』(緑風出版)が出版された。市民団体「川崎在日コリアン生活・文化・歴史研究会」のメンバーが執筆。山田貴夫代表は「川崎の中で在日が差別社会を助け合いながら頑張ってきた歴史や二世、三世が反差別、人権活動を日本人と共に担ってきたことなどを書き残した一冊」と強調する。

 A5判219ページ、全4章で構成されている。各章の最初に設けられた概要では、在日全般が抱えていた問題について説明。その後の各節で川崎の出来事を紹介し、田島町、新田神社における朝鮮人保護収容、ドブロクを巡る川崎事件、戦後の池上町の変遷、日立就職差別裁判闘争、ふれあい館の設立などについて取り上げている。

 山田さんによると、これまでさまざまな研究者が川崎の在日コリアンについての論文を書いているものの、特定の時期や課題に絞られ、通史的に取り上げられたものがなかったと指摘。同書の出版の意義については「郷土史の中身を豊かにすることにもつながる」と語る。在日コリアンの地域通史は、大阪や兵庫に続くものとみられる。

 表紙カバーは、さくら小学校運動会で披露されるプンムルノリの演技の様子のイラストが描かれている。山田さんは「在日だけでなく日本人、ベトナム、ブラジル、中国、フィリピンの子が楽しみながら演技している。ここに多文化社会をつくるヒントがある」とも力を込めた。

 主要書店やネットなどで販売。価格は2700円税別。

記念写真に収まる参加者ら (C)山陽フォト

地域との結束深める 木下2チームが交流会

 川崎を拠点に活動する、卓球Tリーグ所属の木下アビエル神奈川と、木下マイスター東京の激励交流会が7月2日、川崎市役所近くのスポーツバー「ロケッツ」で開催された。川崎商工会議所の増山雅久副会頭と川崎市スポーツ協会の中山紳一会長が発起人となり企画されたもの。選手のほか、地域で活動する企業や団体の関係者ら約40名が集い、新シーズンに向けた結束を誓い合った。

 木下アビエル神奈川からは長崎美柚選手と櫻井花選手、木下マイスター東京からは吉村和弘選手と王凱(わんかい)監督代行が参加。

 トークショーの第1部では、昨シーズンを映像で振り返り、吉村選手の卓球台から離れたダイナミックプレーには、参加者から感嘆の声が上がった。第2部は「Tリーグの楽しみ方」と題して、チームの勝敗を左右するダブルスに注目。王監督代行がルールや見どころをレクチャーした。

 終盤にはクイズ大会も実施され、練習場や選手の趣味などチームをより深く知ることができる設問で大いに盛り上がった。チーム関係者は「ホームタウン川崎の皆さまとの交流は大きな励みになる。11月にカルッツかわさきで開催するホームマッチにも『応援に行くよ』と声をかけていただき嬉しい。これからも地域との連携を深めていきたい」と感謝を述べた。

チェロと歌声の音楽会 川崎ファクトリーで

 川崎区鋼管通にある若手アーティストたちへの開放空間「川崎ファクトリー」(渡辺治建築都市設計事務所内)で8月9日(土)、「島へ。チェロと歌声のコンサート」と題した音楽会が開かれる。主催は同事務所。

 ソプラノ歌手・上杉麻子さんとチェロ奏者・山下凱冬さんがクラシックを中心とした演目を披露する。友情出演はピアニスト・黒澤麻衣子さん。「島で奏でているかのような演奏。『ビーチ川崎』の工場地帯で、ひとときの音楽をお楽しみください」と主催者。

 午後6時30分開演、6時開場。料金は1000円+感動料。飲み物は持ち込み。詳細は川崎ファクトリー【電話】044・344・3640、またはメール:kawasaki-factory@owat.net。

記念写真に納まる出席者

JFEスチール京浜協力会 祭りの売り上げを寄付 「若者支援に役立てて」

 JFEスチール京浜協力会(栁田正宏会長)は、「ふれあい祭り」(5月25日開催)で出店した店舗の売上金24万5300円をこのほど、川崎市子ども・若者応援基金に寄付した。

 同会はJFEスチール東日本製鉄所京浜地区の協力会社や下請け会社でつくる。市役所で行われた贈呈式には、栁田会長のほか、藤岡剛安全衛生部会 物流分会長、成田仁事務局長、澤田務安全衛生部長、顧問の林敏夫市議が出席し、目録を福田紀彦市長に手渡した。返礼として福田市長から感謝状が贈られた。

川崎浮世絵ギャラリーの入口

浮世絵で旅する海と山 8月11日まで 駅前本町のギャラリーで

 川崎浮世絵ギャラリー(川崎区駅前本町)で「浮世絵で旅する海と山」と題した展覧会が8月11日(月・祝)まで開催されている。

 江戸時代の人々にとって娯楽であった旅に焦点を当て、当時の人気行楽地を紹介している。単なる風景画に留まらず、美人画、祭礼図、参詣図など、多様なジャンルの作品を展示。歌川広重の「金沢八景 瀬戸秋月」や、歌川国貞(三代豊国)と歌川広重の合筆による「双筆七湯廻 底倉」 など、江戸時代を代表する絵師たちの作品計36点が見られる。

 大山良弁の滝での水垢離、箱根の湯治、江の島弁財天の開帳、さらには近代に入って開発された大磯の海水浴を描いた浮世絵も見どころ。「当時の人々がどのように観光や非日常を楽しんでいたかを現代に伝える貴重な資料」という。

 うちわの骨に貼って好きな絵柄を楽しむ団扇絵も展示。団扇絵は、傷んだり飽きたりすると別の絵に張り替えられることが多かったことから、当時のままの状態で残っているものは非常に珍しい。同展ではレアで保存状態の良い作品が見られる。

幸区マリンバ奏者 奥平哲也さんコンサート ミューザ市民交流室で

 幸区在住のマリンバ奏者奥平哲也さん=写真=の音楽活動37周年のコンサートがミューザ川崎シンフォニーホール市民交流室で開かれる。主催はマリンバ奏楽の森。

 「ご縁と感謝の夏」がテーマ。曲目はロッシーニ『ウィリアム・テル序曲』、マリー『金婚式』、タルレガ『アルハンブラの思い出』、レハール『メリー・ウィドウ・ワルツ』、久石譲『風の谷のナウシカ』、中村八大『上を向いて歩こう』、古関祐而『長崎の鐘』など。奥平さんオリジナル作品の『思しき人々』(ピアノ曲)、『春暁』『あなたとダンスを』も演奏する。ピアノ演奏は渡部優美さん、木村裕平さんが務める。

 日時は8月9日(土)午後7時、10日(日)午後2時。開場は各30分前。座席数は各日80席で全席自由。料金は4000円。申し込みは住所、氏名、電話番号、公演日、枚数を記入の上、マリンバ奏楽の森【電話】【FAX】044・533・5389もしくはメールmaritetsu-sekizen@ezweb.ne.jpで受け付け。

会場となるさいわい健康福祉プラザの一室

幸社協 「夏休みの居場所に」 高校生世代対象

 夏休み期間中、高校生世代に居場所を提供しようと、「夏のよりみち(仮)」と題した催しがさいわい健康福祉プラザ(幸区戸手本町)で開催されている。幸区社会福祉協議会主催で、同区在住・在学のおおむね16〜18歳が対象。

 勉強や友人との交流、または一人で静かに過ごすなど、使い方は自由。会場にはWi─Fiを完備し、スマートフォンの充電も可能。パソコンを持ち込んでの作業や、自習スペースとしても利用できる。また、暑い夏に嬉しい冷たい飲み物やお菓子も用意されている。

 同協議会の担当者は「『(仮)』という名前には、若者たちと一緒にこの場所を育てていきたいという思いを込めた。みなさんの『よりみち』の場になれば嬉しい」と話している。

 期間は8月30日(土)まで(日曜・祝日を除く)。時間は月・水・木・土が午前9時〜午後5時、火・金が午前9時〜午後8時45分。
鉄道模型を指す事務局長の二上さん

鉄道模型で欧州旅気分を 国際交流C(センター)で12日まで

 市内を拠点に活動するヨーロッパ型鉄道模型クラブ「モデルアイゼンバーンクラブ」による鉄道模型の展示が8月12日(火)まで、川崎市国際交流センター(中原区)で開催されている。8月2日(土)・3日(日)には、Nゲージの展示運転が行われる。時間は午前11時から午後4時まで。

 今回、展示されているのは、実物大の87分の1スケールのHOゲージで、ヨーロッパ8カ国の鉄道模型17種類。特徴的なのが、自動車などの旅客輸送に勝ち、かつ旅客の中心だったビジネスマンのために、ヨーロッパ主要都市間を短時間で結ぶ国際列車網として誕生したTEE(トランス ユーロープ エクスプレス)の模型が並んでいること。TEEに参加するためには定員や車両カラーなど複数の条件が必要だったが、車両カラーが異なるというフランス国鉄の珍しい模型が資料と共に展示されている。また、西ドイツ、オランダの航空会社とタイアップした珍しいカラーの模型も並ぶ。

 2日・3日にはNゲージの展示運転を予定。同クラブ事務局長の二上孝秋さんは「どの車両を展示運転するかは、当日のお楽しみ」と話す。

国内でも希少クラブ

 同クラブは、1992年にヨーロッパ型鉄道車両が好きなメンバーが集まって発足。現在、全国から16人が所属する。二上さんによると、ヨーロッパを対象にした鉄道模型クラブは国内で5クラブしかなく、同クラブはその数少ないうちの一つになるという。

 これまでに交通博物館や、都内のホテルで解説運転会を実施、国際鉄道模型コンベンションにも毎年出展している。

 展示する際には、ヨーロッパの風景を再現したジオラマで鉄道模型を走らせることをモットーとしている。またオーストリアのザルツブルグ鉄道模型クラブ、ドイツのウーリンゲン鉄道クラブ、スイスのバーゼル鉄道模型クラブと相互に協力しており、表敬訪問も行っている。「ぜひ活動を見に来てほしい」と二上さんは話している。

 問い合わせは同クラブウェブサイトを参照。

野末明美氏

市長選 野末氏が出馬表明 無所属、共産党推薦で

 任期満了に伴い10月26日に投開票される川崎市長選挙に、野末(のずえ)明美(あけみ)氏(60)=高津区在住=が無所属で共産党の推薦を受けて立候補する考えを、7月25日の記者会見で発表した。

 野末氏は茨城県境町生まれ。専門学校を卒業後、作業療法士の資格を取得し、結婚を機に2001年に高津区へ転居した。現在は、社会福祉法人理事と政治団体「川崎民主市政をつくる会」の代表委員を務める。

 会見で野末氏は「今の川崎を変えたい。市民生活を最優先できる市政を実現したい」と出馬理由を説明。3人の子どもを育てた経験から、安心して子育てできる環境と、ライフワークである子どもの医療費無料化を促進する考えを示した。「自治体の役割は住民福祉の増進。市民の声を聞き、市民生活に寄り添う市制に変えるために努力したい」と述べた。

 市長選への出馬意向の正式な表明は新人の國谷涼太氏、現職の福田紀彦氏に次いで3人目。(7月25日起稿)

川崎市子ども会議 「子どもの権利」を議論 拡大版「カワサキ☆U18」

 よりよい川崎の姿を子どもたちが考える「川崎市子ども会議」の拡大企画「カワサキ☆U18」が7月19日に開かれ、集まった34人の子どもが「子どもの権利」について意見を交わした。

 川崎市では「川崎市子どもの権利に関する条例」に基づき、子どもたちの考えや意見を市政に反映するしくみ「子ども会議」を2002年に開設。加えて22年からは会議の拡大企画として幅広い子どもが参加できる「カワサキ☆U18」を年に数回、開いている。

 今回の「カワサキ☆U18」には小学4年生から18歳までの34人が参加。今年度の子ども会議の年間テーマである「私たちの『子どもの権利』をもっと大切に!」に基づき議論した。グループに分かれ、条例が定める7つの「子どもの権利」のうち、大切にしたいと思う権利について意見を交わし、その権利が大切にされるにはどうすればよいかについて、アイデアを出し合った。

 「ありのままの自分でいる権利」が大切と考える子どもたちは、「権利を大切にされるためのアイデア」として「自分が安心して好きなことを言える環境を作る」「先生と直接ではなくオンラインで相談できる場所が欲しい」などと発言。「参加する権利」を大切に思う子どもからは、「民主主義をもっと学校でも取り入れる」「子ども会議だけでなく、他の場所でも(意見を)言えるところが欲しい」といった意見が出た。

より子ども主体に

 この日出された意見や要望をもとに、毎月の子ども会議の定例会で議論を続ける。

 今年度の子ども会議や「カワサキ☆U18」では、会議の進め方なども可能な限り子ども自身が決め、進行役なども子どもが担うという。かねて子ども会議の委員などから「もっと子ども主体にして欲しい」との要望があり、今回の「カワサキ☆U18」でも、進行役を高校生が務めた。

 川崎市教育委員会の地域教育推進課の二瓶裕児課長は、「『子どもの権利条例』の制定から時間がたち、残念ながら『子どもの権利』を知らない子もいるので、大事なテーマを選んでもらえたと思う。子どもたちの議論をしっかりサポートしたい」と話している。

わくわくプラザの昼食 川崎市 夏休みに全施設で提供 昨年度9割が「よかった」

 川崎市は、市立小学校内に設置している児童の居場所「わくわくプラザ」での夏休み期間中の配食サービスを、今年度は全校の施設で試験的に実施する。

 市立小学校に通う児童たちの放課後の居場所である「わくわくプラザ」は現在、115カ所あり、運営は市から委託を受けた指定管理者が行っている。「夏休み期間中に昼食を提供してほしい」という保護者からの要望が強かったことから、昨年の夏休み期間中の一定期間、一部の施設で配食サービスを試験的に実施。利用した児童の保護者7121人にアンケートで感想を尋ねたところ、総合的な評価として9割近くが「良かった」と答えたことから、今年はさらに実施施設を拡大することになった。

 実施期間は8月末までで、料金は弁当事業者ごとに異なるが、一食あたり600円前後。サービス利用を希望する保護者が、配食サービス事業者のインターネットシステムから直接、注文する。

 市の担当者によると、今年度の実施状況を踏まえ、来年度以降の本格実施を検討するという。

(上)宮崎さん(中央)と6年生の児童たち(右)5月の交流会の様子

「SHISHAMO」 宮崎さんと校歌を作成中 新小倉小の児童たち

 今年4月に開校した川崎市立新小倉小学校(幸区)の児童らが、川崎市出身の3ピースロックバンド「SHISHAMO」のギターボーカリスト、宮崎朝子さんと一緒に校歌づくりを進めている。完成する校歌は、12月13日(土)の開校記念式典でお披露目される。

 新小倉小学校は川崎市で115番目の小学校として開校した。6年生の児童から「自分たちの学校の校歌を自分たちで作りたい」という要望があり、「総合的な学習の時間」の中で、校歌づくりに向けた学習を開始。2019年に開校した市立小杉小学校(中原区)が川崎ゆかりの音楽家に校歌作成を依頼していたことが分かり、幸区ゆかりの音楽家について調べたところ、幸区出身で、新小倉小の校章を手掛けた市立川崎総合科学高校(幸区)の卒業生でもある宮崎さんが最有力候補になった。

 6年生の児童らは「宮崎さんに校歌づくりをお願いしたい」と校長に相談のうえ、宮崎さん宛ての手紙を自分たちで考えて送付。すると宮崎さんから返答があり、5月27日には宮崎さんを学校に招いて交流会を開催した。児童が手作りのスライドで経緯を説明し、改めて「お願いします」と伝えると、宮崎さんは笑顔で快諾。このとき宮崎さんから「校歌に入れたい言葉をみんなで考えて」という宿題を与えられ、6年生を中心に全校生徒で言葉を考え、「新たな絆」「虹色のピース」などの8つの言葉が決まった。

 7月17日、再び宮崎さんを新小倉小に迎え、選んだ言葉と言葉に込めた思いを、児童が一人ずつ伝えた。宮崎さんは「一つ一つの言葉の意味を考えながら、新小倉小らしい校歌をつくりたい」とコメント。福岡弘行教頭は「児童一人一人の『自分たちが学校を作っていく』という思いを感じた。どんな校歌になるか楽しみ」と語った。

川崎市役所

24年度分「市長への手紙」 「公園」関連が最多 等々力緑地に高い関心

 川崎市政に関する市民の声を市長に直接届ける「市長への手紙」制度の2024年度分の概要がこのほどまとまった。内容別件数では等々力緑地再編整備に関する意見や要望を中心に「公園」関連が最多で、等々力緑地に対する市民の関心の高さが浮き彫りになった。

 「市長への手紙」は、市民の声を把握して市政に反映するため、1972年に始まった。市長がすべてに目を通し対応方針を示したうえで、担当部局が対応している。

 2024年度に受け付けた手紙は2160通で、寄せられた要望や意見を内容別に振り分けた件数では3783件だった。このうち手紙やファクスで届いたものは750件、メールは1410件。投稿者の年代では40代が最も多く、50代、30代の順だった。

 内容に応じた振り分け先では建設緑政局が572件で最も多く、次いで教育委員会事務局が401件、健康福祉局が359件と続く。内容別でみると「公園」に関するものが最も多く、「等々力緑地再編整備に関する意見」が突出していたという。市の担当者によると、再編の方向性や新設を希望する設備のほか、再編整備に伴う樹木の伐採に対する危惧などが寄せられた。

 2番目が保育料の減額などを求める「子育て支援」関連、3位は「学校教育」で「教育費や給食費の無償化」に関する要望が多かった。

緑化フェアの影響で

 内容別件数3783件のうち、寄せられた意見や要望を市の施策や事業の「参考」としたものは約6割の2209件。意見や要望を受け具体的に「対応」したり、事業や施策に「反映」したものは、全体の約3割の1187件だった。

 具体的には、「熱中症アラート発令時はテニスコートを無料でキャンセルできるようにして」という要望を受け、猛暑が続く一定期間、熱中症警戒アラート発令時などに無料でキャンセルできる運用に変更。「がん治療時のウィッグ購入費を助成してほしい」との要望に対し、ウィッグや胸部補整具などを対象に費用の助成を開始した。

 市の担当者は「緑化フェアの影響で、等々力緑地など公園に対するご意見が多かった。市民の指摘で気づかされるものも多く、今後も大切にしていく」としている。

科学実験とクイズに挑戦 8月6日 北野書店で

 「おもしろ科学実験クイズ」と題したイベントが8月6日(水)午前11時から正午まで、北野書店(幸区新塚越)の特設コーナーで開催される。同書店主催。  

 クイズは『なぜ?の図鑑 科学マジック』(学研)と、『地球のびっくり!数の図鑑』『からだのびっくり!数の図鑑』(北野書店)の中から出題。科学実験も体験できる。参加者は、同書店特製ノートがもらえる。プレゼンターは元学研編集長で現在同書店編集部の松下清さん。

 対象は小学校低学年以上で参加費は無料。事前予約制で定員は先着15人。申し込み、問い合わせは同書店【電話】044・276・9100。

山田署長(右)から感謝状を受け取る市川さんと金子さん夫婦

幸警察署 声掛けで特殊詐欺阻止 アルバイト・市川さん

 幸警察署(幸区南幸町/山田高志署長)は6月20日、特殊詐欺被害を阻止したとして、セブン―イレブン川崎柳町東店のアルバイト・市川美紀さん、オーナー夫婦の金子計馬さん、亜由美さんに感謝状を授与した。

 市川さんは5月30日、6万5000円分のアップルカードを購入しに来店した60歳代の男性に対して、金額が高額だったため詐欺を疑い、用途を質問。すると男性は、パソコンの画面に「トロイの木馬(のウイルス)に感染しました。マイクロソフトセンターに電話してください」と表示されたため、指示通りに架電し、パソコンの修理代としてアップルカードの購入を促されたと答えたという。市川さんは特殊詐欺の手口について職場で教育を受けていたことから、詐欺の可能性が高いと考え、警察に通報した。

 市川さんは「過去に別のスタッフが被害を阻止しているのを見ていたため、すぐに詐欺を疑うことができた。高齢者には私たちが詐欺の可能性があることを説明しても、なかなか理解してもらえないこともあるが、引き続き声掛けをしていきたい」と話した。

 同署によると、幸区での特殊詐欺被害は6月20日で今年13件発生。昨年同期比でプラス8件と倍以上も増加しているという。山田署長は「被害を食い止めていただいた従業員の方々には感謝の言葉しかない。これからも1件でも被害を防止できるよう、ご協力をお願いしたい」と呼び掛けた。

人権尊重学級 戦争、差別、共生考える 市ふれあい館で

 川崎市ふれあい館(川崎区桜本)で「戦後80年」をテーマにした人権尊重学級が開催されている。同館と市教育委員会が主催する。

 8月2日(土)にはフォトジャーナリストの安田菜津紀さんが「戦争と人間の尊厳〜国内外の取材から考える〜」をテーマに講演。23日(土)には社会福祉法人青丘社理事長の三浦知人さんが登壇。「川崎の在日コリアンの戦後の暮らしから共生社会を展望する」と題して語る。時間はいずれも午後4時から6時。参加費は無料。申し込み、問い合わせは同館【電話】044・276・4800、メールfureaikan@seikyu-sha.com。

専門家が聞こえのヒントを届ける

GO!GO!!フロンターレ

シニアの健康を応援!

 川崎フロンターレが運営するAnker フロンタウン生田で9月15日(月・祝)、「健康長寿フェスタ2025 supported by ひまわり調剤薬局株式会社」が開催される。時間は午前10時から午後1時。

 人生100年時代をテーマに、いくつになってもワクワクした毎日を過ごせるよう、シニアの心と体の健康を促進するさまざまなブースが出展する。注目は「聞こえのケアは『ヘルスケア』」と題したミニセミナーと聴力測定。普段見過ごされがちな聴力と健康の深い関わりについて、専門家がヒントを交えながら楽しく解説する。会場には自身の聞こえを手軽に確認できる「簡単聞こえのチェックコーナー」も設置。

 今年も富士通スタジアム川崎(10月13日〈月・祝〉)、フロンタウンさぎぬま(11月3日〈月・祝〉)との合同開催で、パワー満点のプログラムを届ける。担当者は「健康と向き合えるさまざまな企画をご用意しております」と呼び掛けている。詳細は同所公式ウェブサイトで公開予定。

画像はいずれも川崎フロンターレ

さまざまなアトラクションが楽しめる

川崎競輪場 魅力紹介コーナー 九ちゃん通信

恐竜テーマの子ども向けイベント

 川崎競輪場は8月9日(土)、10日(日)、11日(月・祝)の3日間、こども夏祭りを同競輪場西広場とメインスタンド前で開催する。

 恐竜をテーマに、さまざまなアトラクションを設置。恐竜の口の中にある的をめがけて斧を投げるアックスゲームや恐竜のおもちゃがついている的を、射的で撃ち落とすシューティングなどが楽しめる。土の中から恐竜を発掘したり、リアルに動く恐竜ロボットに乗ることもできる。このほか、自転車をこいでかき氷を作る「チャリ氷」や水鉄砲で遊ぶ水遊びコーナー、競輪レースで1着の選手を予想するクイズ、競輪場内を巡るスタンプラリーも行われる。開催時間は午前10時から午後5時まで。

 11日には西広場で先着140人限定に手持ち花火をプレゼントし、その後花火イベントを実施する。参加費は無料で開催時間は午後6時15分から8時まで。

 期間中、メインスタンド前にはキッチンカーが並び、牛すじ煮込み丼、タコライス、タコス、チーズステーキ、ホットドッグ、アイスクリーム、かき氷などが味わえる。午前11時から午後8時まで。

 詳細は同競輪場ウェブサイトを参照。