川崎区・幸区 教育
公開日:2025.08.01
「失明から身を守ろう」
眼科講演会開催
目の病について学ぶ眼科講演会が7月3日、60歳以上の人向けに健康相談などのサービスを提供する、さいわい健康福祉プラザ(幸区戸手本町)で開催された。講師は医療法人光耀会 菊地眼科クリニックの菊地琢也理事長。
同プラザの利用者から緑内障や白内障について知りたいという要望を受け、初めて開催されたもの。当日は22人が参加し、身近な目の病の話に耳を傾けた。
年に1回定期受診を
菊地氏はまず、緑内障についてレクチャー。緑内障とは、眼圧の影響で視神経が乱され、視野が狭くなってしまう病気で、失明原因の第1位。推定患者数は400万人に上り、40歳以上の成人の20人に1人が罹患するという。ただ初期の段階では自覚症状がほとんどなく、手術をしても視野は改善しないため、「早期発見が重要」と菊地氏は注意を促した。
その後、菊地氏は白内障について講義。目の中の水晶体(レンズ)が濁る病気である白内障は、主に加齢が原因で発生し、目がかすんだり、まぶしさを感じやすくなったりといった症状がある。ただ緑内障と違って、手術で水晶体を変えることで改善が見込まれ、最近では技術や設備の向上で日帰りでの手術も可能になったという。一方、高齢になると手術のリスクも高まるため、菊地氏は「放っておいていいわけではない。60歳以上になったら、近くの眼科で年に1回は定期検診を」と念を押した。
参加した70代の女性は「身近な目の病気の知識が深まった。友人や家族にも今回の内容を伝えたい」と感想を述べた。
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