八王子版【2月12日(木)号】
(後列左から)東屋さん、中野さん、牧野さん、山崎さん。(前列左から)越阪部さん、安藤さん

【八王子市】明八女子卓球部 2年連続 全国選抜へ まずは1勝「勝つぞ上越」

 明治大学付属八王子高等学校(戸吹町)の女子卓球部が、3月22日(日)から新潟県上越市で行われる「第53回全国高等学校選抜卓球大会」に出場する。学校対抗の女子部門での全国進出は2年連続、5回目。選手たちは1月29日に八王子市役所を訪れ、初宿和夫市長に大舞台への決意を語った。

 同部は2025年12月に行われた関東選抜大会に、東京都2位として出場。千葉県や埼玉県、茨城県など各県1位のチームが参加するリーグ戦を勝ち抜き、関東10位で全国への切符を掴んだ。

 表敬訪問にはキャプテンの中野ひまりさん(2年)、牧野珠央さん(2年)、安藤心春さん(1年)、越阪部楓さん(1年)、東屋歩美さん(1年)、山崎まなさん(1年)の6人と田中秀明監督が出席。初宿市長が「厳しい練習を乗り越えた自信に満ちた表情は素晴らしい。八王子の代表として頑張ってほしい」と激励すると、中野さんは「昨年の全国では悔しい思いをした。その涙を無駄にせず、まずは全国での一勝を目指したい」と宣言。チームは松川奈々子さん(1年)を含む7人で、再び夢の舞台へ挑む。

遠征重ねて特訓

 「全国出場が決まった瞬間は、嬉しいよりも『よかった』とホッとする気持ちが強かった」と振り返るのは中野さん。

 田中監督によると、同部では「一期一会」を大切に、コロナ明けから「積極的な校外遠征」に取り組んできた。特に今年のチームは数々の遠征、練習試合を重ね、例年を上回る実戦を積み重ねてきたという。

 新チーム発足からの半年間、大阪や愛知、宮城、長野など全国各地の強豪校へ赴き、団体戦で挑み続けた。夏休みには3度の遠征合宿を敢行。週末も遠征を繰り返すことで、アウェーの環境でも動じない精神力と、泥臭く1点を奪いに行く粘り強さを養った。

 「実績も技術も足りないからこそ、外へ出て打たれて強くなる。この半年間の経験が、関東大会の接戦を制する自信に繋がった」と田中監督。過酷な道中を共にしたことで、チームの結束も強まった。中野さんは「遠征を通じて互いの性格を深く知ることができ、同じ目標への思いが強くなった」と話す。

 これまで掲げてきた合言葉「行くぞ上越」を「勝つぞ上越」へと進化させ、強豪ひしめく全国の舞台へ進む。

初宿市長(右)から表彰状を授与される池田さん

【八王子市】株式会社トリアド工房 池田さんがものづくり表彰 文化財のレプリカ製作で

 市内の事業者でものづくりの分野において著しい成果を挙げた個人を表彰する「令和7年度八王子市ものづくり産業表彰」が発表され、1月29日に八王子市役所で授与式が行われた。15回目となる今年度は、大塚で模型製作に従事する池田佳邦さん(75/株式会社トリアド工房)が選ばれた。池田さんは、今年度の東京都優秀技能者(東京マイスター)知事賞も受賞している。

 1970年創業の同工房は、博物館の展示造形物や文化財レプリカの製作、保存・修復を専門とする企業だ。国内有数の国指定重要文化財を扱える技術力を持ち、その卓越した技能は官公庁などからも高い評価を得ている。

 勤続43年を数える池田さんは、授与式で「(博物館の展示物などをつくっているので)製作したものは長く残る。恥ずかしいものはつくってはいけないと後輩たちに伝えている」と、ものづくりへの信念を語った。初宿和夫市長は「卓越した技能で八王子を牽引してくださることを誇りに思う。感謝申し上げたい」と池田さんを称賛した。

伝統の技と最新技術の融合

 大塚に本社・工場を置く同工房では、建築模型から3Dプリンタを駆使したレプリカ製作まで幅広く請け負う。

 例えば長野県の前尾根遺跡から出土した、人の顔が描かれた「顔面装飾付釣手土器」の複製では、三次元計測機で本物を非接触でスキャニングしたデータを3Dプリンタで出力し、これを組み立て一旦「原型成形品」を製作。それを元にシリコーンゴムで型取りを行い、最終的にはFRP(繊維強化プラスチック)で成形し、緻密な彩色を施して本物の質感に近づけていく。

 阿部知行取締役社長は「技術の進歩により、最近は直接型取りする案件は少なくなってきているが、形状が難しく直接型取りしかできないものや、さまざまな技術を幅広く網羅できるのが池田さん」と厚い信頼を寄せる。

 授与式後、初宿市長から印象に残る仕事を問われた池田さんは、いくつか答えた後、「地層発掘現場」と回答。依頼を受け急遽駆け付けたもので、崖崩れの危険性もあることから、地層の型取りをしている約1週間の間、「何かあったらすぐ逃げられるように」心づもりしていたという。

 また、縄文時代などにつくられ、取手の装飾が炎のように見えることから名付けられた「火焔型土器」の複製についても言及。装飾の複雑さもさることながら、歴史的価値が高いため、出土した現地で型取りをしなければならず、「型を取るのに約2週間、工場に持ち帰って成形し、彩色にも約2週間かかった」と当時を振り返りながら笑顔を見せた。

令和7年度八王子市ものづくり産業表彰を受賞した 池田 佳邦さん 別所在住 75歳


時を超え、歴史蘇らせる

 ○…実物の形を精巧に写し取る職人「模型製作工」である。大塚にある専門会社トリアド工房に勤めて43年。その熟練の技が評価され、今年度の八王子市ものづくり産業表彰に、市内で唯一選出された。「美術が好きで、博物館に展示されている美術品のレプリカを見たのがきっかけで入社した」。かつては手作業で計測していたが、電子機器で正確なデータが取れる時代へ。最新技術は積極的に取り入れつつ、本物に近づけることが最終目的だ。

 ○…栃木県出身。若かりし頃、手先の器用さを活かしてろう人形の製作会社に10年近く勤務し、造形の基礎を磨いた。その後、友人の紹介でトリアド工房の門を叩く。現在は工房内の制作本部文化財室に籍を置き、自ら手を動かすかたわら、後進の指導にも心血を注いでいる。

 ○…世界中で発掘・発見される土器や文書。劣化を防ぎつつ、博物館で子どもたちに見てもらうには、レプリカ製作が欠かせない。自身の仕事が歴史遺産を「守ることにつながる」のだ。15年ほど前に工房で3Dプリンタを取り入れたときは「読み取りが粗くて、プリントしたアサリがアサリに見えなかった」と笑うが、今やその精度は劇的に向上。デジタル技術の進歩を肌で感じながらも、最後は職人としての感性で作品に魂を吹き込む。

 ○…休日は読書や映画を楽しみ、趣味のプラモデル製作でもその腕を振るう。後輩たちの技術の成長を頼もしく思う一方で、マニュアル化できない「職人の感覚」をいかに伝承するかが今後の使命だ。「例えば竪穴式住居の復元。現場の状況や穴の角度によって一つひとつ正解が異なる」。長年の経験で培った目と指先で、歴史の断片を現代へと紡ぐ。

上映会・表彰式の様子=主催者提供

八王子学生CMコンテスト 奥山さんが史上初の2連覇

 多摩美術大学大学院の奥山樹生さんがこのほど、八王子の魅力を広めるCMコンテストで最優秀賞を受賞した。2年連続の快挙。

 大学コンソーシアム八王子が主催する同コンテスト。学生の視点で「学園都市八王子の魅力」について30秒の動画にまとめて発信することを目的としており、2025年度の上映会・表彰式が2月1日に旭町の八王子市学園都市センターで開催された。

 今回は「八王子で学ぶ」をテーマに、市内外12大学などから動画35作品、ポスターデザイン6作品の応募があった。

 動画部門の最優秀賞に選ばれた奥山さんは、昨年に続いての受賞で、大会史上初の2連覇。作品は、第二次大戦後のドイツで感染症から多くの命を救い、現地で亡くなった八王子市出身の医師・肥沼信次さんについて紹介した「ドクター肥沼の桜」。奥山さんは「八王子は多様性のある学園都市だからこそ、肥沼医師の背中から学ぶものを作品にしたいと思って作った」と、肥沼氏の精神に触れながら喜びを語った。次点の八王子市長賞には中央大学ドローン研究会の作品が、来年度のコンテスト周知用ポスターデザイン部門では、東京造形大学の猪野城司さんの作品が最優秀賞に選ばれた。

 受賞作品は後日、横山町のYYビジョンなどで公開される予定。

「熱響」ポーズを取る同部員らと初宿市長

八王子高校吹奏楽部 全日本でW金賞 表敬訪問で市長に報告

 八王子学園八王子高等学校吹奏楽部(大谷優太部長/部員数163人)が2月5日に市役所を訪れ、初宿和夫市長に昨年出場した「第73回全日本吹奏楽コンクール」と「第38回全日本マーチングコンテスト」で金賞に選ばれたことを報告した。吹奏楽コンクールでの金賞は2年連続の快挙。

 報告に訪れたのは同部顧問の高梨晃教諭と副部長の清水真結さん(3年・トロンボーン)、学生指揮者の堀籠映里さん(同・ユーフォニアム)、金管部長の菊川康誠さん(同・チューバ)。同部は今年のテーマに「熱響」を掲げて、「吹奏楽の甲子園」とも呼ばれる吹奏楽コンクールをはじめ数々の大会で活躍。その傍ら、出演要請に応えて市内のイベントにも協力している。

 また前年度にはなるが、同部は昨年3月に開催された「第48回全日本アンサンブルコンテスト」でも金賞を獲得しており、2025年に全日本吹奏楽連盟が主催した3大会で全国で唯一の「三冠」を成し遂げた。

 初宿市長は「すばらしい結果。八王子の名を全国に響かせてくれた」と称賛。清水さんは「自分たちの努力や工夫だけでなく、先生や保護者など周囲の支えが力になった」と感謝を口にした。

 3年生は卒業の日が近づく。後輩たちに向けて、堀籠さんは「練習ができる環境に日々感謝を」、菊川さんは「先輩たちが築いた伝統を受け継ぎ、諦めずに頑張る心を大切にしてほしい」とエールを送る。

 高梨教諭は「出場するからには本気で臨むが、大会のためではなく、部活動として皆が仲良く楽しく音楽と向き合って、成長していく部でありたい」と思いを語った。

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試合会場を盛り上げるRaily’sのメンバーら

ビートレインズ 専属チア体験会 レイリーズと踊ろう

 プロバスケB3・東京八王子ビートレインズを華麗なダンスと笑顔で盛り上げる専属チアリーダー「Raily`s(レイリーズ)」が2月21日(土)、体験会を開催する。現在、参加者を募集している。

 「Raily`s」は「RAIL(線路)」と「LEAD(案内する)」を掛け合わせた造語。「チームとブースター(ファン)を勝利へ導く道標になる」という願いが込められている。ホームゲームでの応援やパフォーマンスに加え、地域イベントへの出演や市内学校への訪問など、八王子に根差した活動も積極的に行っている。

 この体験会は、来季となる2026―27シーズンの「B.LEAGUE ONE」参入初年度に向けたオーディションを見据えたもの。当日は現役メンバーと共にストレッチや基礎練習、タイムアウト曲の振り入れなどを行う。

 対象は高校生から35歳までの女性(未成年は保護者の承諾が必要)。定員は15人程度。担当者は「興味がある方なら、ダンス未経験の方も大歓迎。普段の練習の雰囲気を肌で感じられる機会です。ぜひ気軽にご参加ください」と呼びかける。

 会場は東京都内(23区内・詳細は参加者へ通知)。時間は午前10時30分から受付し、11時から午後0時50分まで。参加費は無料。持ち物はレッスンウェア、ダンスシューズ(靴下のみ不可)、タオル、飲み物。申し込みは2月19日(木)午後6時までに専用フォームから(定員に達し次第終了)。詳細はSNSやホームページへ。

市内3人が「優秀教員」に 文部科学大臣から表彰

 八王子市内の小中学校や義務教育学校に勤務する教員3人が、文部科学大臣による優秀教職員表彰を受けた。

 同表彰は学校教育等で顕著な成果を挙げたとして推薦のあった教職員を文部科学省が審査し、決定するもの。全国の国公私立学校(大学・高専を除く)の現職教職員を対象に2006年度から実施され、25年度は全国で827人が表彰された。

授業や学校運営に寄与

 表彰を受けたのは、河村優詞教諭(35/宇津木台小)、高橋直也教諭(43/いずみの森義務教育学校)、竹村大介教諭(46/陶鎔小)の3人。

 河村教諭は、2022年に宇津木台小に着任。特別支援学級で主任教諭を務める。環太平洋大学で知的障害児の心理学を教える非常勤講師としても活動しており、自閉症児や発達障害児の保護者を対象としたペアレントトレーニングや、教員らと指導法を共有する研修会を地域で主催。校内外問わず、発達障害児への適切な関わり方への理解を深めようと日々、尽力している。「勘や経験に依存せず、データに基づいた科学的な指導方法がもっと普及できれば」と河村教諭は話した。

 高橋教諭は同校の前身となる旧第三中学校時代から勤務。担当は数学。多摩地域初の義務教育学校開校に際し、小中の文化調整に尽力し、一貫性のある学校運営に寄与した。また経験の浅い教員へのアドバイスなど若手育成への貢献も評価されている。授業では「間違いを恐れず、自分の頭で考え、自分の答えを持つことの大切さ」を説く。受賞に対し「私だけの力ではなく、育ててくださった・一緒に働いている先生方のおかげ。今後も子どもたちのためになるような授業・学校づくりに取り組んでいきたい」と力を込めた。

 陶鎔小学校の竹村大介教諭は、同校に着任して今年3月で15年目を迎えるベテラン教員。前職の貿易関連会社での経験を活かし、学習指導面では特に外国語教育の研究に注力。2019年度には東京都の研究制度を通じ、1年間にわたり専門的な研究に取り組んできた。学校生活面では、同校で教務主任と主幹教諭を長年務めており、教育の質の担保と教員の働き方改革を「両輪」として推進。竹村教諭は「多くのベテラン先生方がいる中で、これまでコツコツと積み上げてきた活動を評価してもらったと思っている。受賞には驚きもあるが、今後の教員生活の励みにしたい」と決意を新たにした。

八王子の三雄、箱根路で躍動 中央・創価・帝京 シード権獲得

 今年の「第102回東京箱根間往復大学駅伝競走」(箱根駅伝)に出場した八王子にゆかりのある3校が、それぞれ目覚ましい激走を見せた。

 多摩キャンパス(東中野)のある中央大学が総合5位、丹木町の創価大学が8位、八王子キャンパス(大塚)のある帝京大学が9位。3校すべてが揃って来年のシード権を勝ち取った。

 大会は1月2・3日に行われ、青山学院大学が2度目の3連覇を飾った。その裏で、シード権を巡る熾烈な上位争いが展開された。

中央大学

 中央大学は、往路3区で区間賞を獲得した本間颯(3年)の活躍などで一時は首位に立つ。復路でも粘り強くたすきを繋いだが、選手の故障などもあり前回と同じ総合5位にとどまった。藤原正和駅伝監督は、「夏に大幅な強化期間を設け練習量を増やした。これを年間通して続けていきたい。優勝には届かなかったが、選手たちは積極的なレースで戦ってくれた」と手応えを口にした。

創価大学

 復路で主役の一人となったのは、創価大学の6区・小池莉希(3年)だ。山下りの難所で見せた積極的な走りは、区間新にあと1秒と迫る56分48秒で区間賞に輝き、7年連続シード権獲得への大きな推進力となった。三坂佳賞主将(4年)は「チーム最高タイム更新も悔しさが残る結果だった。今後は区間賞の小池を筆頭に層を厚くし、更なる高みを目指してほしい」とコメントした。

帝京大学

 一方、往路17位と出遅れた帝京大学は、チームスローガンである「世界一諦めの悪いチーム」を体現する走りを披露。復路で順位を8つ上げ、執念で9位に滑り込んだ。

 チームの司令塔・中野孝行監督は「(シードの可能性について)諦めたことはなく、コツコツ積み重ねる走りをすれば、必ず逆転できると確信していた」と選手たちの底力を称えた。7区を走った柴戸遼太主将(4年)は「往路や6区からの流れを途切れさせてはいけないと主将としての責任を持って走った」と力強く語った。

 八王子を背負い、箱根路を駆け抜けた選手たち。来年も箱根駅伝が見逃せない。

中野 由章 校長

学園都市・八王子を襲う少子化 私学中高のトップに聞く【2】 八王子自体が「学び舎」 工学院大学附属中学校・高等学校

 -「少子化」への危機感は。

 非常に感じています。八王子で生まれる子どもの数は、この15年で約半分にまで激減しているほど。そんな中で本校では、学校の魅力を増やすだけではなく地元・八王子の魅力も発信することが重要だと考えています。ひいては子育て世代の八王子への転居も促進したい、という想いがあります。

 -具体的には?

 本校の魅力の一つは、中・高・大が同じキャンパスにあることで、連携して先進的な教育を展開できること。例えば、中学生・高校生・大学生が一緒に活動している自動車部などの部活動。その他の部活動や放課後学習指導にも、多くの大学生がチューターとして関わってくれています。中には、大学の先生から直接論文指導を受けている高校生も。このような教育を日常的に実践している学校は珍しいのではないでしょうか。

 また、八王子そのものにも魅力がたくさんあります。八王子は自然環境が豊かで、これほど住みよい街はありません。利便性の面でも、電車なら都心部まで乗り換えなし、始発で座って行ける路線もあります。本校では、市内外から来る生徒たちにまず地元の特色を学び発信してもらうため、中学1年時に八王子について深く調べるプロジェクトに取り組んでいます。こういった本校の特徴は、もっと広く周知させていきたいですね。

 -読者にメッセージを。

 卒業生の約3割は工学院大学へ、残りの生徒もそれぞれの目標に向かって外部へと進学しています。私自身、「八王子のおかげで本校がある」という意識が非常に強く、地域の子どもたちを招いた自由研究教室や、本校の天文台を活用した天体観測会など、地域貢献事業にも力を注いでいますので、ぜひ一度、キャンパスに足を運んでみてください。

 -ありがとうございました。

4人を代表して賞状を受け取った小林園長

夕やけ小やけふれあいの里 迅速な連携で命救う 消防総監から感謝状

 上恩方町の自然体験型レクリエーション施設「夕やけ小やけふれあいの里」で、4人のスタッフの迅速な救命措置により従業員の命を救ったとして2月4日、八王子消防署で消防総監感謝状の贈呈式が行われた。

 同施設の事務所で朝礼中だったある日の午前8時30分ごろ、椅子に座っていた70代の男性従業員が、突然机に突っ伏すようにして意識を失った。異変に気付いた小林郁朗園長は、直ちに男性を床に仰向けに寝かせ、容態を確認。スタッフの1人が119番通報を行い、ほか2人が即座に胸骨圧迫(心臓マッサージ)を開始。小林園長は事務所内に設置されていたAED(自動体外式除細動器)を取りに走り、傷病者へ装着したところ「電気ショックが必要」との音声メッセージが流れたため速やかに実行した。この迅速かつ的確な連携プレーにより、男性は一命を取り留めた。

 岡田一将署長は「一分一秒を争う緊迫した状況で、皆さんの迷いのない迅速な判断と行動が尊い命を救いました。心から感謝の意を表します」と話した。

雲龍寺では木彫で日本一の達磨様が祀られている五重塔から豆まき

舞降る「福」に手を伸ばし 市内各地で節分行事

 暦の上で春が始まる「立春」前日の2月3日、市内各地で一年の厄除けや幸福を願う節分行事が催され、多くの人で賑わいを見せた。

五重塔から「福は内」

 山田町の雲龍寺(足利正尊住職)では、節分会の特別祈祷を大本堂で行った後、裃をまとった約90人の関係者らが五重塔に登壇。厄除け、疫病退散を願って、招福の福豆をかけ声にあわせてまいた。また、境内にある(社福)多摩養育園が運営する光明第五保育園の園児らも節分会に参加。五重塔の下では、園児たちが手作りしたお面をつけて豆をまき、賑やかな雰囲気となった。

福豆に歓声

 元横山町の八幡八雲神社(柚井正道宮司)では、特設ステージから裃姿の年男・年女のほか、八王子芸者や巫女、子どもたちによる豆まきが行われた。「鬼は外、福は内」のかけ声に合わせ空高くまかれた福豆やお菓子に参拝者は歓声を上げ競って手を伸ばした。

 会場にはお囃子が鳴り響き、同神社青年会による厄除けそばや甘酒の振る舞いも。突如現れた鬼に子どもたちが果敢に豆を投げつける一幕もあり、境内は終始、笑顔と熱気に包まれていた。

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コミュニティホール前に置かれた選挙割ポスターとイーアス高尾の津田さん=2月3日撮影

イーアス高尾 都選管から表彰 投票所提供や啓発に貢献

 東浅川町の商業施設「イーアス高尾」が1月14日、選挙への積極的な協力が評価され、東京都選挙管理委員会から表彰を受けた。

 同施設は、2024年執行の東京都知事選挙から、館事務所に代わって期日前投票会場に加わった。2階のコミュニティホールを投票所として市に提供するだけでなく、会員向けアプリでの情報発信や館内への啓発ポスター掲示など、選挙の普及活動にも大きく貢献してきた。

 市内8カ所の期日前投票会場のうち、唯一の商業施設であるイーアス高尾。約1800台分の駐車場や、車椅子・ベビーカーでも利用しやすいゆとりある広さを強みに、「買い物」と「投票」の両目的を一度に叶える。

 また、昨年6月執行の東京都議会議員選挙では、商業施設ならではの企画を実施。希望者へ発行される投票済証を館内の特定店舗で提示すると「ワンドリンク無料」や「10%割引」などの特典が受けられる「選挙割」を初めて行った。その結果、前回の都知事・都議補選時と比較し、同施設での期日前投票者が1・4ポイント増加。選挙割は2月8日執行の衆議院議員選挙でも引き続き行われ、サービス提供店も増えたという。

 イーアス高尾を運営管理する大和ハウスリアルティマネジメント株式会社の津田裕亮さんは「地域インフラとしてのお客様からの認知度も高まっていると実感する。期日前投票期間は全館的に売上も向上しており、相乗効果も感じている」と手応えを語った。

支援者らと当選を喜ぶ萩生田氏(中央)=萩生田氏の選挙事務所

 雪の中での投開票となった第51回衆議院議員総選挙が2月8日に行われた。小選挙区東京第24区は、自由民主党前職で党幹事長代行の萩生田光一氏(62)が、中道改革連合新人の細貝悠氏(32)ら4人を破り8選。立憲民主党の前職が引退を表明し5人が立候補した東京第21区は、自民元職の小田原潔氏(61)が、中道新人の鈴木烈氏(52)らを制し、前回選挙から1年3カ月ぶりに議席を奪還した。

 連立路線の再編や新党の結成など、与野党の構図が大きく変化する中で行われた今回の衆院選。全国を席巻した「高市旋風」で自民党が歴史的な大勝を収める中、その追い風を受け、八王子が関わる二つの選挙区でもベテラン勢がその地力を示す結果となった。

 24区の萩生田氏は、無所属で出馬し約7500票差まで詰め寄られた前回から一転、今回は自民公認と日本維新の会の推薦を得る布陣で臨んだ。中道は昨年6月の都議選で立民から出馬し初当選した細貝氏を擁立し、国民民主党、参政党、無所属の立候補者も参戦。3万票ともいわれる公明票がカギを握る選挙区として全国的にも注目を集めた。国や地元で果たしてきた実績を強調する萩生田氏に対し、「公正で新しい政治」を掲げた細貝氏らが挑んだが及ばなかった。

 21区は立民前職の大河原雅子氏の後継候補として「食料品消費税0%」や「企業団体献金禁止」などを訴えた鈴木氏をはじめ、国民、参政、減税日本・ゆうこく連合の新人が挑んだが、元外務副大臣の実績と「強い経済の実現」などを訴えた小田原氏が振り切り、5回目の当選を果たした。投票率は24区が56・39%で前回選挙比0・09ポイント減、21区が57・86%で同2ポイント増となった。

24区・萩生田氏「謙虚に 国を前へ」

 八王子市の由木地区や鑓水地区、南大沢地区などの東南部を除いた24区。午後11時20分過ぎに当確の報が流れると、萩生田氏の選挙事務所は歓喜の渦に包まれた。ほどなくして萩生田氏が姿を現すと、詰めかけた支援者から割れんばかりの拍手が沸き起こった。

 あいさつに立った萩生田氏は支援者や票を投じた市民への感謝を述べるとともに「多くの議席をいただく結果になりそうだが、これにおごることなく謙虚に働いていきたい。議席が増えたからといって各党との交渉を疎かにする自民党ではない。これまで通り、野党の皆さんとも胸襟を開いて信頼を築いていく」と強調。さらに、改憲発議が可能となる「3分の2」の勢力を見据え、「国民から求められているのは国を前に進めること。高市総理を支え、結果を出すことで期待に応えたい」と政権への貢献を誓った。

 また、多くの新人議員が誕生する状況に触れ、党幹事長代行として「党のガバナンス(統治)を確立するため、後輩たちに嫌われても厳しい指導を行う役割も果たしていく」と組織の引き締めを担う覚悟を示した。地元・八王子のまちづくりについても言及し「選挙期間中に皆さんと約束した一つ一つを実現し、『やっぱり萩生田でよかった』と言ってもらえる政治をやっていく」と明言。最後に「また皆さんと力を合わせて頑張りましょう」と呼びかけて支援者らと力強く握手を交わした。

21区・小田原氏「反省胸に」

 日野市、立川市、八王子市の東南部地域が選挙区となる東京21区。立川市内に構えた小田原氏の選挙事務所では各市から支援者が集まり、備え付けのテレビで開票の行方を見守った。

 午後11時半ごろに当選確実の一報が流れると、支援者からは大きな歓声があがり、「やった」「よかった」という声とともに拍手が沸き起こった。その後、事務所に小田原氏が姿を現すと、温かい拍手で迎えた。

 あいさつに立った小田原氏は「落選をしてから1年3カ月。皆様に、地元に与党の国会議員がいないという辛さ、みじめさ、心細さを味わわせていたんだなと反省し、申し訳ない気持ちでいた」と振り返り、「見捨てず皆様に支えて頂き、戦い抜くことができた」と感謝を述べた。続いて「数々の反省を胸に刻み、この瞬間から生まれ変わり、皆さんのご期待を裏切らず、全力で、働いて、働いて、働いて、働いて、働いて、5回に1つ足して、働いていくことを誓います」と、高市早苗首相の言葉を引用して、力強く宣言。当選を祝い全員で万歳三唱をして、勝利を分かち合った。

日常生活から知るセネガル 国際理解講座

 市生涯学習センター南大沢分館主催の無料講座「西アフリカ・セネガルで活きる人々の日常生活」が、3月8日(日)午後2時から4時まで同館視聴覚室で開かれる。

 講師は元・在セネガル日本国大使館専門調査員で、NPO法人八王子国際協会理事長の鈴井宣行さん。情報の少なさからステレオタイプの思い込みをしがちなアフリカ・セネガルについて、人々の日常生活を捉えた写真などを使用しながら文化や暮らしなど「人間の営み」を紹介・解説する。

 定員60人。申込みは、講座名「セネガル」、住所、氏名(ふりがな)、年齢、電話番号を明記してメール(kouza-minami@city.hachioji.tokyo.jp)へ。2月18日(水)必着。問合せは同館【電話】042・679・2208。

住職と考える「生の尊さ」 大善寺で文化講座

 毎回さまざまな分野で活躍する講師を招く大善寺(大谷町1019の1)の文化講座「お寺の学校」が、2月21日(土)に開催される。今回は同寺の田邊裕誠住職が登壇し、「今、みほとけに生かされて」と題して講演する。

 田邊住職は「生かされてきた60数年。お寺の片隅で見てきた、聞いてきた実体験や実話を交えてお話ししたい」と語り、「自分は何に生かされているのか。堅苦しく難しく考えず、心穏やかに振り返る時間にできれば」と気軽な参加を呼びかけている。

 午後2時から3時まで。参加費300円。事前申込制で定員50人。申込み・問い合わせは同寺【電話】042・642・0716。

八王子に住む日本人と外国人が一緒に防災について学ぶ

 地域に住む日本人と外国人が交流しながら、防災について共に学ぶ「多文化防災研修」が3月1日(日)、八王子市生涯学習センター(クリエイトホール/東町5の6)で開催される。主催はNPO法人八王子国際協会。

 研修では、「やさしい日本語」を用いてコミュニケーションを図りながら、家族等の安否を確認する「災害用伝言ダイヤル(171)」や、火災・救助要請時の「緊急通報(119)」の利用方法ついて学ぶ 。

 午後2時から4時まで。会場はクリエイトホール10階第2会議室。参加無料。興味があれば誰でも参加可。定員30人(応募多数時は抽選)。申し込みはメールで▽氏名▽電話番号を書いて、2月19日(木)までに同協会(event@hia855.com)へ送信する。問い合わせは【電話】042・642・7091。

―連載小説・松姫 夕映えの記― 第5回 作者/前野 博

 (前回からのつづき)

 それを見て姫君達がクスクスと笑っている。おキミは天正十年(一五八二)、信松尼達が甲斐の国から必死の思いで逃亡し、ようやくたどり着いた上案下の金照庵で生まれた、栄吉とお梅の子どもであった。あれから八年が過ぎた。姫君達も十二歳になろうとしている。

 「さあ出発しましょう」

 石黒八兵衛の声が城下の町に響いた。町は閑散として静かであった。三月までは市が立ち人の出入りも多く町は活気があった。豊臣軍の関東侵攻が始まると戦乱を恐れた人々は町から離れたり、総構えの八王子城城内に商いの場所を移して行った。

 おだわら道は城下の大通りを横切り横山口の南木戸に向かう。

 「信松尼様、あの左の丘が月夜峰です」

 お梅が指をさした。

 「あそこが月夜峰なのですね。比佐の方様からお話をうかがったことがあります。氏照様と良く月見の宴を開いたそうですね。氏照様が横笛を吹き比佐の方様が琴を弾いたと楽しそうに話していました」

 比佐の方とは北条氏照の正室であり、心源院で暮らす上において信松尼は多大な援助を受けていた。栄吉、お梅の夫婦も比佐の方の世話になっていた。八王子城に栄吉達夫婦が残るのも比佐の方を何としてでも守らねばとの気持ちからであった。更に信松尼の比佐の方を気遣う心を感じ取り栄吉、お梅はその意志を固くしていた。

 「比佐の方様は必ずお守り致します」

 お梅が強く言い切った。

 「皆元気に会える日が来ると思います。お梅や、おキミのことは安心して任せて下さい。誰よりもおキミがお梅と栄吉を待っているのですからね。無理をしてはいけませんよ。しばらくのお別れです。また会いましょう」

 信松尼はお梅からおキミを受け取りしっかり手を繋いだ。栄吉のおかげで信松尼は何度も危機を逃れることができた。

        〈続〉

◇このコーナーでは、揺籃社(追分町)から出版された前野博著「松姫 夕映えの記」を不定期連載しています。