さがみはら中央区版【10月24日(木)号】
式典で式辞を述べる新倉会長(下写真)産業会館で盛大に開かれた創立50周年記念式典(上写真)

相模原法人会 創立50周年 盛大に祝う 納税意識や租税教育に注力

 公益社団法人相模原法人会(新倉裕会長)が今年で創立50周年を迎え、10月17日に相模原市立産業会館で記念式典が行われた。役員や会員のほか、県内の法人会や市内の経済団体、税務署関係者らが参加し、盛大に節目を祝った。

 相模原法人会は1974(昭和49)年6月、相模原税務署の創設に伴って厚木法人会から分離する形で発足した。78(昭和53)年1月には婦人部会、82(昭和57)年3月には青年部会が発足し、2013年に新公益法人制度に基づいて公益社団法人に移行した。現在は会員約2900社で構成される。

 税務行政の円滑な執行に寄与し、地域企業と地域社会の発展に貢献することを目的として、税知識の普及や納税意識の高揚、税制・税務に関する調査研究などの事業に取り組んでいる。

 50周年を迎えた今年、同法人会では各種の記念行事を実施。7月にはマルシェ、9月には健康シンポジウムや経済アナリストの森永康平さんの講演会を開催し、参加した市民とともに節目を祝った。

終始お祝いムード

 この日の式典では同法人会の歴史を振り返る動画が紹介されたほか、永年役員や協力会社への感謝状の贈呈式があった。

 あいさつに立った新倉会長は、歴代会長の功績を紹介した上で「この50年間の歴代会長のご尽力と会員の皆さんの理解・協力に敬意を表すとともにお礼を申し上げる。これまで以上に会員のため、地域のため、社会のための法人会として60周年、100周年をめざし適切な事業活動に努めていきたい」などと話した。

 この日は俳優の高橋英樹さんとフリーアナウンサーの高橋真麻さん親子による記念講演会や祝賀会のほか、「税に関する絵はがきコンクール」の表彰式もあり、終始お祝いムードに包まれた。

市25年度予算編成 増収見込み過去最大 市税収入80億円増

 相模原市は10月15日、2025年度予算編成方針を公表し、市税の予算見込額が24年度から80億円増え歳入全体で224億円の増加が見込まれることを明らかにした。扶助費増加などで収支は8億円の財源不足とした。

新戦略を踏まえ

 相模原市の財政状況については、20年10月時点の推計で21年度からの7年間で約816億円の歳出超過が見込まれていた。市は緊急に行財政構造改革を進めるため、21年4月に「相模原市行財政構造改革プラン」を策定。市税収入が堅調に推移する中、プランに位置付けた取り組みが着実に進められたことで財政健全化目標の早期達成が見込まれるとして、今年8月に期間を前倒して今年度末にプランを終了することを発表した。

 今回の予算編成方針は、持続可能な都市経営を推進するための戦略として策定予定の「(仮称)さがみはら都市経営戦略」や24年3月に策定された「相模原市総合計画推進プログラム」を踏まえて編成された。

扶助費や長寿命化が増

 発表によると、25年度の歳入全体は24年度の当初予算額3415億円よりも224億円増の3639億円を見込む。市税の予算見込額は1422億円で80億円の増加。うち個人市民税は652億円で55億円の増加を見込む。法人市民税については横ばいで60億円の見込みとしている。

 一方、歳出全体は3647億円として、24年度当初予算の3415億円よりも232億円の増加を見込む。内訳を見ると、人件費は824億円で24年度当初予算よりも20億円の増加。扶助費の予算見込額は89億円増加の1160億円。また改修・更新の時期を迎える公共施設の長寿命化事業に係る予算は71億円増加の180億円。法令改正などに伴う必然的な増減や今般の物価高騰に対応する経費として1013億円を見込んでいる。

 歳入歳出の全体では、約8億円の財源不足が生じる見込み。不足分については、今後の予算編成作業の中で精査し、収支均衡を図るとしている。

マジック×防犯の活動が評価され、JP生きがい振興財団から表彰された 高橋 和也さん(マジシャン ミスターTK) 陽光台在住 46歳

ボランティア活動が人生の幅に

 ○…「名誉ある賞をいただき、もっと頑張ろうという思い」。JP生きがい振興財団の地域安全功労賞を受賞し、改めて気を引き締める。マジックと防犯教室という一風変わった組み合わせの活動が話題を集め、今では全国各地からお呼びがかかるほど。「仕事だけでは得られないほど、人生の幅が広がった。本当にボランティア活動をやってきてよかった」

 ○…「素人以上プロ未満」というのがマジックとのスタンス。本業は保険業だが、2012年に防犯エンターテイメント集団GIFTを立ち上げ、幼稚園や老人ホームでショーを繰り広げるとたちまち評判に。今では年間30回ほどの公演を行う。「『マジックに騙されても詐欺には騙されない』がテーマ。自分も楽しいから長く続けられる」。これまでに市防犯功労賞や県知事表彰など数々の表彰を受賞した。

 ○…幼少期は親が心配するほど恥ずかしがり屋だった。上溝小・上溝中を卒業し、高校・大学に進学するとダンスに目覚めた。路上でパフォーマンスを披露し、人前に出る楽しさを知った。マジックを始めるようになったのは自動車販売会社に就職して営業マンだった時。上司に「営業マンとして生きる道は個性を生かすこと」と言われ、1日に何件も回ってマジックを披露すると腕前も上がり、売り上げも大きく伸ばした。

 ○…「マジックは本業じゃないから今はコツコツと準備を楽しんでいる」。ムーンウォーク世界大会おもしろ部門で優勝したほか、R─1グランプリに挑戦し、選挙に出た経験もある。エンターテイナーとしてのピークを60〜65歳と見据える。「色々なことにチャレンジしていると、変わった人たちに出会う。最後はみんなでエンタメ集団を作りたい」

普段は訪れることのない店のスイーツを買い求める人も多かった

菓子まつり 地場スイーツの魅力発信 11店の販売ブースに長蛇の列

 相模原市パン菓子組合(黒澤章典組合長)と、さがみはらスイーツフェスティバル実行委員会(青木亮実行委員長)が主催した取り組み「さがみはら菓子まつりプラス+」と銘打った催しが10月19日、20日の2日間、アリオ橋本で開かれた。

 「さがみはらスイーツ」の魅力発信を目的とした取り組みで、会場では市内に店舗を構える洋菓子店や和菓子店、ベーカリー11店舗がスイーツを販売した。また、かごに入った2万5千円分ほどの焼き菓子の重さを予想し、一番近かった人にプレゼントされる企画、スイーツクイズ大会、上生菓子やアイシングクッキーを作るワークショップ、工芸菓子の展示など、幅広い世代が楽しめる2日間となった。

「甘党男子」が会場盛り上げる

 「日本全国民にお菓子を配る」という目標を掲げ、武道館を目指して活動しているアイドルユニット「甘党男子」も屋外イベント広場に登場。ミニライブを開催し、会場を盛り上げた。

 黒澤組合長は「今まで行ったことがないお店の味を知ってもらうことができる機会になったのでは。組合員もイベントの開催に向けた準備の中で業種の垣根を越えて情報交換ができるなど、有意義な時間となった」と話した。

力作1万8千点を展示 さがみ風っ子展

 市内の小中学校等の児童生徒が手掛けた図工・美術作品を展示する第44回造形「さがみ風っ子展」が10月25日(金)から27日(日)まで、市内の各会場で開催される。

 城山公民館・もみじホール城山(緑区)、GLP ALFALINK相模原(中央区)、女子美術大学(南区)を会場に、合わせて約1万8000点の創造性あふれる作品が展示されるほか、紙粘土工作や水彩絵の具体験などのワークショップが実施される会場も。

 午前10時から午後4時まで。詳細は市学校教育課【電話】042・769・8284。

昨年開催時は60人以上が参加した(写真はさがみ風っ子教師塾事務局提供)

教員志望向け「学フェス」 11月3日 さがみ風っ子教師塾主催

 相模原市で教員を目指す学生や社会人を対象にした「見たい!聴きたい!学びたい!フェスタ」が11月3日(日)、市立総合学習センター(中央3の12の10)で開催される。午後1時30分から。参加無料。オンラインでの参加も可。相模原市教育センター事業「さがみ風っ子教師塾」の主催。

 さがみ風っ子教師塾は市教育委員会による教員養成塾。毎年10月から半年間開講しており、教員を目指す学生や社会人が講義や実習を通して学びを深めている。「学フェス」はそのカリキュラムの一部が公開されるもので、相模原市の教育に興味のある人なら全国どこからでも参加できる。

 今回のテーマは「教師の目線で学校を見つめよう〜現役教師によるシンポジウム〜」。主催者は「現職の先生の話を聴いて、学校の『今』を学びたいみなさん、授業を見て、よりよい授業について学びたいみなさん、参加をお待ちしています」と呼びかけている。

 参加希望者は10月30日までにHPから申し込みを。1月12日(日)には第2回も予定されている。詳細は事務局【電話】042・756・3647またはHPへ。

(上)東日本大会に出場(写真はフォトライフ提供)(下)「あかりポーズ」をとる新旧部長・副部長たち

田名中吹奏楽部 2年連続の全国大会に挑む 26日 管楽合奏コンに出場

 相模原市立田名中学校の吹奏楽部が10月26日(土)に都内で開催される「日本管楽合奏コンテスト」全国大会に出場する。田名中が出場する中学生B部門には学校名を伏せた録音審査で全国から選ばれた30校が出場。田名中は昨年創部以来初めて出場し、最優秀賞10校のうちの1校に選ばれた。

吹コンでは全国逃す

 9月の東関東吹奏楽コンクールで2年連続での金賞に輝いた田名中。ただ、台風で部活が中止になるなど思うように練習時間がとれず、目標としていた「全国出場」は叶わなかった。「一番の演奏ができなかった。悔しかった」と新旧の部長・副部長たちは声をそろえる。心残りを抱えて3年生は仮引退。「悔しい気持ちは残っていたけど、また来年に向けて3年生から引き継いでがんばろうと思って練習していた」(副部長・武末心暖さん)。そのような中、9月下旬に管楽合奏コン予選通過の知らせが届く。「もうこのメンバーでやることはないと思っていたのでうれしい」(部長・高澤真凛さん)。

 田名中の自由曲は、スミスの交響曲第2番『オデッセイ』。録音審査には朝日新聞社賞を受賞した県大会での演奏を提出。豊かな表現力や個々の高い演奏技術などが評価され、審査員4人中3人が満点評価。副部長の平井陸さんは「このメンバーでできるのは最後なので、全力で楽しみながら全力の演奏を」と力を込める。

 3年生が受験を控えているため、全体で合わせられるのは前日と当日の朝だけ。「全員で練習する時間は少ないけど、もう一度気持ちも演奏もひとつにしたい」と前部長の中嶋咲絢さんは話す。

 吹奏楽コンクールは出場人数に制限があるが、管楽合奏コンは53人の部員全員で出場できる。顧問の榊原聖人教諭は「最後にみんな揃って終わることが出来たら。みんなで勝ち取った全国大会。胸を張って楽しんでほしい」と激励。「みんなで出て、県大会を超える演奏をしたい」(高澤さん)。心をひとつに、全国で「一番の演奏」を。

アゴラ秋号の表紙

アゴラ秋号

 相模原の総合雑誌「季刊アゴラ」の秋号がこのほど発売された。季刊アゴラは、自分たちのまち、ひいては自分たちの国のことは自分たちで考えようという理念のもと1997年から市民の手で編集されている。

 巻頭記事では東京電力福島第一原発事故の被害者による訴訟の現状を「福島原発かながわ訴訟原告団」の団長、村田弘さんが報告している。2022年6月17日に最高裁第2小法廷が国の責任を否定した「6・17判決」以降、12の高裁、地裁が国の責任を否定しており、村田さんは「司法の劣化」と指摘している。編集責任者の山田広美さんは「日本は地震の多いこの国で原発を動かそうとしているが、事故のことを思い出してほしい」と話した。

 そのほか、相模原のPFAS汚染問題や中止された津久井農場計画、重度障害者等福祉手当の廃止、相模ダムなどについて掲載している。

 定価500円(税込)。中村書店(中央区)などで取り扱い。問い合わせは山田さん【携帯電話】090・7908・6978。

盛り上がりを見せた趣味披露の場

相模女子大 違い、同じを交流で感じて インクルーシブな学び場6年目

 障害が有る無しに関わらず学ぶ楽しみの場を提供する生涯学習講座「大学で学ぶ楽しみ発見セミナー」が9月28日に相模女子大学で開講した。特別支援学校高等部を卒業した知的・発達障害のある若者に大学で学びの場を作ろうと、同大学では6年前から実施している。

 知的・発達障害のある人なども含め中学生から30代まで約30人が参加したこの日の講座は、同大学の井坂聡教授によるカメラ撮影技術の講義、特別支援学校高等部卒業生で現在IT企業に勤める男性の話を聞く就労ワンポイント講座、「私の趣味自慢タイム」と題したワークショップが行われた。

 趣味自慢タイムでは各テーブルでアイドルの「推し活」や交通ICカードの履歴収集など、それぞれの趣味を披露。平塚市から参加した大木知幹さん(27)は「自宅から機材を持ち込んだDJを披露したらかなり反響が良かった。アニソンや猫、みんなの趣味の話が聞けて面白かった。また参加したい」と感想を話した。

 この事業が始まったのは2019年。同大学人間心理学科の日戸由刈教授の元に、当時、横浜市立若葉台特別支援学校(横浜わかば学園)で教諭を務めていた川口信雄さんが「卒業生の中には、本当は大学で学びたいという声が少なくない。知的・発達障害の若者と学生が一緒に学ぶ場を作ることはできないか」と相談したことがきっかけ。21年度から国から委託を受けた相模原市との連携事業として実施している。

 現在、この事業の企画運営は同ゼミの学生や卒業生、横浜わかば学園の卒業生らが担っている。全4回にわたる講義の内容を決め、当日の様子の動画撮影や参加者への取材、発信などを行っている。

 昨年から参加している丹沢桜子さん(4年)は「(当事者と)始めはコミュニケーションが難しいのかなと思ったけど、全く問題ない。むしろ自分たちより積極的に意見を伝えている」と話す。

 同事業のコーディネーター役を務める武部正明准教授は「学生たちは違和感を感じることもあると思う。逆に自分と同じ部分やリスペクトできる部分を一緒に話すことで自分が感じるとることが大切」とプログラムの意義について話す。

 今後のセミナーは11月9日、12月7日に開催される。参加申し込みは同大学へ。

エレキ大正琴コンサート 11月13日 杜のホール

 琴伝流エレキ大正琴チャリティコンサートが11月13日(水)、杜のホールはしもと(ミウィ橋本7階)で午後1時から開催される(午後0時30分開場)。入場無料。申し込み不要で先着535人。

 「エリーゼのために」「地上の星」「赤い靴のタンゴ」「雪が降る」「男はつらいよ」など30曲を「藤井玲歌とわすれな草」が演奏する。会場では東日本大震災で被災した子どもたちへの募金を呼びかける。

 問い合わせは藤井さん【電話】042・625・2114。

福祉施設で地域交流 市内11事業所 介護ウィーク

 高齢者福祉施設が行う地域貢献イベント「介護ウィーク」が11月2日(土)から11日(月)まで市内各所で開催される。一般社団法人相模原市高齢者福祉施設協議会などが主催。

 今年は市内11事業所が参加。各施設や小学校を会場に、模擬店やコグニサイズ体操、レク体験、相続相談などさまざまな催しを企画する。

秋祭り、介護相談も

 中央区内の参加事業所は3カ所。

 特別養護老人ホーム縁JOY(田名)は10月26日(土)と11月9日(土)、模擬店などが出る秋祭りと炊き出し訓練を実施。特別養護老人ホームみたけ(下九沢)は2日(土)から11日(月)まで事業所見学や介護相談などを開催。介護老人保健施設青葉の郷(青葉)は11日(月)、家庭での栄養、食事形態、誤嚥について解説。

 各事業所の日程や会場は主催者ウェブサイト(「一般社団法人相模原市高齢者福祉施設協議会」で検索)へ。

 問い合わせは同協議会事務局【電話】042・707・1136。

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説明会の冒頭であいさつする石井副市長

相模原市 早期達成「市民に感謝」 行財政改革プラン説明会  

 相模原市は10月2日・5日・8日、11日、行財政構造改革プランの市民説明会を市内各所で開いた。3年前倒しで終了する経緯などを説明し、参加者からは賛否の声があがった。

 市の2020年10月時点の推計によると、21年度からの7年間で約816億円の歳出超過が見込まれたため、緊急に行財政構造改革を進めるため21年4月に同プランを策定した。計画は27年度までを予定していたが、目標の早期達成が見込まれるとして、市は期間を前倒しして25年3月で終了することを決めた。今回は、その取り組みの結果や市の財政状況、プランの終了後について説明が行われた。

健全化にめど

 10月8日のサン・エールさがみはら会場に訪れたのは7人。冒頭に石井賢之副市長が「このプランは厳しい財政状況の中で、市民の皆さんが笑顔で過ごせるよう、さまざまな施策を実現するために策定した。財政健全化の早期達成が見込まれるため来年の3月に終了する。期間を前倒しできるのは市民の皆さまのご理解とご協力によるもの」と感謝の意を述べた。

 取り組み結果の報告については、市税収入等の増収のほか、公共施設の廃止や集約化、まちづくり事業の選択と集中などにより財政健全化のめどが立ったと説明。さらに、「市の貯金である財政調整基金や特定目的基金も増加している」と話した。プラン終了後については、「多くの人や企業に選ばれる魅力的なまちづくりを進めるために『(仮称)さがみはら都市経営戦略』の策定を進める」と示した。

反対の声も

 説明後の質疑応答では、「プランが早期に終了し、素晴らしい結果になった」という意見が挙がった。

 一方で、「市政は憲法をベースにしないといけない。健康で文化的な暮らしを地方自治体は保障すべきなのに、都市経営戦略という言葉からは会社経営的なものを感じる」といった声も出た。さらに、中山間地域の診療所の再編を引き合いに出し、「どんどん暮らしが悪化していると思わざるを得ない。会社経営のような財政の発想でますます苦しめられるかと思うと方針には反対」という意見も挙がった。

 市の担当者は「あくまで都市経営の視点から相模原市の将来像の実現に取り組むということ。市の福祉や文化施策は引き続き行っていく。頂いたご意見を踏まえて都市経営戦略の検討を進めていきたい」と回答した。

企画展の様子

ふれあい科学館 水中で最も多様な「貝」 館長念願の企画展

 相模川ふれあい科学館アクアリウムさがみはら(中央区水郷田名)が現在、秋の特別企画展「貝展〜みんな知ってるカイ?〜」を開催している。12月8日(日)まで。

 長年貝を研究してきた伊藤寿茂館長の念願の企画で、水中で最も多様性に富む生き物と言われている貝の魅力を70種240点(うち標本40種40点)の展示で紹介している。

 芸術の秋にぴったりな美しい色の貝や、世界最大の巻貝「アラフラオオニシ」の標本、真珠を作る「イケチョウガイ」、貝の究極の進化系と言われているタコ、深海にすみ足に鱗がある「ウロコフネタマガイ」などの標本、生きた二枚貝に産卵する魚「シーナンタナゴ」などが展示されている。

 10月12日の「貝展」エリアは、解説文を含めて一つ一つ丁寧に展示を見る小学生や、動画を撮影しながら楽しむ観覧者などで賑わっていた。

 同館の職員は「貝は身近な生き物ですが、思わず『え〜!』と言いたくなる、意外と知らないことがたくさんあります」と話している。

クラブマスコットのガミティも登場。本や遊具はオハラが社員から募ったものだという

SC相模原 スタジアムに託児室開設 オハラ、和泉短大が協力

 サッカーJ3・SC相模原は9月13日、和泉短期大学(青葉/須田拓理事長)、株式会社オハラ(小山/齋藤弘和代表取締役社長執行役員)と相互協力のもと、ホームゲームで託児室をトライアル開設すると発表した。初開所となった10月6日は3組5人が利用。子どもたちは和泉短大の学生やオハラのスタッフ、同短大卒の保育士たちと共に本や遊具で遊びながら楽しい時間を過ごしていた。

 SCは2023年9月から地域の社会課題解決に向けた新たな社会連携活動「ジモトアイプロジェクト」を開始した。今季から「子育て支援プログラムwithOHARA」を立ち上げ、同社と共にスタジアムでのキッズパーク運営などの子育て支援に取り組んでいる。

 スタジアムでの託児室設置に当たっては3者で託児室の企画設定を行い、和泉短大が保育士資格者や学生ボランティアの手配、保育業務を担い、オハラが託児室のサポートや遊具などの手配を担う。

 サービスを利用した南区在住の保護者は「子どもは試合を観ていても集中力が続かず、すぐに飽きてしまう。今回はゆっくり観戦できた。子どもも楽しみにしていて、迎えに来た際には満足そうだった」と話していた。クラブによると、試合時の託児サービスの実施は「J1では全クラブ、J2では半数程度、J3では北九州のみ」という。

 今後の託児室の開設予定は11月10日の奈良戦と11月24日の鳥取戦。詳細はクラブのHPから。

カラーコーンをよけて歩く三宅さんとウニカを熱心に見つめる児童たち

盲導犬の役割学ぶ 鶴園小で学校キャラバン

 子どもたちに盲導犬や視覚障害に関する知識を深めてもらうために(公財)日本盲導犬協会が実施している「盲導犬 小中学校キャラバン」が10月17日、鶴園小学校(南区/佐藤俊巳校長)で行われた=写真。相模原ライオンズクラブ(LC)が協賛する形で昨年度から実施されている事業で、今回は4年生約130人が参加した。

 同協会職員による視覚障害者の実情や盲導犬の役割についての解説のほか、視覚に障害のある三宅保子さんと盲導犬のウニカによる実演も行われた。周りの人の助けが必要な場面として、盲導犬には判断できない特定の場所への誘導を体験した児童は「(実際にそういった場面で)自分でもやればできそうだと思った」と感想を話し、同協会の職員は「困っている人を見つけたら『手伝いましょうか』と声をかけてみてください」と児童に呼びかけた。質問コーナーでは「なぜゴールデンレトリーバーを選んだのか」「時間を知りたいときはどうするの」といった質問があった。三宅さんは最後に「旅行に行った時、入店拒否や乗車拒否にあった。ウニカはこんなにがんばってくれているのに、と腹が立って悲しい気持ちになった。もっと理解が進んでほしい」と自身の経験を伝えた。

 同LCの片倉敏博会長は「困っている人を助けられるようになってほしい。子どもたちの福祉の心を育むため、これからも継続していきたい」と話した。

10月14日には初めてキャンパス内にキッチンカーを出店し、さつま芋を使ったスイーツを販売した

青山学院大学生グループ 廃棄野菜を減らせ 商品開発しキャンパス内で販売

 青山学院大学相模原キャンパスで学ぶ学生が運営する公認ボランティアサークル「SIVA」のメンバーが、市内の農家が生産したものの大きさや形、色などが市場規格に合わず廃棄されてしまう野菜を少しでも減らそうと、新たな取り組みを始めた。

 同サークルには農業・国際・環境・子ども・福祉の5つの班があり、それぞれの分野でボランティア活動を展開している。昨年、農業班に所属し、農家で収穫や除草などに参加していた学生が着目したのが、廃棄野菜の存在。班の枠組みを超えた有志メンバーで新たに「もったいないグルメ」チームを立ち上げ、農家から引き取った廃棄されてしまう野菜を素材にしたメニューを開発し販売するプロジェクトをスタートさせた。

 6月には市内で開催されたイベント会場でほうれん草やジャガイモのスムージー、じゃがバターなどを販売した。

同世代の仲間にも

 チームのメンバーはフードロス問題にも繋がる廃棄野菜の存在を同世代の学生にも知ってもらおうと、キャンパス内での販売を計画。相模原ケータリング協会に登録し販売資格を有した。

 ネギやカブ、落花生などの秋に収穫期を迎える農作物の中から、キャンパス内での販売に向けてさつま芋に目を向けた。芽が出てしまったり、形状が悪かったり、傷ついてしまい流通に乗らない芋を大学芋と栗きんとんのようなペーストに仕立て、ワッフルを添えたスイーツを開発。農業班と協力し10月14日にキッチンカーで販売すると、用意した50セットは完売したという。

 今後は冬野菜のごぼうや大根、里芋などを素材におでんや豚汁などをキャンパス内で販売していく計画で、販売会場で食品ロスに関するクイズを掲出するなどしながら、学生に廃棄野菜の存在を伝えていくという。

表彰式で賞状を受け取った高橋さん

高橋和也さん 防犯マジックで表彰 JP生きがい振興財団の賞

 地域社会の安全実現に貢献した個人をたたえるJP生きがい振興財団の「第17回地域安全功労賞」がこのほど発表され、相模原市内ではマジックを活用した防犯活動に取り組む高橋和也さん=人物風土記掲載=が受賞した。

 高橋さんは12年以上にわたり特技であるマジックを活用したエンターテインメント手法を取り入れた「詐欺被害防止教室」などの活動に取り組み、地域住民の防犯意識の高揚と安全安心なまちづくりへの貢献が評価された。

 今回は全国から警察職員8人と一般人12人が受賞し、10月11日に都内で表彰式があった。

同大学卒業生で福島県双葉町の伊澤町長が登壇した=1日

麻布大学 「人の痛み分かち合う人に」 卒業生の双葉町長 呼びかけ

 人・動物・環境が互いに尊重し合い、共に持続させる「地球共生」を軸に据える麻布大学(川上泰学長)が1年生の学生を対象に開講している「地球共生論」の講義で10月1日、同大獣医学部の卒業生で福島県双葉町の伊澤史朗町長が登壇し特別講義を行った。

 東北地方を中心に未曾有の被害をもたらしたあの惨事から13年、双葉町は今だに避難指示解除の見通しが立っていない区域が町面積の約85%にも上り、その中には福島県内中の除去土壌を受け入れる中間貯蔵施設も含まれるという。

 当時、小学生にもなっていなかった多くの学生を前に、伊澤町長はまず当時の被災状況について紹介。避難指示区域の実情や苦渋の決断で中間貯蔵施設を受け入れたことなどを学生に話した。

 講義を通じて訴えていたのは「人の痛みを分かち合う人材になってほしい」という思いだ。「貯蔵開始後30年以内に県外への最終処分」という国との約束への道のりは長く険しく、進捗の見えない現状について語るその言葉の節々に重い苦悩が見て取れた。

 「誰かが引き受けなくてはならない」という苦渋の決断を下した伊澤町長の言葉に多くの学生が熱心に耳を傾けていた。講義を終えた学生のひとりは「私たち若者が関心を持たなければ、復興は進まない。各自治体が助け合わなければ問題は解決しないと思う」などと話した。

お金にまつわる注意点指南

 10月18日の講義では「社会生活におけるお金の役割」をテーマにきらぼし銀行の役員らが登壇。5人に1人が消費者被害・トラブルを経験していることなどを示しながら、クレジットカードや契約に関する注意点などについて解説した。

真剣に竿先を見つめる子どもたち

ふれあい科学館 相模川で釣り体験 小学生11人2時間集中

 相模川ふれあい科学館アクアリウムさがみはら(中央区水郷田名)が10月12日、相模川で釣り体験イベントを開催した。主に初心者を対象に、身近な川を楽しみながら魚と触れ合ってほしいとの思いで毎年企画している。この日は小学生11人とその保護者13人が参加し、2時間ほど釣りを楽しんだ。

 釣りが初めての参加者がほとんどで、30分ほど釣り竿の使い方などの説明を受けてから川に入った。30分ほど経つと釣竿を上手に振れるようになり、針を遠くに投げていた。各自ときどき場所を変えながら集中して取り組み、「ヌマチチブ」や「オイカワ」、「タモロコ」などを続々と釣りあげた。

 この日が初めての釣り体験で川に入るのも初めてだったという小学2年生の児童は「オリャー!」と元気に声をあげながら釣りをしていた。保護者は「すぐに飽きてしまうのではないかと思っていたが辛抱強くやっている」と話した。

 今回の企画を担当していた相模川ふれあい科学館の山田一輝さんは「思っていたよりたくさん釣れた。生き物に親しみを持ってもらう機会になればいい」と話した。

スタッフ手作りのミニ神輿をかつぐ利用者たち

神輿担いで笑顔弾ける 大野北誠心園で秋祭り

 東淵野辺の特別養護老人ホーム・大野北誠心園(松田圭助理事長)で10月16日、恒例の秋祭りが開催された。今年はコロナによる制限が緩和され、久しぶりに利用者の家族も来場。利用者は法被に身を包み、ミニ神輿を担いだり射的や輪投げなどの縁日を楽しんだりと久しぶりの家族との時間を楽しんだ。

 秋祭りは同園開所当時から続く催しで、今年で10回目。食事では毎年好評の大船渡直送のサンマも振舞われた。姉が入居しているという女性は「感激。滅多に会えないので、一緒に楽しむことができてよかった。こういった機会を作ってくれてありがたい」とうれしそうに話していた。矢澤正明施設長は「みなさん喜んで参加してくれて、施設としてもうれしい。これからも利用者のみなさんと家族の方との絆やつながりを大切にしていきたい」と話した。

仮装して店舗を巡る(写真は過去)

淵野辺駅北口 商店街でスタンプラリー ハロウィン控え27日

 淵野辺駅北口周辺で10月27日(日)、「ふちのべハロウィンスタンプラリー」が開催される。参加受付は同駅北口オーロラデッキ下で午後1時から2時30分まで。仮装している小学生以下の子どもたちが対象で定員は先着500人。

 同駅北口を中心とする商店街「にこにこ星ふちのべ商店会」(森光雄一郎会長)が主催するイベントで、受付時にマップを受け取り、今回の催事に参加している16店を巡り「トリックオアトリート」と伝えると、お菓子がもらえる。全ての店舗のスタンプを集めると仮装した姿を撮影した写真をプリントした世界にひとつの缶バッジが進呈される。受け取りは28日(月)から11月2日(土)まで光屋金物店(淵野辺3の7の15)で。問い合わせは【携帯電話】090・8113・6462。

ギオンス周辺交通規制 10月26日・27日

 大型野外音楽フェスが開催されるため10月26日(土)・27日(日)は相模原ギオンスタジアムや原当麻駅周辺の道路が交通規制され、相当な渋滞が予測されている。相模原市では注意を呼びかけている。

 両日は相模原市出身のバンド『Alexandros』による『THIS FES '24 in Sagamihara』が開催され、多数の人気アーティスト、バンドが出演する。

 規制時間は両日とも午前7時から午後11時頃まで。規制区間はウェブサイトで見ることができる。

参加者募集 「最期まで笑って」在宅 11月23日、講演会

 在宅医療・介護連携講演会「最期まで家で笑って生きたいあなたへ〜なんとめでたいご臨終〜」が11月23日(祝)、あじさい会館ホールで開かれる。入場無料。主催する相模原市は現在、参加者を募集している。

 講師は医学博士で日本在宅ホスピス協会の小笠原文雄会長(小笠原内科・岐阜在宅ケアクリニック院長)。在宅看取り2000人、独居の看取り130人以上の経験から「朗らかに生きて、清らかに旅立ち、笑顔で見送ってもらえる在宅医療」について話す。午後2時30分から4時30分まで。定員は320人。申し込みは在宅医療・介護連携支援センター(【電話】042・769・9250)。オンラインLIVE配信もある。

ポスターにある鹿野さんと同じ表情をつくる吉崎さん(右)とイベントで司会を務める実行委員会の石井優さん

チバユウスケの団地はどこ? 25日 神奈川ロック検定

鹿野淳さん考案 

「神奈川県出身、湘南学園に通いバイオリンを習っていた、意外におぼっちゃまだったチバユウスケ。彼は藤沢市の善行団地に住んでいたことがあります。その号棟はいくつだったでしょうか?」。神奈川の「ロック音楽」に関する検定イベントが10月25日(金)、相模原南市民ホール(南区相模大野)で開催される。

 この検定は、ロックフェスの主催者であり音楽雑誌の編集長を務める鹿野淳さんが考案した13個の「よもやま話」をベースにしており、会場ではその答え合わせと解説が行われる。

相模原に広めたい 

 淵野辺で飲食店を営む吉崎昌代さんを中心に4人のメンバーが実行委員会を組織し、準備を進めてきた。きっかけは5年前、吉崎さんが鹿野さんによるロック講座に参加したことに始まる。50年以上ロックを愛する吉崎さんは、鹿野さんの語る内容やスタイルに共感し、それ以来親交を深めてきた。この秋、市内でロックフェスが開催されるのを機に、相模原にロックを広めようと鹿野さんに相談し今回の検定イベントが企画された。

 13個の問題はすでにインターネット上で公開されており、参加者は事前に回答を準備できるようになっている。「相模原(淵野辺)は学生が多いので若い人たちにもっとロックに関心を持ってほしい」と吉崎さん。

 第1回「奇想天外!?神奈川ロック検定」の開演は午後6時。入場料は1000円。

人気のマルシェ開催 11月4日 メイプルホールで

 市役所さくら通り沿いのメイプルホール(千代田2の2の15)で11月4日(月・振)、マルシェ「蕾の時 vol.15」が開催される。午前11時から午後3時まで。

 市内外で菓子や雑貨などを販売している個人店など9店が同ホール内にブースを並べ、「いつもよりシンプルに。いつもより贅沢に。」をコンセプトに商品を販売する。

 同ホールと出品者が2019年から不定期で開催しているマルシェで、同ホールの宮本康弘さんは「お洒落な品物がそろい、女性を中心に多くの人で賑わいます」と話している。

恒例のフリマも

 同ホールは10月27日(日)、毎月恒例のフリーマーケットも行う。午前10時から午後3時まで。

 30年以上続く地域に根付いたイベントで、一般の人の古着やハンドメイド雑貨、お菓子などの出品が多い。出店者も募集しており、メールまたはファクシミリで申し込むことができる。問い合わせは同ホール【電話】042・751・5011。