港北区版【12月5日(木)号】

港北区民意識調査 「住み続けたい」8割以上 世帯タイプ別分析 初導入

 港北区民意識調査の結果がこのほどまとまった。今回は単純集計結果に加え、年代別や住居形態別、世帯タイプ別などのクロス集計結果も算出した。区担当者は「世帯タイプ別等の分析を基に、きめ細やかな行政サービスの提供につなげていく」としている。

 同調査は区政への意見などについて区民にアンケートを行うもの。地域活動や防災、福祉・子育て、生活・健康、地域行政などについて問う内容で、今年5月27日から6月21日までに実施。区内在住の18歳以上の男女1706人から回答を得た。今回は初の試みとして、家族構成や年齢、同居者などの情報を世帯タイプ別として分類し、他要素とのクロス集計をかけた。また、年代構成による偏りをなくすため、回答者の性年代構成が区の人口構成と同じになるような集計も実施した。

 「港北区内に住み続けたいか」といった項目では、「住み続けたい」(46・7%)と「どちらかといえば住み続けたい」(36・5%)を加えると83・2%と5人中4人以上の割合で住み続けたい意向があるという結果が出た。世帯タイプ別では、単身よりも夫婦、夫婦よりも子ありの方が定住意向が高いことがわかった。

 「災害による被害を最小限に抑えるための取組」は1位から順に「飲料水の備蓄」「非常持ち出し品の準備」「食料の備蓄」となった。また「3日分以上のトイレパックの備蓄(32・1%)」は前回調査より約9ポイント上昇した。

 世帯タイプ別分析から見えてきたこととして、子どもがいる世帯では、地域活動に参加するハードルが低くなる傾向が見られた。地域活動への参加について、「どのような条件でも参加したくない」の割合が、18歳〜39歳単身(21・6%)、18歳〜39歳夫婦(16・5%)に比べ、「未就学児あり」が4・9%、「学齢子どもあり」が5・1%と低くなっている。

 これらの調査結果をうけ、区政推進課長の柏崎崇宏さんは「区民の皆さまの声が詰まった調査結果を、丁寧に受け止めたい」と話し、「ライフスタイルや価値観が多様化している中、分析を基に詳細にニーズを把握し、きめ細やかな行政サービスの提供につなげていきたい」としている。

市内公立小中学校 いじめ認知件数 最多に 市調査で3年連続増

 横浜市教育委員会によると、市内の公立小中学校で2023年度に確認されたいじめの認知件数は1万6174件で、3年連続で増加したことが分かった。市教委は、いじめの定義が広がり、初期段階のいじめを積極的に認知したことなどを増加の理由としている。

 いじめの認知件数は小中学校ともに過去最多を記録。小学校では前年比32・2%増の1万3261件、中学校では前年比31・2%増の2913件だった。

 いじめ行為の内容は、小中学校ともに「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が最も多く、小学校で53・2%、中学校で66%だった。

支援の輪広がり

 いじめの認知件数は近年、全国的に増加傾向だが、13年に成立した「いじめ防止対策推進法」が背景にあるとされる。

 同法では、いじめの定義を「被害を受けた子どもが心身の苦痛を感じているもの」と明確化。市教委は「子どもが少しでも嫌な思いをしたら、積極的にいじめと認知して件数が増えた」といい、必ずしもいじめ自体が増えているとは断定できないと分析する。

 市教委は20年に市立中学の女子生徒がいじめが原因で自死したことを受け、今年9月からスクールカウンセラーの派遣回数を増加。

 いじめなどに悩む小中学生らが学校を通さずにスクールソーシャルワーカーに電話で相談できる窓口「学校生活あんしんダイヤル」の利用者は、開設した17年度は182件だったが、23年度は382件と約2倍に増えた。こうした取り組みがいじめの認知につながっているという。

 市内でいじめなどの相談を受けるNPO法人の関係者は「見過ごされがちな小さないじめが認知されることは良い傾向で、大きないじめを未然に防ぐ足がかりになる」と話す。

 市は「小中高生が主体的にいじめの未然防止について話し合う『横浜子ども会議』などを通し、啓発に努めていきたい」としている。

侵入犯罪対策 「入りにくい」環境作り 「個人、地域で危機感を」

 近年増加している「住宅を対象とした侵入窃盗・強盗」。10月には青葉区鉄町で高齢者を狙った強盗殺人事件が発生し、不安に思う人も多いのでは。どうすれば被害を防げるのか、防犯対策を青葉警察署に聞いた。

 警察庁の発表では、最も多い侵入手口は無施錠の玄関・窓からの侵入、次いでガラス破り。昨今は点検業者等を装って室内に入り込む事件も増えている。「不在時、在宅時問わず玄関・窓の施錠」「訪問者には不用意にドアを開けない」等の習慣付けや、防犯フィルムやセンサーライトの設置など「入りにくい」環境作りが大事。電話で家族等を装い情報を聞き出す手口もあり、在宅状況や資産情報を安易に漏らさないことも重要だ。

 年末年始の旅行など長期不在は要注意。郵便物がたまっていると不在を知られるので配達ストップを。近所に声がけして不在中に気にかけてもらうなど地域で監視するつながりも大切だ。青葉署では「防犯に絶対はない。より被害を避け、最小限に抑えられるよう、常に個人や地域で危機感を持って」と注意喚起している。

NPO法人街カフェ大倉山ミエルの理事長で、多世代のコミュニティーづくりを行う 鈴木 智香子さん 大倉山在住 63歳

自由な居場所作りに”全振り”

 ○…大倉山にあるコミュニティカフェの代表。「妊産婦・乳幼児からシニアまで、どの世代の人たちも、気軽に立ち寄れる自由な居場所にしたくて」と微笑む。赤ちゃんカフェや放課後ミエルなど、妊婦や子どもの集まる場だけでなく、子ども食堂、フードパントリー、認知症カフェなど、活動は多岐にわたる。「いろいろなコミュニティを形成していく中で、地域課題や困りごとなどが見えてきた。こんな小さな場所でもできることがある」と話す。

 ○…山口県出身。大工の父の背中を見て育ち、いつしか「建築」を志すように。高校時代に美術部員だったこともあり、上京し、建築学科のあった多摩美術大学に入学。「課題に追われる毎日。おかげでタフになった」と振り返る。就職先は大手ゼネコン。一級建築士の資格を取得した。そこで出会った夫の転勤先の札幌で、小学生2人の母として参加した「公園あそびの会」の立ち上げが、今の活動に至るきっかけ。

 ○…カフェに集まる孫の友達や同年代の子どもたちから「ばあば」と呼ばれ、嬉しそう。3年前に定年退職し、ミエルの活動を手伝っている夫は「じいじ」だ。「ここはみんなが自由に集まれる居場所。私はそれを維持するのが役目」。関係機関や団体とのつながりを増強し、行政からの補助や助成を事業拡大の資金に充てるなど、維持・運営に力を入れる。

 ○…「周りの人たちに支えられているから動ける」と、自立的に企画を起ち上げるミエルのメンバーや、ボランティアを買って出る地域の人たちへの感謝を忘れない。昨年、「NPO法人市民セクターよこはま」の理事長に就任。近所から区域、市域へと「顔が見える」市民活動の幅を広げている。

山中市長 再選出馬は「考えられる状況ではない」

 横浜市の山中竹春市長は12月4日の定例会見で来年夏の市長選への立候補について、「残された任期をしっかりやることだけを考えている。今は出馬を考えられる状況ではない」と述べた。

 山中市長の後援会が11月25日に発足し、同日に行われた集会に約1千人(主催者発表)が集まったことに関しては、「会を開いてくれたことは大変ありがたく思っている。残りの任期をしっかり頑張れというメッセージだと思っている」と感想を語った。

岸根公園忍者とりで一新

 岸根公園内の遊具があるエリア「忍者とりで」が11月28日、リニューアルオープンした。

 忍者とりでの遊具が設置されてから約25年。老朽化などによって安全基準に合致しなくなってきたため、最新基準に適合させることを目的に今年5月に工事が始まった。以前の機能を踏襲しつつ、手裏剣型のデザインが施されるなど、利用者を楽しませるエリアになっている。

永久歯を守ろう 12月26日、親子対象に教室

 「おとなの歯(永久歯)を守ろう!」――。港北区健康づくり講座「親子歯みがき教室」が12月26日(木)、港北区役所1階健診フロアで行われる。

 子どものむし歯予防には父母の口の健康が関係する。講座では、むし歯予防のコツや歯周病予防について学ぶ。内容は、▼歯科医師による講話▼歯科衛生士による歯みがきの話やアドバイス▼唾液でむし歯菌のチェック▼栄養士による食事の話――を予定している。

 参加は無料。対象は4〜6歳児と保護者、先着10組。現在参加親子を募集している。

 時間は午前10時〜11時30分(受付は15分前〜)。保護者と子どもが普段使っている歯ブラシ、タオルを持参。参加者プレゼントとして歯科衛生士が選ぶ歯みがきグッズが用意される。

 申し込みは左の二次元コードから。問い合わせは、港北区福祉保健課健康づくり係【電話】045・540・2362へ。

巨大レールで「電車」遊び 子ども・親同士の交流も

 (一社)ママスタイルは大倉山記念館で11月29日から12月1日、「でんしゃであそぼう」を開催した。巨大レールにプラレールを走らせて遊ぶイベント。初対面の子ども同士で楽しむ様子が見られた=写真。

 参加した4歳の男の子は「東武リバティが一番好き」と夢中になって「車両」を走らせた。

書道展で受賞した小学生ら(上)と作文で受賞した中学生

小中学生の税作品表彰 書道と作文で税考える

 神奈川税務署(金子彰宏署長)で11月25日、26日、小学生の税の書道展表彰式と、中学生の「税についての作文」表彰式が行われた。書道展は、同署と6つの関係民間団体による共催。作文表彰は同署と神奈川納税貯蓄組合連合会によるもの。税への関心や理解を深めてもらう目的や、作文を通じて正しい税の知識を身につけるために実施された。

 書道作品は33校から693点集まった。神奈川税務署長賞3人のうち三ツ沢小の村上玲那さん(6年)、雅治さん(4年)は姉弟で受賞。玲那さんは「4年の時も署長賞を獲って5年では獲れなかったから嬉しい」、雅治さんは「また来年も獲りたい」と微笑んだ。

 作文は16校が取組み1736編が寄せられた。神奈川税務署長賞を受賞した1人、城郷中3年の塙鹿乃子さんはインターネットで調べながら作文を書いた。「正しい情報を見分けるため、発信元の確認や親に質問して情報整理した」と税の知識を深めた。

一枚一枚丁寧に貼る生徒ら

新羽中 駅に案内記号掲示 「利用者がより快適に」

 新羽中学校2年生約90人は美術科の授業でピクトグラム(案内記号)を制作し、11月27日に北新横浜駅で掲示した。

 生徒らの資質・能力のより一層の育成だけでなく、学校での学びが実生活でどのように活用されるか実感することを目的とした授業。北新横浜駅の鳥海武駅長による講話や、同駅での生徒らによる実地調査など、横浜市交通局と連携して進められた。

 「北新横浜駅のお客様を快適にするピクトグラム」をテーマとして、A4サイズの紙に一人一枚制作。講話で知った駅での困りごとや、自分たちの駅利用時の気付きなどを元にデザインを考えて形にした。鉄道好きの小山芳裕さんの作品は、通過列車による風に注意を呼び掛けるピクトグラム。「鉄道に関することを描こうと思った。(北新横浜駅のホームは)トンネル内にあり風が強いから、その場面を表現した」と話した。

 美術科の志村冬佳教諭は「生徒それぞれが駅利用者の快適さを追求し、少しの不便を視覚的に解決できるような作品を生み出した。生徒にはより快適で温かい社会を創造してほしい」、鳥海駅長は「多くの人が見て、啓蒙にもつながるのでは」と期待を抱いた。作品は約1カ月掲示される。

前回、最優秀賞に選ばれた作品

オリジナルの弁当づくり 中学生、レシピコンテスト

 オリジナルの弁当をつくる第6回中学生レシピコンテストの作品募集が始まった。

 主催はお弁当づくり実行委員会(事務局/野田鎌田学園横浜高等専修学校)。中学生に地元の食材を知ってもらい、地産地消を考えるきっかけにと企画された。

 応募資格は神奈川県全域と東京都大田区、町田市の中学生で1チーム1〜3人。作品数の制限はない。「お弁当」を題材とし、手軽につくれてアイデアに富んだもの。【1】大根【2】キャベツ【3】ネギ【4】赤玉ねぎ【5】マグロ【6】豚肉【7】なす【8】ほうれんそう【9】ブロッコリー──の中から1つ以上の食材を使う。材料費は1人分1000円以内。書類審査により受賞作品を決定する。最優秀賞は3万円相当ギフト券。他、各賞が用意される。応募期間は2025年1月17日(金)(必着)まで。

 応募方法等の問い合わせは、野田鎌田学園横浜高等専修学校【電話】045・642・3900へ。

各賞を受賞した子どもたち

イラストで「火の用心」 防火ポスター 表彰式

 港北消防署・港北消防団・港北火災予防協会は11月29日、防火ポスターコンクールの表彰式を開催した。

 毎年、同区内在住または在学・小学生以下の子どもを対象に実施されている同コンクール。イラストを通じ、楽しみながら火災予防について考え、学んでほしいという思いから始まり、今回で5回目の開催。応募総数は、1083人だった。

 最優秀作品の「港北火災予防協会長賞」を受賞したのは、師岡小の本多由芽さん(小5)。作品のポイントは、たばこ・キッチンコンロ・コンセントと火事になる要因を描き、生活のあらゆる場面に火事発生の可能性が隠れていることを示した点だ。「何かをつくることが好き。夏休みの間防火ポスターのことをずっと考えていたから、受賞できてうれしい」と本多さん。

 同消防署の長谷部宏光署長は「防火ポスターを描くことで、どうしたら火事を防げるかを考えられたのではないか。1件でも火事が少なくなるよう、火の用心、一緒にやっていきましょう!」と授賞式の最後、子どもたちに伝えた。

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表彰状を手に笑顔の甘粕さん

指揮者の国際大会で2位 新横浜在住 甘粕さん

 新横浜在住の指揮者、甘粕宏和さんが11月にイタリアで行われた指揮者の国際コンテストで2位に輝いた。各国の指揮者28人による3日間のコンペティション。甘粕さんは「ライバルであり音楽仲間との時間は貴重な経験になった。今後もまだまだ成長していきたい」と振り返った。

 イタリア・シチリア半島のモディカで行われた「第3回フレデリック・フェネル国際吹奏楽指揮コンクール」は、映像による事前審査を通過した28人が出場。7人4グループの1次審査、8人での準決勝、3人での決勝と3日間開催される。事前に伝えられた候補曲の中から抽選で当日の課題曲が決定され、指定時間内で楽団とのリハーサルや演奏を実施。指揮の技術に加え、リーダーシップなどが総合的に評価される。

 甘粕さんは2021年にポーランドの国際大会で優勝。それ以来のコンクール出場となった。演奏を担う楽団は現地イタリアの演奏家。日本語はもちろん英語もあまり伝わらない中、顔の表情やジェスチャーでメンバーたちをまとめ良質な演奏を引き出した。「指揮者として、自分だからこそ引き出せる音楽性を示せるかが重要」と指揮の世界の魅力を語る。

 スペインと中国の指揮者との決勝審査では、劇場に一般客を招待しての演奏会も開催。コンクールでありながらも互いに協力し合いより良い音楽を共に作り上げた。結果は惜しくも2位となり、「もちろん悔しさはある」と話す甘粕さん。しかし、「参加者や審査員と過ごした3日間でたくさんの学びや刺激もあった。自分もまだまだ成長していきたい」と充実した表情を見せる。

冬のアートジャム開催 13日〜15日 大倉山記念館

 大倉山ミエル(鈴木智香子理事長=人物風土記で紹介)主催のアートイベント、「アートジャム2024・冬」が12月13日(金)〜15日(日)、大倉山記念館で開かれる。午前10時〜午後3時。子どもと一緒にクリスマスカード作りや段ボール工作など。参加費500円(別途材料費が必要な場合も)。申込み、問合せは大倉山ミエル【電話】045・717・6778へ。

192回目の歌う会 港北公会堂で12月17日 予約不要

 港北童謡の会(計屋珠江代表)は12月17日(火)、港北公会堂ホールで192回目の歌う会を行う。

 歌の指導は飯田千夏さん。開演前のお楽しみライブも予定している。

 開演は午後2時(30分前開場)。参加費は990円。予約なしで誰でも参加可、当日は直接会場へ。問い合わせは、計屋代表【携帯電話】070・5556・1491へ。

ポスターに使用された「ハイエナの女王」と作家の奥津大希さん

神奈川県の障がい者作品展に約6千人来場 横浜赤レンガ倉庫で「ともいきアート展」

 神奈川県が主催する「第1回かながわともいきアート展〜生きること、表現すること〜」が11月15日から24日まで横浜赤レンガ倉庫で行われ、県内外から約6000人が来場した。

 障がい者アートを「ともいきアート」と称し、県内各地で展示を行ってきた県が、その魅力をもっと多くの人に伝えたいと開催。今回の大型展示では県内在住、在勤、在学、通所する障がい者から募集した作品123点と県内の障害福祉サービス事業所6団体の招待作品77点、合わせて200点を展示。作家らがワークショップを開くなど、来場者は作者の個性と魅力が表現された作品ひとつひとつに足を止め、感嘆の声を上げていた。

 受賞作品、受賞者は次の通り。敬称略。▽大賞…「 不滅の国」 萌木さく▽準大賞…「TUKI 」川戸由紀▽神奈川県知事賞… 「冬の空」ベイ▽審査委員特別賞…「乱暴にやさしく。」 助六(中津川浩章委員)、「 無題 」MAKI(加藤弘子委員)、「顏」 RUKA(小林涼子委員)、「LOVE COLLEAGUES(あいするなかまたち)」 ミモ・ザ・シータ(セインカミュ委員)▽オーディエンス賞…「猫のパズル コアラ」ねもとおさむ▽かながわ地方創生SDGs賞 …「ちから」 渡邉真理▽ともいき賞… 「元気」 佐野仁美、「まきしまきしまきし」 川又悠生、「縫う」 田中努、「大好き」 川村遼亮、「歯医者さん」 小山翔平

港北警察署管内 自転車盗が6件、万引き4件、空き巣2件のほか、特殊詐欺なども発生 2024年11月18日〜11月24日の犯罪発生件数

 港北警察署は11月27日、同署管内における2024年11月18日から11月24日までの犯罪発生件数を発表した。

 それによると、6件の自転車盗や4件の万引き、2件の空き巣のほか、特殊詐欺、オートバイ盗、車上ねらい、出店荒しなどが発生した。

 自転車盗6件のうち、無施錠で被害に遭ったのは2件だった。発生地区は篠原町2件、綱島台、綱島西、大倉山、箕輪町だった。

 空き巣2件のうち、1件は富士塚で11月3日午後3時〜11月23日午前11時50分に、もう1件は11月16日午前7時〜11月21日午後5時に発生した。いずれも、窓を割られて自宅に侵入され、室内を物色された。

 出店荒しは鳥山町で11月22日午前1時43分〜5時に発生した。店舗敷地内に設置のキーボックスから鍵を窃取し、店内に侵入され、物色された。 

 オートバイ盗は新吉田町で11月18日午後1時〜3時に発生した。エンジンキーをインナーポケットに入れ駐輪していたところ、オートバイを盗まれた。

生物指標を用いた水質評価結果と下水道普及率の変化(市資料から)

横浜の河川水質調査 50年目で初の全地点高評価 背景に下水道普及、市民意識変化

 横浜市が行う川に生息する生物調査に基づく河川水質評価の結果が11月28日に発表され、調査を行った全41地点で「大変きれい」と「きれい」の評価となった。全地点の高評価は1973年の調査開始以来初めて。

 この「河川生物相調査」は、河川の水質調査を目的にほぼ3〜4年ごとに実施。市内を流れる鶴見川、帷子川、大岡川、境川、宮川、侍従川の6水系41地点を夏冬に調査していて、確認された生物から河川の水質を評価するため、魚類、底生動物、付着藻類、水草などの生物指標を定めている。今回発表されたのは2022年冬季、23年の夏季調査分。

 1984年調査時のデータを現在の指標で評価すると、河川の水質は「大変きれい」と「きれい」が31%だった。水質は徐々に改善され、今回初めて全調査地点で「大変きれい」と「きれい」が100%となった。

 調査を行う市環境科学研究所は「水質が改善したのは、現在ほぼ100%となっている下水道の普及が大きく影響している」と分析し、「市民や事業者の環境に対する意識が変化し、不法投棄や工場排水の垂れ流しなどが減ったことも大きい」としている。

初確認の生物も

 今回の調査では、サヨリやキチヌといった魚類7種、底生動物8種、付着藻類22種が初めて確認された。

 同研究所は「今後も市民の方々に、人間と自然の関係を自分ごととして考えてもらえるよう、啓発活動を行っていきたい」と話している。

イベントのチラシ

オール横浜産 冬野菜が大集合 12月15日 新横浜公園

 新横浜公園で12月15日(日)、「SHINYOKO PARK マルシェ」が開催される。会場は、同公園内の中央広場付近。午前10時から正午まで。荒天中止。主催は、JA横浜・新横浜公園。

 初開催の同イベント、駐車場が豊富な同公園でシニア世代が重たい野菜や米を購入後、そのまま車に荷物を積んで帰れるようにと約3年前に企画が立ち上がった。担当者は「今回を皮切りに定期開催し、いずれは欧州で行われるmarche(マルシェ)のようにしていきたい」と語る。

 出店内容は、横浜産の冬野菜・新米・季節の花の販売、野菜の袋詰め放題(税込500円、数量限定)。そして横浜産野菜を使用した料理をキッチンカーで販売するなど「横浜産」が盛りだくさん。

 問合せは、日産スタジアム事業部営業課【電話】045・477・5008へ。

 

法務省のエンディングノート。デジタルデータのパスワードなどは「個人情報保護シール」などで目隠しを、と板垣支部長は語る

エンディングノート 頭を整理する「下書き」に

 元気なうちに残される家族のことや、自分らしい人生の締めくくり方などを考える活動「終活」。ただ何から始めてよいかわからず先送りしている人も多いのでは。本紙では広域特別号発行にあたり、専門家にアドバイスをもらった。

備忘録のつもりで

 「終活」の第一歩として、エンディングノートの作成を思い浮かべる人は多いはず。

 エンディングノートとは、自身に何かあったときに備え、残された家族がさまざまな判断や手続を進める際に必要な情報を残すためのノート。神奈川県司法書士会横浜北支部の板垣徹宏支部長も「遺言の『下書き』のつもりで作成し、現状の確認と整理を」とエンディングノートの作成を奨める。「遺言と違い、法的効力はないが、備忘録のつもりで書くことでこれまでの人生を振り返り、これからの人生を考えるきっかけにもなる」と作成の意義を語る。

 ノートは、横浜市各区の高齢・障害支援課高齢者支援担当で無料配布しているほか、民間企業が書き方講座などを開催している。市販もされているが、記載内容は「家族構成、財産、介護、延命治療の希望、葬儀の形式、デジタル遺産などほぼどれも一緒」(板垣支部長)。

専門家に相談

 ノートを手に入れたり記入したりは容易だが、難しいのは老親に作成を促すこと。身近であればあるほど「言い難い」のも事実。

 そんな時こそ「法律の専門家を使って」と板垣支部長は話す。「相談のきっかけで多いのが『認知症かも』と不安を感じた時。専門家から『判断能力があるうちに』と促されると作成しやすい」という。対面相談に抵抗があれば相談無料の「相続・遺言ホットライン」(通話料のみ負担)も開設されている。

 板垣支部長が「エンディングノートは遺言の『下書き』」と話すように、「相続」を「争族」にしないためにも法的効力を持つ「遺言」は残しておきたいもの。「例えば子どものいない夫婦の場合、遺言が無くても財産は残された配偶者に相続される、と思いがちだが、亡くなった配偶者に兄弟姉妹がいた場合、相続が発生することを失念しがちなので要注意」と呼びかけた。

読者に“えがお”を届ける

港北区 紙面通して元気届ける フリーペーパーえがお 本間克之さん

 港北区大豆戸町在住の本間克之さん(61)は、高齢者向け地域情報誌「プラチナ世代交流フリーペーパーえがお」を発行して、地域の人に元気を届けている。コンセプトは「彩りあふれる豊かな生活をもう一度取り戻す」。根本には、「認知症など、社会のシニアに対して持っているイメージを変えたい。(行動は)ダイナミックなところもあるけれど、普通に生きていて普通の人たち」という思いを持っている。

 2017年12月に創刊準備号、18年1月に初号を発行した。毎月出しており、最新号の12月号は通巻83号。区内をスクーターで駆け巡り、270カ所の団体・個人宅に直接手渡している。部数は4000部から始まり、今では2万部に。「周囲に配ってくれる人が増えて」と目を細める。

 制作のきっかけは、介護職に携わっていた時に、「施設の外に出た時も高齢者に貢献したい」と思い始めたこと。創刊前に退職したが、再び介護業界に戻った。施設で夜勤などをする傍ら、取材や執筆、紙面のデザインも自らで手掛ける。

高齢者から良い流れを

 「高齢者が元気になることで下の世代も元気になる」と目を輝かせる。背景にあるのは、「高齢者の交流を増やしたら、その子どもが親のために充てていた時間を別の事に使えるようになり、良い流れができるのでは」という考え。

 紙面トップ記事では”プラチナ世代”の人を紹介する。幼少期から現在に至るまでを丁寧に取材し、特徴を捉えて文章に綴る。「取材をしていると『自分の人生を語ることで、これまでを振り返るきっかけになった』とうれしそうに話してくれる」と目尻を下げる。

 公会堂を会場とする「えがおまつり」も主催する。紙面やイベントなど、さまざまな方法で、今後もプラチナ世代を笑顔にしていく。

10月に開催された「仲町台地区センターまつり」でも演奏を披露

都筑区 合計年齢は1600歳超 シニアジャズバンド 「ハッピーじゃむ」

 都筑区を拠点に活動するシニアジャズバンド「ハッピーじゃむ」は、区内各地のイベントなどで演奏を披露し、観客らを魅了している。24人が在籍し、メンバーの平均年齢は72歳、合計年齢は1600歳を超える。

憧れ叶える

 バンドは2002年6月、生涯学習を目的にジャズアンサンブル教室として8人で結成。「戦後間もない頃に、ラジオで流れていた『かっこいい音楽(ジャズ)』を自分たちの手で演奏できたら」と活動を開始。当時は、ほとんどのメンバーが演奏初心者で、各々が楽器を持ち寄り、毎週月曜日に地域交流や認知症予防の目的も兼ねて練習を行っていた。

 バンド名の「ハッピーじゃむ」は、「幸せを混ぜる」と「ジャズだけでなく、懐かしの童謡や歌謡曲など、さまざまなジャンルを演奏する」という意味が込められている。

 これまでに演奏してきた曲数は約80曲。現在は「健康」「上達」「楽しむ」をテーマに活動し、区内の老人施設を中心に、多い時で年間約30公演をこなすなど、着実に実力を付けてきた。コロナ禍で活動ができない時期もあり、現在は公演数も減少したというが、「ジャズ熱」は弱まることを知らない。

 バンド役員の金子幸司さんは「公演では、同年代の方が楽しめる曲を中心に編成している。自分たちの演奏で元気を届けたい」と笑顔で話した。

店舗完成イメージ

新横浜駅 新装で「更に便利」 12月12日「PLUSTA」オープン

 新横浜駅東改札前のグランドキヨスク新横浜が、新たに「PLUSTAキュービックプラザ新横浜東」として12月12日(木)にオープンする。

 同駅を利用する人々に愛されてきたグランドキヨスク新横浜のブランド転換。そして、利用客の利便性向上を目指し、店舗内レイアウトや商品構成の見直しを行った。

 新たな販売店として株式会社豊島屋の「鳩サブレー」が参加。その他既存店舗も、土産品や駅弁の新規取扱いを始める。そして、オープン記念として12月12日から18日(水)まで、対象のお茶と駅弁を購入すると50円引きになるキャンペーンを実施する。

 「お客様の”旅”ニーズに特化したワンストップショッピングの新店舗をオープンいたします。幅広く商品を取り揃えておりますので、ぜひご来店ください」と同店の尾崎綾店長。

沿道を埋め尽くした人の中を進む選手らを乗せたオープンバス

ベイスターズ 歓喜のパレード 日本一を30万人祝福 ファンも参加し1.5Km行進

 プロ野球の横浜DeNAベイスターズが日本一になったことをチームとファンが祝う「横浜DeNAベイスターズ日本一 優勝パレード2024」が11月30日に行われ、約30万人(主催者発表)が選手らを祝福した。

 三浦大輔監督や選手、コーチらを乗せたパレード用のオープンカーと「横浜日本一」の文字とともにラッピングされた3台のオープンバスは、多くのファンが見守る中、午前10時30分に横浜ハンマーヘッドを出発。横浜スタジアムそばの日本大通りまでの約1.5Kmを1時間かけて進んだ。

 オープンカーには三浦監督や南場智子オーナー、牧秀悟選手、青葉区出身の大貫晋一投手らが乗り込み、三浦監督は時折、席から立ち上がって手を振っていた。

 ゴール地点であいさつした牧選手は「パレードができて良かった。来年はリーグ優勝してパレードをやろう」と語り、三浦監督も「この景色が見られて最高。ファンから『ありがとう』の言葉をもらって感動した。来年は優勝し、もう一度日本一になって盛大に喜びを分かち合いたい」とファンに感謝した上で2年連続日本一を目標に掲げた。

 選手らが乗ったバスの後には、クラウドファンディングに参加したファンが歩いて行進し、参加型のパレードとなった。桑原将志選手のファンだという南区から来た小学3年生の男児は「選手を近くで見られて良かった。桑原選手は大きかった」と興奮気味に話していた。

過去の作品展

病気と向き合ったチサさんの作品展 オンラインの語り合いも

 乳がんを患いながらも、子育て支援などを行うNPO法人びーのびーのの初期スタッフとして活動していた故・堤チサさん。空に旅立ってから10年を迎える今年は12月7日(土)から、チサさんが制作した言葉のカードなどの作品展「Gift from Chisa-堤チサ展-」が開催される。

 チサさんは、病気の宣告を受けてからも、自身の「生」と向き合い、日々の生活から生まれる思いを言葉や書で表現してきた。2014年12月に他界したが、チサさんを通じてつながった仲間たちによるグループ「ひまわりの軌跡」が15年からチサさんの個展を開いてきた。

 展示は13日(金)までは港北区地域子育て支援拠点どろっぷ(港北区大倉山3の57の3)、14日(土)から19日(木)は喫茶ぽるく(港北区大倉山2の7の47の102)で行われる。どろっぷでは午前10時から午後4時まで(7日は午後1時から)、ぽるくでは午前10時から午後6時まで(14日は午後2時から、15日は午後3時まで)。

「ひまわりの軌跡」たどる

 オンラインで語り合う港福一夜城特別編「ひまわりの軌跡をたどって」が12月7日に開催される。病気のことやアート、つながりなどをテーマにしている。ひまわりの軌跡プロジェクトメンバーが登壇し、ぽるくのオーナーが聞き手を務める。午後7時から午後8時30分まで。アーカイブ視聴あり。申し込みは【URL】https://kohokuichiyajo20241207.peatix.com/

 (問)ひまわりの軌跡【メール】39himawari.sun@gmail.com

産業功労者6人と山中市長(右から4人目)、上野会頭(同5人目)

横浜の経済発展に貢献した産業功労者6人を表彰

 市内経済の活性化や産業分野で地域活動に貢献した市内事業主をたたえる「横浜市産業功労者」の表彰式が11月26日に市庁舎で行われ、6人が表彰された。

 今年度の受賞者は、梱包資材販売業の北川商事=中区=の北川剛司代表取締役社長、種子や苗木などを生産・販売するサカタのタネ=都筑区=の坂田宏代表取締役社長、物流事業を展開する丸全昭和運輸=中区=の野口正剛相談役、債権管理回収を行う山田債権回収管理総合事務所=西区=の山田晃久代表取締役、地域活性化に貢献した妙蓮寺=港北区=の山本玄征代表役員、各種情報システムの設計・開発を手掛けるクロステック=港北区=の渡邉安好代表取締役会長の6人。受賞者に山中竹春市長から表彰状が手渡された。

 北川氏は、商店街支援に取り組み、「元町 クラフトマンシップ・ストリート」の地域ブランディング形成に尽力。伊勢佐木交通安全協会副会長や伊勢佐木防犯協会常任理事として、地域社会の安全に貢献した。

 坂田氏は、公益財団法人サカタ財団を設立し、学生への奨学金助成事業に取り組んだ。流通業界に関する講演会や、市内商業取引の促進を目的とした商談会を開催するなど、地域商業の振興・発展に貢献した。

 野口氏は、横浜商工会議所副会頭として商工業の改善発達に尽力するとともに、総務委員会委員長として政策の審議立案に取り組んだほか、横浜市開港記念会館100周年の記念事業でも地域振興・発展に尽力した。

 山田氏は、不動産や債権をはじめ、事業経営で起こる複雑な問題に対するワンストップサービスの提供に尽力したほか、中小企業のIT化、海外販路開拓、外国人材の雇用や中小企業の海外事業展開の推進に努めた。

 山本氏は、寺院の活動のほか、商店街と連携して境内でラジオ体操やジャズコンサートを開催するなど、地域活性化に尽力。観光産業に関する講演会や他都市との交流事業に取り組み、地域振興・発展に貢献した。

 渡邉氏は、産学連携事業「横浜インターンシップ制度」の拡充に努めたほか、中小企業のIT化推進を目的としたイベント「よこはまITフェア」の開催に寄与するなど、地域商工業の振興・発展に大きく貢献した。

150年・100年企業表彰も

 功労者の表彰式と併せて創業から150年、100年を迎えた同会議所の会員企業の顕彰式も行われ、上野孝会頭から各企業の代表者に表彰状が手渡された。

 受賞企業は次の通り。▽150年…ホンマ=中区=▽100年…トシダ=西区=、柳田エンジニアリング=南区=、かもめパン=南区=、電商会=中区=、ニップン横浜工場=神奈川区=、まるこ家具店=港南区=、東亜リアルエステート=鶴見区=、栗田園=中区=、豊商会=西区=、旭平硝子加工=鶴見区=、タテヨコ=瀬谷区=、ロイヤルホール=中区=。

親子で楽しめるイベント 12月6日・7日 どろっぷデイズ 

 港北区地域子育て支援拠点どろっぷ(大倉山3の57の3)で12月6日(金)、7日(土)に「どろっぷデイズ」が開催される。時間は午前9時30分から午後4時。

 地域にある作業所の木工品や手作りの品が販売されるほか、子育て応援隊の缶バッジの配布、手作りができる。また親子で木工作を体験できるコーナーも。午後1時30分からと2時40分からの二部制、各回8組で要予約、参加費100円。申込みは同会場へ。

 期間中はフードドライブも開催予定。問合せはどろっぷ【電話】045・540・7420へ。