小田原・箱根・湯河原・真鶴版【10月4日(土)号】
制作した映像を披露する山口さん(左)と宮根さん

小田原城北工高 免許更新、映像で解説 小田原警察署で再生

 小田原城北工業高校の生徒が運転免許証の更新手続きなどを説明した映像を制作し、9月下旬から小田原警察署1階のモニターで再生されている。同署では免許証更新の予約制度導入や「マイナ免許証」の運用開始など、大きく変わった制度の周知に役立てたい考えだ。

 小田原署は、県の交通教育推進運動「スタートかながわ」で今年度のモデル校に指定されている同校に免許証の更新手続きなどの周知に向けた協力を依頼。署の1階ロビーに設置されたモニターで、生徒が作成した映像を流すことにした。

窓口写真交え分かりやすく

 制作に取り組んだのは、同校の交通安全推進委員会で委員長を務める宮根氏綱さん(電気科3年)と副委員長の山口絢大さん(同)。2人とも免許証を取得しておらず警察署に来庁することもほとんどなかったことから、免許証窓口の見学や予約制度などに関する説明を受けたり、インターネットで情報収集してイメージを膨らませた。

 映像では、県警が今年8月から開始した免許証更新の予約制度や、「マイナ免許証」について解説。小田原署で撮影した写真を交えながら、更新手続きなどを順序立てて伝えることにこだわったという。運転に不安がある高齢ドライバー向けの「安全運転相談ダイヤル(#8080)」周知に向け、同校美術部員が描いたチョークアートの制作風景も盛り込んだ。

年間5万人が更新

 同署は県西地域で唯一となる免許証の即日交付署に指定されており、年間約5万人が更新手続きに訪れている。予約制の導入で混雑は緩和傾向だが、新たな制度の周知が課題だったという。

 制作に携わった2人への感謝状贈呈式が9月22日に同署であり、松本光好署長は「警察署を訪れる方に1人でも多く映像を見ていただき、免許更新手続きに関する周知啓発や交通安全意識の向上を図りたい」と期待を寄せた。

 宮根さんと山口さんは「自分たちが作ったものが警察署で流れているのは不思議な気持ち」と話し、「映像制作を通して交通安全を考えるきっかけになった」と活動を振り返った。
入浴介助を学ぶ受講者(事業者提供)

箱根町 「温泉ヘルパー」本格始動 ホテルへ出張、入浴サポート

 一人での入浴が困難な高齢者や障害者にも箱根の温泉を楽しんでもらおうと、小田原市内の介護事業所が入浴介助事業「はこねOnsen-Helper」に力を入れている。誰もが気兼ねなく楽しめる観光地に向け、箱根町が掲げる「ユニバーサルツーリズム」の理念を体現した取り組みのひとつだ。

 事業を行うのは、リハビリテーションや訪問看護、デイサービスなどを展開する(有)足柄リハビリテーションサービス(小田原市堀之内)。箱根町観光協会(箱根DMO)と連携し、今年秋から本格的に事業に取り組む。

 きっかけは2021年、町が打ち出した「ユニバーサルツーリズム」の推進に向けた一連の取り組みに、同社の初鹿真樹さんが参加したことだった。目玉事業となった「車いすで巡る箱根旅」をコンセプトにした観光マップの作成に携わる中で、「箱根観光の最大の目的は温泉だが、ハード面は整っていても障害などを理由に温泉に入れない人を支えるソフト面が足りないと思った」。

選ばれる温泉街に

 「誰でも温泉に入れるサービスを」と考え、初鹿さんが思い付いたのが町内のホテルや旅館に出張する入浴介助だった。長野県や佐賀県、鹿児島県などの温泉街ではすでに同様の取り組みが行われており、指折りの温泉観光地である箱根にも需要はあるはずと感じた。

 サービスの提供にあたり、同社では昨年8月からヘルパーの養成講座を開き、これまでに看護師や介護福祉士、介護タクシーのスタッフなど26人が受講。昨年秋から事業を開始し、これまでに8件の利用があった。

 利用は事前予約制で、要介助者と同性のヘルパー2人1組が客室まで迎えに行き、貸し切り温泉や客室付属の露天風呂での入浴をサポート。予約時に入浴の可否を判断するための聞き取りを行うほか、入浴前後のバイタルチェックなどを通して利用者の安全に配慮するという。

 利用者の家族は「(旅行先では)家族が入浴させなければいけないことが負担になるが、プロの方に介助していただけることで気分もリフレッシュする。本人も家族と同じような気持ちで旅行を楽しめるのでは」と喜ぶ。箱根DMOの佐藤正毅さんも「ユニバーサルツーリズムは行政と箱根DMO、宿泊施設などで取り組んでいた。そこに専門家が入ることによって、オール箱根という形で進められるようになった」と手応えを感じている。

温泉施設の理解不可欠

 事業を進めるには施設側の協力も必要となることから、取り組みに賛同するホテルや旅館を増やしていくことも課題だ。旅行会社などとも連携し、協力施設を増やしていきたいという。

 初鹿さんは「リハビリなどに取り組む方が、『また温泉旅行に行きたい』という目標を持って頑張れる、そんな支援につなげていきたい」と展望を語った。

湯河原で地元と来訪者をつなぐゲストハウスをオープンした 中嶋 拓未さん 湯河原町吉浜在住 27歳

地域と交流 生まれる場に

 ○…湯河原町で築100年ほどの家屋を改装し、8月末にゲストハウス「GROUNDWORK」をオープン。「ただの宿ではなく、地域の入口となるように」と、地元住民も気軽に訪れ、旅人と交流できる場を目指す。チェックインはあえて対面、寝床よりも共用ラウンジにスペースを充実。交流を促そうとの思いが強く「受け入れられるか心配でしたが、評判も上々で自信になった」と元気な笑顔を見せる。

 ○…横浜国立大学卒業後、工場の設計から建設まで担う大手企業に就職。環境問題が業務に関わるうち、田舎暮らしに憧れを抱くようになった。ふとした休日に横浜から自転車を運び、真鶴半島を巡った際、県西で農業やエネルギーの地産地消に取り組む団体と出会い、活動に参画。湯河原で2拠点生活を始め、「地域に根差そう」と2年前に会社を退社。ゲストハウス運営を決意し、1年ほどかけて現在の物件にたどり着いた。

 ○…施設運営や宿泊者へのまち案内に加え、現在は湯河原駅前で新たにシェアハウス計画を仲間と進めるなど、自分で動きながらも自由度の高い日常を満喫している。仕事と休日、趣味という概念はなくなったと笑い飛ばすも「ここを暇にしてはいけない」との思いも強く、イベントや情報発信にも力を入れる。

 ○…「交流を生むゲストハウスは最初のステップ」。見据えるのは一次産業の担い手不足など、まちの課題が「ここを起点に動き出すこと」。今は継続が第一だが「儲けようと考えただけではやりたいことができない。ベストな運営を模索中」と一旦冷静に。「やっぱり駄目だったよねって事例にならないよう頑張ります」。地域とつながり、まちのために知恵を絞る、若きオーナーの挑戦は始まったばかりだ。

イベントの案内チラシ

知事と県民対話の広場 足柄リハの初鹿さん発表

 知事が県民と直接意見交換を行う「対話の広場」の県西開催が12月11日(木)、県小田原合同庁舎(小田原市荻窪350の1)で開かれる。午後4時半から6時まで。

 会場テーマは、県西地域を自分らしく楽しむ!〜未病の戦略的エリアのさらなる可能性〜。当日は、知事が司会進行し、初鹿真樹さん(足柄リハビリテーションサービス 観光事業部あしがらベアフット・作業療法士)、佐藤直美さん(民宿箒沢荘女将)の2人が事例発表する。県は「地域の魅力を高めて新たな活力を生み出す可能性について、黒岩知事と意見交換してみませんか」と参加を呼び掛ける。

 事前申込制。希望者は12月4日(木)までに県ホームページの参加申し込みフォームほかから申し込む。(問)県西地域県政総合センター企画調整課【電話】0465・32・8903

ベルマーレフットサル佐藤代表(左)とUMITTO黒田代表

地元企業に若者雇用の場 ベルマーレFと企業が連携

 地元企業と若手人材をつなげる一手に――。

 (株)湘南ベルマーレフットサルクラブと、地域特化の人材紹介サービスを運営する(株)UMITTOが9月30日、若手人材の雇用に関する事業協定を締結した。

 約50人の学生インターンらと社会課題解決の取り組みを進めるベルマーレフットサルと、人材紹介サービス「神奈川西湘求人ナビ」を運営するUMITTO。地域の働き手不足という課題に、両者の強みを活用して対応しようというのが今回の連携だ。

 協定では、さまざまな経験を積むインターン学生を地域の最適企業へ紹介する一策として、新たな人材サービス「湘南B─MUTCH」を構築。学生と地元企業をつないでいくほか、学生へのキャリア支援なども行っていく。

 協定式の席でベルマーレフットサルの佐藤伸也代表取締役は「チームの企業パートナーには人材の確保、育成への悩みが途切れない。協定によってベルマーレに集うインターン生の就職に向けた支援と地域課題解決を併せて行っていく。事業には発展性もある」と話した。UMITTOの黒田寛亮代表取締役社長も「企業からは元気な人材を希望する声が多い。社会課題に取り組む学生のキャリア支援やマッチングを行うことで企業への貢献を加速度的に進めたい」と期待を語った。

秋の風物詩「小田原ちょうちん祭り」

第34回ちょうちん祭り 10月13日 小田原城址公園で

 小田原の秋の風物詩「第34回小田原ちょうちんまつり」が10月13日(月)、小田原城址公園をメイン会場に開催される。小田原市観光協会主催。正午〜午後8時。小雨決行。

 二の丸広場には飲食・物販のブースやキッチンカーが出店(11時〜)。特設ステージでは市内中学生らのバンド演奏、風魔忍者ショー、小田原ちょうちん踊り、和太鼓演奏などが披露される。歌謡ショー(1時50分〜)には箱根芸者の夢路さん、小田原市出身の門松みゆきさんが出演。そのほか大ちょうちん点灯式(5時〜)、市内自治会みこしパレード帰着式(5時35分〜)などが祭りを彩る。

 そのほか市観光交流センターで18団体による小田原囃子の競演会(午前10時〜)、お堀端通りで恒例「氷彫刻技術コンクール」(0時30分〜)も行われる。

 祭りに合わせて本丸広場では、市内全小学校児童による手作りちょうちん約1500個を一堂に展示する「小田原ちょうちん光アートフェア」を19日(日)まで開催中。

 詳細は同協会ホームページまたは【電話】0465・20・4192。

ふれあいイベントの選手サイン会にこどもファンが並んだ

小田原球場 プロ野球に沸いた1日 恒例のイースタン公式戦

 小田原球場で9月21日、プロ野球イースタン・リーグ公式戦「横浜DeNAベイスターズ対千葉ロッテマリーンズ」が開催され、多くの野球ファンが駆け付けた。

 試合は初回からベイスターズが九鬼隆平、益子京右両選手のHR(ホームラン)で猛攻を見せ、6対1で快勝。5回までに8奪三振の快投を見せた深沢鳳介投手がMVPを獲得した。

 試合後には小中学生約80人をグラウンドに招いてのふれあいイベントも実施。ベイスターズ選手のサイン会やキャッチボールを楽しんだ。

 毎年イベントに参加しているという中学1年生の男子生徒はシャツにサインをもらい「小田原でプロのプレーが見られるのは楽しい」と話していた。

5人の布教師が法話する

「四苦八苦」乗り越える智慧 10月10日 東学寺の法話大会

 東学寺(小田原市別堀74)で10月10日(金)、「四苦八苦を乗り越える仏教の智慧」と題した法話大会が開かれる。建長寺派布教師会後援。

 入場無料、予約不要。先着100人。午後2時開演、1時30分開場。

 問い合わせは同寺【電話】0465・42・2954。

小田原支援学校 オープンスクール開催 申し込み受付中

 県立小田原支援学校(蓮正寺1021)が10月22日(水)から24日(金)まで、オープンスクールを開催する。完全予約制。

 学校に対する理解と支援を深めてもらおうと開催しているもの。22日は大井分教室(午前11時10分〜午後0時5分)、23日(木)・24日は小田原校舎と湯河原校舎(午前10時〜11時)で、同校の授業や活動の様子を自由に見学ができる。

 対象は地域住民、地域の事業者、学校関係者など。来校時は公共交通機関を利用し、室内履き・外履きを入れる袋を持参。申し込みは県電子申請システムで。10月15日(水)締め切り。

 (問)同校支援連携部【電話】0465・37・2732

小山田代表(右)の説明を聞く議員ら

立民議員ら 営農型太陽光発電を視察 かなごてファームの事例学ぶ

 立憲民主党の若手・中堅議員らでつくる「直諫の会」(会長・重徳和彦衆議院議員)が9月18日、小田原市の耕作放棄地などでソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)を行う合同会社小田原かなごてファーム(小山田大和代表)の取り組みを視察した。

 ソーラーシェアリングは、農地の上部に設置したソーラーパネルで発電し、農業収入に加えて売電収入や電力の自家消費により経営安定化を図るもの。新規就農促進や再生可能エネルギーの拡大に向けた施策として注目を集めている。

 同社はこれまでに7基のソーラーシェアリングを導入している。議員らは、市内矢作の耕作放棄地に設置された「藤棚式」や、開成町で新たに施工した「一本足工法」などの設備を見て回った。小山田代表と議員らは、導入コストや発電能力、国の農業政策に関する課題などについて意見交換した。

 小山田代表は「自然エネルギーの比率を高めるとか脱炭素に取り組むということではなく、食料自給率の改善や耕作放棄地の解消など、農業をどう持続可能にするかという観点で太陽光発電をやっている」と意義を強調。参加した重徳議員は「農業振興と再生可能エネルギーに関するソリューションを起こす可能性を秘めていると感じた。法規制などの問題も含め、普及に向けた課題解決について考えていきたい」と話した。

盛り上がりを見せたトークセッション

西湘の暮らしをPR 「移住フェス」盛況

 小田原市や箱根町、湯河原町など県西2市8町への移住に関心がある人に地域の魅力を発信するイベント「西湘足柄『超』ちょうどイイ移住フェス」が9月13日、ハルネ小田原で開かれた。県の事業を受託している「西湘足柄移住コンシェルジュ」が主催した。

 会場では各市町の職員らが相談ブースを設け、訪れた家族連れや夫婦などに自治体の支援制度や地域の特色などを紹介。先輩移住者やまちの案内⼈の体験談などを紹介するパネルも展示された。

 各市町の移住者が、暮らしぶりや地域自慢を競い合うトークセッションも実施。出場者は「子育てをするなら」「最強の食生活を送るなら」「自分の心を整えるなら」といったテーマで、来場者に地元の良さを盛んにアピールしていた。

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小峰祭のポスター

小田原短大で小峰祭 10月11日に各種イベント

 小田原短期大学の学園祭「小峰祭」が10月11日(土)に開催される。午前10時〜午後3時。

 今回は「笑夢共進」をテーマに、保育者や栄養士を目指す学生が多種多様な模擬店や企画を用意する。ブリトーやチーズボール、餃子などのほか、各種スイーツも出店。また、子ども向けの「こどもコンサート」や「カプラであそぼう」、「わくわく縁日」などが行われる予定。

 オープンキャンパスもあり。事前予約制でホームページから。

 来場には公共交通機関の利用を。問い合わせは同大学【電話】0465・22・0285。

イベントチラシ

秋を彩る山野草展示 箱根湿生花園で

 箱根湿生花園(箱根町仙石原817)で11月9日(日)まで、秋の山野草展が開かれている。

 イワシャジンやウメバチソウなど、秋を彩るさまざまな花や木の実、カエデの仲間などが自生地を再現した会場に並ぶ。10月中旬からは、秋の山野草の中でも人気のダイモンジソウの園芸品種を約50種200点展示。カエデに関するクイズに答えると景品がもらえるイベントも行われる。

 (問)同園【電話】0460・84・7293。

「親なきあと」を考える 10月10日 ウメコでセミナー

 障害のある子の「親なきあと」相談室小田原によるミニセミナーが10月10日(金)、おだわら市民交流センターUMECOで開催される。午前10時30分〜正午。

 このセミナーは、親の高齢化や親が亡くなった後の障害者の生活について考える機会を作ろうと同団体が企画。今回は「成年後見制度を学ぶ〜相続を見据えて〜」というテーマで中條尚行政書士が、成年後見の実務や今後の動向等について話す。

 オンラインでの参加も可能。資料代500円。申し込みは、同団体ホームページ「親なきあと」相談室小田原または電話【電話】0465・46・6800(午前10時〜午後4時)。

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柱に張られたステッカーとORE登録証を持つ穂坂会長

小田原駅前商店会 再エネ電気に切り替え 街路灯など、脱炭素推進へ

 小田原駅前商店会(穂坂肇会長)は9月から、商店会の街路灯などに使用する電気について再生可能エネルギー由来の電気に切り替えた。

 新しく契約したのは小田原ガスが提供するメニュー「さすてな電気ビジネス」。同商店会では街路灯24基、アーケードLED灯72基、防犯カメラ11台を所有しており、年間電気使用量は約1万8000kWh。今回の切り替えにより、年間約7・8トン分のCO2排出量が実質ゼロになる計算で、試算では電気料金も削減になるという。

 同商店会は市の再エネ電力使用事業所登録制度(ORE)の達成事業者に登録され、12日には小田原ガスと市環境部の担当者の立会いの下、登録を示すステッカーを商店会内の柱に張り付けた。

 穂坂会長は「小田原市は脱炭素先行地域になっている。商店会としてもその実現に少しでも貢献してきたい」と話した。

忠霊塔に手を合わせる参列者

戦後80年 「記憶を次代へ」 昌満寺で戦没者追悼式

 小田原市江之浦の昌満寺(松井達英住職)で9月23日、太平洋戦争による戦没者の追悼式が執り行われた。

 同寺の境内には江之浦から出征し戦死した17人を慰霊する「忠霊塔」がある。同寺はこれまで10年に一度戦没者追悼式を行い供養を続けてきた。

 今回は終戦から80年がたち遺族の高齢化や戦争体験者の減少が進む中、戦争の悲惨さを知り次の世代に伝えたいとの思いから、県遺族会と県原爆被災者の会の語り部を招待し講演も実施した。

 当日は供養に続き、語り部による講演が行われた。県遺族会の三杉克篤さんは、父の戦死を告げる電報や母の手記を読み上げ、「戦争で残るのは苦労と苦しみだけ」と訴えた。また2歳のころ広島で被爆した県原爆被災者の会の西純子さんは、母の手記から原爆投下後の広島の凄惨な様子を伝えた。また、同会の木本征男さんとの群読も披露された。

 参列した約40人は熱心に耳を傾け、戦争の悲惨さへの理解を一層深めた。松井住職は「言葉で表せないほどつらく苦しい経験をされてきた。私たちは思いを受け止め次の世代へ伝えなければならない」と述べた。

ウメコで鉄道資料展 期間中に講演も

 小田原鉄道歴史研究会主催の鉄道資料展が10月8日(水)〜21日(火)、おだわら市民交流センターUMECOで開かれる。午前9時〜午後8時(初日正午〜、最終日午後6時まで)、入場無料。

 展示は、大雄山線開通100周年と開成駅開業40周年がテーマ。歴史、駅、トリビアに焦点を当てて紹介する。

 12日(日)には、午後1時半から特別企画として伊豆箱根鉄道(株)芹澤章裕さんと元開成町長の露木順一さんによる講演、立花学園高校鉄道研究部による発表が予定されている。当日先着30人。

イベントチラシ

箱根温泉で働こう ハローワーク平塚でフェア

 箱根町の温泉旅館やホテルへの就職を希望する人を対象にした採用イベント「箱根温泉旅館ホテル業フェア」が、10月15日(水)と16日(木)にハローワーク平塚(平塚市浅間町10の22・平塚地方合同庁舎)で開かれる。各日午前9時から午後3時(昼休み正午から午後1時30分)。

 箱根を代表する旅館やホテルが参加し、採用担当者と直接相談や面接ができる。予約は不要で、雇用保険受給者は活動実績として認められる。参加者には、箱根温泉旅館ホテル協同組合提供のノベルティグッズが進呈される(数に限りあり)。

 参加企業は、15日が一の湯、ホテルおかだ、西武・プリンスホテルズ、富士屋ホテル、16日が箱根パークス吉野、吉池旅館、ホテルマイユクール祥月。

 問い合わせはハローワーク平塚職業相談部門【電話】0463・24・8609(内線41)。詳細は同所のホームページでも確認できる。

来場を呼び掛ける久保京子さん(左)

花と書と香りの融合 湯河原で作品展 14日まで

 湯河原リトリート円荘(宮上542の1)内のギャラリーで、作品展「TATANAHARU2025 日々たおやか」が開催されている。会期は10月14日(火)まで。

 「たたなはる」とは、風景や人の思いが重なり合うことを意味する大和言葉。本展ではこの言葉を体現するよう、創作家の久保京子さんが撮影した花の写真と、美術家の春陽さんが描いた「香」を表す書を重ね合わせた約15点の作品が展示されている。

 作品は厚手の竹和紙にプリントされた久保さんの写真の上に、薄手の美濃和紙に書かれた春陽さんの書を重ねるという手法で制作。写真と書が融合し、たおやかで独特なやさしさと美しさが引き出されている。さらに作品をイメージして調合されたエッセンシャルオイルが会場に広がり、嗅覚からも体感できる展示となっている。

 作品展は2020年の東京開催を皮切りに全国を巡回してきたが、湯河原での展示は今回が初。久保さんは「町の雰囲気や建物の雰囲気が作品にぴったり合う」と語る。

 入場無料で期間中の金、土、日曜日の午後3時〜7時に鑑賞可。

 (問)HAPTICS福島【電話】090・7271・1485

旭丘高校 中国の姉妹校と交流 両校で市長表敬訪問も

 新名学園旭丘高校(水野浩理事長・学園長)が先ごろ、姉妹校の西安外国語学校(中国)と国際交流を実施。その一環で小田原市役所を訪問した=写真。

 今回の事業では同学校の教員2人と生徒19人が来日。4日間の日程で、旭丘高校の生徒らとともに中国とゆかりのある治水神・禹王についてのフィルードワークなどを通し交流を図った。

 その中で両校の生徒らは加藤憲一市長を表敬訪問し、交流内容などを報告。西村葵生徒会長は、今年3月に自身が姉妹校交流で西安を訪れた際の体験にも触れ、「交流を通し、互いの国の文化を学ぶ良い経験になっている」などと話した。

 両校の生徒から話を聞き、加藤市長は「今回の友好が、皆さんの宝物になるように過ごしてほしい」と語り掛けた。

加藤市長(中央)らが呼び掛けた

市交通安全対策協議会 交通事故防止を呼び掛け

 小田原市交通安全対策協議会が9月25日、小田原駅東西自由連絡通路・アークロードで交通安全キャンペーンを行った。

 9月21日から30日の「秋の全国交通安全運動」期間に合わせて実施。この日は同協議会の会長を務める加藤憲一小田原市長をはじめ小田原警察署(松本光好署長)、小田原安全運転管理者会(力石悠一会長)、小田原管内青少年交通安全連絡協議会(相原金太朗会長)などから約50人が参加した。

 加藤市長は小田原市が神奈川県から「高齢者交通事故多発地域」に指定されていることに触れ、「秋は日没が早く、夕暮れ時や夜間に事故を起こしやすい時期。交通ルールやマナーの順守に取り組むためには皆さんの力が不可欠」などとコメント。メンバーとともに駅利用者らに交通事故防止を呼び掛けた。

講演会のチラシ

手をつなぐ育成会 「親なきあと」のお金の残し方 11月12日 小田原市でセミナー

 小田原市手をつなぐ育成会と箱根町手をつなぐ育成会が11月12日(水)、「親なきあとのお金の残し方セミナー」を開催する(後援/小田原市ほか)。小田原市川東タウンセンターマロニエ集会室202で午前10時〜11時30分。参加費は「お気持ち募金」。

 講師は(株)ジェイアイシー生命信託企画推進部の小宮山純一氏。「障がいのある子の『親なきあと』安心にお金を残す仕組み」をテーマに、生命保険信託「未来あんしんサポート」について紹介する。

 参加希望者は申込フォームから予約を(当日参加も可)。問い合わせは村松さん【電話】・【FAX】0465・38・2950【メール】odawara.ikusei@gmail.com。

華展のポスター

三の丸ホールで華展 10月4日・5日

 小田原華道協会(西井秀喜会長)が10月4日(土)と5日(日)、小田原三の丸ホール展示室で「華展2025 小田原華道協会第75回展」を開催する。午前10時〜午後6時(5日は5時まで)。入場無料。

 出展流派は池坊、いけばな京花傳、MOA山月光輪花、小原流、御室流、宏道流、古流松扇会、古流松藤会、古流理苑会、松月堂古流、翠月古流、草月流、芳月流。

 文化振興企画として4日には「いけばな体験」を開催する。午後2時ごろから。

 問い合わせは西井会長【電話】090・3819・1811。

公演チラシ

チケット進呈 螺旋階段が公演 10月24日から、2本立て

 小田原・横浜を拠点に活動する劇団、演劇プロデュース『螺旋階段』が10月24日(金)〜26日(日)、第38回公演を行う。会場は小田原市国府津の「BLEND PARK」で、4回公演【1】24日午後7時、【2】25日(土)午後1時、【3】同日午後6時、【4】26日午後1時。

 公演は2本立て。兄弟作家がやくざに脅されて新作を書くことになる「妄想コピー」と、罪の告白をテーマにした「river」で作・演出は緑慎一郎さん。

 全席自由で、チケットは前売3000円、当日3500円、高校生以下1500円。チケット購入はオンライン(https://stage.corich.jp/stage/395510)から。(問)同劇団【電話】090・2908・1920

 公演チケットを読者4組8人にプレゼント。希望者は住所、氏名、年齢、電話番号、観覧希望公演(【1】〜【4】)、本紙の感想を明記してはがきまたはメールで応募。宛先〒250―0042小田原市荻窪306(株)タウンニュース社「螺旋階段」係、【メール】odawara@townnews.co.jp。10月14日(火)締切(必着)。応募多数の場合抽選。当選発表はチケットの発送をもって代える。

夜空の下でバーベキューを楽しんだ

ケープ真鶴 BBQで地域交流 指定管理の新世紀商事

 真鶴半島のレストハウス「ケープ真鶴」で9月15日、地元関係者らを招いた野外バーベキューが開かれた。

 同施設を指定管理する(株)新世紀商事(横浜市・翁為栄社長)が主催した。町商工会の藪田徹也会長や町観光協会の青木博和会長、翁社長と親交のある国・県・市会議員らをはじめ120人ほどが参加し、親睦を深めた。

 会場では、二胡やバンド演奏、中国の伝統芸能「変面」のパフォーマンスなども披露され、会場を盛り上げた。終盤には熱海海上花火大会の花火が会場から見学でき、参加者の目を楽しませた。

 同社はケープ真鶴の指定管理者に選定されたことが縁で、新型コロナウイルス流行下には町内各所にマスクやアルコール消毒液を寄贈するなど地域貢献事業にも取り組んできた。翁社長は「真鶴に来て6年が経つが、とても良いところ。豊かな自然や絶景を生かして施設を盛り上げ、これからも真鶴の振興に役立ちたい」と話した。

講義の様子

心電図判読で充実ケアを 薬剤師らがワークショップ

 心臓にまつわる疾患「心不全」などの対策を薬剤師らが学ぶ(一社)日本心不全薬学共創機構(漆畑俊哉代表理事)が先ごろ、「心電図・心疾患薬物療法ケア ステップアップ」ワークショップをおだわら市民交流センターUMECOで開催した。

 当日は市内外から10人ほどの薬剤師などが参加。同機構の土橋弘靖常務理事が講師を務め、心電図の仕組みやリズムの判読などを学んでいった。

 またこの日は、心電図を用いて薬学的ケアが実践できるようにと、参加者が携帯型心電計を実際に手に取ってのワークショップなども実施。参加者による活発な意見交換なども行われ、関心の高さがうかがわれた。

あいさつする箱根DMOの勝俣理事長

箱根DMO 食品残渣再利用へ実証事業 湯本エリア12施設で12月

 箱根町観光協会(箱根DMO)が町内の宿泊事業者などと連携して取り組む「環境先進観光地・箱根 食品リサイクル循環プロジェクト」のキックオフとなる第1回会議が、先ごろ湯本富士屋ホテルで開かれた。

 同プロジェクトは、観光庁の「持続可能な観光推進モデル事業」に箱根DMOが応募した取り組み。町内の宿泊施設から排出される食品残渣(ざんさ)をリサイクルして「食の循環」を目指す。

 箱根DMOによると、町内で排出される可燃ごみの8割は事業系で、うち半数近くが食品廃棄物という。プロジェクトでは食品リサイクルを行う日本フードエコロジーセンター(相模原市)の協力を得て、食品廃棄物を豚の飼料として再利用する実証事業に取り組む。

 昨年度は町内6カ所の宿泊施設を対象に、残渣物の組成調査やリサイクル実証を行った。排出量の7〜8割がリサイクル可能だった一方、同センターへの運搬費や処分費、狭あいな道路事情による輸送体制の改善といった課題も見つかった。

 今年度はより実運用に近い検証を行うため、対象施設を湯本エリアの12施設に拡大。輸送・運搬体制の課題解決を図る。

 第1回会議には、プロジェクトに賛同する事業者や広域一般廃棄物事業協同組合、箱根町の関係者らが出席。実証調査は12月8日から22日にかけて行い、取り組みに関する観光客向けのアンケートを実施することなどを確認した。

 将来的には、日本フードエコロジーセンターが製造した飼料で飼育された豚を箱根町の施設で提供するなど、食の循環につなげたいという。箱根DMOの勝俣伸理事長は「SDGsの観点からも非常に意義のある取り組みだ」と期待を寄せた。

 出席した日本フードエコロジーセンターの高橋巧一代表取締役は「箱根のような日本有数の観光地がこのような取り組みを行うことで、非常に大きなインパクトを日本中に与えられると思う」と話した。

さがみ信用金庫 100周年事業に3,500人 約50の企業ブースが盛況

 さがみ信用金庫の100周年事業「さがしん100周年フェスティバル」が9月13日に小田原アリーナで開催され、3500人の来場でにぎわった=写真。

 イベントは地域への感謝と地場産業の魅力を次代に伝えようという仕立てで実施。同信金の業務エリア3市9町の食やものづくり、観光、一次産業などに関わる企業が約50のブースを展開し、来場者をもてなした。

 遠藤康弘理事長は「想定を超える皆さまにお越しいただいた。来場くださった皆さまと協力いただいたお取引先の方々に感謝します」と語った。

日本新薬 地域固有のメダカ守る 市に約1千匹返還

 日本新薬(株)小田原総合製剤工場(山口徹工場長/小田原市桑原)が先ごろ、小田原市に地域固有の遺伝子を持つ「酒匂川水系」のメダカ約1千匹を返還した=写真。

 このメダカは絶滅危惧種に指定されており、市では企業や小中学校等に協力を呼び掛け、環境保護意識の啓発や種の絶滅回避を目的に「メダカのお父さんお母さん制度」を実施している。この制度に登録している同社は、昨年夏以降25匹を預かり飼育。繁殖に成功したことから今回、一部を市に返還した。

 山口工場長は「社会貢献の一つとして今後も続けたい。資源を守ることにつながれば」と話している。

槇さん(左)から教わりながらレモンを収穫する児童

農業通じ学びを育む 小田原にフリースクール

 農園を舞台に農作業を体験しながら、商品開発や販売に取り組むフリースクール「NIJINアカデミー小田原校はれやか農園」が、このほど小田原市に開校した。

 全国でフリースクールを展開するNIJINアカデミーによる県内3校目の対面型教室。小田原市でかんきつ類などの生産・販売を手掛ける「はれやか農園」代表の槇紗加さんが教室長を務める。

 学生時代に教員免許を取得した槇さんは農業に関心を持ち、卒業後に就農。「自然にふれながら、子どもたちが自分らしさを大切にできる環境をつくりたい」と、農業と並行して小田原校の設立を思い立ったという。

 対象は小学1年生から中学3年生で、9月2日の開校時には小学5年生と4年生の2人が入学。槇さんの自宅を利用してオンラインで5教科を学習し、パソコン越しに他校の生徒と交流を楽しむ。同校ならではのカリキュラムとして、槇さんが所有する市内の農園でレモンの収穫なども体験している。

 2人は自宅で学習する「メタバース(仮想空間)通学」を利用していたが、「自然の中で学習できることに魅力を感じた」と保護者は話す。2人も収穫したかんきつを加工して商品化し、市内のマルシェなどで販売するのが楽しみという。

 槇さんは「商品開発や販売体験を通して、小さな成功体験を積み重ねられる場を提供したい」と意気込んでいる。

 (問)【メール】nijinacademy.odawara@gmail.com

イベントチラシ

個性光る作品展 アール・ド・ヴィーヴル展

 障害福祉サービス事業所の社会福祉法人アール・ド・ヴィーヴルによる作品展「自分らしく生きる16」が、10月8日(水)から13日(月)までギャラリーNEW新九郎(小田原ダイナシティWEST4階)で開かれる。

 同法人の施設で創作活動を行う作家による絵画やグッズなどを、アートディレクターの中津川浩章さんがキュレーションした。同法人の萩原美由紀理事長は「アートを介して障害を知り、当事者への興味が生まれるきっかけとして、面白い作品や心に響く作品に出会っていただける展覧会になれば」と話す。

 10月11日(土)午後2時からは、メンバーによるギャラリートークもある。予約不要。

 (問)同法人【電話】0465・25・4534

魂が宿るかのような人形の動きに注目

人形浄瑠璃の奥深さ堪能 10月19日、皆春荘で相模人形芝居

 大正期に建てられた小田原市の歴史的建造物「皆春荘」(板橋852)で10月19日(日)午後5時から、国の重要無形民俗文化財「相模人形芝居 下中座」の公演などを堪能するイベントが行われる。

 日本の伝統芸能を楽しむ会と銘打たれた今回。当日は、下中座の歴史や人形の仕組みなどをメンバーが解説、その後に「菅原伝授手習鑑 寺子屋の段(奥)」を楽しむ。

 上演後には座員を囲んでの歓談の時間もあり、伝統文化や日本有数の人形浄瑠璃が堪能できる。参加費は4千円(高校生以上30人※1組2人まで)。皆春荘HP(https://kaishunsou.com/)で受け付け中。詳細などもHPで確認を

イベントのチラシ

上府中公園 野外彫刻 みんなで再塗装 11月23日 鑑賞とメンテ体験

 35年前に小田原城で開催された野外彫刻展の作品が展示されている上府中公園(小田原市東大友)で11月23日(日)、鑑賞ツアーとメンテナンス体験が開催される。主催はおだわらミュージアムプロジェクト。午後1時〜4時、参加無料。雨天時は24日(月)に順延。

 このイベントは作品の周知やメンテナンスにより当時の姿をよみがえらせようという連続企画。7月の開催では、展示作品「エッサ・ホイ・サッサ」を洗浄した。

 当日はガイドの説明を聞きながら野外彫刻の鑑賞ツアーを行った後、「エッサ・ホイ・サッサ」の作者太田明甫さんの指導のもと再塗装し、同作品を色鮮やかによみがえらせる。

 対象は小学生以上(小学生保護者同伴)で定員は申込先着順15人程度。タオルと手袋を持参。申し込みは10月6日(月)〜11月19日(水)に市文化政策課【電話】0465・33・1706。問い合わせは同プロジェクト・木下さん【電話】090・9324・4084。

 小田原城野外彫刻展は、市制施行50周年記念事業の一環として1990年に開催。会期後、作品は市内の施設に設置され、同公園には現在10点が展示されている。

コンクールの入賞者ら(右から2番目が優勝の渋谷さん)

高校生が英語で主張 小田原LCがコンテスト

 小田原ライオンズクラブ(田中裕介会長)が9月23日、小田原三の丸ホールで「第41回イングリッシュ・スピーチ・コンテスト」を開催した。

 このコンテストは青少年育成・支援事業として同クラブが毎年企画。高校生が普段の生活やグローバルな視野で考えたことなどについて、壇上で話す。優勝者は翌年の夏休みに語学留学生として海外派遣される予定。今年は県西地域の高校を中心に、7校・25人がエントリーし、20人がスピーチに臨んだ。

 開会式で田中会長は、「大きな挑戦に一歩を踏み出した皆さまに拍手を送りたい」と参加者を称賛。続けて「自分の考えや夢を言葉にして相手に伝える力を養う場。その力は将来、どんな道に進んでも大きな財産になると思う。きょうは笑顔で楽しんで」と激励した。

 メッセージ性や発音、表現などによる審査の結果、「選択し、決断に責任を持つこと」をテーマにスピーチした渋谷煌(きら)さん(相洋高校2年)が優勝。渋谷さんは「緊張で足が震えたが自分の思いを伝えられた。選ばれると思わなかったのでうれしい」と笑顔で話した。

ちょうちんと天守閣の競演 小田原城で展示企画

 小田原城址公園本丸広場で「小田原ちょうちん光アートフェア」が、10月19日(日)まで開催中だ。

 市内全小学校の児童が作ったオリジナルデザインのちょうちん約1500個=写真=のほか、国立印刷局小田原工場がすき入れ技術を用いて作ったちょうちんも展示している。点灯時間午後5時〜9時。入場無料。

 期間中の土・日・祝日は小田原ちょうちん製作体験コーナーも実施する。1個1500円、午前10時〜午後3時、雨天・荒天中止。

地元凱旋を飾った小野塚選手

小田原出身ラガーマン 地元のピッチ楽しく躍動

 大学ラグビーの日本一を決める選手権出場を目指し、各地で秋の公式戦が始まり、9月27日と28日に小田原市の城山陸上競技場で2試合が組まれた。28日に戦った流通経済大学のメンバーとして、小田原市出身の小野塚勇太選手(3年)が地元凱旋を果たした。

 チームを守る最後の砦であり、瞬時の判断や敵陣に切れ込む攻撃の起点となるフルバックを主に担う小野塚選手。今季は腰の不調もあり、城山では後半ラスト10分の出場だったが「鴨宮中時代に体育大会などで来ていたなじみのある場所だったので楽しかった」と試合後には笑顔を見せた。

 同大は関東大学リーグ戦1部の強豪だが、昨季は選手権出場を逃している。今季はリーグ戦全勝、大学選手権ベスト4がテーマ。シーズン終盤となる11月16日(日)には再び城山で、難敵の東洋大学と激突する。

 小野塚選手は「まずは体調を100%に戻し、出場した際には持ち味のスピードやランプレーを見てほしい」と地元での躍動に向け、意気込みを語った。

イベントのチラシ

クラフトビールが集結 10月4日 市民会館跡地で

 「第4回小田原クラフトビール祭り」が10月4日(土)、小田原市民会館跡地(本町1の5の12)で開催される。午前11時から午後5時まで(雨天時は11日(土)に延期)。入場無料で、主催は小田原クラフトビール祭り実行委員会。

 小田原市近郊の醸造所のビールと、市の姉妹都市・アメリカ合衆国カリフォルニア州チュラビスタ市のクラフトビールが集結する。

 当日は地魚やホットサンド、唐揚げ、タコライスなどのフードトラックが出店するほか、「ビール作り体験コーナー」を設置。モルト(麦芽)をミルで砕く体験や、ホップの香りを楽しむことができる。

 問い合わせは同実行委員会【メール】odawaracraftbeer@gmail.com。

小田原市役所で行われた登録式

おだわらSDGsパートナー 新たに15者登録、292者に

 SDGs達成と持続可能なまちづくりに向けて取り組む「おだわらSDGsパートナー」の第8期登録式が先ごろ、小田原市役所で行われた。新たに15者が加わり、登録者数は292者となった。

 小田原市は2019年からSDGsの理念に賛同し、関連した取り組みを行う企業や団体等を登録するこの制度を開始。民間主体の「おだわらSDGs実行委員会(原正樹会長)」とともに地域一体となって活動を展開している。

 登録式で加藤憲一市長は「(達成の国際目標である)2030年まで残り5年。文化など小田原だからこそできる取り組みがあると思う。より一層加速するため、皆さんの協力が不可欠。これまでの歩みに自信を持ち、手を取りながら進めていきたい」と決意を述べた。

 また原会長は「立ち上げ当初からムーブメントとし活動してきた。現状達成できるかが課題で、活動をより深く掘り下げて市民に伝えることが大切。ぜひご協力いただければ」と呼び掛けた。

 今回登録された企業・団体は以下の通り。▽(株)アール・エフ・ラジオ日本▽江之浦果樹園 maruesu合同会社▽神奈川リオネット販売(株)小田原営業所▽サーヴ住設(株)▽(有)スドウ工営▽Second Brave▽(有)津田製作所▽(株)テクノリレーションズ▽パナック工業(株)▽(株)美装フジモト▽Plum Town(株)▽(一社)FROM PROJECT▽ライグリッド(株)▽Recovery and Reload▽(有)大和館

1グループ貸切でゆったり過ごせる

快適な空間で競馬を楽しもう ウインズ横浜 プライベートエリアに招待 10月〜12月の応募受付中

 ウインズ横浜内に10月〜12月の土日限定で「プライベートエリア」がオープン。「UMACA会員」限定で1日1組を招待する。UMACA会員(当日入会OK※入会金・年会費永年無料)が対象。現在10月18日〜11月2日(GI開催週)全6日間の応募を10月6日まで受け付けている。

 広々としたプライベート空間で、レース実況とオッズ用モニター、馬券購入機を完備。アルコールなど飲食の持ち込みも自由で、グループみんなでわいわい楽しめる。冷蔵庫や電子レンジ、ポットも完備。競馬専門紙、スポーツ紙も数部用意されており、至れり尽くせりの内容だ。

 4〜6人のグループ(参加者全員20歳以上)で参加。応募は専用サイトで。希望者多数の場合、月ごとに抽選。

「伊豆湘南道路」構想 アンケートを実施中

 神奈川と静岡の県境をまたぐ道路「伊豆湘南道路」の計画づくりに関するアンケートが、10月22日(水)まで行われている。

 伊豆湘南道路は、神奈川県西部と静岡県東部を結ぶ道路構想。今回、「神奈川と静岡の県境周辺地域における道路交通の課題」と「伊豆湘南道路に期待すること」について調査する。

 回答はWebの回答フォームからできる。詳細は神奈川県ホームページで確認を。(問)神奈川県県土整備局道路企画課【電話】045・210・1111(内線6423)