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小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記

公開日:2025.10.04

湯河原で地元と来訪者をつなぐゲストハウスをオープンした
中嶋 拓未さん
湯河原町吉浜在住 27歳

地域と交流 生まれる場に

 ○…湯河原町で築100年ほどの家屋を改装し、8月末にゲストハウス「GROUNDWORK」をオープン。「ただの宿ではなく、地域の入口となるように」と、地元住民も気軽に訪れ、旅人と交流できる場を目指す。チェックインはあえて対面、寝床よりも共用ラウンジにスペースを充実。交流を促そうとの思いが強く「受け入れられるか心配でしたが、評判も上々で自信になった」と元気な笑顔を見せる。

 ○…横浜国立大学卒業後、工場の設計から建設まで担う大手企業に就職。環境問題が業務に関わるうち、田舎暮らしに憧れを抱くようになった。ふとした休日に横浜から自転車を運び、真鶴半島を巡った際、県西で農業やエネルギーの地産地消に取り組む団体と出会い、活動に参画。湯河原で2拠点生活を始め、「地域に根差そう」と2年前に会社を退社。ゲストハウス運営を決意し、1年ほどかけて現在の物件にたどり着いた。

 ○…施設運営や宿泊者へのまち案内に加え、現在は湯河原駅前で新たにシェアハウス計画を仲間と進めるなど、自分で動きながらも自由度の高い日常を満喫している。仕事と休日、趣味という概念はなくなったと笑い飛ばすも「ここを暇にしてはいけない」との思いも強く、イベントや情報発信にも力を入れる。

 ○…「交流を生むゲストハウスは最初のステップ」。見据えるのは一次産業の担い手不足など、まちの課題が「ここを起点に動き出すこと」。今は継続が第一だが「儲けようと考えただけではやりたいことができない。ベストな運営を模索中」と一旦冷静に。「やっぱり駄目だったよねって事例にならないよう頑張ります」。地域とつながり、まちのために知恵を絞る、若きオーナーの挑戦は始まったばかりだ。

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