小田原・箱根・湯河原・真鶴版【12月20日(土)号】
大盛況で終えた歌舞伎公演(提供)

「湯河原歌舞伎」 満席で閉幕 継続開催で定着図る

 一般社団法人湯河原温泉観光協会主催の「湯河原歌舞伎舞踊公演」が12月5日から7日までの3日間、湯河原芸妓屋組合の見番で開催され、全4回公演が満席となる大盛況のうちに幕を閉じた。

 同協会は2024年9月に観光庁の「特別な体験の提供等によるインバウンド消費の拡大・質向上推進事業」の採択を受け、歌舞伎公演を初めて実施。湯河原を題材にした新作歌舞伎を上演した。

 2年目となる今回は、湯河原に歌舞伎の文化を定着させたいという思いから同協会の事業として開催。前回に引き続き、歌舞伎一門「成駒屋」の中村橋之助さん、歌之助さん、日本舞踊家の藤間直三さんに加え、特別出演として中村芝翫さんも舞台に立った。

 会場となった見番は、湯河原芸者衆の稽古場。舞台と客席の距離が近く、わずか80席の小さな規模で、主催者と出演者ともに「間近で本物の歌舞伎を観る特別感が湯河原歌舞伎の特徴」と口をそろえる。

 10月から発売したチケットは2週間ほどで完売。同協会は今後も継続的に開催し、湯河原歌舞伎のブランド化を推し進めたいという。

 期間中に取材に応じた橋之助さんは「湯河原の皆さんと、湯河原にとって良い公演を作れるように」と抱負を述べ、藤間さんは「5年、10年先も町に根付いていく歌舞伎として、未来につながる公演にしたい」と熱い思いを語った。
町職員の説明を聞く参加者(10日、仙石原文化センター)

箱根町 宿泊税350円程度で検討 28年度導入に向け説明会

 箱根町は、2028年度からの導入に向けて検討を進めている宿泊税について、12月中旬までに宿泊事業者や町民向けの説明会を開いた。税額は1人350円程度、小学生以下と修学旅行生などは課税免除とする検討案などが示された。

 町には年間約2千万人が訪れるなど観光が基幹産業である一方、オーバーツーリズムによるごみや下水道処理費用などが財政を圧迫している。19年度から町は、外部有識者や町民などでつくる検討会議の中で新たな財源確保策について議論を進めてきた。

 町は28年以降の財源不足額が10億円、観光施策の充実に向けた事業費を3億2千万円と試算しており、年間13億2千万円程度の税収が必要になる。検討会議では、幅広い観光客から徴収可能な宿泊税は財源不足を補う税収が見込め、観光まちづくりの事業費として活用できることなどから導入が現実的と判断した。

 徴収額は1人1泊350円程度とする考え。23年中の宿泊者数が約380万人だったことを踏まえ、税収を賄うために必要な額として算定した。徴収方法は税の公平性の観点から一律定額制となる見通し。小学生以下と、修学旅行などに参加する児童生徒や引率者については課税免除とすることで検討を進める。

 宿泊税は旅館やホテル、簡易宿所、民泊など町内全ての宿泊施設が対象となる。町によると、24年度末時点で対象施設は約700軒あるという。

交通インフラ整備に要望

 12月10日に仙石原文化センターで開かれた説明会には、宿泊事業者を中心に約30人が参加し、町職員の説明に耳を傾けた。

 意見交換では、宿泊税による財源の使い道について「周辺道路の渋滞に苦労している。具体的な使い道を例に挙げて説明してほしい」「夜間まで働いた従業員の帰りの足(交通手段)がない」など、交通インフラの整備を求める宿泊事業者からの要望が相次いだ。また「宿泊税の導入すら知らない人もいる。町民に分かりやすい方法で周知すべき」といった住民からの指摘もあった。

 町では町民と宿泊事業者を対象に、宿泊税導入に関するアンケート調査を実施している。12月末まで。詳細は町ホームページ。

マスターズ陸上投てき5種M60クラスで2年連続日本新記録を樹立した 神保 辰男さん 小田原市曽我谷津在住 63歳

飽くなき挑戦は続く

 ○…5歳刻みの年齢クラスで生涯を通して陸上競技を楽しむ「マスターズ陸上」。投てき5種の60歳以上クラスで2年連続日本新記録を樹立した。今年10月の大会当日はトラブル続き。記録も思うように伸びなかったが、翌日公表された結果にはNR(日本新記録)の文字。「思わずガッツポーズしちゃいました」と照れながらも喜びを語る。「次は5種全てで納得できる成績を取りたい。単独種目で記録を残したいな」と志は高い。

 ○…学生時代から器械体操に打ち込み選手を目指していたが、高校生の時に関節リウマチを発症し夢を断念。「子どもたちに自分の夢を託したい」と教員免許を取得し、22歳で中学校の教員となった。希望した体操部がなく、陸上部の顧問に就いたのが陸上競技との出会い。当初は全くの素人で「自分ができないと生徒もできない」と専門書で勉強し、全種目を実践してみた。「だんだん面白くなってきた」。生徒とともに練習に励み大会に出場すると、生徒もやがて優秀な成績を収めるように。「背中を見せることが良かったのかな」と当時を振り返る。

 ○…「自分の時間を楽しもう」と始めたマスターズ陸上出場。52歳でやり投げで3位に輝いた時は「日本の3番か、と感慨深くなった」。日本各地にいるライバルの存在も「みんないい競技仲間」。互いに教え合い、切磋琢磨して技を磨く。「体力があるうちは競技を続けたいから」

 ○…60歳まで続けた教員生活。病床の父を介護した経験から、特別支援学校の教員を務めた経験もある。今でも教え子とは交流があり、「投てき5種の用具をあしらったオリジナルTシャツを作ってくれたり。うれしいですね」。活躍を応援してくれる教え子の存在に、思わず目を細める。

インスタフォトコン 大井の魅力、投稿を

 大井町は、SNSを通じて町の魅力を発信するためインスタグラムを使ったフォトコンテストを実施している。

 テーマは「大井のとっておき」。2025年1月1日以降に町内で撮影した風景、イベント、グルメ、農産物など自由。対象は、町のシティプロモーション推進という目的に賛同する個人(未成年者は保護者の同意が必要)。12月31日締切。

 応募方法や要件を満たした投稿の中から数点、入賞作品を選定する。応募回数は、異なる写真であれば制限なし。その他、コンテストに関する詳細は町ホームページ。

小田原市民 天守閣の入館無料に 30日まで優待デー

 小田原市観光協会では、小田原城天守閣の入館を無料とする「市民優待デー」を12月30日(火)まで実施している。

 対象は小田原市民で、市制記念日(12月20日)に合わせた企画。

 入館希望者は、天守閣入館券販売所で住所が確認できる身分証明書(運転免許証、マイナンバーカード、学生証)などを提示。小中学生は生徒手帳の提示または学校名、住所を申告。保護者と同伴の場合は、保護者の身分証明で無料入館。

 詳細は小田原城公式サイトを参照。
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子どもの「なぜ?」が、未来をひらく学校 YESインターナショナルスクール小田原 12月20日・1月17日 体験&説明会開催
子どもの「なぜ?」が、未来をひらく学校 YESインターナショナルスクール小田原 12月20日・1月17日 体験&説明会開催
「これからの時代、子どもに何を身につけさせるべきなのか。」多くの保護者が、漠然とした不安を抱えています。AIが進化し、英語もプログラミングも“できて当た... (続きを読む)

映画『二宮金次郎』の上映会 尊徳記念館で1月24日

 来年1月24日(土)に小田原市栢山の尊徳記念館で映画『二宮金次郎』上映会が行われる。

 午前10時〜、午後2時〜の2回で各回入場無料。申し込み先着順で対象は小学生以上。希望者は12月23日(火)から同館窓口で直接または電話(【電話】0465・36・2381)で申し込む。
講演を行うアンドレ・スピテリ大使

マルタ大使が英語で講演 立花学園高で生徒と交流

 松田町の立花学園高校で12月5日、マルタ共和国のアンドレ・スピテリ駐日大使が同国についての講演を行った。

 立花学園は新型コロナ感染症が流行する以前、マルタ共和国での語学研修を行っており、スピテリ大使と友好関係がある牧島かれん衆議院議員が橋渡し役となり、大使の同校訪問が実現した。

 この日は聴講を希望する1、2年生120人がマルタ共和国の旗でにぎやかに大使を歓迎。牧島議員は「マルタは立花学園にとって身近な国。国を代表する人物との交流は貴重な体験なので、ぜひこの機会を生かしてください」と生徒に呼び掛けた。

 視聴覚室で行われた講演は全て英語で行われ、スピテリ大使は映像などを交えながら、マルタの歴史や成り立ちから日本との国際関係などを解説。最後に生徒に向けて「学ぶことを止めず、常に進むことが大切」と笑顔で語りかけた。

 講演後には質疑応答も行われ、生徒からは休日の過ごし方、大使からは大阪・関西万博の話等についてアットホームな雰囲気で交流が行われた。
先輩の指導を受けながら技の練習をする長谷川さん(左)=12月10日

晴れ舞台目指し練習中 鳶の新人、出初式のはしご乗り

 すっかり日が落ち、時折冷たい風も吹きつける中、高さ1mほどの練習用はしごで黙々と技を繰り返す。

 酒匂川防災ステーションで11月下旬に始まった、小田原市消防出初式ではしご乗りを担う小田原鳶職組合(磯崎保組合長)による、はしごの「乗り子」の練習だ。

 出初式のはしご乗りは大観衆から拍手喝采を浴びる鳶にとっての晴れ舞台だが、若手鳶の減少もあり乗り子の継承は年々難しくなっている。

 そんな中、今年新人として鳶職人の長谷川俊さん(28)が手を挙げた。半年ほど前に、オフィス機器サプライの営業職から叔父の経営する鳶会社に転職。その叔父から勧められてチャレンジを決めたという。

 練習は仕事後の夜に雨天を除いて原則週5日、1時間から2時間ほど行う。「最初の練習後は全身が筋肉痛になりました」と笑顔を見せる長谷川さん。これまで10回ほど参加し「基礎から丁寧に教えてもらっている。しっかり練習を重ねて不安を自信に変えていきたい」と前向きだ。

 副組合長の湯川吉寛さんは「新たな若手の参加はありがたい。期待しています」とはしごで技を繰り返す長谷川さんに熱い視線を向けた。

「冷え」知らずの体に 小田原薬剤師会が講座

 公益社団法人小田原薬剤師会(渡邊千括会長)が先ごろ、川東タウンセンターマロニエで「一般公開講座2025」を開催した=写真。

 この講座は地域住民に薬事や健康について啓発することを目的に、同会が毎年企画。講演のほか、薬剤師による「お薬相談」や体組成計などを用いた健康測定を行っている。

 今回のテーマは「冷えと疲れをとって元気な毎日を〜漢方を上手に活用しよう〜」。渡邊会長は「お薬のプロとして健康寿命を伸ばすお手伝いができれば」と来場者にあいさつした。講師は相模原市薬剤師会副会長で、漢方 大星堂薬局代表の菅野宏一さん。「冷えは男女問わず増えている」と指摘し、体に与える影響や食事との関係などについて説明。「体は食べたものでできている。元気に冬を乗り切ってほしい」と話した。

楽しく交通安全学ぶ 女性のためのカーレッスン

 女性ドライバーの交通安全への理解を深める活動をする会「女性のためのカーレッスン」(野村純子代表)が12月3日、小田原市生涯学習センターけやきで307回目のレッスンを実施した=写真。

 市内を中心に県西地域のメンバーが所属し、小田原警察署や交通関係の地元企業を講師に迎えて交通ルールの確認や車の運転に必要な内容を学ぶなど、地域の交通安全に寄与している。メンバーの人脈などを生かした企画もあり、交流の機会も創出している。

 この日は小田原警察署員がメンバーから寄せられた運転時のヒヤリハット事例について検証し、注意点等を伝えた。また相原興業(株)が車のメンテナンスのポイントや、プロパンガス勧誘トラブルの対策法等を紹介した。

 後半は「クリスマスお楽しみ会」を実施。地域で活動するコーラスグループなどを招き、コンサートを行った。参加した女性は「交通ルールや車のことを学ぶだけでなく、皆とお話ししたり季節を感じることができて楽しかった。また参加したい」と話していた。
表彰式の様子

3団体と18個人を表彰 納税 租税教育に尽力

 小田原税務署と小田原県税事務所が11月13日、小田原三の丸ホールで「2025年度納税表彰式」を行った。

 両者は毎年11月の「税を考える週間」に合わせ、管内で税の申告や納税及び租税教育などで功績が顕著な個人や団体を表彰している。今年度は3団体・個人18人が受賞した。受賞者は以下の通り(敬称略)。

【税務署長表彰】杉本和人、柴田正光、石井雪子、山崎勝、井上勝典、清元秀、籔田澄雄、石井孝典【県税事務所長表彰】渡邊浩子、佐藤基、高橋祐造、坪井正孝【税務署長感謝状】脇健二、松本勝八、大川肇、関野功、高橋祐造、柳井渉、松谷良峰、(株)ジェイコム湘南・神奈川 西湘局、かながわ西湘農業協同組合【租税教育推進校】松田町立寄小学校
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36店舗が掲載されたグルメマップ

減塩メニュー「食べ歩き」 小田原市がグルメマップ

 塩分控えめメニューで健康に―。小田原市は市内飲食店と協力し、適塩や野菜をふんだんに使った料理を紹介する食べ歩きマップを作成した。

 市の調査では、市民の塩分摂取量は1日平均11・1gで、市の健康増進計画で定める目標値より3・1g多いという。塩分の過剰摂取はさまざまな疾患につながることから、市では飲食店に塩分を控えたメニューの考案を依頼。「健康おだわらイイ塩梅(あんべえ)」というキャッチコピーで、2018年度からマップを作成している。

 マップでは、「減塩豆腐かつ煮定食」「里芋グラタン」「減塩ひもの」など食塩の使用を1品1・5g以下(1献立3・5g以下)に抑えたメニューをはじめ、野菜の使用量が1品70g以上などの基準を満たした料理を提供する店舗を紹介。食品ロス削減に取り組む「食べきり協力店」を合わせて計36店舗が掲載されている。

 実施期間は来年11月30日まで。協力店のメニューを撮影してインスタグラムで紹介すると、抽選で賞品が当たる企画も行っている。

 マップは市ホームページ(「健康小田原イイ塩梅」で検索)から見ることができる。問い合わせは市健康づくり課【電話】0465・47・4723。

小田原青色申告会 「青色十色」12月号を発行

 公益社団法人 小田原青色申告会が、会員や県西地域の住民に向けて発行している広報紙「青色十色」の12月号をこのほど発行した。

 同紙は確定申告や税制度などを分かりやすく伝える媒体。今号では決算準備指導会や来年2月の確定申告指導会場の案内、小学生の税の書道展などが掲載されている。

 また「よりみちこみち」では、南足柄市和田河原の韓国風カフェ「ハンミカフェ」のほか、開成駅〜和田河原駅周辺の散策スポットを紹介。「おしごと図鑑」は小田原市成田の卓球教室「川口卓球」をピックアップしている。

ジオパークの魅力活写 小田原市役所で写真展

 「第7回箱根ジオパークフォトコンテスト作品展」が、12月24日(水)まで小田原市役所2階ロビーで開かれている。

 小田原市と南足柄市、箱根町、真鶴町、湯河原町の2市3町をエリアとする箱根ジオパークの魅力を表現するフォトコンテストの入賞作品を展示。午前8時30分から午後5時15分。

 来年1月6日(火)から13日(火)は、ハルネ小田原うめまる広場でも展示する。午前10時から午後8時。

 問い合わせは箱根ジオパーク推進協議会(県西地域県政総合センター商工観光課)【電話】0465・32・8908。

天守閣で名庭園パネル展

 小田原城天守閣2階で12月22日(月)まで、旧芝離宮恩賜庭園(東京都港区)のパネル展が行われている=写真。

 これは小田原藩主・小田原城主でもある大久保忠朝が同園を作庭した縁で、小田原城天守閣と(公財)東京都公園協会が開催しているもの。江戸時代初期に作られた「楽壽園」から現在まで約350年の変遷と魅力などを紹介している。開館は午前9時〜午後5時(入館料が必要)。(問)小田原城天守閣【電話】0465・22・3818
慣れない車いすでボールを追う生徒

パラ競技通じて心を育む 真鶴中で車いすバスケ教室

 真鶴町立真鶴中学校の1年生が12月3日、車いすバスケットボールを体験した。同町内の小中学校では、地域企業が協賛し、パラスポーツを通じて障害への理解や共生社会について学ぶパラスポーツ体験学習が行われている。

 この日は全国の小中学校で出張授業を行っている日本車いすバスケットボールアカデミーの代表理事で、同競技の選手でもある熊谷昌飛さんが来校。生徒は競技用車いすへの乗車体験や競走、試合をにぎやかに行った。

 熊谷さんは「中学生でも車いすに乗ってのシュートはなかなか難しそうでした。生徒が果敢にシュートに挑戦していて、笑顔で車いすバスケットボールを体験してくれていたのが印象的でした」と実技体験を振り返った。

 体験後、生徒が「障害のある人に関わる時にどのような手助けが必要か」といった質問をする場面もあり、熊谷さんが相手はその時に何を必要としているのかを理解し、手伝えることがあるかコミュニケーションをとることの重要性を伝えていた。

10年先の働き方考える 女性活躍推進セミナー

 女性活躍推進セミナー「シングル女性のための10年先をしあわせ人生にするライフプランセミナー」が1月24日(土)と31日(土)に行われる=写真。

 対象は現在働いている、働くことを目指す主に30〜40代の未婚女性。和光大学特任准教授の合田菜実子さんを招き、資産形成やキャリアプラン等について学ぶ。

 テーマは24日が「人生に欠かせないお金のはなし」(オンライン/午後1時30分〜3時)、31日は「私の未来を切り開くライフプラン」(おだわら市民交流センターUMECO/1時30分〜3時30分)。先着20人。

 申し込みは小田原市人権・男女共同参画課【電話】0465・33・1725。

図書館で調べた学習コン かもめで入選作品展

 小田原市が市内在住在学の小学生を対象に募集した「第10回小田原市図書館を使った調べる学習コンクール」の入選作品が、12月23日(火)まで中央(かもめ)図書館で開かれている。

 今回は21点の作品が寄せられ、9点が入選した。入選者は以下。▽市長賞「じゃんけんに勝ちたい 見つけよう私のじゃんけん必勝法」(岩井葉楠・芦子小3年)▽教育長賞「おいしいやきいもをつくるぞ!!」(脇阪拓歩・町田小2年)▽図書館長賞「良いの?悪いの?きょうりゅうの頭」(相場智志・芦子小3年)※その他、奨励賞6点
セミナーの様子

ペットとの避難考える 新玉地区 飼い主対象にセミナー

 災害時にペットと同室避難することを目指した飼い主向けのセミナーがこのほど、小田原市立新玉小学校で開催された。主催は新玉地区まちづくり委員会と新玉小学校広域避難所運営委員会。

 同運営委員会ではペット同室避難を目指し、2022年度から検討を開始。同行避難や同室避難の訓練のほか、飼い主の会を発足させ、同地区で飼育されているペット数のアンケート調査などを地域主体で行ってきた。

 当日は同地区内外から約20人が参加した。冒頭で波多野明夫新玉連合自治会長は「ペットは家族以上に大きな存在。飼い主は災害時にペットのことを考える責任がある」とこの日の趣旨を語った。

 セミナーでは今年2月のアンケート調査の結果が公表されたほか、獣医師の小林樹さんによる「健康管理とマナー」、犬公認訓練士の岩城和美さんによる「犬とともに生きるためのしつけ」に関する講演がそれぞれ行われた。飼い主の会代表の芥川真弓さんは「(新玉地区では)118匹ペットがいる中87匹が避難を希望している。飼い主のみなさんと一緒に考えていきたい」と話した。

 またペット向け防災手帳が配布されたほか、防災グッズが展示され参加者は防災意識を高めた。
河川敷のごみを拾う参加者ら(富士屋ホテル提供)

富士屋ホテル 「きれいな箱根」で観光を 従業員らが清掃活動

 富士屋ホテル株式会社(安藤昭代表取締役社長)の従業員らが12月9日、箱根湯本周辺でクリーンアップ清掃活動を行った。

 富士屋ホテルズ&リゾーツが運営するホテルやゴルフ場などの従業員51人が参加。3グループに分かれて早川河川敷などのごみを拾い歩き、1時間ほどの活動で空き缶やペットボトル、ゴミくずなどを回収。可燃ごみ100リットル、不燃ごみ50リットルほどが集まった。

 同社はSDGsが定める目標のひとつ「住み続けられるまちづくりを」の実現に向け、箱根地区や小田原市内、山梨県では富士山や河口湖周辺でも定期的に清掃活動に取り組んでいる。今回で21回目の実施となった。

 年末年始にかけては国内外から多くの観光客が訪れることもあり、同社では「安心して快適に過ごしていただけるよう、これからも社員一丸となって清掃活動に取り組みたい」と話した。
さまざまな催しでにぎわった

山王小の縁日に300人 PTAが主催 地域も協力

 小田原市立山王小学校の校庭やグラウンドを会場に先ごろ、「山王縁日2025」が行われ、児童や地元の住民ら約300人が各種催しを楽しんだ。

 コロナ禍明けのタイミングに子ども向けの行事を再開しようと、同小PTAが21年から続けているイベント。当日は射的や駄菓子釣り、飲食販売からミニ電車の乗車体験、消火器体験や火つけ体験、「先生スタンプラリー」など趣向を凝らした企画が用意され、来場者を楽しませた。

 島田武典PTA会長は「当日は在校生だけでなく、地域の方々や幼稚園・保育園からの来場がありにぎわった。地域資源を生かした企画で盛大に開催でき、協力していただいた保護者や地域の皆さんに感謝したい」と話した。

箱根町 町民参加の本格オペラ 仙石原文化センターで

 「オペラin箱根 ヘンゼルとグレーテル」が、12月21日(日)に箱根町の仙石原文化センター(仙石原)で行われる。

 グリム童話『ヘンゼルとグレーテル』を題材にした作品を、ヘンゼル・十合翔子(メゾソプラノ)、グレーテル・肥沼諒子(ソプラノ)、魔女・澤武紀行(テノール)、露の精・眠りの精・清野友香莉(ソプラノ)らがドイツ語で上演(字幕あり)。10人編成の室内オーケストラが生演奏を奏でる。

 作品には、箱根町の子どもたちによる合唱団や箱根アンサンブルなども参加。本番に向けて準備を進めてきた。

 午後1時30分開場、2時開演。入場料は箱根町民2500円、一般3000円、学生1000円。窓口販売は仙石原文化センターと社会教育センター。東京オペラNEXTのホームページでも販売している。
一体一体、丁寧に仕上げていく

飛躍を願い、心を込めて 梅香園で張子人形制作

 障害福祉サービス事業所梅香園(高橋延行施設長・小田原市蓮正寺)で、来年の干支「午」の張子人形の制作が進められている。

 同事業所の利用者と職員で作られる干支シリーズで、今回で11作目。「皆さまにとって飛躍した一年になるように」と願い、ウマが元気よく走る様子をイメージしてデザインしたという。新聞紙から粘土を作り、ボディや細かいパーツの型どりや色塗り、磨きの作業など、1年近くをかけて手作業で丁寧に仕上げている。手作りならではの表情の違いも魅力の一つだ。

 屏風と「塞翁之馬」と書かれた題字などが付き一体1320円(税込)。同事業所のほか、クラフトえいと(市内城山)や昇玉(市内栄町)で購入できる。また同事業所では干支のファスナーチャームと、2026年のカレンダーも数量限定で販売している。(問)同事業所【電話】0465・37・0181(年内は12月27日(土)まで)
就任会見を行う大多和社長

湘南ベルマーレ 経営基盤の強化誓う 大多和新社長が就任会見

 (株)湘南ベルマーレの代表取締役社長に就任した大多和亮介氏(43)が12月9日、平塚市内の事務所で記者会見を行った。大多和氏は、J2降格の責任を痛感しつつ、降格の背景にあるクラブ経営の課題を説明した。

 会見の冒頭でJ2降格を謝罪し、「ピッチ内の問題だけでなく、経営という観点で課題があった」と振り返った。

 クラブの売上は過去最高水準(2018年度)まで回復し、直近3年間で117%成長を遂げたものの「Jリーグ全体の競争環境の激化にクラブの成長が追いつけていない」と指摘。チーム人件費を中心とする強化関連費はJ1では最下位レベルであること、チケットや広告収入などでは賄えない強化費を使いながら「ギリギリで戦わざるを得ず、中長期的な投資や戦略にリソースを回せなかった」と悔やんだ。

 大多和氏は「J2で戦い抜き必ずJ1に上がるため、まずは経営基盤の強化に取り組む」と説明。J2降格となったが、これまで掲げてきた「30年に売上35億円」という目標を目指す。

 クラブの強みである若手選手の育成と海外移籍については、「これまでは適切な移籍金を得ることができない負のサイクルになっていた」ことを問題視。海外クラブと直接交渉する機能の強化を進めることで選手の市場価値を正当に評価してもらい、適正な移籍金で送り出すサイクルを作っていくとした。

ライザップへの貸付問題を説明

 大多和氏は、一部報道で話題になったライザップグループへの貸付についても説明した。

 同グループは18年からベルマーレの責任企業(親会社)となり、現時点で全パートナー企業の中で最も多額の資金提供を行っている。

 ベルマーレが貸付を行ったのは、今年の3月から9月にかけて計4回、総額6億円。当時副社長だった大多和氏は財務を担当しており「24年度は予算を上回るチーム人件費を使った。25年1月時点でクラブが債務超過に陥る可能性が高かった。利息収入を得るための判断だった」とした。

 一方で「地域の方々からいただいたお金」であり、「別の判断もあったのではないか」と率直な思いも吐露した。
市役所女子チームのメンバー(市提供)

市役所女子卓球チーム 3年ぶりの全国準優勝

 「第31回全国市役所卓球大会」(11月14日・15日、宮城県仙台市)の女子団体で、小田原市役所チームが準優勝を果たした。同チームは2022年の同大会でも準優勝しており、3年ぶりの好成績を残した。

 毎年行われている全国市役所卓球大会は、特別職を含む市採用職員と全国市役所卓球連盟の後援会会員が出場可能。男子と女子で団体戦があり、女子団体は今回17チーム参加し、シングル2試合とダブルス1試合でチーム戦が行われた。

 小田原市役所女子チームは加藤万里奈さん(職員課)、前田萌枝さん(保育課)、杉本恵さん(職員課)、林茜さん(高齢介護課)、庄易さん(高齢介護課)、武山莉子さん(市立病院栄養科)の6人が出場。

 出場チームを5ブロックに分けた予選リーグを2勝1敗(2位)で突破し、決勝トーナメントに進出。1回戦と2回戦は2試合先取でストレート勝ち、松本市役所との準決勝は2勝1敗で決勝戦まで駒を進めた。

 決勝の相手は前大会王者の松戸市。全日本実業団選手権にも出場する強豪相手に第3戦までもつれ込む好ゲームを演じたが、惜しくも1勝2敗で準優勝となった。

次回こそ栄冠を

 小田原市役所チームは社会人大会などにも参加する杉本さんを中心に据えるが、本人は現在、総務省に出向中。メンバー2人も子育て中と、練習時間の確保に苦労しながらも好結果を掴んだ。

 チーム監督を務める石井啓資さん(同水路整備課)は「出場した全員が試合に勝つことはできたが最後は接戦で敗れてしまった。次回こそ優勝を狙いたい」と大会の健闘を振り返った。

市民の手で鮮やかに 上府中公園の野外彫刻

 35年前に小田原城で開催された野外彫刻展の作品が展示されている上府中公園(小田原市東大友)で11月23日、作品の一つ「エッサ・ホイ・サッサ」が市民の手で鮮やかな色に再塗装された。

 野外彫刻作品の周知とメンテナンスを通じて、当時の姿をよみがえらせることを目的にしたイベント。おだわらミュージアムプロジェクトが主催した。

 小田原城野外彫刻展は、市制施行50周年記念事業の一環として1990年に開催された。会期後作品は市内の施設に設置され、同公園には現在10点が展示されている。

 当日は24人が参加し、武蔵野美術大学教授の戸田祐介さんのガイドで10点の野外彫刻を鑑賞したのち、「エッサ・ホイ・サッサ」の作者である太田明甫さんの指導のもと、再塗装を行った=写真。同プロジェクトの木下泰徳さんは、「子どもはもちろん大人も夢中になって楽しそうでした」と振り返った。
ガイドの役割を解説するセバスチャンさん(奥)

観光庁採択事業「アテンジャーズ」 外国人講師招き勉強会 訪日客向けガイド、準備着々

 小田原を訪れる外国人観光客を街中の飲食店等に案内するプロガイド「アテンジャーズ」が、来年1月の本格始動に向けて準備を進めている。

 県西2市8町エリアの観光地域づくりを担う地域連携DMO(一社)かながわ西観光コンベンション・ビューローが主体となる事業で、観光庁の「地域観光魅力向上事業」として今年7月に採択された。

 12月12日には市民交流センターUMECOで、初めて外国人講師を招いた勉強会を開催。アテンジャーズ事業を進める8人に加え、(一社)熱海観光局からも3人が交流を兼ねて参加した。

 講師は関東地方に20年在住し豊富なガイド経験があるデュバル・セバスチャンさん。重要ポイントとして、【1】地元の人や店と外国人観光客をつなぐ「架け橋」、【2】文化・歴史・料理などを記憶に残る物語に変える「ストーリーテリング」、【3】マナー、安全などをスムーズに調整・管理する「コミュニケーション」を挙げ、注意点や事例を示しながら説明した。

 同DMO中嶋順専務理事は「学びが多かった。多様化が進む中で、訪日客を迎える体制はもちろん、コンテンツや仕掛けもさまざまなものを考えなければならない。しっかり準備して小田原発の『アテンジャーズ』を定着させたい」と話した。
白熱したゲームが繰り広げられた運動会

交流企画に笑顔 市シルバー人材センター

 小田原市シルバー人材センターでは会員が働きがいを感じるだけでなく、仲間づくりにつながるきっかけづくりとして、交流の場を設けている。先ごろ市内で2つのイベントを実施した。

 地域の企業を知り、学びを深めることを目的に、花王株式会社小田原事業場を訪問。工場見学と「大人の肌映えメイクアップセミナー」を行った。セミナーは花王が昨年度、小田原市が民間企業と連携して市政課題の解決を目指す「若手交流会」に参加して企画した、高齢者向けセミナーの経験を生かしたもの。花王のメイクアップアーティストらが、日常で使えるメイクのポイントなどを手ほどきした。参加者は「知らないことがたくさんあり、今後の参考になった」と笑顔で話した。

 また健康増進と交流の場として、市生きがいふれあいセンターいそしぎで「第2回ミニ運動会」を実施した。男女37人が4つのチームに分かれ、ボール送りや玉入れなど4種目で勝敗を争った。参加した女性は「昨年も楽しかったので今回も参加した。仲間と楽しい時間を過ごせて良い」と声を弾ませていた。

 同センターは「遊びやレジャーなどを通して皆さんが交流できる機会を今後も企画していきたい」と話している。

年末火災に用心 各市町で特別警戒

 空気が乾燥し、暖房器具などの火気の使用が増える年末に合わせ、各市町では「歳末火災特別警戒」を実施する。期間は12月26日(金)(湯河原町消防管内は25日(木))から31日(水)まで。

 期間中は消防車両による夜間巡回、各署所に懸垂幕や立て看板などを掲出し、予防啓発を行う。
12―2月号の表紙

神奈川県 文化芸術の情報冊子を発行 特集は「かながわ県民文化祭」

 神奈川県は、県内の魅力的な文化芸術イベント情報をまとめた冊子、「イベントカレンダー」の12月〜2月号をこのほど発行した=写真。

 文化芸術の魅力で人を引きつけ、地域のにぎわいをつくり出すマグネット・カルチャー(マグカル)の取組みを推進している県が発行する冊子で、毎号、県内文化施設の公演や展示情報などがカレンダー形式で紹介されている。今号では2026年2月にマグカルシアターで新作音楽劇を公演する演出家の濱吉清太朗さんに焦点を当て、作品への意気込みを聞いているほか、アンケートに答えてチケットなどが当たるプレゼント企画も実施している。冊子はA4判で、オールカラー24ページ。県内各文化施設や一部の商業施設、自治体等で無料で受け取ることができる。