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小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記

公開日:2025.12.20

マスターズ陸上投てき5種M60クラスで2年連続日本新記録を樹立した
神保 辰男さん
小田原市曽我谷津在住 63歳

飽くなき挑戦は続く

 ○…5歳刻みの年齢クラスで生涯を通して陸上競技を楽しむ「マスターズ陸上」。投てき5種の60歳以上クラスで2年連続日本新記録を樹立した。今年10月の大会当日はトラブル続き。記録も思うように伸びなかったが、翌日公表された結果にはNR(日本新記録)の文字。「思わずガッツポーズしちゃいました」と照れながらも喜びを語る。「次は5種全てで納得できる成績を取りたい。単独種目で記録を残したいな」と志は高い。

 ○…学生時代から器械体操に打ち込み選手を目指していたが、高校生の時に関節リウマチを発症し夢を断念。「子どもたちに自分の夢を託したい」と教員免許を取得し、22歳で中学校の教員となった。希望した体操部がなく、陸上部の顧問に就いたのが陸上競技との出会い。当初は全くの素人で「自分ができないと生徒もできない」と専門書で勉強し、全種目を実践してみた。「だんだん面白くなってきた」。生徒とともに練習に励み大会に出場すると、生徒もやがて優秀な成績を収めるように。「背中を見せることが良かったのかな」と当時を振り返る。

 ○…「自分の時間を楽しもう」と始めたマスターズ陸上出場。52歳でやり投げで3位に輝いた時は「日本の3番か、と感慨深くなった」。日本各地にいるライバルの存在も「みんないい競技仲間」。互いに教え合い、切磋琢磨して技を磨く。「体力があるうちは競技を続けたいから」

 ○…60歳まで続けた教員生活。病床の父を介護した経験から、特別支援学校の教員を務めた経験もある。今でも教え子とは交流があり、「投てき5種の用具をあしらったオリジナルTシャツを作ってくれたり。うれしいですね」。活躍を応援してくれる教え子の存在に、思わず目を細める。

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