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公開日:2025.12.20
湘南ベルマーレ
経営基盤の強化誓う
大多和新社長が就任会見
(株)湘南ベルマーレの代表取締役社長に就任した大多和亮介氏(43)が12月9日、平塚市内の事務所で記者会見を行った。大多和氏は、J2降格の責任を痛感しつつ、降格の背景にあるクラブ経営の課題を説明した。
会見の冒頭でJ2降格を謝罪し、「ピッチ内の問題だけでなく、経営という観点で課題があった」と振り返った。
クラブの売上は過去最高水準(2018年度)まで回復し、直近3年間で117%成長を遂げたものの「Jリーグ全体の競争環境の激化にクラブの成長が追いつけていない」と指摘。チーム人件費を中心とする強化関連費はJ1では最下位レベルであること、チケットや広告収入などでは賄えない強化費を使いながら「ギリギリで戦わざるを得ず、中長期的な投資や戦略にリソースを回せなかった」と悔やんだ。
大多和氏は「J2で戦い抜き必ずJ1に上がるため、まずは経営基盤の強化に取り組む」と説明。J2降格となったが、これまで掲げてきた「30年に売上35億円」という目標を目指す。
クラブの強みである若手選手の育成と海外移籍については、「これまでは適切な移籍金を得ることができない負のサイクルになっていた」ことを問題視。海外クラブと直接交渉する機能の強化を進めることで選手の市場価値を正当に評価してもらい、適正な移籍金で送り出すサイクルを作っていくとした。
ライザップへの貸付問題を説明
大多和氏は、一部報道で話題になったライザップグループへの貸付についても説明した。
同グループは18年からベルマーレの責任企業(親会社)となり、現時点で全パートナー企業の中で最も多額の資金提供を行っている。
ベルマーレが貸付を行ったのは、今年の3月から9月にかけて計4回、総額6億円。当時副社長だった大多和氏は財務を担当しており「24年度は予算を上回るチーム人件費を使った。25年1月時点でクラブが債務超過に陥る可能性が高かった。利息収入を得るための判断だった」とした。
一方で「地域の方々からいただいたお金」であり、「別の判断もあったのではないか」と率直な思いも吐露した。
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