鶴見区版【6月5日(木)号】
過去の勉強会の様子

災害時のペット対策 助け合いの輪(ネットワーク)、設立へ 住民発案で市内初の試み

 「鶴見区災害時ペット対策ネットワーク」が6月28日に設立される。災害時のペット対策として、住民や関係団体など地域で助け合う関係作りを目指すもので、横浜市内では初の取組み。日頃の情報共有や勉強会のほか、災害時には関係事業者からのケージやペットフードの貸し借りなども想定していく。

 このネットワークづくりは区民の声を受けて始まったもので、鶴見区役所が支援する。

 横浜市はペットの防災対策として、2011年に「地域防災拠点におけるペット同行避難対応ガイドライン」をまとめ、市内の地域防災拠点などで対策を促してきた。その中で、鶴見区内の拠点運営委員から拠点でペットの一時飼育場所となる開設キットを求める声や、ペット防災の普及啓発に取り組む団体「鶴見レスキューパウズ」(安岡恭己代表)などの声を受け区が独自のキットを同団体の協力で作成。23年度に区内全拠点に配布した。

 そして、住民のペット防災への更なる理解と日頃からの関係作りのために今回のネットワークづくりを求める声があがり、区は昨年度に勉強会を複数回開くなどし、発足に向けて動いてきた。

 今回発足するネットワークは、地域住民や区内動物病院、ペット関係事業者、拠点運営委員などから参加者を募り、動物愛護団体などにも声をかける。日頃から各地の防災対策などの情報を共有できるようネットツールを活用するほか、勉強会なども行ってペットを飼っていない人も含めて住民の理解促進を目指していく。区の担当者は「対策を進めるためには多様な方々に参加していただくことが大切。その中で課題も見えてくると思うので、皆さんで一緒に考えていきましょう」と呼び掛けている。

28日に勉強会

 ネットワーク発足に合わせ6月28日に区役所で勉強会が開かれる。現在参加者を募集している。

 市のペット防災対策も説明するほか、災害想像ゲーム「DIG」を使ったグループワークも行われる。対象は区内在住・在勤・在学者、区内動物病院、ペット関係事業者、地域防災拠点運営委員など。午後2時から4時30分。先着60人。申込みは11日から25日に鶴見福祉保健センター【電話】045・510・1845。

横浜市営バス 25年度春は減便回避 運転手の採用拡大が奏功

 運転手の不足が主因で、2024年度に大規模な減便を余儀なくされた横浜市営バス。対策として打ち出した給与アップや住居手当の増額が後押しとなり、100人近く採用できたことなどから25年度春の減便は免れた。

 法改正による時間外労働の規制が昨年4月に始まったことや、退職者が相次いだことなどから運転手が不足し、市営バスは24年度に大幅減便となった。1年間の減便数は677便に上った。

 市交通局人事課によると、採用拡大のため全国の幅広い年代からの応募を促す対策を展開。月額1万9600円の住居手当を5万円に増額し、5年間支給する計画を打ち出した。大型二種免許所持者の年齢制限も49歳を60歳まで引き上げ、女性枠も新設。また、過去最大級という平均7・72%の給与ベースアップを実施した。

 24年度は一連の対策が功を奏し、同免許の養成コースから正規職員になった19人を含めて合計99人を採用。前年度から60人増えており、12年度以降で最多だった。住居手当が応募の決め手になった人がおり、北海道や沖縄からもエントリーがあったという。

 春の減便を回避し、現在の市営バスは8543便で運行されている。その一方で、年度内の見通しについて同局路線計画課の職員は、運転手の確保などの面から、「引き続き予断を許さない状況」と説明する。

今後10年、更なる不足懸念

 将来的な運行維持には課題も多い。特に大きいのが年齢構成で、約1000人の運転手の半数は50歳以上(24年度末)。現在の公務員の定年は62歳で、今後10年で多くの人が退職を迎えるため、人事課の職員は「人手不足が今の比では無くなる」と危機感を募らせる。再任用制度や65歳までの段階的な定年引き上げが計画されているものの、「視力低下など体調面の理由で、定年前に辞める人もいる」と話す。

 人事課では24年度、若年層の応募を促すため、同免許の資格要件を緩和する「受験資格特例教習」の受講費用を助成する制度も立ち上げた。今後も若い世代の採用を強化していく方針だ。

鶴見区工業会の会長に5月に就任した 立川 道彦さん 鶴見中央在勤 72歳

唯一の技術を強みに

 ○…鶴見区内の製造業や建設業など160社が加盟する鶴見区工業会。会員間の情報共有や研修会で共通した課題の解決を目指すほか、社会貢献活動も積極的に行っている。5月に就任したばかりだが、「会長としての役割を学んでいきながら、会全体を引っ張っていけるよう精進したい」と意気込む。「前会長と年齢はそこまで変わらないけれど、世代交代も意識してやっていかないといけないね」と物腰柔らかく語る。

 ○…幼少期から先進的な技術に関心が高く、「自分も技術者になりたい」と大学卒業後に三菱重工業(株)に入社。そして、2007年に(株)鶴見精機で社長を務めていた義父から同社に誘われた。迷いもあったが、当時の先輩に「お前の人生だろ」と背中を押され、転職を決意。海洋観測器や水質監視装置の設計などを行う同社はこれまでとは全く違う分野ではあったが、「使用してもらう人に良い製品と言ってもらえるように」がむしゃらに技術を学んだ。現在は同社の代表取締役会長を務め、「モノづくりのまち・鶴見の一員になれたかな」と笑う。

 ○…学生時代は熱血のラガーマンだった。前職の縁で、今でも同社のラグビーチーム「三菱重工相模原ダイナボアーズ」を応援している。観戦にもよく行くそうで、「最近リーグ戦が終わって、残留できたのでほっと一安心」とほほ笑む。

 ○…昨今は工業の世界でも人手不足やコスト増の向かい風が吹く。「大企業が初任給を上げて人材確保にやっきだが、中小ではついていけない」と苦しい現状を語るが、「だからこそ人材育成に力を入れ、唯一で高度な技術を強みにできるようにしていきたい」と熱弁する。「モノづくりのまち・鶴見」の舵取り役として、未来を切り開く。

熱戦が繰り広げられた

グラウンド・ゴルフが白熱 区老連主催の大会で

 鶴見区老人クラブ連合会(日向邦夫会長)主催の「ふれあいグラウンド・ゴルフ大会」が5月26日、旧東海道公園で開かれた。

 この大会は、同会がペタンクやゲートボールとともに毎年春と秋に行っているもの。春の大会は区老連の会員以外も参加可能で、秋の大会は市老人クラブ連合会大会の予選会となっている。

 当日は区内各地区から180人が参加。昨秋の同大会で優勝した平野清子さんが選手宣誓して開幕。各チームが日頃の練習成果を競い、ホールインワンを決めてガッツポーズする参加者の姿も見られた。試合後には参加者たちが交流を楽しみ、和やかな雰囲気で大会を終えた。

 日向会長は「皆さんが楽しく交流できる機会となって良かった。スポーツが今後の繋がりを持つきっかけとなれば」と笑顔で語った。

 入賞者は以下の通り(敬称略)。

 優勝/恩田清子、準優勝/平野清子、3位/田口登美子、4位/高橋徳子、5位/小早川邦夫

吉澤さん(右)を全員で激励した

カナイエンタープライズ 難病ランナー吉澤さん激励 アマゾン走破を願う

 駒岡の(株)カナイエンタープライズ(金井祐次会長)が5月24日、難病を抱えながらアマゾンでの過酷なマラソンに挑む吉澤政人さん(26)の壮行会を開いた。

 吉澤さんは、難病指定もされている汗をかくことができない病気「無汗症」を患う。しかし、自分の可能性を追って、世界の過酷な大自然を舞台に命がけのレースを行う「アドベンチャーマラソン」に挑戦している。今回は今月に南米ペルーのアマゾンで行われる大会に出場する。

 同社は吉澤さんの活動を聞き、「応援したい」とスポンサー契約を結び、金銭面などの支援を行っている。

 壮行会には関係者ら約30人が参加。金井会長は「良い成績よりも、まずは無事に帰ってきてほしい」と激励。吉澤さんは「応援してくれる方々に勇気や感動を届けられるよう頑張ります」と意気込みを語り、参加者たちと熱い握手を交わした。

 吉澤さんは壮行会の翌日に出発した。現地時間の1日から、アマゾンのジャングルや山道、川渡りなど様々な厳しいコースを食料やハンモックなどを背負いながら5日間で230Km走る。

白幡神社で夏祭り 生麦マルシェとコラボも

 東寺尾の白幡神社の夏祭りが6月7日と8日に、同神社とその周辺で行われる。同大祭実行委員会の主催。

 神社周辺では、地元の氏子会による山車や神輿がまちを巡る。

 夏祭りでは「生麦de日曜マルシェ」とコラボし、揚げパンや沖縄料理など多数のキッチンカーが出店。恒例のおとな、子どもカラオケも実施。

 午後3時から9時(8日は8時)まで。カラオケは子どもが5時30分、大人が7時から。

 雨天決行。詳細問合せは実行委(furusato@terao.yokohama)にメールを。

三ツ池公園でアジサイフェア 29日にはコンサートも

 県立三ツ池公園で6月7日から29日まで、アジサイフェアが開かれる。

 期間中の土日にはキッチンカーが出店し、同園のパークセンターではアジサイ散策マップが配布される。

 29日には同園冒険の森で尺八とギターによるコンサートも行われる。コンサートは午後1時と3時からの2回。雨天時はパークセンターで実施。担当者は「お散歩ついでに、色とりどりのアジサイを楽しみませんか」と呼び掛けている。(問)同園【電話】045・581・0287

夢のコラボが鶴見に ロス・インディオス&工藤夕貴

 工藤夕貴と新生ロス・インディオスのコラボ公演が7月5日、サルビアホールで開かれる。

 「コモエスタ赤坂」などムード歌謡全盛期を盛り上げたロス・インディオス。午後2時開演。全席自由で前売一般席3800円、バルコニー席2500円。未就学児入場不可。(問)つるみ文芸協会・南部さん【電話】045・572・9673

過去の宮入の様子

潮田神社で例大祭 70基の神輿が渡御

 区内最大級の規模を誇る祭礼「潮田神社例大祭」が6月6日、7日、8日の3日間開かれる。

 約100年の歴史がある潮田神社例大祭。周辺の氏子町会から約70基の神輿が出される祭りは、区内でも最大級。境内や周辺商店街に露天商も出てにぎわう。

 6日は午後5時から例大祭式典。7日は午後5時から各町会の神輿による連合渡御。そして、8日には宮神輿が登場。宮出しは午前8時。今年のルートは「西廻り」で、宮神輿が町会を練り歩く。宮入は午後5時ごろ。露店は7日、8日ともに午後8時まで。

商店街も盛り上げ

 例大祭を盛り上げようと、8日に周辺3商店街でパレードなどが行われる。本町通商店街のパレードは午後1時から3時まで。潮田中学校マーチングバンド部や各町会の山車などが参加。露店も数多く出店する。

 潮田銀座商店街の祭礼パレードでは、各町会の神輿などが登場。午後1時から潮風大通り交差点から出発する。

 そして、仲通り商店街では「五町会神輿連合渡御」が行われる。午後1時に横浜信用金庫周辺から出発して入船小学校まで練り歩く。

戦後80年の記録 戦争体験談を募集 鶴見区編集室より

 タウンニュース鶴見区編集室では戦後80年に合わせた企画として、戦争体験談をお話いただける方を募集しています。

 この企画は、紙面や特設ウェブサイトを通じて戦争体験を後世に伝えることが目的です。戦時中の生活、学童疎開、学徒動員、防空演習、戦地の実相、出征先や軍隊内での体験など幅広い内容を受け付けています。

 情報提供は鶴見区編集室【電話】045・227・5050、または氏名(ふりがな)、年齢、住所、連絡先、お話できる内容の要旨を明記の上【メール】tsurumi@townnews.co.jp

無料ジュニアレッスン会 名門程ヶ谷CCが会場

 公益社団法人程ヶ谷基金が7月24日と25日、ゴルフ初心者・未経験の小学生を対象としたレッスン会を程ヶ谷カントリー倶楽部で開く。青少年育成のための公益事業で、参加費は無料。

 当日はプロコーチとして著名な井上透プロ、ツアープレーヤー田島創志プロ、同倶楽部所属プロらによる実技レッスン、3ホール程度のラウンドを体験する。雨天中止。定員各日30人(応募多数の場合は抽選)で、応募は程ヶ谷基金ホームぺージから応募用紙をダウンロードし郵送する。6月29日必着。

 問い合わせは程ヶ谷カントリー倶楽部【電話】045・921・0115。

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あいさつする新田会長

「納税の大切さ訴え続ける」 区納連が総会

 鶴見区納税貯蓄組合連合会(新田興助会長)の定時総会が5月27日、区内で行われた。

 各種税金の円滑な納付を目的に、法律に基づき設置される納税貯蓄組合。今回が第69回の定時総会で、来年には設立70年の節目を迎える。

 当日は、渋谷治雄区長や鶴見税務署の福永秀文署長のほか、税務関係団体の関係者ら約30人が出席。総会では、同会の事業報告も行われ、同会が全国納税貯蓄組合連合会からモデル組合と指定されたことや、今年度の重点事業として中学生の「税についての作文」事業や消費税の滞納未然防止活動などに注力していくことなどが発表された。

 あいさつに立った新田会長は「納税は国家の根幹を成すもの。引き続きその大切さを訴え、租税教育にも力を入れていきたい。また、社会貢献団体としての活動にも尽力したい」と語った。

あいさつする隅田会長

災害対応に連絡体制強化を 横建協鶴見区会が総会

 (一社)横浜建設業協会鶴見区会(隅田賢一会長)は5月29日、公会堂で定期総会を開いた。

 区内の建設業24社が所属する同会。協会全体では災害時に復旧対応する協定を横浜市などと結び、区会としてもJR鶴見駅東西自由通路の清掃活動など、独自の貢献活動を様々行っている。

 総会には、渋谷治雄区長や桐山大介土木事務所長など来賓のほか、同会会員ら約20人が参加。

 議案では、昨年度の事業として地域貢献活動や「子ども防犯パトロール」などの防犯活動が報告され、今年度の計画も発表された。

 隅田会長は1月に埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故に触れ、「このような事故は横浜でも起こりうる。初動対応などの重要性がより顕著になった」と話し、「万が一に備え、我々も連絡体制の整備や訓練などを積極的に行っていきたい」と語った。

以前の写真供養の様子=提供

写真供養でお別れを 6月24日まで募集中

 捨てられずに困っている写真を集めて供養する取組みを、鶴見区馬場の写真館・セントラルスタジオが行っている。同店では現在、写真を募集している。

 この写真供養は、以前から石川県で行われていたもの。2020年から川崎市写真師会が実施し、県写真師会も協力している。集まった写真は川崎市高津区の養周院で焚き上げて供養する。同店の藤井大輔さんは「最後まで責任もって扱いますので、安心してお任せいただければ」と話している。

 対象となるのは紙焼きの写真。データやフイルム、額縁、パネルなどは対象外。受付は6月24日まで。事前連絡の上、同店に持参するか、郵送で申し込みを。火・水曜日定休。A4サイズ以下50枚までは無料(追加50枚につき1000円、アルバムは1冊3000円)。問い合わせは同店【電話】045・582・0512。

普段からできる防災とは 11日に公会堂で講座

 災害に備え、日頃からできることを学ぶ講座「ふだん防災」が6月11日、鶴見公会堂で開かれる。区の補助金助成事業。新日本婦人の会鶴見支部が協力。

 今回は「ふだんから備えよう」というテーマで、災害対応カードゲーム教材「クロスロード」を体験する。

 午前10時から11時30分。参加費100円。「『備えといっても何をしたらよいか分からない』など不安な方、一緒に学びましょう」と主催者。講座は7月や9月以降にも予定している。

 申込み・問合せは実行委の島村さん【携帯電話】090・4740・1930。

企業マッチング会の様子(市提供)

Web関係就職を支援 女性向け 市が7月から講座

 横浜市はデジタル分野で働きたい女性向けの就職支援プログラムを7月に開始する。

 女性の就業や所得向上を目的とし、「Webマーケティングキャリアスクール」として行う。昨年度までの「Webマーケティングコース」に加え、今年度は、インターネットの仕組みなど、Webサイトを作るための基本的な知識を学ぶ「Webサイト制作入門コース」を新設した。

企業とマッチングも

 両コースとも参加者は7月から11月までオンライン授業などを受ける。12月以降は企業とのマッチングがあり、市側が就職までをサポートする。

 希望者は6月15日までに申し込む。参加無料、定員はマーケティングコースが50人、サイト制作コースが20人。市によると、昨年度の受講者45人のうち、3月末までに36人が就職などの進路決定につながったという。詳細は市のサイトで。

オオツノヒツジのザラメ=同園提供

金沢動物園 オオツノヒツジが誕生 メスの「ザラメ」

 金沢動物園で5月3日、オオツノヒツジの赤ちゃんが誕生した。一般公開日は未定だが、同園によると様子を見ながら展示場へ出る練習を進めている。

 オオツノヒツジは同園のシンボルマークになっており、園を代表する動物の一つ。今回の赤ちゃんは父親のタイヨウ、母親のコハルの間に誕生したメス。「結晶が大きくキラキラ光るザラメのように、これから過ごす日々が輝きのあるものになること」を願い、「ザラメ」と名付けられた。飼育担当者の佐藤真白さんによると、「人見知りのようですが、仲良くなるとぐいぐい来る感じ。これまでの子に比べて、小顔で足が長くスタイルが良い」のが特徴。群れへの合流や一般公開はまだ先の予定だが、タイミングが合えばオオツノヒツジの展示場へ出る練習をしているザラメを見ることができるという。

アマミトゲネズミも展示

 また、同園では4月末から、絶滅危惧種に指定されている「アマミトゲネズミ」の一般公開を開始した。

 場所はホンシュウジカ横の屋内展示場内で、当面の間は平日のみの展示となる。夜行性のため姿を見ることができるのはまれだという。

神奈川県議会 所属委員会が決定

 現在開会中の神奈川県議会でこのほど、今年度の各議員の所属委員会の構成が決まった。

 委員会は、議案や陳情などを限られた会期中に効率よく審議するため設置されるもの。任期は1年間。各議員は、常任、特別委員会などに所属し、議論を重ねながら区民の意見や要望などを県政に反映していく。

 鶴見区選出議員の所属委員会は以下の通り(敬称略・順不同・カッコ内は所属会派)。

▽川崎修平(自民)建設・企業常任委員会/安全安心・未来環境特別委員会(委員長)

▽鈴木秀志(公明)防災警察常任委員会/デジタル・新産業・健康特別委員会

▽木佐木忠晶(共産)文教常任委員会/予算委員会

ホテルとして活用される横浜郵船ビル

横浜郵船ビル 市認定歴史的建造物に 外観を保存し、ホテルへ

 横浜市はこのほど、日本郵船(株)が所有する横浜郵船ビル=中区海岸通=を市認定歴史的建造物として認定した。同社を含め2者がホテルとして活用することを発表した。26年秋に竣工予定で開業は2027年春を見込む。

 認定された建造物は、今回で105件目。郵船ビルは1936年に建てられ、長期間、事務所や訓練所として使用されてきた。横浜港から乗船する多くの乗組員を輩出し、貿易産業を盛り上げ同市の発展に寄与した歴史がある。また、市内で古典主義様式が用いられた最後期の建物で特に正面は、コリント式の16本の並んだ柱が特徴的。海岸通り地区の歴史的景観を形成する代表的なランドマークとなっている。

再開発事業の一環

 郵船ビルがある海岸通り地区は、22年に同社を含む3者が都市計画の変更を提案したことで、再開発事業がスタート。すでに一部の施設がオフィスとして生まれ変わったほか、隣接地にはオフィスや文化施設を兼ね備えた高層ビルの建設を予定、昨年5月に新築工事に着手している。さらに、海岸線を歩けるように水際線プロムナードの整備も計画している。

 郵船ビルの外観はそのまま保存され、内部を宿泊・レストランなどを備えたホテルに改装。チャペルや広場も整備される。市担当者は「外観の特徴をそのまま残して活用いただけるのは、ありがたい。この事業による新たなにぎわいを期待したい」と話した。

横浜市長選 自民が独自候補擁立を断念へ

 任期満了に伴う横浜市長選(7月20日告示、8月3日投開票)で自民党が独自候補の擁立を断念する方針であることが6月3日に分かった。同日に中区で自民党横浜市連大会が行われ、大会終了後に市連会長の佐藤茂市議が記者団の取材に対して明らかにしたもの。

 市長選に向けて、自民党市連は昨年から検討チームを作って候補擁立を模索していた。佐藤氏は断念の理由を「時間がなかったことと適任者がいなかったため」と説明。「選挙に勝てるような候補者でなければ出すことはできない」とも述べた。

 自民党の一部市議は5月25日に山中竹春市長と面会している。山中氏は市長選への態度を公表していないものの、市会定例会最終日の6月5日に再選出馬を表明するものとみられている。

 佐藤氏は山中氏について「出馬宣言をすれば、有力な候補者となる」とし、山中氏から支援要請があった場合には「検討する」とした。しかし、党内には山中氏に批判的な市議がいることから「きちんと議論して、合意形成を図っていく」と語り、前回の市長選で市議団が2人の候補をめぐって分裂した反省を踏まえ、「一枚岩」で臨むことを強調した。また、前回選では共産党が自主的に山中氏を支援していたが、仮に今回も支援する場合は「同じ支援体制に入ることはあり得ない」とした。

 佐藤氏は、市連大会のあいさつでは市長選について、「現在も協議の真っ最中」と述べ、独自候補擁立断念には触れていなかった。佐藤氏の記者団への発言について、大会に参加していた市議は「断念というのは、踏み込み過ぎでは」と驚いていた。

筒香選手のポスター

ベイスターズ 筒香選手ら環境行動呼びかけ 市内1100カ所にポスター

 横浜市は6月の環境月間に合わせ、プロ野球横浜DeNAベイスターズの筒香嘉智選手らが市民に環境行動を訴えるポスターを市内約1100カ所に掲出する取り組みを6月から行う。

 ポスターには、筒香選手と竹田祐選手、桑原将志選手が登場。それぞれ、環境行動を呼びかけるメッセージが記されており、筒香選手は「常に考えている。地球のために、自分にできること。」と、日々の行動を推奨している。

 これらのポスターは市内の公共施設や学校内に9月末まで掲示されるほか、地下鉄関内駅の1番出口付近には6月2日から8日まで大型ポスターが登場する。

 3選手のサイン入り色紙とボールが計6人に当たる市内在住者対象の環境に関するアンケートを6月1日から30日まで実施。回答は電子申請システムを通して行う。

 市は「ポスターが多くの人の環境行動につながるきっかけになれば」と期待している。

神大横浜キャンパスで中村さんの報告を聞く参加者

「山下ふ頭再開発に市民の意見を」 シンポジウムで市民団体訴え

 山下ふ頭の再開発について考えるシンポジウムが5月31日に神奈川大学横浜キャンパス=神奈川区=などで行われた。

 再開発をめぐっては、林文子市長時代にIR(カジノを含む統合型リゾート)誘致を計画していたが、2021年の市長選で当選した山中竹春市長が計画を撤回。市はその後、再開発に関する市民意見募集を実施し、23年8月から都市計画の専門家らによる検討委員会が議論を始めた。24年12月に緑化空間の創出や経済活性化を目的にした施設の導入などを盛り込んだ答申をまとめて市長に提出。市は今後、事業計画案を策定する。

 シンポジウムは神奈川大学法学研究所が主催し、約30人が集まった横浜キャンパスのほか、登壇者をオンラインで結ぶ形で行われた。

 横浜キャンパスでは、市民団体「市民による市民のための山下ふ頭を求める会(準備会)」の代表を務める中村寛三さんが報告を行った。同会は、市民が声を上げたことでIR撤回を掲げた山中市長が誕生した経緯を踏まえ、山下ふ頭再開発でも市民意見を尊重すべきとの姿勢で活動している。

 中村さんは検討委員会の答申を「短期的な商業的開発と中長期的な市民生活の豊かさを追求するまちづくりという両立しない方向性を無理矢理まとめたもの」と批判。市が事業計画案を策定する際は市民参画を保証する委員会を設置すべきと主張した。8月の市長選後に計画案が出るとの見方を示し、それまでに世論を喚起したいとした。今後、市長選立候補予定者に再開発に関する質問を行うことも検討しているという。

 シンポジウムではほかにも、まちづくりの専門家らが土地利用のあり方や港湾機能の活用などの観点から意見を述べた。

会見で市長選について語る山中市長

山中市長、再選出馬は「適切な時期に判断」 自民市議との面会は認める

 横浜市の山中竹春市長は5月30日の定例会見の中で、次期市長選(7月20日告示、8月3日投開票)について、「出処進退は適切な時期に判断したい」と述べた。

 市長選をめぐっては、山中氏が25日に市会最大会派の自民党市議団の一部議員と面会し、再選出馬の意向を伝えたとする報道が26日以降に相次いでいた。28日の市会本会議では、議員から報道に関する質問があり、「報道は事実」と答え、面会は自民党側からの要望だったとしていた。

 定例会見では記者から報道について問われ、山中氏は「会ったことは事実」と答えたものの、出馬意向の伝達は、「相手のあることだから回答は差し控える」と面会時の内容は明らかにしなかった。その上で市長選への立候補は「適切な時期に判断したい」とした。また、自民党との面会以降、他党とは会っていないとした。

 一連の報道を受け、4年前の市長選で山中氏を支援した立憲民主党のある市議は「市長が先に自民党に話をするのは順番が違うのでは」と語り、市会で自民党と歩調を合わせることが多い公明党の市議も「事前に自民党から何も聞いていない」と述べ、ともに山中氏や自民党がどう動くかを読み切れないとしていた。

贈呈式に出席した関係者

若手経営者団体が横浜市社会福祉基金に寄付

 横浜エリアの若手経営者らによる団体「横浜スマイル」が5月22日、チャリティーゴルフコンペで集めた25万5200円を横浜市社会福祉基金に寄付した。寄付金は市内のこども食堂の運営支援などに活用される。

 同基金は2010年度に創設。市が行う社会福祉や青少年の育成に関する事業の向上などを目的としている。

 横浜スマイルの村松佑樹さん、錦織大さん、永島友樹さんの3人は、22日に横浜市庁舎を訪問。平原敏英横浜副市長から感謝状が贈呈された。村松さんは「地域の架け橋になるような活動を続けていきたい。今回の寄付をゴールにするのではなく、これからも誰かの力になれる取り組みを広げていければ」と今後の展望を語った。

医療リテラシーの向上を図る職員

横浜市 「あんしん救急教室」が6月始動 児童に救急車の適正利用など発信

 横浜市消防局は6月から、小学生を対象とした「あんしん救急教室」を市立小学校で順次開催する。児童や保護者に救急車の適正利用などを呼び掛けることが目的。

 同局によると、横浜市内の救急出場件数は2022年に24万4086件、23年に25万4636件、24年に25万6481件を記録し、3年連続で過去最多を更新。24年は2分3秒に1回の頻度で救急車が出場し、市民15人に1人が救急車を利用したことになった。

 同局は出場件数の抑制のため、救急を要する事態の予防や119番通報の適正利用を呼び掛ける機会を模索。「子どもに情報伝達することで、保護者も医療リテラシーなどについて考えるきっかけになる」と考え、市立小学校を対象とした「あんしん救急教室」を企画する運びとなった。

 市内334校(24年度時点)での開催に向けて今年2月、横浜市民防災センター=神奈川区=で試験実施。消防職員が横浜市の救急隊の数や出場件数について冊子やクイズを交えて紹介し、医療資源の効率的な利用促進を訴え掛けた。また、病気やけがを未然に防ぐことで救急車の出場数を減らし、本当に必要としている現場に出場できることを説明した。

 そのほか、意識障害や呼吸困難、大量の出血を伴うけがや広範囲のやけどなどの症状が表れた際は、迷わずにすぐに救急車を呼ぶように伝えた。

 同局の担当者は「救急車は限りある資源。子どもたちの『どんな状況でも呼べば来てくれる』という固定観念を払拭し、呼ぶべき時とそうではない時をはっきりとさせたい。学校教育ではあまり触れられない救急に関する話について発信していければ」と話す。

 

堀川圭輔氏

参院選 NHK党 堀川氏擁立へ 受信料制度見直し訴える

 参院選神奈川選挙区(改選定数4)に政治団体「NHK党」が会社員の堀川圭輔氏(51)を擁立することを決めた。

 堀川氏は2022年の参院選静岡選挙区、23年の豊島区議選に同党から立候補して落選している。5月29日の会見で「NHKの受信料制度は今の時代に合っていない」と述べ、受信料を支払った人だけが視聴できる制度の導入を訴えた。