さがみはら中央区版【6月26日(木)号】

相模原市 「特別市の法制化」明記 都市経営戦略案を公開

 相模原市はこのほど、持続可能な都市経営を推進するため「さがみはら都市経営戦略」の案を公開した。同戦略は、市政の根幹を成している「総合計画」の実行に向けて基盤となる考え方をまとめたもの。総合計画には記載されていなかった「特別市」に関する内容が明記され、取り組みへの意欲の高さがうかがえる。計画期間は2025〜27年度まで。

 同戦略は▽成長と発展▽大都市経営▽不断の行財政改革--の3つの要素で構成されている。昨年度末で終了した財政健全化のための計画「行財政構造改革プラン」の趣旨を継承し、歳出適正化の姿勢を維持しつつ、市の発展につながる施策展開を示している。

 「大都市経営」の項目には、「特別市」制度の早期法制化に向けた取り組みが盛り込まれた。「特別市」とは大都市制度の一形態で、都道府県には包含されない一層制の地方公共団体のこと。市域内の地方事務すべてを市が担い、県との二重行政などを解消できるとされている。

 相模原市はこれまで、全国に20市ある政令指定都市の市長で構成される「指定都市市長会」の一員として国への提言活動を行うなど、実現に向けた取り組みを展開してきた。

 一方で神奈川県が「住民目線から見て法制度化することは妥当でない」とする見解を公表しており、事態は膠着状態にある。

 市は同戦略の中で、現状は「本市の実情に応じた事務・権限とそれに見合う税財源の移譲などに課題がある」としている。国などへの提言活動を継続し、大学生向けの講義など市民に対する機運醸成の取り組みを行うことを定めている。

国外企業を誘致

 同戦略は、国内の企業だけでなく国外の企業や国の機関などの誘致を推進することを明記した点にも特徴がある。産業用地の創出など環境整備を進め、強固な産業基盤の形成を図る。取り組み内容と指標を具体的に定めており、相模原市への移転・立地を働きかける取り組みとして、環境経済局による企業訪問・面談を昨年度の12回から27年度には倍の年間24回に増やすことをめざすとしている。

 市は8月策定をめざし、7月14日(月)までパブリックコメントによる市民の意見募集を実施している。

(左から)締結式に出席したロボット職員「ななまる」、藤本会長、大谷社長、奈良副市長

相模原市 庁舎でロボット実証実験 戸田建設、協議会と協定

 市役所を「ロボットフレンドリー」な環境に――。相模原市は6月10日、総合建設会社・戸田建設株式会社(東京都)および「さがみはらロボットビジネス協議会」と3者協定を締結した。「ロボットのまち さがみはら」実現へ向け、3者は市役所本庁舎でロボットとエレベーターの連携運用に関する実証実験を行う。

 「ロボットフレンドリーな環境」とは、ユーザー側の業務プロセスや施設環境をロボット導入しやすい環境へと変革することを指す。物価高騰や人材不足を解消する手段としてロボットの活用を推進するため、経産省が提唱している。

 国が指定する「さがみロボット産業特区」の対象地域である相模原市は、2015年に「さがみはらロボット導入支援センター」を開設。企業への支援や人材育成を進めることでロボット産業の活性化と市民の暮らし向上をめざしている。

 今回予定されている実証事業は、市役所本庁舎でエレベーターとロボットのシステムを連携させ、フロア間を移動させるというもの。市内のロボット開発企業で構成される「さがみはらロボットビジネス協議会」がロボットの開発や製作を担う。エレベーターとの連携や改修などは戸田建設株式会社が行い、3者で連携して「ロボットフレンドリーな環境」の構築をめざす。

 締結式に出席した奈良浩之副市長は「人口が減少し働き手が少なくなる中、ロボットの役割は大きい。実証実験によってロボットと市民生活の結びつきを広め、ロボットと共存する環境を作っていきたい」と話した。

「先進事例に」

 同協議会の藤本恵介会長((株)F―Design代表取締役)は「市民と職員が行き交う公共空間で、ロボットフレンドリーな環境・仕組みそのものを設計していくという点で先進的な取り組みになる。地元企業の技術を活用し、官民連携で先進事例となるよう進めていきたい」と話した。プロジェクトには同協議会から6社が参加する。

 戸田建設株式会社は、ロボットとヒトの最適な共生空間を創造する「ロボットフレンドリービルディングデザイン」というビジョンを掲げ、実証実験やコンサルティングを手がけている。大谷清介代表取締役社長は「これまでに培った知見をすべて投入して、相模原市の目指す『ロボットのまち さがみはら』の実現へ一緒に歩んでいきたい」と話した。

東京地方税理士会相模原支部の支部長に就任した 東元 勇樹さん 町田市在住 51歳

信頼第一、日々研鑽

 ○…相模原に拠点を置く税理士約300人からなる組織。「唯一の税の専門家。我々にしかできないことがある」。確定申告や税に関する無料相談、子どもたちへ向けた租税教室、相続税セミナーなど、地域に根差した活動を続けてきた組織は、昨年創立50周年を迎えた。「『信頼と貢献』『融和と団結』の活動指針を受け継ぎ、先輩方が築いてきた地域との信頼関係を継承していきたい」。思いを繋いでいく決意は固い。

 ○…高校卒業後、10年以上民間企業で経理を務めた。税理士の義父からの勧めが一つのきっかけとなり、20代後半で転身を決断。「人生で一番勉強しましたね」。6年間かかり合格を手にした。顧客の多くは中小企業。資金繰りや銀行との折衝など、会社員時代に現場で経験したことが税理士業務にも生きている。「会計業務や税務に関することに限らず、何かと頼りにしていただくことが多い。やりがいのある仕事です」。現在は事務所の代表社員として基盤を維持しながら、後進の育成も見据えている。

 ○…大阪生まれの「阪神ファン」。横浜で育ち、結婚を機に相模原へ移住した今も、家族や友人たちとスタジアムに足を運ぶ。「月に一回は確実に行きますね、節目には甲子園も行きます」。野球の話になると、真剣な表情がふっと和らぐ。

 ○…業界として、デジタル化への対応は喫緊の課題。会務の効率化や支部会員への支援を進めるため、今年度は「デジタル化推進部」を支部内に新設した。インボイス制度や電子帳簿保存法の改正など、税を取り巻く状況は毎年のように変わる。常に信頼される「一番相談しやすい相手」として顧客や納税者に正しい情報を伝える責任を果たすため、日々の研鑽の積み重ねを心に誓う。

参加無料 相模原市が「長崎オンラインツアー」の参加者募集中  7月12日開催、オンラインで被爆地の若者と交流

 戦後80年の節目に相模原市が「2025市民平和のつどい」と題し、平和の尊さを次世代へ継承するための様々な催しを開催する。その一つとして、被爆地・長崎とオンラインで繋ぐ「長崎オンラインツアー」が実施される。

長崎の若者がオンラインで講演

 このツアーは7月12日(土)午前10時30分から正午までの開催。長崎で修学旅行生の「平和公園周辺のツアー」をガイドしている若者の団体「ピースバディ」による講演が行われるほか、長崎の平和公園や爆心地公園がライブ中継される。

 市国際課の担当者によると、コロナ禍以前は少人数での現地体験と報告を行っていたが、オンラインで実施することで、より多くの参加者が自宅から手軽に被爆地の状況や現地の生の声に触れることができるため、オンラインの導入を企画したという。

幅広い世代の参加に期待

 相模原市では2021年から24年までの4年間に6回、広島でのオンラインツアーを実施してきたが、平和のつどい実行委員会から別の都市の話も聞きたいという要望があったことや、相模原市が加盟している日本非核宣言自治体協議会、広島のピースバディからの紹介があり、今年は長崎での実施が決定したという。長崎のピースバディとの交流は今回が初。

 同課担当者は児童生徒だけでなく、「子どもたちに平和を教えている学校の先生方や高校生、大学生など、幅広い年齢層の参加を期待している」と話す。現地の若い世代の活動の話を聞くことで、被爆地の若者が持つ価値観を知ることができると期待している。

オンライン参加か会場参加を選んで申込み

 参加費は無料。対象は小学生以上で、市内在住・在学者が優先。自宅からのオンライン参加(Zoom(R)利用)と、ソレイユさがみセミナールーム2(緑区橋本6-2-1 イオン橋本6階 シティ・プラザはしもと内)での会場参加の2つの方法がある。

 定員はオンライン参加が80人、会場参加が50人。申込みは7月9日(水)まで、専用フォーム(下記にリンクあり)または二次元コード(下記に市のホームページのリンクあり)から申し込む。

 詳しくは市国際課【電話】042-707-1569。

氷川神社で昨年咲いたミシマサイコ

絶滅危惧種 ミシマサイコを知る 7月5日 氷川神社で講座

 かつて相模野台地一面に咲いていた「ミシマサイコ」の歴史や育て方を学べる講座が7月5日(土)、氷川神社(清新)で開催される。午後1時から3時まで。参加費500円(ミシマサイコの苗または種と資料の代金として)。

 ミシマサイコとは夏場に小さな黄色い花を咲かせるセリ科の一種。漢方薬として使用されることでも知られている。

 相模原市が位置する相模野台地には「柴胡が原」と称されるほど群生していたこともあり、開拓者の貴重な収入源になっていたと伝えられている。現在は絶滅危惧種に指定されており、群生した様子を記憶する人は少ない。

 今回の講座は「相模原柴胡の会」が主催し、「ミシマサイコへの恩返しとして後世へ伝えたい」との思いから氷川神社が共催する。同会の福田智行会長は「相模原市民の歌にも歌われているミシマサイコを家庭で育てみませんか」と話す。

 定員は先着20人。申し込み・問い合わせは福田会長【携帯電話】090・1426・8989へ。

食材を受け取る大学生ら

相模原市 食材配布で大学生を応援 物価高騰で需要続く

 相模原市は市内在住または在学の大学生、専門学生を支援しようと6月21日、青少年学習センター(矢部新町)で食材配布を行った。配布開始前から多くの学生が列をなし、野菜やパンなど必要な食材を持ち帰った。

 この事業は、新型コロナウイルス感染症の影響によるアルバイト先の休業などを受けて経済的に困窮していた大学生らを支援するため、2020年5月に始まった。昨今の物価高騰などの影響で、現在も継続して行われている。学生からの要望も多く、昨年は平均88人が利用したという。この日は85人の学生が訪れた。

 食材は(公社)フードバンクかながわやJA相模原市などが提供している。事業を運営する市こども・若者応援課の森隆穂さんは「企業も事業に理解をしてくれて、継続して長期にわたって食材提供をしてくれている」と話す。

 市内在住で法政大学に通う東琴乃さんは「今回初めて来た。野菜など普段は高くて買うのをためらってしまうのですごくありがたい。次回もまた来たい」と話した。桜美林大学に通うリュウさんは中国からの留学生で、5回ほど利用しているという。「料理をあまりしないのでレトルトなどをもらえるのは助かる」と話した。

 年内の開催日は9月20日、10月18日、11月15日、12月20日でいずれも土曜日。午前10時から正午まで。学生証とエコバッグを持参。問い合わせは同課【電話】042・751・0091へ。

デフサッカー 28日 体験交流会

 「聞こえる人も聞こえない人も、音のないサッカーを楽しもう」。11月に東京で開催されるデフリンピックに合わせ、デフサッカーの体験交流会が6月28日(土)に相模原スポーツ・レクリエーションパークで開かれる。参加無料。対象は小学生以上。サッカー初心者歓迎。相模原青年会議所主催。午後4時〜5時30分。要事前申し込み(当日参加も可)。荒天中止。

恒例のフリマ開催 29日、メイプルホールで

 メイプルホール(千代田2の2の15)が6月29日(日)、フリーマーケットを開催する。午前10時から午後3時まで。1990年の創業当初から30年以上続く催しで、地域住民の交流の場として人気を集めている。

 同ホールは現在、フリーマーケットへの出店者を募集中。メール(maple.sagamihara@gmail.com)またはFAX(042・751・5041)から申し込むことができる。問い合わせは同ホール【電話】042・751・5011へ。

試合後の相模原高校(左)と法政高校(右)、相模原高校応援団(後方)の記念写真

県立相模原高校野球部 遺志を引き継ぐ乱打戦に 名将・佐相前監督を追悼

 県立相模原高校野球部が6月14日、今年1月に亡くなった佐相眞澄前監督の追悼試合を兼ねた3年生引退試合をサーティーフォー相模原球場で行った。

 「打倒・私学」「甲子園一勝」を旗印に、「打ち勝つ野球」を目指し同部を指導した佐相さん。強豪私学がひしめく激戦区・神奈川で「公立校の雄『県相』」を長年率い、2019年の夏の大会では横浜高校を破り4強に導いた。昨年夏の大会はベンチで指揮を執ったがその後、体調が悪化。今年1月下旬に亡くなった。66歳だった。

 追悼試合は、同部の吉井大樹監督の発案により実現した。佐相さんの息子・佐相健斗さんが監督を務める法政高校(東京)を招いたこの日、スタンドには保護者やOB、吹奏楽部、応援団が集まり公式戦さながらに試合を盛り上げた。

 試合前には佐相さんを偲び両チームが黙とう。雨が強く降る中、卓越した打撃理論で「打のチーム」を作り上げてきた佐相さんの思いを具現化するかのように、乱打戦に。県相は12得点したが、これに応じた法政高校が1点差で制した。

 同部の高田信ノ助キャプテンは「3年間とも戦ってきたメンバー全員で試合ができて良かった。佐相さんが見ていたら『こんなもんじゃないだろう』と言われそう」と話した。吉井新監督は「昨年12月まで前監督の下でプレーしていた3年生の思い出と感謝の場となれば」と胸の内を話した。

 父親の追悼試合で相手チームを指揮した法政高校の佐相健斗監督は「父は『束になって戦う、人を感動させるような試合をする』と常々言っていた。今日の試合でその団結力を強く感じ、夏の大会前に見れて良かった」と振り返った。試合後には佐相健斗監督から相模原高校にかかわる人に向けて改めて感謝が伝えられた。

知らない者同士だが盛んに会話を交わしながらラウンドを楽しんだ

上溝地区老人クラブ 単会枠超え交流 会員減の中 活性化模索

 老人クラブの会員が減少の一途をたどる中、上溝地区老人クラブ連合会(新田恭一郎会長)が、活動を活性化させようと、単会の枠組みを超えた交流活動に力を注いでいる。

 連合会には地域ごとに活動する9のクラブが参加している。2007年に1033人だった会員数は減少を続け、今年6月11日時点の会員数は468人。ピーク時からの落ち込みは顕著だが、活動を盛り上げようとクラブ同士が連携する取り組みを進めている。これまでにも合同カラオケ大会などを催し、クラブの垣根を超えた交流を図ってきた。

 6月14日には上溝小学校でグラウンドゴルフ大会を開催。参加した75歳以上の住民57人は他クラブの人とグループを組んでラウンドした。自身も参加した新田会長は「みんな同じ上溝の人。知らない人との交流から学ぶことも沢山ある」と話す。クラブの活動に興味がある人は新田会長【電話】042・733・4417へ。
挨拶する前山会長

課題明白「成果に繋げる」 市商連総会で前山会長

 相模原市商店連合会(前山善憲会長)の第5回通常総会が6月16日、中央区相模原のア・ドマニーを会場に開かれた。

 公益社団法人商連かながわの副会長も務める前山会長は会員らを前に、「商店会の高齢化、後継者不足は相模原においても大きな課題。(各商店会が維持管理している)街路灯の老朽化も顕著」などと商店会を取り巻く環境を示したうえで「地域の力を成果につなげていく取り組みを進めていきたい」などと話した。

 この日の総会では2024年度の事業や収支、25年度の事業計画が承認された。高齢者でも参加しやすいグリーンスローモビリティを導入した商店街合同スタンプラリーの実施や、各商店街イベントへの支援など新年度事業計画も示された。

<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)
選手宣誓を引き当てた田中さん

高校野球 夏の大会 組み合わせ決まる 172チーム出場 7月7日に開会式

 「第107回全国高等学校野球選手権神奈川大会」の組み合わせ抽選会が6月14日、関東学院大学関内キャンパス(横浜市)で開かれた。開会式は7月7日(月)の午後4時から横浜スタジアムで実施され、1回戦は9日(水)から行われる。県内12会場で熱戦が繰り広げられ、決勝戦は7月27日(日)に同スタジアムで予定されている。

 県内188校から、今年は連合6チームを含めて172チームが出場。中央区内からは6校が単独チームで出場する。

中央区対決も

 区内勢の先陣を切るのは相模原弥栄高校。10日(木)にいせはらサンシャイン・スタジアムの第1試合で横浜平沼高校と対戦する。同日には地元サーティーフォー相模原球場の第2試合で区内勢同士が激突。上溝高校と相模原高校が初戦で相まみえる。

 11日(金)には中栄信金スタジアム秦野で相模田名高校が初戦。第1試合で上鶴間高校と対戦する。

 13日(日)には残る2校が登場。麻布大学附属高校は2回戦からの出場。バッティングパレス相石スタジアムひらつかの第2試合で、10日の中央区対決、上溝高校対相模原高校の勝者と対戦する。今年、創立50周年を迎えた上溝南高校も2回戦からの登場。大和高校と大和スタジアムの第2試合で初戦を迎える。

選手宣誓は慶應の主将

 希望した107人の中から抽選で決めた選手宣誓は、慶應義塾高校(横浜市)が引き当てた。主将の代理でくじを引いた主務の田中良汰さん(3年)は「まさか当たるとは思わず、すごくうれしかった。(主将には)最後の大会にかける想いを全球児を代表して横浜スタジアムに轟かせてほしい」と話した。

 相模原勢では東海大相模高校が第1シードで出場。12日(土)のサーティーフォー保土ヶ谷球場第1試合で横須賀工業対鶴見総合の勝者と初戦を戦う。

中央大学経済学部阿部正浩教授

高齢期の働き方、過ごし方 29日 市民会館で講演会

来場無料

 中央大学学員会相模原白門会が6月29日(日)、講演会『高齢期の働き方、過ごし方』を相模原市民会館で開催する。参加無料。先着100人。午後2時15分〜3時45分。

 特別講師は厚生労働省労働政策審議会委員を務める同大学経済学部阿部正浩教授。今年で団塊世代が75歳以上となり、2030年には人口の3分の1が65歳以上になるとされていることを踏まえ「高齢者が活躍する社会」や「高齢期に活躍する人」について考える。詳細は同会HPから。(問)同会篠宮さん【携帯電話】090・9643・5702

昨年の表彰式の様子

参加企業・団体を募集 SDGsアワード

 相模原市内の企業・団体によるSDGsに関する優れた取り組みを表彰する「さがみはらSDGsアワード」が今年も開催される。主催する同アワード実行委員会は現在、参加企業・団体を募集している。

 SDGsの普及・啓発や推進を目的に、相模原青年会議所、津久井青年会議所、相模原市の共催で毎年実施しているもので、今年で5回目。昨年は、地域の伝統工芸である津久井の組みひもを生産している株式会社イノウエ(緑区鳥屋)が最高位の相模原市長賞を受賞した。廃棄される組みひもを地域の高齢者や体の不自由な人の手で商品化する取り組みが評価された。

 応募は市のSDGs特設サイト「SDGs one by one」から応募用紙をダウンロードし、同実行委員会事務局(市みんなのSDGs推進課内)へメールで提出する。対象は市内でSDGsの理念に沿った活動を行っている企業、学校、NPO、自治会、サークルなどの団体。法人格の有無は問わない。応募締め切りは9月5日(金)。

 表彰式は10月27日(月)に開催される予定。問い合わせは同課【電話】042・769・9224へ。

サポーターの声援を背に今シーズンも激しい戦いを続けている

JリーグSC相模原 相模原市民1千人招待 ホームタウンデー 7月12日

 サッカーJ3・SC相模原は、7月12日(土)に相模原ギオンスタジアム(ギオンス/南区下溝)で行われる福島ユナイテッドFC戦を「相模原市ホームタウンデー」として開催する。ホームタウンデーでは、協賛企業が市内在住・在勤・在学の1千人をバックスタンドB自由席に無料招待(抽選)。今年は市内に8店舗を展開し、同クラブのパートナー企業の一つでもある神奈川トヨタ自動車(株)(トヨタモビリティ神奈川)が協賛する。申し込みはクラブの専用フォームから。7月2日(水)締切。

 「J2昇格」を目標にシーズンインしたSC相模原は6月22日現在、3勝8分6敗で18位。選手を積極的に補強して開幕を迎えたが序盤から波に乗れず、シーズン中盤を迎えている。

 ホームタウンデー当日は後半戦のギオンス初戦。対戦相手に福島ユナイテッドFCを迎える。上位進出を虎視眈々と狙っているチームだ。

神奈川トヨタがチケット協賛

 無料招待する1千人分のチケットは、市内で8店舗を展開している自動車ディーラー・神奈川トヨタ自動車(株)(トヨタモビリティ神奈川)が協賛する。5月22日に市役所で行われた招待券の贈呈式で同社の安藤栄一代表取締役社長は「地元愛溢れる市民と勝利を分かち合いたい」と話した。

過去2年 逆転勝ち

 過去2年のホームタウンデーの試合では、スタンドからの声援を受け劣勢の相模原が逆転。白星を手にしている。

試合開始前から多くの人でにぎわった相模原ギオンスタジアム

エナジーフェス6101人来場 「地域のため」地元企業が盛り上げ

 SC相模原による年に一度のお祭り「サガミスタエナジーフェス(エナフェス)」が今年も6月14日に開催された。天気はあいにくの雨だったが、会場の相模原ギオンスタジアムには6101人が来場。多種多様な出店ブースに親子連れが行列を作り、地元団体のよさこいが彩りを添えた。天候により恒例の花火は延期となったが、来場者たちは思い思いに特別な週末を過ごしていた。

 イベントを支えたのは、「地域を盛り上げたい」という思いでさまざまなブースを出店した地元の企業。その内容の一部を紹介する。「エナフェス」の冠スポンサー、(株)ギオン(南橋本)による恒例の縁日は今年も大賑わい=写真【1】。輪投げや射的でお祭り気分を盛り上げた。

 光学ガラスメーカーの(株)オハラ(小山)は、光学ガラスの仕組みを学ぶことができる万華鏡作りを実施=写真【2】。参加した子どもたちは、出来上がった作品を覗き込み「きれい!」と歓声を上げていた。

 雨の中でも健気に笑顔を振りまき、子どもたちに大人気だったのは朝日建設(株)(淵野辺)のマスコット「やるぞうくん」=写真【3】。同社が用意したガラポンくじは、人気のため開場後早々に終了してしまったという。

 社業を生かしゴミの投げ入れ体験を実施したのは、廃棄物収集運搬業・(株)清和サービス(宮下)。普段は近づくことができないパッカー車が子どもたちの目を引いていた=写真【4】。

 南区大野台に工場を構える鋼構造物工事業の池田鉄工(株)は昨年に続き、決まった重さになるように鋼材を組み合わせる「鉄の重さ当て」を実施した=写真【5】。小さな鋼材に描かれたイラストは社員たちの力作。

 試合は引き分けたが、わがまちのクラブのため、地域の子どもたちのために準備を進めた人々の「エナジー」でファン・サポーターの笑顔が輝く一日となった。

「スマホやさん」でアプリを選ぶ子ども

和泉短大 子どもとお店ごっこ 保育原理の授業の一環で

 保育者を養成している和泉短期大学(青葉)が6月12日、地域の子どもたち向けに「おみせやさんごっこ」を開催した。授業の一環で行われているもので、学生たちは子どもの目線で工夫を凝らし、多彩な店を並べた。

 「スマホやさん」を出店した熊澤睦空さん(1年)は、「子どもでも最近使っているので興味があると思った。ブルーライトは悪影響なのでおもちゃに。1、2歳の子にはハマらず、対象年齢が勉強になった」と振り返った。

 子どもたちはおもちゃのお金で買い物を楽しみ、中には総額5千円使った子どももいた。市内在住の5歳児の保護者は「全部の店を回った。お金の勉強にもなった」と感想を話した。

子育て応援・働き方改革宣言に署名する市長と商議所会頭ら

相模原市×市内経済団体 働き方改革宣言に署名 子育て応援機運醸成への第一歩

 市内企業の子育て支援・働き方改革を推進し、仕事と子育ての両立を支援することなどを目的に、相模原市と市内の経済団体(相模原商工会議所、城山商工会、津久井商工会、相模湖商工会、藤野商工会)が6月17日、「子育て応援・働き方改革宣言」に署名した。今後、仕事と子育ての両立を図ることができるよう、必要な労働環境の整備を進める。

 市は「子育てするなら相模原」をスローガンに掲げ、子育て支援施策に力点を置いた取り組みを展開している。4月1日には子育て世代が安心して子どもを産み育てられる社会の実現を目的に「子育て応援条例」を施行した。条例制定の背景には、経済的な不安定さ、仕事と子育ての両立の難しさなど、子育てを取り巻く環境が厳しさを増していることなどがある。

「理念条例ではない」

 共同宣言はこの条例施行を受けたもの。組織のトップが先頭に立ち、市内企業が子育てを応援する機運を高める狙いがある。相模原商工会議所の杉岡芳樹会頭は「素晴らしい条例」と条例施行を評価したうえで、「市内の99%以上が中小企業。育休、産休の環境づくりの厳しさを感じる。企業への支援もさらに考えてもらいたい」と産業界の立場から要望した。一方、本村賢太郎市長は「実情を知って誰かがではなく、私たちがやっていく。もっと尖った施策を展開していきたい。子育て応援条例は『理念条例』ではない」などと話した。

 この日は従業員の仕事と子育ての両立を支援する取り組みを行っている企業に厚生労働大臣から与えられる「くるみん認定」の促進を含む就労環境改善に向け、神奈川労働局と市が「雇用対策協定」を締結した。

左から時田さん、加藤さん、佐藤さん

地元クラブ応援連載 私とSC相模原【6】 (株)スワデンタル

 選手のマウスガードを作っている(株)スワデンタルの歯科技工士、時田陸弥さん(時)、加藤巧巳さん(加)、佐藤瑠さん(佐)に話を聞いた。

-試合を見ていて

 加「昨年の開幕戦で2人同時に足を振ったゴールが印象に残っている。『キャプテン翼』のツインシュートみたいだった」

 佐「選手たちはゴール前のプレーが積極的。フィジカルが強く、自分もサッカーをやっていたのですごいと思う」

-今後に向けて

 加「お勧めの観戦方法は、サポーター席で声を出して応援すること。士気を上げるのが楽しいし、選手とも近い」

 時「チームにはとにかく点を取って、すごい試合、面白い試合を見せてほしい。現地でサポーターと一緒に応援する」

上達したい中学生集まれ 7月6日 ソフトテニス練習会

 室内コートのテニススクール「Dテニススクール相模原校(清新6の1の20―2階)」で7月6日(日)、中学生対象の練習会「ソフトテニス合同部活動」が開催される。午後6時30分〜8時。

参加無料

 インターハイ出場、中国地区大会優勝、全日本女子選抜大会出場の実績を持つコーチの指導を無料で受けることができる。対象は市内の中学1年生(同スクールを受講したことのない人)。定員20人。事前予約制。

 「中学からソフトテニスを始めた人、または始めようとしている中学生をサポートします」と担当者。詳細・申込は同校【電話】042・703・1747へ。

川柳募集

 タウンニュース相模原支社では毎月月末号に掲載される「タケシの万能川柳」の川柳を募集しています。投句いただいた作品は毎日新聞「仲畑流万能川柳」などでおなじみの水野タケシさんが選句します。応募方法は右記枠内に。
スタッフの土屋さん

「おひとりさま」の不安ワンストップで解決 サン・ライフの「ライフリリーフ」に脚光

 自分の葬儀や逝去後の諸手続きなど、単身高齢者の悩みは多い。そんな悩みをワンストップで解決するのが、シニアライフを総合支援する株式上場企業グループのサン・ライフの「ライフリリーフ」だ。

 ニーズに合った介護施設の紹介から万一病院に入院することになった際身元保証を行うほか、必要な書類も作成。「私にもしものことがあったら…」という将来の不安に対しては、元気なうちに自身の葬儀の形式や埋葬方法などを決めておくことも可能だ。そのほか携帯電話の解約やSNSアカウントの削除などプライバシーに関わる事務処理まで依頼できる。

 スタッフの土屋ユカイさんは「地域密着の安心感を大切に、高齢者の不安や悩みを一緒に解決します」と話す。

■問い合わせ/【フリーダイヤル】0120・99・1169「ライフリリーフ相談室」

カブトムシ捕まえた?

7月24日けんぶん講座参加者募集

 市立市民健康文化センター(南区麻溝台)で行われている、地元講師による文化講座。11回目となる7月24日(木)は子どもたちの夏休みにちなみ「カブトムシ」をテーマに行われる。

 講師は緑区在住で「昆虫文化を子供たちに伝える会」の代表を務める三宅潔さん(元埼玉大学大学院教授)=写真。当日はカブトムシの捕まえ方や育て方、昆虫を知ることの楽しさ、里山における生物の多様性についてなど、三宅さんがスライドを使いながらわかりやすく紹介する予定。

参加費500円・定員20人

 参加費は1人500円。未就学児は無料。定員20人(先着順)。申し込みは同施設【電話】042・747・3776へ。

参院選神奈川選挙区 16人が立候補の意向 アンケート ウェブで公開

 7月3日公示、20日投開票の参議院議員選挙(改選定数4)で、本紙調べで6月20日現在、神奈川県選挙区には16人が立候補の意向を表明している。現職2人に、新人は14人。現時点で激しい選挙戦になることが予想される。

 本紙では立候補予定者を対象に全14問の独自アンケートを実施。回答を当社政治情報サイト「政治の村」で公開している(二次元コードから)。

 県内の6月2日時点の選挙人名簿登録者数は769万7043人。22年の前回選挙は補欠1を含む定数5で行われ22人が立候補。投票率は54・51

%だった。

(6月20日起稿)

内海聡氏

参院選 無所属連合内海氏、出馬へ 50歳、医師で作家

 夏の参院選神奈川選挙区(改選定数4)に、政治団体「無所属連合」代表で、医師で作家の内海聡氏(50)が16日、出馬を表明した。

 内海氏は筑波大学医学専門学群卒業後、病院勤務を経て2013年に医院を開院。昨年、都知事選、衆院選(神奈川15区)に出馬し、落選。

 17日の会見で内海氏はワクチン・医療行政の見直しのほか「移民、外国人優遇、中小企業冷遇の反対」などを掲げた。

市内で6年ぶりに麻しん 全国でも発生報告が増加

 相模原市は6月12日、市内に住む20代女性が麻しん(はしか)と診断されたと発表した。市内での麻しんの発生は2019年に4件の報告があった以来で6年ぶり。

 当該患者は5月30日に職場で麻しん患者と接触。6月11日に発熱し市内の医療機関を受診。翌12日に麻しんと診断が確定した。予防接種歴はあり、海外渡航歴はない。

麻しんとは

 麻しんは、麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症。空気感染、飛沫感染、接触感染で人から人へ感染が伝播し、免疫を持たない人が感染するとほぼ100%発症する。

 感染から約10〜12日後に38℃前後の発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が現れる。少し体温が下がった後、再び39℃以上の高熱と発疹が出現。発疹出現後3〜4日間で解熱し症状が軽快するケースが典型的。

 厚生労働省の発表ではワクチン接種によって95%程度の人が免疫を獲得できるとされている。日本で主に接種されている麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)の定期接種(1歳、小学校入学前の2回)を済ませていない場合は接種を推奨している。

全国で昨年の3倍

 国立健康危機管理研究機構によると、全国で2025年は129件の麻しん発生が報告され、24年1年間の発生数45件の3倍に迫っている(6月1日時点での暫定値)。

 同課の担当者は「インバウンド客の増加が影響している可能性がある」と分析。「海外渡航後に麻しんを疑うような症状が出た場合は、受診時に渡航歴を医師に伝えてほしい」と話している。

佐久間吾一氏

参院選 日本改革党 佐久間氏を擁立 59歳、米軍人 叙勲剥奪訴える

 夏の参院選神奈川選挙区(改選定数4)に、政治団体「日本改革党」は会社員の佐久間吾一氏(59)の擁立を決めた。

 佐久間氏は川崎市幸区出身で中央大学卒。2015、19年には川崎市議選に立候補し落選した。

 6月12日の本紙の取材に、佐久間氏は「消費税廃止、新型コロナワクチン接種後の超過死亡の責任追及、日本本土空襲を指揮した米軍司令官カーチス・ルメイ氏の勲章剥奪を訴えたい」とした。

グループワークも実施(前回の様子)

タウンニュース社 企業理解深める仕事体験 8月下旬 横浜本社で

 (株)タウンニュース社(横浜市青葉区)は8月22日(金)、28日(木)、学生向けに「1day仕事体験」を開催する。会場は本社1階ホール(東急田園都市線・江田駅徒歩3分)。事前申込み制。

 企業研究にも役立つ、対面での1日プログラム。参加者は取材や記事執筆、広告企画の模擬体験を通じ、地域情報紙「タウンニュース」を製作する記者の仕事について、理解を深められる。業界・企業に関する紹介、社員との座談会やランチ会も予定。

 各日、午前10時〜午後5時(同内容)。申し込みは先着順で、「マイナビ2027」の当社ページより受付中。詳細はマイナビで「タウンニュース」と検索。

セミナー告知チラシ

相模原市で「ペーパー&プレティーチャーセミナー」受講者募集 8月2日、橋本公民館で開催

 相模原市教育委員会は、教員免許を持ちながら教職経験がない「ペーパーティーチャー」や、これから教員を目指す「プレティーチャー」を対象としたセミナーの受講者を募集している。昨今、顕在化している教職員不足を補う人材の発掘が目的。

 今回で4回目となるセミナーは8月2日(土)午後2時から3時30分まで、橋本公民館中会議室(緑区橋本6-2-1 イオン橋本店6階シティ・プラザはしもと)で開催される。

現役の声を聞く貴重な機会

 当日は動画視聴と、現場で活躍する教員らを交えたパネルディスカッションが行われる。パネリストは小学校勤務の非常勤講師と中学校勤務の常勤代替教諭(ともにペーパーティーチャーから勤務開始した人)、市内小学校の校長先生の3人。学校の1日の流れや現状、子どもたち・授業の様子、保護者との関わりといった、実際の教職現場に関する貴重な話が聞ける。

 終了後には具体的な疑問を解消できる個別相談会、常勤代替教諭(臨時的任用職員)、会計年度短時間勤務職員(非常勤講師)の登録会も実施される。

 以前のセミナー参加者からは「現場の声が聞けて安心した」「相模原市で教員をやってみたいと感じた」といった感想があった。

 定員30人で先着順。参加費無料。申し込みは専用フォーム(下記にリンクあり)から。締め切りは8月1日(金)正午まで。

 問い合わせは市教育委員会教職員課【電話】042-707-7438。

「ナガサキ」より『 谷口稜曄』 2008年

戦後80年 心に刻む「沈黙の伝言」 江成常夫写真展、相模原市民ギャラリーで 8月2日〜24日、9日にギャラリートークも

 戦後80年の節目に合わせ、相模原市民ギャラリー(中央区相模原1-1-3 セレオ相模原4階)で8月2日(土)から8月24日(日)、「戦後80年 江成常夫写真展 沈黙の伝言」が開催される。主催は相模原市(同ギャラリー)。

 毎年、同ギャラリーでは自主企画展を開催しており、担当者は「戦後80年のこのタイミングで実現したかった」と江成氏に交渉し開催に漕ぎつけたという。

国際的に評価される相模原の作家

 江成氏は1936年相模原市生まれの写真家で、半世紀以上にわたり「負の昭和」をテーマに制作を続けてきた。その活動は戦火で失われた声なき声を代弁し、現代にその災禍を伝えるものであり、木村伊兵衛賞や土門拳賞などを受賞。

 近年では複数の作品が米国のテキサス大学付属「ドルフ・ブリスコー米国史センター」に収蔵されるなど、国際的にも注目されている。

沖縄と広島・長崎、戦争の傷跡

 本展では、「もの言わぬ語り部」として戦争の惨劇を伝える沖縄のガマ(自然洞窟)とそこに残された遺品の写真、そして広島・長崎の被爆者たちのポートレートを中心に展示する。主催者は「戦後80年の今、本展が平和を祈念する機会となれば」としている。

 会期中の8月9日(土)午後2時から午後3時には江成氏が作品を語るギャラリー・トーク、8月24日(日)午前10時30分から正午には東京藝術大学名誉教授の伊藤俊治氏との「フォトシティさがみはら25周年記念対談」も開催される。

 開館時間は午前10時から午後6時まで (最終入場午後5時50分まで)。水曜休館。観覧無料。問い合わせは同ギャラリー【電話】042-776-1262。

西村副社長(右から2番目)と社員たち

Sagamihara Business Frontier ワンストップで課題解決フォークリフトの相談屋 ピー・シー・エス(株) 中央区相模原

 「フォークリフトワンストップサービス」を掲げる「ピー・シー・エス株式会社」(中央区相模原)は、相模原市を拠点に日本の産業を持ち上げるリーディングカンパニー。2300台のフォークリフトを保有し、レンタルを主軸に修理や法定点検、買取販売、自動化システムの提案など、製造以外のほぼ全てを手がけている。

 建築現場へのフォークリフトのレンタルから始まった同社は、何より「相談」を得意とする。6月には生協の宅配事業を行う「パルシステム東京」の依頼を受け、これまで重労働だった商品の積み込みを効率的かつ安全にする特別仕様電動リフトの開発に協力した。副社長の西村靖一郎さんは「ものづくりをしていない会社だからこそ、正確さと速さにこだわり細かな相談にも対応している」と語る。

 2022年に物流施設デベロッパーの「GLPグループ」に加入。物流倉庫業界との連動によってサービスのさらなる強化を進めている。また、関東のみならず仙台や大阪、名古屋にも進出し、全国規模で顧客のニーズに応えることをめざす。

 社員全員で話し合い3年かけてまとめたという経営理念は「社員が夢を叶え幸せをつかむ会社」。東北放送で流れるオリジナルCMソングで社員が作詞作曲と歌唱を務めるなど、理念を実現しようと社員全員が積極的に力を尽くしている。