さがみはら中央区 社会
公開日:2025.06.26
市内で6年ぶりに麻しん
全国でも発生報告が増加
相模原市は6月12日、市内に住む20代女性が麻しん(はしか)と診断されたと発表した。市内での麻しんの発生は2019年に4件の報告があった以来で6年ぶり。
当該患者は5月30日に職場で麻しん患者と接触。6月11日に発熱し市内の医療機関を受診。翌12日に麻しんと診断が確定した。予防接種歴はあり、海外渡航歴はない。
麻しんとは
麻しんは、麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症。空気感染、飛沫感染、接触感染で人から人へ感染が伝播し、免疫を持たない人が感染するとほぼ100%発症する。
感染から約10〜12日後に38℃前後の発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が現れる。少し体温が下がった後、再び39℃以上の高熱と発疹が出現。発疹出現後3〜4日間で解熱し症状が軽快するケースが典型的。
厚生労働省の発表ではワクチン接種によって95%程度の人が免疫を獲得できるとされている。日本で主に接種されている麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)の定期接種(1歳、小学校入学前の2回)を済ませていない場合は接種を推奨している。
全国で昨年の3倍
国立健康危機管理研究機構によると、全国で2025年は129件の麻しん発生が報告され、24年1年間の発生数45件の3倍に迫っている(6月1日時点での暫定値)。
同課の担当者は「インバウンド客の増加が影響している可能性がある」と分析。「海外渡航後に麻しんを疑うような症状が出た場合は、受診時に渡航歴を医師に伝えてほしい」と話している。
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