藤沢版【8月1日(金)号】
幅80cm程度まで広がるニオウシメジを指さす松倉助教=7月24日撮影

日大生物資源科学部 国内最大級のキノコ発見 温暖化が影響、北上か

 国内最大級のキノコとされる「ニオウシメジ」が先月、日本大学生物資源科学部(亀井野)のキャンパス内で発見された。国内では九州や沖縄で多く見られるニオウシメジ。同大森林学科で、キノコなどの微生物の研究を行う松倉君予助教は「地球温暖化が起因しているのでは」と分析している。

 ニオウシメジは、国内でも最大級の子実体(一般的に食用とされる部分)を形成するキノコ。土中の温度が30度以上なければ成長しないため、熱帯を中心に分布しているが、近年は茨城など関東でも発生している。

 歯止めのきかない地球温暖化。藤沢市内でもその影響はさまざまで、米など作物の生産にも影響している。

 ニオウシメジとされるキノコが確認されたのは、同大内で落ち葉などを集めていた一角。大きさは最大株で幅80cm、高さ35cm。子実体のかさは最大26cmあり、「最初に発見された時、研究室から歓声が上がった。私も見たのは初」と松倉助教は喜びを露わにする。

 ニオウシメジは栄養豊富な土壌を好むため、「気温に加え、肥沃な土という条件が重なり、風に乗って分布した胞子が地中で菌糸(栄養を取る体の部分)を広げて発生したのでは」と松倉助教。子実体を確認したのは7月上旬だが、以前から土中で菌糸を広げていた可能性が高いという。

 発見されたキノコは現在、遺伝子分析が行われている。国内のニオウシメジや、原産であるインドのニオウシメジとDNAが一致するかなどの調査を実施。また、同大生物資源科学部の新たな名産品として栽培を視野に研究されるという。

食べられるが中毒の危険も

 食用キノコでもあるニオウシメジ。松倉助教も実際に食べ、「弾力があり、味もしっかりしていてバターにも合う。美味しかった」と話す。一方、過剰に摂取すると吐き気といった中毒症状を起こす「シアン」が、他のキノコよりも多く含んでおり、食べ過ぎには注意が必要だという。

完成した津波避難タワー

片瀬海岸3丁目 津波避難タワー完成 想定の最大級3・4mに対応

 藤沢市が建設を進めていた津波避難タワー(片瀬海岸3の9の7)が完成し、先月26日に開所式が行われた。同施設への避難対象となる西浜町内会の境川寄りの区域は海と川に挟まれ、津波時の被害が困難になるおそれがあり、早急な避難先の確保が求められていた。

 収容可能人数は971人で、対象地域の全住民700人以上の避難が可能。鉄骨造2階建て。高さは中間階が4・05mで、屋上が7・05m。神奈川県が作成した「津波浸水予測図」に基づく、地震津波の最大想定約3・4mに対応している。一時避難所として非常用発電機や照明、防災備蓄品が配備されている他、多機能トイレも設置。また、地上階から屋上階までつながる緩やかなスロープが取り付けられているため、車椅子利用者や高齢者も避難しやすくなっている。

未だ見ぬ災害対策

 建設計画が立ち上がったのは2013年。11年に起きた東日本大震災の被害を踏まえ立案された。

 西浜町内会会長の馬場英人さんは「地域の人が安心して避難できる場所が完成してくれてありがたい」と語った。また建設に携わった市防災政策課の担当者は「最大規模の津波も、いつ襲ってくるのかはわからない。いざという時に避難できるよう市民にはこのタワーを知っておいてほしい」と訴える。

 同施設は住宅街にあるため平時は閉じられているが、災害時は扉の一部を簡単に壊して避難することができる。今後は防災訓練も行われる予定。

 同30日の津波警報で実際に同施設が利用され、約150人が避難した。

3年に1度市民会館で公演する「市民シアター第九を唱う会」会長を務める 齋藤 夏紀さん 西俣野在住 63歳

第九の魅力を未来へ

 ○…市民会館休館前、最後の公演。「絶対に成功させたい」と話していた前会長が亡くなったのは今年4月。それまでは事務局長を務めていたが、後を引き継いだ。テノールの一員として参加しながら会の運営を担う中で、責任の重さを感じる日々。それでも胸中には「藤沢から第九の火を消さない」という強い思いがある。

 ○…胎内での酸素不足から、生まれた時から足が不自由だった。幼い頃から杖を使い、20歳から車椅子生活に。思うように動けない学生時代、心の支えになったのは音楽だった。中高では吹奏楽部でトロンボーンを演奏し、クラシック音楽を聴き始めた。「同じ曲でも演奏者によって違うことが新鮮だった」。高校の授業でドイツ語の歌のテストがあり、近所の合唱サークル会員に指導を受けた。好成績を収めたが「ドイツ語のハーモニーに魅せられ、合唱できたらどんなにすごいことだろうと思った」。歌への情熱が芽生えた。

 ○…卒業後は藤沢市役所で事務職として38年間勤めた。現在は精神障害者を支援するNPO法人で働く。若い頃から好きだった曲がベートーヴェンの「第九」。「耳が聞こえなくなる中で人類の平和を考え、作曲した彼の作品に感動した」。いつか歌いたいと考えていた時、同じ職場に勤めていた同会の会員に誘われ入会した。「最初はどこのパートをやるのかも分からない。ドイツ語も全く分からない」という状況。周りは経験者が多く、助言を貰い、動画を見て練習を重ねている。

 ○…「合唱は人間同士が心を通じ合わせ、ハーモニーを作る場」。それはNPO法人で現在携わるカウンセリングの仕事と通じるものがあると感じる。「心を通わせ、相手を大切にできる場を守っていきたい」

赤ちゃん人形のおむつ替えをする児童(大庭市民センター提供)

ナースの仕事 親子で体験 湘南看護でイベント

 湘南看護専門学校(今井れい子校長)で先月26日、親子で看護師の仕事を体験できるイベント「学ing(まなびんぐ)湘南看護」が行われた。主催は湘南大庭地区青少年育成協力会で、今年で7回目。同校の3年生約30人が講師として、親子に看護師の仕事をレクチャーした。

 当日は親子39人が参加。赤ちゃん人形の抱っこやおむつ替え、聴診器を使い友達や講師を務める学生の心音を聴いたほか、正しい手洗いのやり方を学んだりナース服を着てみたりなどの様々な看護にかかわる体験をした。子どもたちは興味津々の様子だった。

 参加した小学4年生の児童は「楽しかった」と笑顔を見せた。一緒に体験した母親は「将来の夢がまだないようだから、いろいろな体験をさせたかった。学びにつながったのではないか」と話した。

 同校の今井校長は「どんなきっかけで参加してくれても、この場を楽しんでくれればうれしい。看護師の仕事を通して命を大切にする気持ちや人を思う気持ちを知り、その子の価値観形成に良い影響を与えてくれれば」と思いを述べた。

遊行寺境内に設置されたやぐらを囲み、提灯の明かりに照らされながら踊る来場者

ちょちょんがちょん 遊行の盆、盛大に

 夏恒例の盆踊り大会「第18回 藤沢宿・遊行の盆」が先月26、27の両日、藤沢駅周辺と西富の遊行寺で開かれ、約3万6千人が来場した。藤沢商工会議所などでつくる実行委員会の主催。

 最終日には、荻野目洋子さんが同寺境内に登場。老若男女がヒット曲『ダンシング・ヒーロー』に合わせ、”ちょちょんがちょん”のリズムで手をたたいて踊った。アルゼンチンから観光で訪れた30代男性は「最高。ダンスで心が通じるのは万国共通」と話した。

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練習に励む合唱団

市民シアター第九を唱う会 市民会館で9月合唱 閉館前最後の公演

 市民シアター第九を唱う会(齋藤夏紀会長=人物風土記で紹介)が9月7日(日)「第13回市民シアター第九演奏会〜ありがとう藤沢市民会館〜」を市民会館大ホールで開催する。

 3年に1度同館で公演してきた同会による、閉館前最後の公演となる。会員たちは合唱するベートーヴェン『交響曲第九番』通称〈第九〉の練習を重ねており、7月に講師を務めた声楽家の大貫浩史さんは「一体感が出てきている。ここから仕上げていく」と話す。齋藤会長は「ぜひ多くの人に観に来ていただければ」と話す。

 午後1時半開場、2時開演。全席自由2千円(当日券あり)。チケットはチケットぴあなどでネット購入できる他、チケットワン藤沢名店ビル店や文華堂(湘南台)でも購入できる。

子どもは無料招待 市民会館で狂言会

 藤沢市民会館大ホールで11月3日(月)、「藤沢狂言会2025」公演が行われる。午後1時開演。

 当日は野村万作さん、野村萬斎さんらが出演し『蚊相撲』、『二人袴』の2演目が披露される。

 全席指定、3千円(2階席)から。同公演は文化庁の「こども無料招待」対象公演。舞台芸術の振興を目的に小学生1年生から18歳以下の子どもは無料(保護者は半額)で鑑賞できる。

 無料招待希望者は8月15日(金)までに抽選応募フォームから申し込む。

 詳細・応募は主催の(公財)藤沢市みらい創造財団のHPから。

藤沢法人会青年部会の部会長に就任した穴水大介さん

「楽しむ会」に 藤沢法人会青年部穴水新部会長に聞く

 藤沢、茅ヶ崎、寒川の2市1町、約3500社が加盟する公益社団法人藤沢法人会。その青年部会の部会長に先ごろ、不動産会社(株)神明商事(鵠沼神明)の専務取締役、穴水大介さん(49)が就任した。任期は2年。113人の会員を擁する部会を「明るくフラットな関係」といい、「楽しむ会」を目指す。

 法人会は税務に関する民間団体の一つ。青年部会では、子どもたちへの租税教室の他、健康経営や会員企業同士の交流の促進など多岐にわたる活動を展開している。

 物価高や円安が続く現代において、経営の舵取りに困難を極める人も多い。事業承継を円滑に進めようと、後継者育成セミナーや異業種間での情報交換などを通じ、会員企業が直面する課題解決をサポート。観光や商業、ものづくりなどあらゆる産業が集積する湘南地域の経済活性化に向け、行政との強固な連携も視野に入れる。

 「人が自然と集まり、互いに見習い、高め合えるような会にしたい」と穴水さん。海の家閉鎖後に海岸を清掃するCSR活動もその一環で、参加のハードルを低くする環境づくりにこだわる。人手不足が深刻化する中、会員の子どもが他の会員企業で働くなど、会員間の交流が新たな雇用も生み出している。「売上を追い求めるだけでなく、地域と共創しながら事業を創造したい」と理想の経営者像を描く。

 健康経営の取り組みとして、フットサル大会やウォーキングキャンペーンなど、自身が好きなスポーツを通じた交流企画も準備中だ。「停滞は衰退につながる。あれもダメ、これもダメではなく、寛容な雰囲気から人材のあらゆる可能性を生み出していきたい」。穴水さんの下、青年部会の新たな挑戦が始まる。

ボディーボードを使って波に乗る子ども

障害問わず海を満喫 片瀬西浜で夏の思い出

 ライフセービングスポーツの普及と青少年育成を図る大会「サーフヒーローズ・ジュニア・ユースシリーズ」が先月27日、片瀬海岸西浜のサーフィンスクールエリアで開かれた。関東各地の小中高生約180人が集い、技を競い合った。

 強風が吹いた当日、ライフセーバーとして活動、もしくは志している子どもがエントリー。ウェーディングレースやボートリレーなど水辺の人命救助で必要な技術の競技が男女別、年齢別で行われた。白熱した試合展開に浜辺で見守る観客から声援が送られ、満足のいかない結果に悔しくて泣く児童もいた。

 また、ハンディキャップのある人向けの催しもあった。ライフセーバーやプロサーファーらによるサポートの下、藤沢市内の特別支援学級に通う児童生徒がボディーボードで波乗りしたり、車いす利用者が浮き輪のついた水陸両用車いす「モビチェア」などを使って海に入ったりして、障害の有無に関係なく、参加者皆がマリンスポーツを堪能した。子どもたちと一緒に海で遊んだNPO法人西浜サーフライフセービングクラブの関口瑠唯さんは「海が初めての子もいた。夏休みの良い思い出になり、また来てくれたら」と話した。

二代歌川広重『東海道 藤沢』(同館提供)

藤澤浮世絵館企画展 参詣と観光の歴史訪ねる

 辻堂神台の藤澤浮世絵館で9月15日(月)まで企画展「浮世絵で訪ねる藤沢宿と江の島道 参詣と観光の歴史」が開催されている。

 東海道の宿場町であり、江の島などの旅の要所として栄えた藤沢の風景を、57点の浮世絵や古写真で辿る。

 江の島コーナーでは、歌川国芳が1840年代に江の島参詣の様子を描いた作品や、幕末に人気だった歌舞伎役者の参詣を描いた『江之嶌乃景』など、近世の人びとの信仰の対象だった同地を題材とした浮世絵が並ぶ。

 東海道五十三次コーナーでは、文政年間に作成された約6mにも及ぶ東海道のガイドブック『懐宝一覧 花の美や古路』や、歌川広重の『東海道五十三次』が展示。藤沢宿コーナーでは葛飾北斎の『藤沢 平塚へ三里半』や、18世紀に使用された『遊行伝馬手形』などを見ることができる。

 企画展コーナーでは浮世絵と共に明治・大正の土産品とされる江の島の写真を展示する。「浮世絵から写真への変遷と共に、江の島が参詣地から観光地へと変わる流れを感じていただければ」と同館学芸員は話す。

 入場無料。午前10時から午後7時まで。問い合わせは同館【電話】0466・33・0111。

 同館交流スペースでは7日(木)から11日(月)まで浮世絵を題材に木版画のすり体験が開催される。午後1時から5時の間に参加可。参加費無料。申込不要。

タオルの寄贈式。(左から)村岡ホームの安澤利明さん、富澤会長、湘南あおぞらの宗像喜孝さん

福祉施設にタオル100本 高谷町内会の盆踊りで回収

 高谷町内会(富澤善幸会長)は先月26、27の両日に高谷第2公園で開催した盆踊り大会で、地域住民から未使用のタオルを集めて福祉施設に寄贈する「タオル1本提供運動」を行った。

 ボランティア精神の輪を広げる手軽な社会貢献活動として、4回目の実施。今年は弥勒寺商店会(渡部昭会長)の協力も得て、2日間で100本ほどのタオルとトイレットペーパー12ロールが集まり、(社福)喜寿福祉会が運営する「特別養護老人ホーム村岡ホーム」(渡内)と(社福)藤沢育成会が運営する「湘南あおぞら」(弥勒寺)に半分ずつ手渡された。

 「この活動を理解し、協力した住民の温かな気持ちが施設の関係者に届けば」と富澤会長。新しいタオルは、福祉現場で利用者の身体を拭くなどして活用される。

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壁いっぱいに絵を描く子どもたち

藤沢南RC 海の家に子どもの絵

 子どもたちに夏の思い出を作ってもらおうと、藤沢南ロータリークラブ(芝直也会長)は先月28日、辻堂海水浴場にある海の家で自由に絵を描けるイベントを開催した。

 今回で4回目を数える毎年恒例のイベントで、当日は近隣の児童36人とその保護者が参加した。子どもたちは数人ずつの班に分かれてプラスチックや流木を拾うなど海岸の美化活動をした後、アクリルペンキを使い、海の家「辻堂ビーチハウス」の白い壁を果物や海の生き物、虹など思い思いの絵で彩っていった。子どもたちはその後、かき氷を食べたり、宝探しゲームをしたりして夏休みの一日を楽しんだ。

 参加した女子児童は「楽しかった。みんなそれぞれ自分の好きな絵を描けて良かった」と笑顔を見せた。

 子どもたちが描いた壁は海開きシーズン中、そのまま掲示される。

市内介護事業所など ウクライナの大臣ら訪問

 大庭団地で介護事業所の運営などを通じた地域づくりに取り組む(株)ぐるんとびーに、先月17日、ウクライナ社会政策省のオクサナ・ジョルノビチ大臣などの代表団が訪問した=写真。

 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が勃発し3年。同国では終戦後に障害を負った国民を支援するため、介護保険制度の樹立に取り組んでいる。代表団は1週間ほど日本に滞在し、公共機関や民間事業者を訪問。同社はJICA(国際協力機構)に紹介された。

 同社の菅原健介代表は日本の介護保険制度の課題も交えながら施設を紹介。ジョルノビチ大臣は「感動した。同様の施設をウクライナにもいつか作りたい」と話した。

ゴム動力飛行体を飛ばす中学生ら

ゴム動力飛行体大会 228人の思い夏の空に

 紙、割りばし、輪ゴム、プラスチック製のプロペラで構成される小さな飛行体──。その名も「ゴム動力飛行体」。その滞空時間を競い合う戦いが、市内の中学生たちによって先月23日、辻堂海浜公園で行われた。

 藤沢市中学校科学部顧問会の主催として、35回目。今回は228人の各校科学部員が参加した。3年生にとっては活動の集大成でもあり、重さや形などを工学的に研究した成果を発揮する。

 開催にあたり、地元で活動する「おもしろ科学たんけん工房」が指導や修復、講評などを行う。中学校への出前教室や部活動の指導を行う同団体。ゴム動力飛行体の魅力について同団体は「総合木工技術」と説明する。「青い空に向かって自分の思いや個性が詰まった飛行体を飛ばす。そういう経験がある子を一人でも増やしたい」。1分11秒滞空し総合優勝を果たした六会中は「主翼の位置を工夫した。みんなで力を合わせた結果だと思う」と語った。

藤沢東ロータリークラブ 会長 田中 繁さん

 創立50周年という大きな節目を迎える今年度、「明るく楽しいクラブ」をスローガンに掲げ、会員増強と地域に根差した奉仕活動に邁進する。継続事業である藤沢駅北口ロータリー花壇の整備活動や子ども食堂への支援の他、今期からは毎週の例会で交流を深め、活動の活性化を図っていく。会員数は過去最多記録に迫る勢いだ。

 創立50周年の記念事業としては藤沢駅北口交番の和式トイレを洋式へ改修する支援をした。「拳銃などを装備したままでは和式トイレは使いづらい」。警察官の労働環境改善という形で地域に貢献する。

 在籍32年、30周年の節目にも会長を務めた。クラブの活動の変化として「寄付だけでなく体を動かして活動するようになった」とし、「懇親会などで会員同士が楽しく交流し、活動を深めていきたい」と語った。

ポスターを持つ細沼代表(中央)と マイミライnextのメンバー4人

子どもが夏祭りを企画 2日 大庭市民センターで

 子どもたちが主体となり企画した子どもたちのための夏祭り「みんなのおおばミライまつり」が2日(土)、湘南大庭市民センター(大庭5406の1)と藤沢西高校で開催される。

 同地区の小学生から高校生が参加し、まちづくりに対してさまざまな議論や提案を行う団体「マイミライnext(細沼惠美子代表)」と「湘南大庭地区子どもサポート会議(同代表)」が中心となって企画した。

 当日は正午から同校有志による漫才や音楽ライブなどのステージイベントが行われる他、午後3時からは同センターで縁日(中学生以下のみ参加可)、手作りのプラネタリウムがお披露目。午後1時から2時30分まで30分ごとに、メタバース体験も(小・中学生/各回定員5人)。先着700人に消防局から手持ち花火が提供され、花火を楽しみながら正しい火の扱い方を学ぶ。

 今回祭りの本部役員を務める安部川真宏さん(滝の沢中学校1年)は「さまざまなアイデアを出し合って準備してきた。お祭りの空気感を味わってほしい」と呼びかけている。

Mr.Daiさん(提供)

ハマキョウレックス 葛原で納涼祭 抽選会や多彩なゲスト

 葛原の(株)ハマキョウレックス藤沢物流センターで8月8日(金)に「ハマキョウレックス納涼祭」を開催する。午後4時から。

 周辺地域への日頃の感謝を示す同社による恒例イベント。会場ではクレープ、りんご飴の他キッチンカーが多数出店する。また、フェイスペイントコーナーや段ボール迷路も楽しめる。

 ステージイベントではMr.Daiさんによるシャボン玉パフォーマンスや、お笑いコンビ・キャラメルマシーンによるサイエンスマジックショーが行われる。また6時から、ゲーム機、ノートパソコン、ディズニーペアチケットなどが当たる抽選会も行われる。

 来場は徒歩または公共交通機関(長後駅西口から「長坂上」行バスで「落合南」下車)で。(問)実行委員会【電話】0466・49・5610。

児童一人一人の疑問に身振り手振りを交え、丁寧に答えていく鈴木市長(右)

「聞いて、市長さん」 小学生7人が直接質問

 「ようこそ市長室へ!夏休み半日市政体験」と題した催しが先月26日、藤沢市役所で開かれ、市内に住む小学4〜6年生7人が参加した。藤沢地区郷土づくり推進会議ふじさわみらい部会主催。

 児童が10年後の市政を自ら考え、鈴木恒夫市長に直接提案、対話する企画。未来の担い手が主権者意識を育む「シチズンシップ教育」の実践的な試みとして行われた。

 議場や傍聴席を見学後、「市長は4年に1回の選挙で選ばれる藤沢市の代表。まちづくりで最も責任のある人」と学んだ児童たち。そこへ現れた鈴木恒夫市長に少し緊張した面持ちで「学校に田んぼがほしい」「ボール遊びできる公園がほしい」などの質問を投げかけた。「将来どんな藤沢市を目指していますか」の問いに鈴木市長は「皆が生きがいを持って暮らせる環境を整え、やりたいことが実現できるまちにしたい」と回答した。

 大道小5年の阪口蓮太朗さんは「市長と会えるなんて貴重。ちゃんと会話ができて良かった」と興奮気味に話した。

チラシを持つ卜部部長(左)と宇都宮教諭

藤沢翔陵高科学部 誰でも参加できる発表会 6日に初開催

 藤沢翔陵高校(善行)の科学部が8月6日(水)、研究の成果を誰でも発表できる場として「探究・研究発表会」を開催する。午前10時から午後1時。

 当日は同校科学部員の研究の他、同校理系クラスの生徒や近隣の藤嶺藤沢中・高、湘南台、湘洋、滝の沢中の生徒による研究の成果を、口頭やポスター、ワークショップの形式で発表する。誰でも発表を聞くことができ、同部顧問の宇都宮俊星教諭は「ぜひ、成果を一般の方にも見ていただければ」と参加を呼びかけている。

 会の企画から運営までを担う同校科学部は、現在部員数25人。その全員がそれぞれ、化学や生物学、食、地域貢献や経済学など多岐にわたる研究テーマを持って活動している。

 かねてより全国的な学会やコンクールなどでも研究発表・受賞の実績が多数ある同部だが、「社会ではまだ科学部が自分たちの実績を知ってもらう場はそう多くないのではないか」と宇都宮教諭。「発表は最初の一歩のハードルが高い。この会で、科学に興味のあるさまざまな人の経験となれば」と話す。

 発光細菌の研究を行う部長の卜部瑞生さん(3年)は、これまでも学会で受賞するなどの実績がある。「博物館や大学に訪問するなど研究を重ねてきた。発表は『学び合う場』。さまざまな人の意見を聞き落とし込み、クオリティーを上げたい」と意欲を示している。

 参加の際は同科学部公式ホームページより申し込み(当日も可)。

イベントイメージ

江の島の夜空に舞う伝説 19日にドローンショー

 片瀬西浜・鵠沼海水浴場で19日(火)、ドローンショーが行われる。

 テーマパークやイベント会場を中心に、光のアートで夜空を飾るドローンショー。当日は江の島に語り継がれる「龍神と女神」の神話をテーマに、500機が壮大なストーリーを描き出す。「音と光が一体となった映画のようなひと時をビーチから楽しめます」と主催する江の島海水浴場協同組合の担当者。

 開催時間は「マイアミビーチショー夏花火」打ち上げ前の午後7時30分から。荒天中止。問い合わせは同組合【電話】0466・22・8720。

藤沢ライオンズクラブ 会長 青木 明彦さん

 市内に5つあるライオンズクラブ(LC)のうち、最も長い歴史を持つのが藤沢LC。63代目の会長に就き、「長年働かせてもらった藤沢に恩返ししたい」と意気込む。

 児童相談所で過ごす子どもへの自転車の寄贈、ラグビー大会の開催協力、薬物乱用防止講座の実施、障害者への理髪奉仕、献血活動や能登半島の募金活動など事業内容は多岐にわたる。

 定年後、地域に貢献するためLCに入会。「実際に活動してみると、それほど敷居は高くなかった」。会員40人で知恵を絞り、社会課題を解決することは、生活の欠かせない一部となっている。

 「他LCとのタイアップを含め、新事業にも挑戦したい。例えば物価高に苦しむひとり親世帯へのフードバンク。支援を受けた子どもが大人になった時、また地域に恩返しするよう循環していけば」と展望を描く。

藤沢西ロータリークラブ 会長 駒井 洋之さん

 第61代会長に就いた。「エンジョイロータリー(みんなのためになるかどうか)」を今年度のテーマに掲げる。「楽しい場には人が集まる。人のために自分のために、心から楽しまないと」

 主な事業の柱は2本。飲食店利用客が300円のリボンを購入し店内に掲示、そのリボンを手に取った子どもが無料で食事できる「フードリボン」。貧困をなくすため協力店を増やす他、子ども食堂や行政とも連携しながら拡大を図る。また文化振興と社会奉仕の両面から地域や国際社会に貢献しようと、10月には「湘南国際音楽祭」の開催も計画中だ。

 大鋸の自動車販売店の3代目。7年前に父の友人の誘いで会員に。「これまで活動できたのも会員同士仲が良いから」とにこり。日本の伝統文化を重んじ、奉仕の理想を求める「和の精神」を胸に突き進んでいく。

藤沢ロータリークラブ 会長 鈴木 大次さん

 創立72年、市内に10あるロータリークラブ(RC)のうち、最も長い歴史を持つのが藤沢RCだ。今年度のテーマは「ひとり一人が主役になろう」。社会貢献のため地域を陰で支えるメンバー40人にスポットライトを当て、互いに刺激し合うことで、楽しんで活動することを目指す。

 「RCは奉仕団体ではなく、奉仕する人が集まっている団体。それぞれの仕事を通じ、やりたいことは全面的にクラブでバックアップする」。カンボジアの子どもへの歯科検診といった国際事業の他、ミニバスケットボール大会を主催するなど地元に目を向けた事業を展開している。

 普段の顔は白旗神社の宮司。「仕事が神への奉仕。見返りは求めない」と柔和に笑う。人とのつながりで、8年前にRCに入会した。「人間は一人では生きられない。皆と共生していきたい」

ロボリンクで未来を考える 大学生が持論展開

 ロボット企業交流拠点のロボリンク(藤沢)で17日、「第2回 学生未来プロジェクトプレゼンテーション大会」が行われた。大学生10人がそれぞれ20年後の未来の課題や、それに向けて自分が何をするべきかを企業に発表した。企画は明治大学理工学部電気電子生命学科専任講師の伊丹琢さん。学生と企業をつなぐことを目的に実施した。

 学生たちは、労働力不足やAIの台頭による大量解雇など未来で起こりうる課題に対して持論を展開。労働力不足について人型ロボットの導入を提案した同大4年生の宮本和樹さんは「前回参加した時よりも満足のいく発表ができたし、企業の方からも良い評価をいただけた」と手ごたえを感じた様子。参加企業は「学生の社会課題の認識と、それに対する考えを知ることができた。交流することもでき、双方にとって良いイベントだった」と話した。

 

湘南工科大学 夏季期間に図書館開放

 湘南工科大学(辻堂西海岸1の1の25)は8月1日(金)〜9月18日(木)、中高生と予備校生を対象に図書館を開放する。

 開館時間は午前9時〜午後4時30分。所蔵資料(図書・雑誌・視聴覚)の閲覧、複写はできるが貸出不可。来館時に在籍を証明できる生徒証などを持参する。土日祝は休館、その他の開館日は附属図書館ホームページのカレンダーから確認。問い合わせは同館【電話】0466・30・0280。

核兵器のない平和な世界を 原爆の日に企画展

 原爆投下の惨状を幅広い世代に伝えようと、藤沢市原爆被災者の会など9団体でつくる市民団体「ピースリレー・ふじさわ」は、広島・長崎の原爆の日に「街頭原爆展」を開く。8月6日(水)は藤沢駅北口サンパール広場(天候などにより南口2階デッキに変更する場合あり)で、9日(土)は辻堂駅北口デッキで、時間は両日午後4時から5時。

 被爆後の写真や絵などをパネルで展示する他、日本政府に核兵器禁止条約への参加・批准を求める署名活動や被爆に関するトークを行う。

 問い合わせは島田さん【携帯電話】090・9239・0864、または見城さん【携帯電話】0466・36・8916。

パレスチナの暮らし知って 8月3日に講演会

 講演会「パレスチナのちいさないとなみ」が8月3日(日)、エコストアパパラギ(鵠沼石上1の3の6)2階で開かれる。

 講師は同地区のオリーブオイルなどを輸入、販売する合同会社パレスチナ・オリーブ代表の皆川万葉さん。昨年12月から今年1月にかけて現地、主にヨルダン川西岸地区の生産者を訪ねた際に体験した占領下での暮らしなどについて講演する。

 時間は午後2時から4時。参加費は大学生以上1500円、小中高生1千円。参加費の一部は「パレスチナ子どものキャンペーン」へ寄付される。完全予約制。

 参加申し込み・問い合わせは同店【電話】0466・50・0117。

 

辻堂市民センター 貸室の愛称にサンキホーム

 藤沢市は24日、市民センター貸室の新たなパートナーと愛称が決定したと発表した。パートナーは辻堂元町に本社を構える建設会社のサンキホーム(株)で、愛称は辻堂市民センターの体育室が「サンキホーム体育室」、ホールが「サンキホームホール」となった。

 公共施設に企業名や商品名などを冠した愛称を付けるネーミングライツ(愛称命名権)。企業側の認知度向上や、自治体側が購入金額を他のまちづくり事業費としてに充てられるなどのメリットがあり、近年市内でも導入が進んでいる。

 今回決まったパートナー、愛称の実施期間は2028年3月31日まで。1年あたりの契約金額は体育館21万5600円、ホール21万5600円で、いずれも税込。購入金額は、地域特性を生かしながら市が実施する「まちづくり事業費」に充てられるという。

 市民自治推進課は「購入企業の地域づくりのパートナーとしての貢献が可視化されると共に、地域に浸透する取り組みを目指す」としている。

 

つぶらな瞳のミナミアメリカオットセイの赤ちゃん

新江ノ島水族館 2年連続で赤ちゃん誕生 ミナミアメリカオットセイ

 新江ノ島水族館で5日、ミナミアメリカオットセイの赤ちゃん(メス)が生まれた。同館では昨年6月に初めて同種の繁殖に成功しており、今回で2年連続の誕生となった。

 赤ちゃんの母親は「ライラ」で、父親は昨年同館で初めて誕生した「アトム」の父親でもある「ムサシ」。誕生時、赤ちゃんの体重は4・2キログラムだったが、飼育員が与える海獣用ミルクやライラの授乳により順調に成長しており、23日現在で5・86キログラムになった。

 最近ではプールで泳ぐ練習を始め、水中に顔をつけて泳げるようになったという。現在はライラとバックヤードで生活しており、25日から少しずつ観客の前に登場している。担当者は「ライラと赤ちゃんをどうぞ優しく見守って」と呼びかけている。

 問い合わせは同館【電話】0466・29・9960。

 

シナモロールのゲームを作ろう ロボテラスでプログラミング体験会

 身近なロボットやAI技術が体感できるロボテラス(辻堂神台2の2の1アイクロス湘南3階)で、大人気のサンリオキャラクター「シナモロール」のゲームが作れるプログラミング体験会が8月19日(火)に開かれる。

 対象は藤沢市在住、在学の小学1年から3年生とその保護者20組と、小学4年から中学生20人。抽選制。参加費は1000円。

 体験会では、小学校の授業でも使われているマウスでプログラミングができる「スクラッチ」を用いてゲームを作成する。

 申し込みは同施設ホームページなどで。締切は8月5日(火)。

 問い合わせは同施設【電話】0466・52・5622(祝日を除く水〜日曜日午前10時〜午後5時)