藤沢 トップニュース社会
公開日:2025.08.01
片瀬海岸3丁目
津波避難タワー完成
想定の最大級3・4mに対応
藤沢市が建設を進めていた津波避難タワー(片瀬海岸3の9の7)が完成し、先月26日に開所式が行われた。同施設への避難対象となる西浜町内会の境川寄りの区域は海と川に挟まれ、津波時の被害が困難になるおそれがあり、早急な避難先の確保が求められていた。
収容可能人数は971人で、対象地域の全住民700人以上の避難が可能。鉄骨造2階建て。高さは中間階が4・05mで、屋上が7・05m。神奈川県が作成した「津波浸水予測図」に基づく、地震津波の最大想定約3・4mに対応している。一時避難所として非常用発電機や照明、防災備蓄品が配備されている他、多機能トイレも設置。また、地上階から屋上階までつながる緩やかなスロープが取り付けられているため、車椅子利用者や高齢者も避難しやすくなっている。
未だ見ぬ災害対策
建設計画が立ち上がったのは2013年。11年に起きた東日本大震災の被害を踏まえ立案された。
西浜町内会会長の馬場英人さんは「地域の人が安心して避難できる場所が完成してくれてありがたい」と語った。また建設に携わった市防災政策課の担当者は「最大規模の津波も、いつ襲ってくるのかはわからない。いざという時に避難できるよう市民にはこのタワーを知っておいてほしい」と訴える。
同施設は住宅街にあるため平時は閉じられているが、災害時は扉の一部を簡単に壊して避難することができる。今後は防災訓練も行われる予定。
同30日の津波警報で実際に同施設が利用され、約150人が避難した。
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