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公開日:2025.08.01
日大生物資源科学部
国内最大級のキノコ発見
温暖化が影響、北上か
国内最大級のキノコとされる「ニオウシメジ」が先月、日本大学生物資源科学部(亀井野)のキャンパス内で発見された。国内では九州や沖縄で多く見られるニオウシメジ。同大森林学科で、キノコなどの微生物の研究を行う松倉君予助教は「地球温暖化が起因しているのでは」と分析している。
ニオウシメジは、国内でも最大級の子実体(一般的に食用とされる部分)を形成するキノコ。土中の温度が30度以上なければ成長しないため、熱帯を中心に分布しているが、近年は茨城など関東でも発生している。
歯止めのきかない地球温暖化。藤沢市内でもその影響はさまざまで、米など作物の生産にも影響している。
ニオウシメジとされるキノコが確認されたのは、同大内で落ち葉などを集めていた一角。大きさは最大株で幅80cm、高さ35cm。子実体のかさは最大26cmあり、「最初に発見された時、研究室から歓声が上がった。私も見たのは初」と松倉助教は喜びを露わにする。
ニオウシメジは栄養豊富な土壌を好むため、「気温に加え、肥沃な土という条件が重なり、風に乗って分布した胞子が地中で菌糸(栄養を取る体の部分)を広げて発生したのでは」と松倉助教。子実体を確認したのは7月上旬だが、以前から土中で菌糸を広げていた可能性が高いという。
発見されたキノコは現在、遺伝子分析が行われている。国内のニオウシメジや、原産であるインドのニオウシメジとDNAが一致するかなどの調査を実施。また、同大生物資源科学部の新たな名産品として栽培を視野に研究されるという。
食べられるが中毒の危険も
食用キノコでもあるニオウシメジ。松倉助教も実際に食べ、「弾力があり、味もしっかりしていてバターにも合う。美味しかった」と話す。一方、過剰に摂取すると吐き気といった中毒症状を起こす「シアン」が、他のキノコよりも多く含んでおり、食べ過ぎには注意が必要だという。
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