藤沢版【9月5日(金)号】
VANGUARDSの選手たち=先月28日、善行で

神奈川VANGUARDS 関東強豪チームと激突 車いすバスケ 善行が練習拠点

 日本車いすバスケットボール選手権大会3連覇中で藤沢市を練習拠点に活動しているチーム「神奈川VANGUARDS(西村元樹代表)」が、13日(土)から始まる関東の強豪4チームとのリーグ戦に挑む。激戦を前に、キャプテンの前田柊(しゅう)さんは「前回王者として強豪に勝ち切りたい」と意気込みを語る。  



 車いすバスケのプレーは普段見慣れた車いすのイメージを大きく覆す。コートを高速で走り、素早いターンで方向を変える。接触は当たり前。そのたびに"ゴン"と鈍い音が響き、転倒後も素早く起き上がりトップスピード。さらにシュートは健常者のバスケと同じ高さのゴールを狙うため、パワー、テクニック共に高いレベルを感じさせる。見応えにあふれたハードなスポーツだ。

 障害がない人も参加できる。

時代を切り開く

 神奈川VANGUARDSの創設は1973年。病院でリハビリ目的で始めた人が集まり、「パラ神奈川SC」という名前で結成された。50周年を迎えた2023年に時代を切り開くという思いを込め、先駆者を意味するVANGUARDSに変えた。

 練習拠点は善行のアサンテスポーツパーク(神奈川県立スポーツセンター)や明治中学校(辻堂新町)の体育館。現在13人が所属している。

 生まれつき障害のある選手や事故・病気により脚が不自由になってしまい、そこからバスケを始めた選手など背景はさまざま。国際大会で日本代表に選出された選手も多く、2020東京パラリンピック選手では銀メダルを獲得した男子の鳥海連志さんや古澤拓也さん、女子では土田真由美さんが在籍している。

 20代の選手たちが多いが、チーム最年少の冨澤湊人さんは現在、12歳の中学1年生。県内在住の選手がほとんどを占める中、チームに憧れ、静岡県から遠征。自身よりも体格の大きい選手らと共に練習に励んでいる。

 昨年まで選手として活躍していた西村代表は「車いすバスケを障害の有無関係なく、誰もができる一般的なサッカーやバスケと同じようなスポーツとして普及させたい」とこれからの目標を語る。また「強くなれた源である藤沢に、今後イベントや試合で貢献したい」とも話した。

リーグ初戦は藤沢

 先のリーグ戦「WB SUPER LEAGUE」の初戦は13日(土)、昨年度の天皇杯決勝の対戦相手、埼玉ライオンズと秩父宮記念体育館で激突する。西村代表は「多くの人に車いすバスケの魅力を知ってほしい」と呼びかけた。
カウンターからクラフトビールを差し出す大浦さん

藤沢本町駅近ビール醸造所 障害者雇用視野に開店 大浦さん 会社員と“二刀流”

 クラフトビール醸造所「オーラブルーイング」が先月上旬、藤沢本町駅近くにオープンした。店主は、人材サービス会社に勤務する大浦真琴さん(48・西富在住)が務める。会社員と醸造家の"二刀流"。現在、重度の知的障害のある人らが働ける環境を整備している最中だ。

 一定規模の企業に義務づけられる障害者雇用率(法定雇用率)は2024年から2・5%に引き上げられ、障害者雇用は企業経営者の間で関心が高まっている。民間企業は特例子会社を設置でき、ここで雇用する障害者を企業のグループ全体として雇用率にカウントできる制度がある。

 大浦さんは特例子会社のマネジメントを行う中で、重度知的障害者を雇用する難しさを感じていた。「個人で雇える場を作れないか」。いつしかそんな思いが芽生えた。

 もともとビール好きだったという大浦さん。あるクラフトビールを口にした時、独創的な味に魅了された。「ビールなら醸造過程で雇用の幅も広がるはず」と思い立ち、クラフトビール醸造所を作ることを決めた。

「石見式」を採用

 しかし、高額な大型タンクを用意しなければならない。動画サイトなどで調べる中で「石見式」と呼ばれる醸造法を知った。島根県江津市にある醸造所「石見麦酒」発祥の業務用冷蔵庫とビニール袋を使用するスタイルで、初期投資も少ない。会社の休日に現地に足を運び、4カ月ほど修業を積んだ。

 クラフトビールは一般的に大型タンクで300〜400リットル単位で仕込むが、石見式は50〜150リットル。小回りが利くため季節限定品や飲食店、一般消費者からオリジナル品の注文も可能だ。醸造の他、瓶詰めやラベル貼りの工程も障害者雇用につながると確信した。

 もともとは老夫婦が営んでいた鮮魚店を改装。ガラス越しに醸造工程が見られ、タップルームも設けた。

 藤沢13地区をイメージしたビールを作る想定で、例えば「片瀬」は癖のないスッキリとした味わいで爽やかさを、「藤沢」はアルコール度数7・2%、苦みも強いガツンとした濃さを、「長後」はチョコレートモルトの香りや甘みを感じる秋の枯草を表現した。

 地産地消やフードロス削減にもこだわり、今後は市内の庭になる柿など放置果樹を格安で購入、使用したい考えだ。

 企業理念は「クラフトビールで地域を元気に、笑顔を世界に」。大浦さんの親戚の一人も重度知的障害のある一人で、「1年後には雇用したい。障害者の親や周りの人が勇気を出して起業できるロールモデルとなり、それが世界に広がっていけば」と展望を語った。

伝説の試合のレフェリーを務めた「湘南格闘クラブ」の会長を務める 岡林 章さん 平塚市在住 63歳

「小さな成功体験から」

 ○…「なんだ、いま負けたんじゃないのか」。いぶし銀のような威厳と精悍さを帯びた表情から一変、柔和な笑みを浮かべながら手押し相撲を見守る。子どもたちへの愛情が伝わってくる。25年ほど前に平塚に、その後藤沢にジムを構えた。「強い心」「優しい心」「親切な心」を養うことを掲げ、技術はもちろん何よりも人間性を重んじる姿勢を崩さない。

 ○…平塚市の出身。小学5年の頃にプールへ行くと、父親が習っていた柔道の指導者にたまたま出会った。「君も道場に来なさい」。魂がぶつかり合う迫力と臨場感に魅了され、中学まで柔道と少林寺拳法、高校に進学後は空手に励んだ。ホテルマンとして働いた時期もあったが格闘技は続けたため、肋骨のけがなどで「仕事に集中できない」と退職。指圧の試験合格を目指した。アルバイトをしていた飲食店の上階にキックボクシングジムができ、20台前半に門を叩いた。競技にどっぷりハマり、プロ12戦を経験。そんな折、母親が末期がんに。看病のため引退し、地元へ戻った。

 ○…治療院に勤務する傍ら、30を過ぎてから当時少なかったプロ格闘技のレフェリーを頼まれた。「”ワァー”と地響きのような歓声だった」。21年前の大みそかを反すうする。「反逆のカリスマ」対「神の子」の名勝負の前日、白羽の矢が立った。大阪ドームに集まった5万人超のまなざしを一身に浴びながらも、感情に左右されず公平に選手を裁いた。

 ○…秋には、チャリティーキックボクシング大会も開催。満身創痍で疲れ切った選手の労を称える。指導の極意は「褒める」こと。緊張や恐怖を乗り越えられるよう背中を押す。「人は変われる。小さな成功体験を重ねた先に、大きな夢をつかむチャンスが訪れる」

活発に動くピンク色のクビキリギス2匹を見守る和航君

ピンク色のクビキリギス 小学生が2匹捕獲 「昆虫ハンター」芋野和航君

 本紙4月25日号で珍しいピンク色のクビキリギスを捕まえた4歳の男の子を取り上げたが、先月10歳の小学生が2匹も捕まえた。長年生物調査を続けてきたNPO法人神奈川県自然保護協会の岸一弘理事は「劣性遺伝子が偶然発現したことでピンク色になったと考えられる。2匹も見つけるのは中々珍しい」と話した。

 見つけたのは本町小学校4年の芋野和航(わたる)君(10)。母の絵莉香さんが「ハンターの血が騒ぎ出しました」と書いたメールを編集室に送ってくれた。和航君は3歳の頃にはテントウムシを採集し飼育していたほどの昆虫好き。いたるところから採集してきては庭に放したりかごに入れて飼育したりしている。野を駆け木々をかき分け水場にも進出する姿から、友達や保護者から「ハンター」と呼ばれているそうだ。

 そんな和航君が今回見つけた2匹のクビキリギスは、体長約2・5cmと約2cmのまだ小さい幼虫。先月22日の夕方、庭でピンク色のクビキリギスを1匹見つけた。写真を撮り一度放すが、調べると「珍しいものだったんだ」とわかり2日後に再度探し出し捕獲。しかし、写真と見比べ1匹目とは違う個体ではと思い、続けて探すことに。すると数十分で1匹目の個体も捕まえることができた。現在2匹は、家の中でネット型ゲージに入れられ飼育されている。和航君は「大事に育てていきたい」と目を輝かせた。

感謝状を手に笑顔を見せる隊員たち

有志防犯組織20周年 湘南台の安全に貢献

 自治会や商店会で構成される湘南台の有志防犯パトロール隊「うちゅう家族まもり隊」が活動20周年を迎え、北警察署から感謝状が贈られた。

 同組織には地球隊や土星隊といった太陽系惑星の名前を冠する計6隊がそれぞれ決まった曜日の午後7時台から防犯活動を行い、湘南台地区の犯罪防止に努めている。

 代表の堀尾恒勝さん(84)は「みんな使命感を持っている。動ける限り続けたい」と続行を宣言。湘南台市民センターの伊藤雅浩センター長は「すごく感謝している。行政として支援していく」と話した。

<PR>
【公文書写】未経験から始める教室の先生に。仕事内容、開業方法、求人情報
【公文書写】未経験から始める教室の先生に。仕事内容、開業方法、求人情報
9月24日、30日に藤沢駅徒歩2分で説明会開催
公文書写は「だれでも」「いつからでも」「どこでも」学べる教室として現在全国に約3,800の教室があり、10万人を超える学習者が通う。幼児から90歳代の人まで... (続きを読む)
参加者にNICUの説明をする豊島さん

周産期医療の大切さ知って 「NICU 命の授業」続け100回

 医学部受験を専門とする「藤沢予備校」(大柿綾子代表)が先月30日、「NICU 命の授業」と題した講演会を藤沢商工会館で開き、医療分野を目指す学生たちに妊娠や分娩、新生児管理などに関わる「周産期医療」の大切さを伝えた。

 講師として登壇したのは県立こども医療センターのNICU(新生児集中治療室)で新生児の救命救急医療に取り組む豊島勝昭医師。周産期医療を題材にしたテレビドラマ「コウノトリ」では監修を務めた経歴を持つ。集まった学生と保護者など72人に、医療センターやNICUを取り巻く現状や家族の声を伝え、「命に携わるとはどういうことか」など、豊島さんが感じた医療の在り方を語った。

 「コウノトリ」が好きで、産科医を目指しているという高校1年生の女子は授業を終え、「家族に寄り添う大切さがわかった。お母さんたちの心も体も支えられる医師になりたい」と話した。

 豊島さんは周産期医療分野の人材不足に危機感を覚え、「子どものうちから周産期医療の大切さを知ってもらえれば」との思いで、2008年から県内各地で同様の授業を行ってきた。今では授業を聞いて実際に医療の現場を目指すことに決めた学生も出てきたと言い、この日は99回目の授業となった。翌日にも大和市で授業を行い、100回目の節目を迎えた。

火災防御訓練での放水

ほとばしる緊張感 市防災訓練を実施

 市消防防災訓練センターで先月30日、藤沢市総合防災訓練が行われ関係機関や企業など52団体約450人が参加した。

 震度7の地震による家屋の倒壊や道路の損壊、死傷者の多数発生を想定した訓練。災害対策本部の設置や、市消防団による放水などの火災防御、市消防局員による乗用車に閉じ込められた人の救助など、26項目の訓練が行われた。

 市災害対策課は「こうした関係機関との取り組みを通じて、市民の安全安心につなげていく」と話した。

不登校に悩む親子へメッセージを語る小沼さん

不登校の親子支援団体 「苦しい時こそ親が楽しむ」  小沼代表インタビュー

 夏休みが終わり、新学期が始まった。楽しい思い出ができた一方で、登校に不安を抱え「学校に行きたくない」と感じる子どもも少なくない。市内で不登校の子どもを持つ親の集いなどを主催するNPO法人優タウンの小沼陽子代表に子どもへの接し方などを聞いた。

 ――お子さんが不登校だった経験があると伺いました。

 「息子が小1の途中から不登校がちになり、続いて娘も不登校になりました。最初は夫や両親と無理矢理、学校に行かせようとしました。でも、ある時から息子が死んでしまうのではないかと不安を抱えるようになりました。それから無理に登校させようとするのは止めました。夫や母と対立しながらも、息子の命を守ることを最優先しました。いま21歳になった息子は、自分が興味のあることを見つけて彼なりのペースで頑張っていて、娘は大好きな絵を学ぶため美大に通っています」

 ――子どもが不登校になったら、あるいは不登校になりそうだったら、どのように接すればいいでしょうか。

 「最近は私たちの時よりも世の中の風潮として”無理に学校に行かせなくていい”と考える親御さんも増えています。一方で、無理に行かせてはいないけれど『どうしたらいいかわからない』という悩みもよく聞きます。口では『学校に行かなくていい』と言っていても、うわべだけの言葉は子どもに伝わります。親御さんたちは正解を求めて一生懸命、勉強をするけれど正解は人によって違う。子どもをよく見て、周りから反対されても、親の直感を信じて接することが大切です」

 ――悩んでる親子にメッセージを。

 「苦しくてつらい状況でも、親が人生を楽しんでいれば、子どもも自然と元気が出てきます。とはいえ、真っ暗闇にいれば『うちは小沼さん家とは違う』、そう思わずにいられないはず。まずは似たような境遇や悩みを抱えてる人と話してみるのも一つの手です。人に心のうちを話すだけでも、心は軽くなります。優タウンは市内で月に何度か活動していますので、気軽に参加してみてください」 

追加されたマンホールカード(市提供)

マンホールカード 小栗判官の浮世絵登場

 収集カード「マンホールカード」第26弾に、藤澤宿にゆかり深い小栗判官が描かれた浮世絵のマンホールが追加される。

 このマンホールは藤沢地区郷土づくり推進会議が考案し、今年5月にふじさわ宿交流館そばに設置されたもの。同カードに市のマンホールが使われるのは2例目。

 カードは10月13日(月)に「ふじさわ下水道フェア」で先行配布され、12月10日(水)からは同館で通常配布される予定。

ジモティースポットが併設される予定のリサイクルプラザ藤沢環境啓発棟(環境総務課提供)

藤沢市×ジモティー リユース施設開設へ

 市は先月25日、地域情報サイトなどを運営する(株)ジモティーと「リユース活動の促進に向けた連携と協力に関する協定」を締結し、市内南北エリア2カ所に官民連携のリユース拠点「ジモティースポット」の開設を決定した。

 同施設では、地域住民が持ち込んだ家具、家電、衣料品などの不要品を無償で回収し、有償・無償で提供する。協定では市と同社による広報活動などの協力が盛り込まれている。開設は、市民のリユース活動への参加促進による循環型社会の形成や、雇用創出などを目的としている。

 開設予定地は北部エリアにはリサイクルプラザ藤沢環境啓発棟内(桐原町)、南部は現在調整を進めている。市環境総務課は北部について「リユースが不可の品もごみとして受け入れることのできる同プラザに併設することで、市民が不要品を気軽に持ち込むことができる」とし、南部は「駐車場の有無など持ち込みやすさを加味して選定する」としている。

 南部は今年秋、北部は来年春頃の開設を予定している。

 同課は「この取り組みを多くの人に知ってもらいたい」と呼びかけた。

高校生も手伝い、神輿がダイエー前を通過(商店街提供)

ダイエー前に神輿登場 繁栄や息災願い神事

 大鋸の藤澤諏訪神社が先月27日、各町を神輿が回る「神幸祭」を行った。この日は一日かけて周辺地域を練り歩いた。

 藤沢駅北口の藤沢銀座土曜会商店街は今回初めて祭に参加。ダイエー前に神輿が登場したほか、店舗の繁栄や息災を願い、神主による神事も執り行われた。

 同会担当者は「お練りは手伝いの学生たちも参加するなど迫力満点だった。初参加だったが、たくさんの人の協力で楽しめた」と話した。

<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)
<PR>
【中途募集】「タウンニュース」の記者として、街の力になりませんか?
【中途募集】「タウンニュース」の記者として、街の力になりませんか?
神奈川県と東京多摩地域で発行する地域情報紙「タウンニュース」。制作するタウンニュース社では、紙面、Webプロモーション、イベント企画運営、公共施設の管理業務など... (続きを読む)
「松竹大歌舞伎藤沢公演」のチラシ=藤沢市観光協会提供

松竹大歌舞伎が藤沢に 播磨屋一門3世代で出演

 「松竹大歌舞伎藤沢公演」が10月31日(金)、藤沢市民会館大ホールで開かれる。中村又五郎さんと子、孫の播磨屋一門が出演。「歌舞音曲の神様」として知られる江の島弁財天にあやかり、古くから古典芸能と縁のある藤沢の舞台に立つ。

 演目は、屋敷に忍び込んだ泥棒と、お家騒動に巻き込まれ、幽閉された若殿との奇妙な同居生活がもたらす心温まる物語『泥棒と若殿』、江戸の二大祭りに数えられる山王祭を題材に、にぎやかな屋台ばやしが響く中で威勢の良いとび頭に加え、とびの者や芸者が華やかな舞を繰り広げる『お祭り』の2本上演。

 午後2時開演。チケットは市観光センター案内窓口ほかで販売。SS席8千円、S席5500円(全席指定・税込)。車いす席(8席)や音声解説イヤホンガイド貸出(有料)もある。問い合わせは同センター【電話】0466・22・4141。

市補正予算案 犯罪被害者支援など3億8千万円

 藤沢市は、市議会9月定例会に2025年度9月一般会計補正予算案を提出した。総額は3億8664万円。

 市は犯罪被害者等が日常・社会生活を円滑に営むことができるよう支援する犯罪被害者等支援条例議案を提出した。市人権男女共同平和国際課によると同様の条例は横浜や鎌倉、茅ヶ崎など16市2町で制定しているという。相談窓口を設け、支援金の支給や法律相談、カウンセリングを実施する。ヘルパー派遣や配食サービス、一時保育といった日常生活支援に要する費用の助成も行う。10月1日施行を目指し227万円を計上した。

 また放課後児童クラブ整備事業費3841万円を盛り込んだ。長後・本町・鵠洋の3小学校区で放課後児童クラブを新設する。長後小学校区では(公財)市みらい創造財団が定員60人のクラブを長後739の2に、本町小学校区では(社福)湘南児童福祉会が定員50人のクラブを鵠沼神明1の5の16に、鵠洋小学校区ではNPO法人三楽が定員50人のクラブを鵠沼松が岡5の13の31に整備。全て来年4月1日の開所を目指す。

 その他戦後80年平和事業では、56万円を計上した。今年11月に広島・長崎両市長を招き、平和学習広島・長崎派遣プログラムに参加した若者とのパネルディスカッションを開催予定だ。

 物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金活用事業として、介護保険費など9835万円も計上。エネルギーや食料品価格等の物価高騰の影響を受けた事業者らに対し、国庫補助金を活用した支援をする。介護保険・障害福祉サービス事業所の食糧費や救急医療対応病院の光熱費に対する支援、市社会福祉協議会が子ども食堂等へ配布する米の購入費に対する支援の他、全7事業を展開する。

宮城会長(右)と飯田所長

湘南労福協 福祉事業所にタオルを寄贈

 藤沢、茅ヶ崎、寒川の労働組合などで構成される湘南地域労働福祉協議会(宮城宏之会長)は先月20日、市内の福祉事業者11団体が所属する「藤沢市障害者日中活動支援事業所連絡会」へタオル210本を寄贈した。同日、特定非営利活動法人あゆみの会が運営する福祉施設「すてっぷ川名」で寄贈式が行われた。

 同協議会では毎年、会員から未使用タオルを集めて福祉施設に寄贈する「タオル1本運動」を行っている。

 今回寄贈されたタオルは各団体が活動する喫茶店や調理、陶芸、工作などの作業現場で使用される予定。

 タオルを受け取った同施設の飯田啓介所長は、寄贈について「どの現場でもタオルをたくさん使うので、とてもありがたい」と同協議会へ感謝の意を表した。

 同協議会は同日、茅ヶ崎市、寒川町の施設にも寄贈を行った。

藤沢メダカ池を清掃する子どもたち

きれいに使ってメダカ池 市民団体が清掃

 藤沢市役所分庁舎前の池で先月30日、メダカの保護や自然繁殖に取り組む市民団体「藤沢メダカの学校をつくる会」による清掃活動が行われた。

 池は一時は絶滅したと思われていた藤沢の地域系種「藤沢メダカ」を保護し鑑賞できる池として、2020年5月に完成。以来、市民の憩いの場として親しまれている。池には同会が放流した藤沢メダカが泳いでいる他、周囲には四季折々の草花が育ち、多様な昆虫が生息している。

 同会によると過去にはメダカの天敵であるザリガニやゴミが池に捨てられるなど、悪意あるいたずらを受けたこともあるという。同会は「最近は見守ってくれる人も増え、清掃のやりがいになっている。これからもきれいに保ちたい」と話した。

社会人落語家が話芸披露 「藤沢宿 燦々寄席」20日に

 「第四回 藤沢宿燦々寄席」=写真(チラシ)=が20日(土)、三富士町内会館(藤沢駅北口徒歩5分)で開かれる。27日(土)に行われる「藤沢宿・全日本素人落語フェスティバル」実行委員会の主催。

 同フェスの事前審査を通過した3人など、今回も実力を備えたメンバーがそろう。

 かたばみ亭安芸さん、金河岸亭とも助さん、川之家河童さん、麹家ペイ太郎さん、麹家マンダムさん、上州亭楽々さん、ダブルジョイさんら、全国から集まった社会人落語家7人が出演し、話芸を披露する。

 開演は午後1時30分(開場は1時)から、終演は4時30分を予定している。入場無料。事前予約は不要で、先着40人。

 問い合わせは今野さん【携帯電話】090・9308・5754。

感謝状を受け取った依田代表(左)、LPガス発電機(中央)

三共石油(株) 市にLPガス発電機寄贈

 三共石油ガス株式会社(西富・依田雄一代表取締役)が1日、「低圧LPガス発電機」を市に寄贈した。

 敷地内に設置されているプロパンガスを燃料に電気を作り出すLPガス発電機。配管が短いので災害後の点検が容易で復旧が早いLPガスを用いた発電機は、災害後の停電時での活用が期待されている。同発電機は東日本大震災の被災者の声から生まれたものとしても知られている。

 今回贈られたのは同発電機「EU15iGP」(専用ガス供給ボックス設置工事費含む)3セット。50キロボンベ1本と接続して最大74時間稼働することができ、防災備蓄の目安である3日間の電力を賄える(オイル補充の必要がある場合あり)。設置予定地は消防防災訓練センター、湘南台保育園、学校教育相談センター善行分室の3ヵ所。

 1日には市庁舎で感謝状贈呈式が行われた。出席した依田代表は「LPガス発電機はまだまだ広がっていないのが現状」とし「自分の生まれ育った藤沢市の防災力向上の一助になればと思い寄贈した」と話した。寄贈を受け鈴木恒夫市長は「市民の皆さんが不安を持たれている災害時のライフラインに、LPガスは有効な燃料ではないか」と感謝の意を表した。

 先月30日には市防災訓練でも同社がブースを設け、市民の関心が寄せられた。依田代表は「より多くの人に活用していただければ」と話した。

ふるさと納税返礼品 「藤沢ビール」追加 期間限定100セット2倍

 市は、クラフトビール「藤沢ビール」=写真=を、ふるさと納税の返礼品に追加したと先月28日発表した。

 今回、返礼品提供事業者の意向により、多くの人に魅力を知ってもらうための特別企画として、寄付額1万円に対して通常は3本セットのところ、2倍の6本セットで提供される。増量企画は100セット限定で、受付期間は9月30日(火)まで。10月1日(水)以降は3本セットでの提供となる。

 返礼品として提供される藤沢ビールは「さざ波(ペールエール)」「紅潮(レッドエール)」「金波(ケルン・スタイル・エール)」の3種類。期間中は、それぞれ2本ずつのセットとなる。

 受付は「楽天」など、14のふるさと納税ポータルサイトで予定されている。

湘南格闘クラブ藤沢ジムで互いの肩を組み、ガッツポーズをとる須山さん(右)と土屋さん

湘南格闘クラブ 須山さんと土屋さん 2人は良きライバル キックアマ大会でワンツーV

 「アマチュアキックボクシング全国大会2025」が先月18日、後楽園ホールで開かれ、小学5・6年男子31kg級で鵠沼東の「湘南格闘クラブ」(岡林章会長=人物風土記で紹介)に所属する鵠洋小6年の須山翔太さんが優勝、腰越小5年の土屋空蓮(あれん)さんが準優勝に輝いた。「決勝で戦おう」という約束が実現した2人。勝敗関係なく相手をリスペクトしている。

 アマチュアキックボクシング全国大会2025in後楽園ホール実行委員会が主催する大会。地区予選を勝ち抜いた選手が日本一を目指し、男女階級別に分かれて計162試合、総勢200人が熱い戦いを繰り広げた。

 須山さんと土屋さんがエントリーした小学5・6年男子31kg級では11人が、1分30秒・2ラウンドで争った。決勝では、須山さんが土屋さんの放つミドルをもらうことなく、首相撲で試合をコントロール。判定勝利でリングの頂点に立った。須山さんは「仲間同士で戦いづらかったけれど、何とか勝ててうれしい」とほっと胸をなでおろす。

 ジム内で小さな体に大きな存在感を放つ2人。

 須山さんは父親の勧めで小学3年からキックボクシングを始めた。ストレートや前蹴りなどを武器に、現在の戦績は37戦26勝10敗1分と好結果だ。練習は週4〜5日。中学生男子など格上の相手とスパーリングすることも。「戦いが好き。もっと強くなりたい」という純粋な思いが日々格闘スキルを高めている。

 1つ年下の土屋さんは小学3年の時、テレビで格闘技の試合を目にし、衝撃を受けた。「おもしろそう」と親を説得し、ジムへ。試合で勝てたことでますます自信につながり、競技に没頭した。戦績は31戦23勝7敗1分と須山さんに引けを取らず、鋭いキックを得意とする。「攻めの試合ができている。自分は見合ってしまうことが多いから」と須山さんも太鼓判を押す。土屋さんも「勇気のいる回し蹴りなど自分ができない技も操るのですごい」と返し、互いを高め合う関係だ。

 あこがれの選手は、須山さんが吉成名高選手、土屋さんが安保瑠輝也選手。共に第一線で活躍するプロだ。「いつか大きな大会でベルトを獲りたい」と声をそろえる2人。キリリと結んだ口元から真剣さがうかがえる。余韻に浸る間もなく、次戦に向けて「きつい」というサーキットトレーニングをこなす。しなやかな才能とたゆみない努力で進化していく。

水鉄砲で相手の頭のポイを狙う子ども

三共自動車学校「絆祭」 50年の感謝込め、盛大に

 本藤沢の三共自動車学校で先月30日、恒例イベント「絆祭」が行われた。同校の創立50周年を記念し、改めて地域住民との交流を深めようと開催された。

 当日は、近隣住民や親子連れなどおよそ1500人が来場。藍染やフリースローなどの体験ブースやキッチンカーが登場したほか、ダンスや太鼓などのステージ発表もにぎわった。

 「水鉄砲バトル」コーナーでは子どもたちが、互いの頭に装着した金魚すくいの「ポイ」を水鉄砲の的に狙いながら走り回った。見事、自分の的を守り切った8歳の女の子は「当てるのは難しかったけれど楽しかった」と笑顔を見せた。

応援しようデフリンピック 21日、六会市民センターでイベント

 六会市民センターで21日(日)、デフリンピック学習事業「手話でつながるデフリンピック」が開催される。午後1時から3時。対象は市民50人、参加費は無料。当日はデフリンピックについて学べるほか、手話の簡単なあいさつも習得できる。

 デフリンピックは国際的な「きこえない・きこえにくい人のためのオリンピック」。今年11月には、日本で初めての大会が開催される。

 当日は、東海大学体育会硬式庭球部所属で、2023年の世界デフテニスチーム選手権大会に出場した経験もある金子碧斗さんがゲストとして登場。参加者との交流も予定されている。さらに、「みんなのデフリンピック」と題した映画が上映される。

 参加申込は9日(火)まで【電話】0466・90・0203【FAX】0466・83・2298、メール(fj-mutsu-k@city.fujisawa.lg.jp)のいずれかで。定員を超えた場合は抽選。
「匠のストリート」と書かれた街灯前に立つ木下さん

商店街が大好きだ 技術者そろう、匠のストリート 南仲通り商店会 木下陽一さん

 花屋やパン屋、和菓子屋、理容室、石材屋に加え、行列をなすラーメン屋に、クラフトビール醸造所、理化学製品の開発販売会社まで多種多様な業種がそろう「南仲通り商店会」。藤沢駅北口と藤沢本町駅の間に位置する。設立は2004年で現在28店舗が加盟している。会員の多くが技能者であることから「匠のストリート」という異名をもつ。

 発足時、周りは他の商店街に囲まれ、街灯で道が照らされているが、南仲通りには商店街がなかったことから道は真っ暗だったそう。「今は安全・安心のため、街灯だけでなく、防犯カメラも設置し、住民の皆さんに安心して歩いてもらえるようにした」と会長の木下陽一さん(79)は語る。19年には藤沢公民館・労働会館等複合施設「Fプレイス」が完成。ますます人通りも増えているという。

 主なイベントは毎年秋に開催している「スクラッチくじセール」。対象店舗で買い物ををすると、商品券が当たるスクラッチカードがもらえる。今年は11月中旬に開く。

 また先月には、商店会の新たなランドマークとなるクラフトビール醸造所がオープン。ここで結婚式を開くこともでき、商店会の店舗とも協力し、「商店街ウエディング」と題したプランも企画。藤沢市ふるさと納税の返礼品にも選定される予定だ。

 木下さん自身は20年ほど前、息子に家業を譲っているため、「自由の身」として忙しい商店会メンバーを気遣っては、イベント準備や事務手続きを一人で行うことも多い。

 「もう若くないから、今後どうしていくかも課題」と話しつつ、若い世代の中で誕生したウエディング企画といった新たな取り組みに「これから楽しみだね」と期待感をにじにませた。

表彰される永年勤続者

市幼稚園協会 永年勤続者34人を表彰

 特定非営利活動法人藤沢市私立幼稚園協会(池田清会長)は先月27日、藤沢市民会館小ホールで「第40回藤沢市幼稚園大会」を開催した。加盟29園の教職員をはじめ、地元選出議員や教育関係者などが参加した。

 式典では勤続30年の遠藤朱野さん、菱科里織さんをはじめとして、20年以上3人、15年以上2人、10年以上11人、5年以上16人の教職員計34人の表彰や花束贈呈が行われた。

 池田会長は「子どもたちの未来は大人から褒められるほど変わる。保育の中で見つけた良いところをたくさん言語化し、園内でも共有してほしい」と述べた。

 表彰者代表の亀井喜美子さんは「たくさんの子どもたちに出会い、成長を見守ってきた。教諭たちが温かさとゆとりをもって子どもと向き合える職場環境であってほしい」とあいさつした。

大会後のメンバー(YAMAYURI提供)

女子野球「YAMAYURI」 惜しくも準V

 女子学童野球の神奈川県選抜チーム「YAMAYURI」が、8月14日から20日に岡山県で開かれた女子小学生の全国大会「NPBガールズトーナメント2025全日本女子学童軟式野球大会」で準優勝に輝いた。

 2回戦から登場した「YAMAYURI」は打線が爆発し、準々決勝までの3試合を2桁得点で圧勝。一転、投手戦となった準決勝は4投手の継投で相手を完封し、優勝した2018年以来の決勝に駒を進めた。

 決勝の相手は大会連覇を狙う「大阪ベストガールズ」。序盤からリードされるも1点差で食らいつき、最終回を迎えた。しかし、四死球とエラーが重なって大量失点を喫し、惜しくも準優勝に終わった。

 大会後、金子末松監督はチームワークを準優勝の要因に上げ、「毎日一生懸命に努力した結果」と選手をねぎらった。

完成したばかりの藍染めワイシャツ=チーム提供

湘南UBC チームウェアに藍染めシャツ 藍左師・守谷さんがデザイン

 藤沢、茅ヶ崎、寒川の2市1町を中心に活動する男子プロバスケットボールチーム「湘南ユナイテッドBC」が先月27日、新たなチームウェアとして藍染めワイシャツを南藤沢の湘南藤沢オーパでお披露目した。

 制作したのは、藍と左官を融合させた「藍左師」の守谷玲太さん。天然藍を用い、環境に優しく、同じデザインが2つとないオリジナリティーあふれるワイシャツに仕上がった。今後、選手らがイベントや遠征などの際に着用するという。

公演を控え、明治市民センターでの練習風景

「生の迫力感じて」 太鼓集団ふじ、15周年記念公演

 湘南の地に太鼓の音を響かせてきた「太鼓集団ふじ」が6日(土)、結成15周年を記念した自主公演「太鼓集団ふじ 結成15周年記念コンサート」を藤沢市民会館小ホールで開催する。午後5時30分開場、6時開演。

 同団体は、2009年に藤沢市観光協会のPRの一環で、世界的奏者のヒダノ修一さんをプロデューサーに結成された太鼓演奏チーム。これまで江の島春祭りや市民祭りなど地域おなじみのイベントに華を添えてきただけでなく、松本市や成田市、渋谷区など市内外で音色を轟かせてきた。現在は観光協会から独立し、ヒダノさんの指導を受けながら、会社員や学生など12人のメンバーが本業と両立して活動し、年間20公演ほどをこなしている。

 代表の池浩一さんは「堅いイメージを覆し、聞く側を楽しませる曲を届けたい」と語る。今回の公演では、オリジナル曲など約10曲を演奏する予定だ。池さんは「太鼓の生でしか味わえない迫力を体で感じてほしい。普段のイベントでは聞けない曲も演奏するので、ぜひ足を運んで」と来場を呼びかけた。

 全席自由1千円。問い合わせ、チケット予約は【携帯電話】090・8735・2013、またはメール(contact@taiko-fuji.com)。

令和7年度ポスター

緑化・育樹コンクール 標語募集一般の部 9月10日(水)まで

 公益財団法人かながわトラストみどり財団では、2025年度緑化運動・育樹運動コンクールの標語を募集している。

 

 募集は一般の部で、対象は「樹木を植える・森林を育てる・守る大切さや未来への希望、人と緑の関わりを表現した、簡潔で語調の良いもの」。応募資格は神奈川県在住・在勤者で応募点数は1人1点。標語と氏名・職業・住所・電話番号を明記の上、はがきで同財団〒220-0073横浜市西区岡野2の12の20神奈川県横浜西合同庁舎内、同財団に郵送する。9月10日(水)必着。

 

 提出作品については、同財団審査会が各賞を選出し、10月に入選者に通知する。入選作品のうち最優秀賞には知事賞を、他の入選作品には理事長賞が贈られる(佳作除く)。また、入選者・入選作品はホームページに掲載される。

 

 問い合わせは、同財団【電話】045・412・2255へ

Venus Style 「母の愛」を書籍に 市に156冊寄贈

 子育て世代向け情報サイト「ぐるっとママ湘南」を運営する辻堂神台に本社を構える(株)Venus Style(芳川恵子社長)は先月20日、書籍『ぐるっとママ湘南』第一集・第二集=写真=を各78冊ずつ、156冊を藤沢市に寄贈した。今後、市内の各子育て支援センターや児童館、市民図書館に配架される。

 「私をささえた母のひとこと」をテーマに、同社は2年ほど前から新江ノ島水族館の堀一久社長や歌手の麻倉未稀さんなど経営者やアーティスト、作家、アスリートへインタビュー。同サイトで連載してきた。これらをまとめ、今年7月末に書籍化。それぞれの母の愛がつづられている。

 本の寄贈は、子ども・子育て支援や生涯学習推進を目的とした社会貢献の一環。川崎隆之副市長に本を手渡した芳川社長は「親子の対話が生まれるきっかけになればうれしい。地域の未来を担う子どもたちに、たくさんの温かな物語を届けていければ」と述べた。

 

市民相談情報課の前で陳情書を手にする益永遥花さん(左)と悠さん

「給食に出さないで」 子ども4人が市長陳情

 市内に住む小学4年から中学2年までの4人でつくる団体「湘南平和子ども連盟」は先月26日、鈴木恒夫市長宛ての「学校給食において、イスラエル産の食材の使用の中止を求める陳情」を市民相談情報課に提出した。

 陳情提出のきっかけは給食に出されたオレンジジュースだった。市立小学校の給食では各学期末に「飲み物セレクト」という制度を設け、児童は数種類から好きな飲み物を選べる。その一つにオレンジジュースもあり、7月に行われた同セレクトで小学4年の益永遥花さんが原材料を見ると「イスラエル」の記載があった。パレスチナ・ガザ地区に対し、イスラエル軍の攻撃が続く状況を踏まえ、中学2年の兄、悠さんらに相談。平和に関する講演会などを開く目的で発足した同連盟メンバーと共に、市長へ陳情を出すことにした。

 陳情書では「イスラエルはパレスチナで虐殺をしています。イスラエルの支援はしたくありません。なので、給食に出さないでほしい」などと訴えた。市は市長陳情の制度に基づき、40日以内に回答するとしている。

藤沢で広げる健康経営の輪 フォーラム参加者を募集

 「FUJISAWA 健康経営フォーラム2025」が10月30日(木)、藤沢商工会館ミナパーク6階多目的ホールで開かれる。時間は午後1時20分(受付開始は1時)から3時30分まで。フォーラムを主催する藤沢市と藤沢商工会議所(産業振興委員会)は現在、参加企業を募集中だ。

 「藤沢で広げよう!健康経営の輪」を掲げ、市内事業者の人材不足を解消する取り組みの一環として、従業員の健康維持・増進と企業の生産性・業績向上を図ることを目的に、昨年に続き2度目の開催となる。

 第一部は、慶應義塾大学の島津明人教授が「健康経営とワーク・エンゲイジメント」をテーマに基調講演を行う。その後の第二部では、健康経営のメリットや人材確保・定着にどうつなげるかなどを題材に、市内の健康経営優良法人2025認定を取得した企業関係者と有識者らを交えたパネルディスカッションを開く。

 参加企業の対象は、健康経営に関心のある市内に事業所を有する企業の経営者、または人事総務担当者などを想定。定員は50社程度。参加を希望する企業はe-kanagawa電子申請から申し込む。参加無料。

 問い合わせは市産業労働課【電話】0466・50・8222。

再来年の「はたちのつどい」 市民会館から日大に

 藤沢市民会館(鵠沼東8の1)の閉館に伴い、藤沢市は先月22日、2027年に開催する「はたちのつどい」の会場を日本大学生物資源科学部体育館(亀井野1866)に、日程を1月10日(日)に変更すると発表した。

 はたちのつどいは例年、成人の日に市民会館で行ってきた。

 1968年に開館した市民会館。建物の老朽化が進み、市は再整備を決めた。供用開始は31年4月を目指している。

 来年のはたちのつどいは例年通り、成人の日(1月12日(月))の午後1時30分から、市民会館で開く。対象は05(平成17)年4月2日から06(同18)年4月1日までに生まれた人。

 

 

地元の職人技が学べる(過去の様子)

地元のプロの技が学べる まちゼミ参加者9月1日から受付

 地域のさまざまな店舗で働くプロが、講座を通じて専門知識やプロならではの技術を教えてくれる「藤沢まちゼミ」が、10月1日(水)から31日(金)まで開かれる。事前予約制で、9月1日(月)から受講者を募集。講座を主催する一般社団法人藤沢市商店会連合会は「地元のプロの技が学べる貴重な機会なので、ぜひご参加を」と呼び掛けている。

 まちゼミは2003年に愛知県岡崎市で始まった取り組みで、藤沢市では8回目の開催。商店会会員店舗が参加者に知識や技術を無料で教える。

 地域にある商店の周知や利用客との信頼関係の構築などを目的とした事業。講座は少人数制で、受講中の商品の販売はないため、気軽に参加できるのが特徴だ。

 今年は健康・美容、飲食、サービス、物販といった幅広い業種の16店舗が講師として登場する。それぞれの内容は▽日本酒あれこれ▽ロースイーツで免疫力アップ&美容トーク▽O脚は筋力不足のウソ・ホント▽災害に備える太陽光・蓄電池の正しい知識▽不動産の高値売却を目指す▽外反母趾や足の不調▽秋の夜長の薬湯作り▽はじめての漢方体験▽ラジオで話してみよう▽サファイアの魅力や特徴▽ポール&ストレッチ▽小中学生のオスグッドの痛み解消▽自分でできる靴のフィッティング▽和菓子作り上生菓子▽簡単なミシンの構造と調整の仕方▽音を読んで楽譜を理解する方法▽着物の畳み方、しまい方。講座の申し込みは、各店舗へ直接電話かメールで行う。

 各講座の詳細や申し込み先の確認は、専用ホームページ(藤沢まちゼミで検索)から。

市内2団体 国土交通大臣賞を受賞 道路整備の維持に寄与

 国土交通省が1日に発表した道路愛護などに顕著な功績のあった団体・個人に対する大臣表彰に、市内の2団体が選ばれた。29日には市長を表敬した=写真。受賞したのはグリーンネット宮原とライフタウンを美しくする会。

 両団体は2005年に発足し、グリーンネット宮原は目久尻川沿いの遊歩道の除草や清掃を行う。鈴木堅代表は、「発足当初は雑草が伸びて歩ける場所ではなかったが、今はすっかり整備された。目標は車いすでも散歩できるように環境を整えていくこと」と今後の展望を語った。

 ライフタウンを美しくする会の真野謙三代表は「道路や公園が汚れているのが目に留まり発足を決意した。町が汚ければ人の心が荒む。頑張って活動しているからこそ元気でいられています」と話した。

 神奈川県内では3団体が受賞し、うち2団体が市内の団体という結果に、鈴木恒夫市長は「大変うれしい。市民に愛されていると道もイキイキする。今後も協力してほしい」と感謝を述べた。