さがみはら中央区版【11月13日(木)号】
玄関先に出されたごみを収集する職員

ふれあい収集モデル事業 全市展開へ課題抽出 利用要件の緩和検討も

 ごみを自分で集積場所まで持ち込むことが困難な独居高齢者や障害のある人などの負担を軽減すると同時に、在宅福祉向上と社会的孤独の防止をめざす行政の戸別収集サービス「ふれあい収集」。相模原市内でも10月からモデル事業が始まり、対象となる人の利用要件、マンションのオートロックへの対応など解消すべき課題も少しずつ見えてきた。

 市は高齢者や要介護認定者等に対するアンケート、地域包括支援センターへの聞き取りなどから「高齢者等のごみ出し支援」に関して、市域全体で一定のニーズがあると判断。全市での実施へ向けた体制の検討につながるよう、地区の人口や面積、立地する住居の形態、収集拠点からの距離などの条件を総合的に勘案しながら区ごとに1地区を選定(中央区:大野北地区/緑区:津久井地区/南区:東林地区)。10月からモデル事業を開始した。

11人が利用

 現在は利用要件を満たし事前に登録を済ませた11人(大野北:5人/津久井:4人/東林:2人)がサービスを利用。自宅の玄関先など指定された場所に搬出されたごみを週に1度、担当の職員が利用者宅を訪れ収集している。

 市廃棄物政策課の担当者は私案と前置きした上で「現在のモデル事業を1年半続け、2027年度春にエリアを拡大、その1年後の28年度から全市での導入ができたら」と話す。

「ハードル高い」

 現時点では「介護保険の要介護2以上の認定を受けていて居宅サービスを利用している」「身体障害者手帳1級・2級の交付を受けている」など、利用要件が定められているが、モデル地区のひとつ、大野北エリアに暮らす住民は「ハードルが高すぎる」と話す。

 また、申込期間中には夫婦がともに90歳を超える世帯から担当課に相談があった。この夫婦は2人とも介護認定を受けていないためサービスを利用することはできなかったという。

 モデル事業が始まると、マンションに暮らす利用者宅でオートロック機能があったため、職員が搬出指定場所までたどり着けなかったケースもあった。

 市の担当者は「さまざまな課題を解消していくため多くのサンプルが必要。要件を満たす多くの方に参加いただきたい」という。

見守りの側面

 収集サービスは、ごみ収集を支援すると同時に利用者の孤立防止や安否を確認するという側面もある。

 3年前の夏には伊勢原市内で「ふれあい収集」を利用していた女性宅を訪問した職員がインターホンを鳴らしたものの応答がなく、異変を感じて内部を確認。勝手口の扉のそばで倒れている女性を発見した。消防に通報し、胸骨圧迫をしながら救急車の到着を待った。残念ながら搬送後に死亡が確認されたが、サービスを利用していなければ発見が遅れた可能性もある。
ミット打ちをする工藤さん(左)と村松代表理事(右)

全盲の中学生ボクサー 「困ってる人に一言を」 かつての同級生に授業

 アイマスクを付けた少年が巧みに攻撃をかわし、勢いよくパンチを決める――。南橋本在住の中学2年生、工藤聖真さんが10月31日、小山中学校の体育館で視覚を使わない「ブラインドボクシング(R)」を披露した。小学4年生で全盲になった工藤さんが、かつて同じ小学校に通った同級生たちの前で「共生社会」をテーマに自身の考えを語った。

音を頼りにパンチ

 ブラインドボクシング(R)は、目が見える相手役に装着された鈴の音・空気の動きを頼りに位置関係と距離を把握し、パンチや防御を行う競技。殴り合うのではなく、フットワークやパンチの有効性などを競う。

 工藤さんはこの日、元プロボクサーで一般社団法人ブラインドボクシング(R)協会の村松竜二代表理事とともにミット打ちとスパーリングを5分ほどやってみせた。攻撃を見事に避けた際などは体育館にどよめきが起こり、生徒たちから「お〜」「え、すご!」「なんで避けられるの」といった声が上がった。実際に体験した生徒は「怖かった」「見えないけど当たった時の感触や音がうれしい」などと話していた。

 工藤さんは授業後、「ブラインドボクシング(R)は素晴らしい競技。驚きや感動を伝えられる。多くの人に広めたかった」と話した。

 同協会は子どもたちへの授業に力を入れている。村松代表理事はその理由について「私は20歳で左手首が曲がらなくなったが、障害者手帳を取得したのは45歳になってから。最初は障害者って思われるのが怖かったんです。自分が障害を理解するのに25年かかったんだから、子どもたちに伝える活動をすることで、共生社会になると確信している」と語った。

 工藤さんの母は「私は障害者の母であり、晴眼者(視覚に障害がない人)の母でもある。両方の感覚が分かるからこそ、伝えられることがあるのではないかと思った」と話す。

「優しさって時々...」

 工藤さんは生まれつき片目が見えず、もう一方の目も小山小学校に在籍していた頃にがんを発症し、視力を失った。現在は都内の視覚特別支援学校に通っている。

 ブラインドボクシング(R)に出会ったのは小学5年生の春。視覚が使えなくなって「イライラして発散する場がなかった。精神がやばかった」頃で、ボクシングがストレスをぶつける場になったという。現在は月に数回、2時間程度の練習をしている。

 特別授業は、これまで工藤さんに福祉サービスを提供してきた相模原市社会福祉協議会との連携で実現した。「共生社会」「世界平和」という授業テーマだったが、工藤さんは日頃の生活の中で感じたことを踏まえ等身大の言葉で語った。

 「優しさって、時々事故る。中学1年生のとき、クラスメートがいじられて拗ねてロッカーに入って出てこなくなったことがある。『大丈夫?』って言ったけど、『喋り掛けないで』って言われた。でもそのあと、『声掛けてくれてありがとう』と言われたから、悲しんでいる人や困っている人がいたら一回声を掛けるのが大事だと思った」と実体験を紹介。「お年寄りや障害者など困っている人がいたら『何かお手伝いすることありますか』と一言声を掛けるのはどうでしょうか」と呼び掛けた。

 日常生活の様子も具体的に説明した。「学校の寄宿舎で掃除や洗濯などの基本的なことは自分でやっている」と話すと、指で触れると時間が読める腕時計などを見せた。スマートフォンでメッセージアプリなどを利用する際は「ボイスオーバー」という読み上げ機能を活用するという。

9日、全国優勝

 工藤さんは11月9日、都内で開催された全国大会に出場した。最年少での出場となったが、前回王者に1点差で勝利し12人中1位に輝いた。工藤さんは「全部の試合どれもめっちゃ緊張しましたが、全力を出し切って優勝することができました。これからもチャンピオンの座を守り続けていけるよう練習を頑張っていきます」とコメントした。

レイ・クイーンとしてフラを通じてハワイの文化を伝える 古谷 えり香さん 緑区在住 52歳

「祈りと感謝」を胸に

 ○…空や太陽、自然に手をたむけ、祈る-。美しい自然を守り仲間や家族、自分を大切にするフラの精神。「目に見えないものに幸せを感じる。それがフラかな」と微笑む。2022年にはハワイ文化への愛を最も表現した者に贈られるレイ・クイーンコンテストで優勝に輝く。「本当は前に出るのが苦手で」。それでも、指導を受けた先生への恩返しのつもりで出場。がむしゃらに特訓し見事、栄冠を手にした。「みんなが本当に喜んでくれて。その笑顔で私も笑顔になりました」。以来、クイーンとしてフラを通じて日本とハワイの文化交流に努めている。

 ○…東京生まれ、仙台育ち。運動より文化系が好きな子どもだった。高校で放送部に所属したことがきっかけとなり、アナウンサーの道を歩む。「フリーで東北6県を飛び回ってましたね」と懐かしむ。結婚後、健康のために通い始めたジムでフラと出会う。「自分自身がとても癒されたんです」。すぐその魅力に夢中になった。今は相模原と静岡に教室を構え、講師も務める。「大変なこともありますが、生徒さんの表情が変わっていく姿を見ると私もうれしい。それが私の喜び」。言葉に充実感が漂う。

 ○…講師、アナウンサー、母、妻として多忙な日々。息抜きは「あったかいコーヒーを飲みながら旅番組を見ること」と笑う。「フラもハワイ文化もまだまだ学ぶことが多い」と、仕事の合間を縫って勉強にも励む。

 ○…今年は「地元参加」を目標に掲げ、積極的に活動してきた。11月15・16日には田名文化祭にも出演する。「もっと地域活動を増やしていきたい。そして心に触れる、心が通じ合えるようなフラを目指したい」。みんなの幸せを願い、『祈りと感謝』を胸に、これからもフラを伝え続ける。
サン・エールさがみはら内のオギノパンカフェに貼付されたステッカー。クーポンはオギノパンでも使用できる

あじさいメイツ ステッカーを目印に 物価高対策のクーポン

 公益財団法人相模原市勤労者福祉サービスセンター(あじさいメイツ)が発行するyell(エール)クーポン。利用可能店舗を示すステッカーが完成し、今秋から各店舗で目にするようになった。

 主に市内企業の福利厚生サービスを提供するあじさいメイツ。8月1日時点で1439事業所、約2万人が加入する。このクーポンは、コロナ禍に感染症拡大の影響で集客が減るなど地元商店の経済状況が厳しくなる中で事業所や買い物の支援などを目的に2020年度から発行。現在は物価高対策として継続している。

 これまで、クーポンの利用可能な店舗を示すツールはポスターだったが、「大きくて貼れないので小さくしてほしい」という要望を受け、新たにステッカーを作成した。ステッカーの大きさは横8×縦5センチメートル。なお、クーポンは会員向けに年4回発行する会報誌に掲載されている。あじさいメイツの担当者は、「新しいステッカーを目印にぜひ利用していただければ」と話す。

 詳細、問い合わせはあじさいメイツ【電話】042・775・5505。
一時は9点リードしたライズ(白いユニフォーム)

相模原ライズ 一時リードも及ばず プレーオフ出場決める

 アメリカンフットボールの日本社会人Xリーグの上位リーグ「X1スーパー」で戦うノジマ相模原ライズが11月8日、春のパールボウルトーナメントで苦汁をなめたオービックシーガルズとリーグ最終戦を戦った。

 横浜スタジアムでの一戦は、最初の攻撃シリーズでQBカート・パランデックからTE定成吉輝へ30ヤードのタッチダウンパスが通りライズが先制。しかし直後の守備シリーズでオービックにタッチダウンを許し同点に。互いに譲らず「打ち合い」の様相を呈し前半を14対14の同点で折り返した。

 両チームともハーフタイムに守備陣を立て直し後半はディフェンシブな展開に。LBフィリップ・レッドワインが相手エンドゾーン内でタックルをしセーフティ(2点)をあげ再びリードしたライズは、最終第4Qに入るとQBカート・パランデックからWRテイ・カニンガムへ8ヤードのタッチダウンパスが通りリードを9点に広げた。

 しかしここから2タッチダウンを献上。23対27で敗れた。城ヶ滝一朗ヘッドコーチは「この負けを受け止め、反省点を克服し、ライスボウルに向けて、さらに強いチームにしていきたい」とコメントした。

再び富士通と

 9日にリーグ戦が終了。全体4位でのプレーオフ(ライスボウルトーナメント)進出が決定した。ライスボウルトーナメント準々決勝は、全体5位でリーグ戦を勝ち抜いた富士通フロンティアーズと対戦する。リーグ戦で劣勢だった戦いを残り4分から2本のタッチダウンを奪い逆転で白星を手にした相手と再び相まみえる。午後3時試合開始。
<PR>
12月6日 和泉短期大学 親子で楽しむクリスマスコンサート
12月6日 和泉短期大学 親子で楽しむクリスマスコンサート
和泉短期大学(佐藤守男学長)が地域の子育て支援の場にと開設している子育てひろば「はっぴい」では12月6日(土)に、和泉クラーク・ホールで『クリスマスコンサート』... (続きを読む)
<PR>
チーム一丸 「スポーツの力」で
公益財団法人日本ライオンズ
チーム一丸 「スポーツの力」で
特別支援学校のフットサル全国大会を開催
東京都調布市の京王アリーナTOKYOで11月1日、公益財団法人 日本ライオンズが「第4回 全国特別支援学校フットサル大会」を開催した。全国の特別支援学校に夢... (続きを読む)

「掲示板」で地域づくり 26日 市民会館で講演会

 市内の各所に設置されている「掲示板」を中心に地域コミュニティについて考え直す講演会が11月26日(水)、相模原市民会館(中央)で行われる。午後6時15分から7時30分まで。参加無料。主催は相模原地方自治研究センター。

 講師を務めるのは、東海大学健康学部准教授の澤岡詩野さん。「ゆるやかなつながり」や「つながりが生まれる居場所のあり方」などをテーマに、身近な仕組みを生かしたコミュニティづくりに取り組んでいる。講演では「掲示板」に焦点を当て、情報発信を通じた防災や住民参加型イベント、多世代交流などの取り組み方について具体的な事例を交えながら話す。

 同センターの担当者は「自治会や地域の人に、見過ごしがちになるテーマを今一度考えるきっかけにしてもらえたら」と話している。

 参加希望者はウェブまたは電話(同センター【電話】042・752・4544)で申し込みを。

相模原市 「住まいの終活」出前講座 自治会など団体対象、費用は無料

 空き家の増加が近年、全国的な社会問題となっており、相模原市でもその対策が急務となっている。市はこの現状を受け、主に一戸建ての住まいを持つ市民を対象とした「住まいの終活 出前講座」を実施する。

 出前講座は空き家問題が「他人事ではない」という認識を市民と共有し、持ち主や家を相続する家族が将来住まいの管理や活用で困らないよう、適切な「活かし方」や「しまい方」を考えるきっかけを提供することを目的としている。

 市内在住・在勤で、概ね5人以上が参加する自治会、団体、グループ等が対象。個人利用や営利目的の利用はできない。最大の特徴は、市職員が希望する会場に出向く「出前」形式であること。これにより、身近な集会所などで気軽に専門的な話を聞くことができる。

 費用は無料だが、会場は申込団体にて自治会館や集会所などを準備する必要があり、会場使用料が生じる場合は団体が負担する。日時は原則、平日の午前9時から午後5時までの希望する時間で、講義時間は1時間程度と、団体活動や集まりに組み込みやすい設定となっている。

実践的な「家じまい」

 講座では、市の住宅課空き家対策班の職員が、地域の自治会や団体のもとへ直接出向き、▼「住まいのエンディングノート」の活用を通じた具体的な家じまい▼住まなくなった家を適切に管理・活用するための方法▼相続登記に関する基本的な知識と手続き▼市が提供する支援制度や相談窓口の詳細案内配布--など、実践的な内容について解説する。

 これらの解説を通じて、参加者が「家じまい」を単なる片付けではなく、家族の未来を守るための終活の一環として捉え、具体的な行動に移せるよう支援する。

 参加を希望する団体は、希望日の3週間前までに、電話またはメールで市住宅課空き家対策班へ申し込む。市の担当者は「住まいに関する終活についてこの機会に家族で話し合い、積極的に講座を利用してほしい」と呼びかけている。問い合わせは空き家対策班【電話】042・769・9817へ。
フェア告知チラシ

参加無料 市の「消防・防災フェア」 11月15日、カインズで

 相模原市は、包括連携協定を締結している株式会社カインズと連携し11月15日(土)、「くみまち消防・防災フェア in さがみはら」と銘打ったイベントをカインズ相模原愛川インター店(南区当麻)の駐車場で開催する。

MRで消火体験

 全国の消防本部で初めて導入されたMR(複合現実)初期消火体験をはじめ、地震の揺れを体験できる起震車体験、消防車・救急車の乗車体験、消防士防火服の着用体験などが用意されている。

 感震ブレーカーや家具転倒防止器具、防災に役立つ新製品などの展示もある。

 午前10時から午後2時まで。参加無料。イベント体験後に景品がもらえるガチャへのチャレンジ権など、参加特典も用意されている(景品の数には限りあり)。

 問い合わせはMR初期消火体験やフェア全般など防火に関することは市消防局予防課【電話】042・751・9117、感震ブレーカーや家具転倒防止器具など防災に関することは市危機管理統括部【電話】042・769・8208。

相談会 空き家管理・活用術

 空き家を所有する人を対象にした無料相談会が11月28日(金)、29日(土)に開かれる。維持管理や税金、売却・賃貸などの管理・活用法について専門的な知見を持つ相談員が指南する。会場はソレイユさがみ。午前10時〜午後4時。定員は各日5組(申込順)。(問)ブックオフおうちの無料相談会 受付窓口【電話】03・6701・4618

防災士1千人、生かせるか 市自治連が豊橋市視察

 防災に関する知識や技能を持つ「防災士」は相模原市内に1070人いる(2025年10月末時点)。「実際に避難所で協力してくれるのか」といった懸念があるのが実情だが、地域の自主防災力を高める上で力を秘めている。防災士の育成・活用方法を模索する相模原市自治会連合会は10月7日、先進的な取り組みを行う愛知県豊橋市へ視察に赴いた。

 防災士は阪神・淡路大震災を教訓に生まれた民間資格。災害時の生存率を高める地域防災力の向上を活動の目的としており、2003年の第1号認証以降、25年10月末までに全国で33万人以上が資格を取得している。市内には1千人以上の有資格者がいるが、地域資源としての活用の余地は多分にあるのが現状だ。

 市が連携可能な防災士は、13年から18年までの間に独自に養成した「防災マイスター」の200人。年に1回以上のスキルアップ研修が実施されている。地域住民から防災講座の依頼があった際には講師として派遣され、年間50件ほどの実績があるという。

 市自治会連合会の大木惠会長は防災士やマイスターの現状について、防災知識の地域での共有の面で意義があるとしつつ、「数が少ないし、資格を生かしていない人が多い。災害が起きたときに本当に避難所に来て協力してくれるのか」と懸念を口にする。

豊橋市では

 こうした中、同連合会は防災士の育成に力を入れている愛知県豊橋市を10月に視察した。

 豊橋市では相模原市の「防災マイスター」に類似の「防災リーダー」を15年以上養成しており、その数は今年4月時点で1330人。10代の登録者も11人存在する。学校区単位で実施している地域の防災訓練の企画・運営に防災リーダーが主体的に関わっており、有事の際にリーダーシップを発揮する基盤づくりを進めている。

 視察に参加した同連合会の理事の一人は「豊橋市防災リーダーと相模原市防災マイスターには大きな意識の差が感じられる」と話す。

パイプづくりが重要

 防災士当人は資格取得の意義や活用についてどのように考えているのか。相模原市の防災マイスターの一人、松田康輔さん(36)は7年ほど前に資格を取得した。勤務先の介護施設で資格が生かされているという。同じ職場で働く職員は「(災害時の利用者の健康管理計画を作る際に)松田さんを頼りにしている。地域の防災訓練には職員を巻き込んで参加させてくれている」と話す。

 一方、防災マイスターの活用における課題について松田さんは「マイスターに講師依頼ができることを積極的に広報したほうがいい」と言う。発災時には一定程度の貢献はできそうだとしつつ、資格を持っているだけでなく日頃から「近隣住民とパイプを作ることが求められる」とも話した。

 市自治会連合会は今後、視察を踏まえた提言を市危機管理局に提出する予定だという。
今年行われた相模の大凧まつり=新磯まちづくりセンター提供

相模の大凧まつり 物価高、運営資金募る 市がふるさと納税活用

 相模原市を代表する伝統行事「相模の大凧まつり」の運営費確保のため、相模原市はふるさと納税制度を活用したガバメントクラウドファンディング(GCF)で寄付を募っている。昨今の物価高騰や警備費増加などにより、財源確保が課題となる中、伝統文化と大凧製作技術の継承に向けて、広く支援を呼びかけている。

 相模の大凧まつりは、天保年間(1830年ごろ)から続き、子どもの成長、五穀豊穣、社会の安寧などを祈念し行われてきた。新戸・上磯部・下磯部・勝坂の4地域の各保存会が大凧を作り、毎年5月4日と5日に相模川河川敷で揚げている。毎年揚げられる凧のサイズとしては日本一の大きさとされ、2025年度には2日間で延べ16万5000人が来場した。

 運営するのは、相模の大凧文化保存会の会員らで構成される実行委員会。運営費は相模原市からの補助金と企業の協賛金、地元住民からの寄付、各地区保存会の会費などで捻出してきた。しかし、近年の物価高や会員減少などにより、財源確保が課題となっている。同実行委員会の八木亨委員長は「これまで通りのやり方で、来年も継続してできるという状況ではなくなってきた」と危機感を募らす。

 ここ数年は観客の増加に伴い安全面から警備員を増員。今年は2日間で80人以上動員している。また、大凧で使用する和紙の価格は10年前と比べて2倍になったという。

 こうした状況から同実行委員会も協賛企業集めに奔走した。3年で倍増し、現在15社に上る。

 八木さんは「あと5年ほどで相模の大凧まつりは200年の節目を迎える。今回の制度を活用することで、支援もそうだが大凧まつりを全国的にPRできることにも期待たい」と話す。

目標200万円

 募集期間は12月14日まで。目標金額は200万円に設定されている。寄付金は準備・開催経費や製作費、広報宣伝費などに充てられる。

 GCFは、自治体や返礼品から寄付先を選ぶ従来のふるさと納税とは違い、寄付の使い道から寄付先を選ぶことができる。市内外を問わず寄付が可能。詳細や申し込みは相模原市のウェブサイトから確認できる。
<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)
ゲーム『スペランカー』のメロディを「日本で一番公式にアレンジしている」と自負する岩崎さん=本人提供写真

相模原発「活躍」作曲家が文化講座に

 爆風スランプや諸星和己さんのアーティストサポートなどで活躍する、作曲家で鍵盤奏者のジミー岩崎さん(緑区在住)による文化講座「音遊び」が11月17日(月)、相模原市立市民健康文化センター(南区麻溝台)で開催される。今回は岩崎さんに経歴や現在の活動、文化講座の内容などについて話を聞いた。

17日、けんぶんで「音遊び」

―音楽を始めたきっかけは。

 「八王子のデパートで電子オルガンの演奏を見たのが最初です。そこで大変感動しました。小学生のころからエレクトーンを習い始めました」

―プロを意識したのは。

 「中高は吹奏楽部で、高校卒業後はプロをめざし音楽の専門学校に進みました。学校の講師の方の仕事を手伝うようになり、そのままゲーム音楽の制作を手がけるように。その後、アーティストの方のサポートや舞台・CMへの楽曲提供などを行うようになり、早30年以上。おかげさまで精力的に活動させていただいております」

―著名な方々とも。

 「昨今は池田聡さん、爆風スランプ、平松愛理さん、諸星和己さん、マキタスポーツさんらとお仕事をさせていただいています。また、今テレビで流れている某CMの楽曲も、実は私のものです。クレジットは表記されませんが(笑)」

―今回の文化講座の開催について。

 「日々コンサートなどで全国を行き来している中、ずっと地元へ貢献したい思いがありました。今回お声かけをいただき、講師を務めさせていただくことになりました」

―当日はどんな内容に。

 「なかなかイメージしにくいかもしれませんが、一言でいうと『音遊び』。私が鍵盤を弾きながら、歌ったり、聴いたり、体を動かしたり。時には脳みそも使ってもらいます。歌が苦手な方でも問題ありません。歌わなくても大丈夫です(笑)」

―そう言っていただけるとハードルが下がります。

 「『上を向いて歩こう』『見上げてごらん夜の星を』『翼をください』など、みなさんに馴染みのある曲を用意しています。これまで他地域でも同様のプログラムを実施した実績もあるので、相模原でもきっと楽しんでもらえるはずです」

―・―・―・―・―・―

 この「けんぶん文化講座」は地元の人を講師にむかえ、文化や健康について楽しみ、身近に学べるもの。岩崎さんによる文化講座は現在参加者を募集中。時間は午後2時から3時30分まで。参加費は500円、資料代300円。定員40人。希望者は同センター【電話】042・747・3776。
バトンを手に話をする島崎校長

陽光台小 歴史のバトンをつなぐ 創立50周年記念式典を開催

 創立50周年を迎えた相模原市立陽光台小学校で11月8日、記念式典が行われた。同校は1976年に陽光台地区の人口増加を受け開校。式典には在校生に加え、保護者や卒業生、地域住民、来賓らが詰めかけ節目を祝った。

 あたたかな雰囲気の中で始まった式典は、50周年を記念して撮影された空撮の様子の動画や記念キャラクターを考案した児童の表彰、県立相模原高校マンドリン部による演奏などが行われた。挨拶に立った島崎貞良校長が「この中に陽光台小学校の卒業生はいますか」と問いかけると会場内の保護者や地域の人らが挙手。「たくさんの卒業生に見守ってもらえているから安心して学校生活が送れている。50年という歴史のバトンを手に新しい歴史の主役として活躍してほしい」と児童に語り掛け、地域への感謝を述べた。駆けつけた本村賢太郎市長は「失敗することもたくさんあるけど夢に向かってチャレンジして」と児童にメッセージを送った。

 記念行事は午前・午後の2部制で行われ、午後は「カーニバル」と題してさまざまな催しが行われた。

 北里大学ジャグリング部や、世界レベルのパフォーマーを要する「サムライ・ロック・オーケストラ」がショーを披露。記念すべき日に華を添えた。最後には同校の校庭で花火が打ち上げられ、参加者から大きな歓声が上がった。

 周年事業の実行委員長を務めた山田博さんも同校の卒業生。2年半前から前任の教諭やPTA、卒業生とともに準備を進めてきたという。「子どもたちが喜んでいる姿を見ることができてよかった。地域の人にも大勢来てもらえてうれしかった」と話した。

相模原法人会 税の役割 理解深めて 絵はがきコンクール 6人を表彰

 小学生に「税の大切さ」などを知ってもらうことを目的に開催されている「税に関する絵はがきコンクール」の受賞者がこのほど決まり、11月6日に杜のホールはしもとで表彰式が行われた。主催は公益社団法人相模原法人会。

 市内の小学校に通う6年生を対象に夏休みの宿題として行われた同コンクール。14回目となった今回は72校159人の応募があり、6人が入賞した。

 優秀賞に値する相模原税務署長賞を受賞した櫻井結さん(谷口台小)は表彰を受け「あまり自信がなかったので受賞できてとてもうれしい」と話した。作品を完成させるにあたり税金について深く調べたといい、「身近なものにも活用されていることが分かった。税をバトンに見立てそれを渡して協力することをイメージして描いた」と作品に込めた思いを話した。

 受賞した児童は以下の通り。敬称略。

 ▼相模原税務署長賞/櫻井結(谷口台小)▼神奈川県相模原県税事務所長賞/前田琥太朗(上鶴間小)▼相模原市長賞/高山斗空(大野台小)▼相模原市教育委員会教育長賞/渋谷珠生(橋本小)▼公益社団法人相模原法人会会長賞/鈴木唯花(川尻小)▼公益社団法人相模原法人会女性部会長賞/佐藤和奏(川尻小)
賞状を手に喜ぶ受賞者ら

SDGsアワード 最高賞はネットフィールド 区内からは2者が受賞

 「さがみはらSDGsアワード2025」の授賞式が10月27日、市立産業会館で開催され、アップサイクル品の販売などを行う「株式会社ネットフィールド(網野通代表取締役/緑区)」が最高位の相模原市長賞を受賞した。中央区からは「Kids Fine」が協働賞、「ランチパッドテクノロジー&パートナー株式会社」が未来創造賞に選ばれた。

 市内の企業や団体によるSDGsの達成につながる優れた取り組みを表彰する同アワード。毎年、公益社団法人相模原青年会議所、同津久井青年会議所、相模原市により開催されている。前述の企業・団体のほか、藤野茶業部と橋本小学校が優秀賞に選出された。

障害者就労と資源循環

 市長賞の株式会社ネットフィールドは、廃ロウソクとおが屑を再利用した着火剤「オガチャッカ」の開発、販売が評価された。この取り組みの目的は障害者就労支援と資源循環。同社は間伐の際に発生する津久井産材のおが屑と市内の葬儀社から回収した廃ロウソクを使って着火剤を開発。製造から販売までを津久井やまゆり園に依頼することで、多くの賃金の支払いを可能にした。さらに、受注が増えていくことで、津久井やまゆり園が仕事をほかの障害者支援施設に依頼するという「福祉と福祉の連携」という新しい可能性も見出した。

 網野社長は「企業として利益を追求するとこれまでのやり方では限界があった。それなら製造から販売までをお願いすればより多くの賃金が支払える。このような取り組みを福祉だけではなくて、いろいろな方面に広げ、全体で支援の輪ができたら良い」と話した。

 協働賞のKids Fine(中央/渡辺晃子代表)は、育児に関する情報発信のほか、障害のある子どもとその家族に対し、安心して集い支え合う居場所を提供している。拠点とするコミュニティスペースでの活動以外に、地域の催しやマルシェにも出店。子育て世代の孤立を防ぎ、障害に対する理解を広めようと活動の幅を広げている。

 審査では、地域の人々と協力しながら共に支え合う仕組みを築いている点が市の理念である『共にささえあい生きる社会』を体現するとして評価された。渡辺代表は「笑顔で集い支え合える居場所として、地域の皆様に理解と協力を得ながら活動の輪を広げていきたい」とコメントした。

 未来創造賞に選ばれたランチパッドテクノロジー&パートナー株式会社(矢部/須田美穂代表取締役)は、地域のIT教育推進と次世代人材育成、子どもたちの創造力・表現力向上を目的にプログラミングコンテストなどを実施している。

 IT技術の活用方法や学びの可能性を伝えるだけでなく、その背景にある倫理観や社会的責任についても学ぶ機会を設けている点、広く地域社会へ波及する教育的効果が高く評価された。取り組みの継続的な実施によって、将来のIT人材育成に繋がることが期待されている。

銀河アリーナ 人気アニメのキャラ勢揃い 「メダリスト」主人公らズラリ

 今季のアイススケート場の営業を10月20日に開始した銀河アリーナ(弥栄3の1の6/淵野辺公園内)で、フィギュアスケートを題材にしたテレビアニメ「メダリスト」に登場する人物のパネルが展示されている=写真。テレビ朝日系列で年明けから始まる第2期放送のプロモーションを兼ねたもの。

 並んでいるのはオリンピック金メダルを目指す主人公の小学6年生・結束いのりやスケーターとして挫折した過去を持ちいのりと共に世界を目指す青年コーチ・明浦路司ら7人。午前8時30分から午後8時まで自由に撮影することができる。

 スケート利用で訪れ、存在に気付く人やスマートフォンでキャラクターを撮影するアニメファンも多数来館。テレビ画面から飛び出した人気キャラクターたちの姿を楽しんでいる。

既に営業スタート

 今季の営業は来年5月6日(水)まで。一般利用は午前8時30分〜午後7時45分。一般利用の来場者を対象に指導員が無料で簡単な助言を行う「ワンポイントレッスン」など、各種教室も実施。初心者も気軽にアイススケートを楽しむことができる。

 利用料金は大人1200円(65歳以上600円・19歳未満900円)、市内在住・在学の小中学生と未就学児は無料。貸靴代は大人500円、中学生以下300円。手袋必須。(問)同アリーナ【電話】042・776・5311
書籍を手掛けた中野中学校の関係者らから教育委員会に本が寄贈された

生成AI先進校 授業での活用術 一冊に 中野中(緑区)教員らが書籍執筆

 文部科学省の「リーディングDXスクール事業」指定校である市立中野中学校(小磯滋校長)の教員らが10月29日、教育委員会を訪れ、執筆した書籍「AIと仲間と学び合う 生成AI×対話×仲間=新たな学びの領域へ」(明治図書出版)=画像=を細川恵教育長に手渡した。

AIリテラシー格差

 生成AIの授業活用は、個別学習支援や教材作成支援など教育の質の向上に繋がる一方で、学校間・地域間で活用状況に大きな格差が生じており、新たな教育格差を広げる懸念が指摘されている。

 これから教育現場に生成AIを導入しようとする人たちの一助になればと筆を執ったのは、同校で保健体育を教える梅野哲総括教諭、認知科学・学習科学・教育工学を専門とする青山学院大学の益川弘如教授、日本体育大学児童スポーツ教育学部の豊田大登特任助教の3人。書籍はパイロット校での試行錯誤の中で生まれた具体的な実践など6つの章で構成されている。

生成AI意味付ける

 小磯校長と梅野総括教諭、豊田特任助教はこの日、細川教育長と面談。同校での取り組みやAI教育を取り巻く環境などに関して意見を交わした。

 書籍を中心となりまとめ上げた梅野教諭は「生成AIは、私たち教師に変革のチャンスを与え、生徒の『学びたい』を刺激する――あなた自身が意味付ける『◯◯』となります。『◯◯』というのは、生成AIを活用する人が生成AIに位置付けをするため、何にでも変わる」と話した。

健活!チャレンジ 平均6千歩以上を10日間 アプリコース12月から

 健康への取り組みを市民に習慣付けてもらうことを目的とした相模原市の健康づくり事業「健活!チャレンジ」個人部門後期コースが12月1日(月)に始まる。

 対象は市内在住・在学・在勤の18歳以上の人。神奈川県の健康管理アプリ「マイME―BYOカルテ」(アプリの登録は無料・通信回線費は必要)をダウンロードして参加する「アプリコース」と、用紙に記入して提出する「レポートコース」がある。期間は来年2月28日(土)まで。アプリコースでは1日平均6千歩以上、10日以上の登録、レポートコースでは30日以上の取り組みで、健康・運動・調理・食品・行楽・防災グッズなどの景品に応募できる。(問)市コールセンター【電話】042・770・7777

地域課題解決へ結束深める 弁護士会×土地家屋調査士会

 市民が境界トラブルなく安心して住み暮らせるよう、綿密な連携を――。神奈川県土地家屋調査士会相模原支部(梅津賢一支部長)と神奈川県弁護士会相模原支部(藤田寛之支部長)が11月7日、杜のホールはしもとで合同勉強会を行った=写真。両支部の会員20人ほどが集まり、今後の連携強化に向けて情報を交換し交流を深めた。

 土地家屋調査士は、土地や建物の調査・測量・境界確認などを行う国家資格。相模原支部では情報交換や資質向上のため、支部内で定期的に勉強会を実施している。今回はより幅広い情報交換に加え、弁護士とより速く綿密に連携できる関係構築のきっかけとして合同開催が企画されたという。

 勉強会では▽境界トラブルを未然に防ぐには▽相続登記義務化と地域の課題▽測量・登記・法務業界におけるデジタル化▽地域の専門家ネットワークとしての役割―の4つのテーマに沿ってグループごとにディスカッションを実施。日頃の業務における疑問点や事例ごとの対処などを共有・議論した。

 藤田支部長は「ネット・AIが発達してもそこで調べられるのはあくまで公開情報。『現場の実態』は公開情報には乗っていない。やはり生きた情報は知人を通じてでないと得られないものであり、特に弁護士の場合には生きた情報こそが紛争を解決する力になる。交流会は両士業の研修になると同時に、紛争の防止や解決へ向けた地域の課題解決力向上にも意義があるものと感じた」と振り返った。

不動産の境界トラブルに注意

 梅津支部長によると、2024年4月1日に相続登記が義務化されたことにより、これまで登記をせずにいた未登記建物の「建物表題登記」の依頼が増えているという。相続登記をするには前提として、相続すべき建物が『どこにありどんなつくりで誰のものであるか』を示す建物表題登記が必要であるためだ。

 また、相続におけるトラブルというと相続人の間での紛争が注目されがちだが、不動産に関して注意が必要なのが「境界トラブル」。相続することになった不動産について隣の土地との境界が確定していない場合などに、隣人との間で発生するトラブルのことだ。調停や訴訟まで進んでしまうと費用も時間もかかり、生活面への影響は小さくないという。

 梅津支部長は「境界トラブルを未然に防ぐのが土地家屋調査士。話し合いでお互いが納得できる可能性が残っている場合もある。逆に紛争においては弁護士の分野。所有する土地に存する建物が登記されているかどうか今一度確認していただき、されていない場合は土地家屋調査士にご相談いただきたい」と市民に呼びかけている。

豊かな音色響く 千代田ホール橋本で「感謝のつどい」

 橋本駅近くの家族葬ホール「千代田ホール橋本」で11月8・9日、地域へ向けた『感謝のつどい』が開催された。目玉企画となったコンサートには、フルートやサックス、バイオリン、ピアノなどからなる「十重奏」の特別ユニット「メリーベル」とシャンソン歌手の紫乃路えりさんが登場。オペラやバレエの名曲から昭和歌謡まで、華麗な演奏で来場者に心温まるひとときを届けた。東京・神奈川・山梨を中心に葬祭ホールを展開する「千代田セレモニー」の創業60周年を記念し、地域への感謝を込めて行われた催し。会場には抽選会や軽食、終活や葬儀に関する相談コーナーなども設けられ、地域住民などでにぎわった。
決勝点を決めたラファエル選手(写真はSC相模原提供)

SC相模原 無失点で金沢に勝利 PO進出へ望みつなぐ

 相模原市をホームタウンとするサッカーJ3・SC相模原は11月9日、相模原ギオンスタジアムでツエーゲン金沢と対戦し、1-0で勝利した。

 敗北すればプレーオフ進出の可能性がほぼ消滅する状況だったが、4試合連続のクリーンシートで勝ち点を47に伸ばし、わずかに望みをつないだ。勝利に導く先制点を決めたのはFWラファエル・フルタード選手。約4カ月ぶりのゴールとなった。

 3試合を残してPO進出圏内との勝ち点差は「6」。次戦は11月16日(日)、逆転でのPO進出をかけて、ホームにFC琉球を迎える。試合は午後2時キックオフ。

マウスガードを普及

 この日の試合はスポーツマウスガードの普及に取り組む医療法人社団カワサキがイベントパートナーを務めた。スポーツマウスガードは運動中の口や歯の外傷を防ぐ口腔内装置。同法人では特に子どもたちが安全にスポーツに励むことができるよう、周知に努めている。

 この日はプロ選手やアカデミーの選手たちに提供しているマウスガードについて知ってもらおうと、マウスガードの元になる素材を制限時間内に釣るゲームやクイズなどの遊びを実施。マウスガードによるケガや脳震盪予防について呼びかけた。疑問や不安がある人に向けた個別相談会も開催し、市販ではなく歯医者で作ることのメリットを紹介した。

 川崎正仁理事長は「スポーツマウスガードの装着が『当たり前』になれば」と話した。
展示販売会のチラシを持つ杉岡祐樹常務取締役(右)と佐藤さん

相模ガス 「地域の安心感じて」 アリオ橋本で初展示販売会

 創業65年以上の歴史を誇る相模ガス株式会社が11月16日(日)、アリオ橋本でガス器具などの展示販売会を行う。同社がショッピングモールでの販売会を行うのは初めての試みだという。

 「イベントを開催するにあたって2年ほど前から準備を進めてきた」と話すのは今回の展示会の旗振り役を担う佐藤俊文さん。県内の同業者の展示販売会やショッピングモールに訪れる客層などについて、綿密な調査を重ねてきたという。対面でのイベント開催に至った経緯について尋ねると「近年は給湯器やガスコンロなどもネットで購入して施工のみを依頼する人も増えている。その中で地域密着で丁寧な施工と手厚いアフターフォローを提供してきた相模ガスの安心感を届けたい」と話した。

 展示販売会は午前10時から午後6時まで。ガスコンロやレンジフード、給湯器などの実物を見ることができる。当日来場者には3千円オフのクーポンが配られる。問い合わせは同社【電話】042・753・1231へ。
パーソナリティーのルカタマさん

FMHOT839 女性歌手が新番組 「ルカタマ〜にきいて‼」

 地元FM放送局・FMHOT839(エフエムさがみ/83・9MHz)で11月5日、東京を拠点に活動するシンガーソングライターのルカタマさんによる新番組「ルカタマ〜にきいて‼」が始まった。毎週水曜日午後8時から30分間の放送。

「地元のこと教えて」

 番組では、CMソングなどの歌唱も担当するルカタマさんの楽曲やゆったりとしたトークを中心に、リスナーのメッセージからまちの情報などを届ける。「相模原市のことはほとんど知らない」と話すルカタマさん。「みんなの地元のことやおすすめの場所を教えて」とリスナーに呼び掛ける。

 ルカタマさんは新潟県上越市出身。アイドルグループ「めろん畑a go go」での活動を経て、2020年にソロ活動を開始した。いくつかのユニットやバンドにも参加するほか、東京・押上で「cafe宙」、大阪市で雑貨店「アールオオサカ」を運営するなど、活動は多岐にわたる。

 ラジオ出演のきっかけは同局で冠番組を持つ吉田翔平さん(ロックバンド「ティンペッツ」のボーカル)との共演。「ファンの方から『声質がラジオに合いそう』と言われることが多く、ずっとやりたかったので実現できてうれしい」と笑顔を見せる。

応援集まる初回

 11月5日に放送された第1回目には地元リスナーや全国のファンから熱い応援メッセージが寄せられ、注目度の高さをうかがわせた。ルカタマさんは「これから相模原の良いところをたくさん見つけていって、いずれは自分自身が相模原の良さを伝えられるようになりたい」と意気込みを語った。

1枚で表す平和 高校生対象の写真コン

 相模原市の写真祭「フォトシティさがみはら」が25周年を迎えることを記念し、高校生を対象とした写真コンテストを開催している。応募期間は12月19日(金)まで。

 募集している写真のテーマは「私が考える『平和』」。現在在学中の生徒であればだれでも参加することができる。応募作品は来年2月6日(金)から相模原市民ギャラリーで行われる「高校生の考える平和写真展」で展示される。フォトシティさがみはら実行委員会により審査も行われ、各賞に選ばれた人には記念品が贈られる。

 応募は一人1枚まで。申し込みは専用ウェブサイトから。問い合わせは同会事務局【電話】042・769・8202へ。

セミナー 定年後の働き方 ソレイユで11月29日

 定年後も働くことが一般的になりつつある今、「これからの自分らしい働き方とライフプラン」を考えるセミナーが11月29日(土)、ソレイユさがみ(緑区橋本/イオン橋本店6階)で催される。午前10時から正午までで定員は申込順20人。参加費無料。主催は相模原市とソレイユさがみ。

 国が制度を整備し、定年後の就労を支援する中で開催されるセミナー。キャリアコンサルタントの山岸博幸さん((株)マイキャリア・ラボ派遣講師)が、定年後の雇用環境や働くメリット、再就職の考え方と進め方、さらには働き方と年金制度、定年後の収入と支出といったテーマについて幅広く解説する。

 2歳以上の未就学児を対象とした無料の保育サービス(要予約)も提供される。

 申し込み・問い合わせはソレイユさがみ【電話】042・775・1775または【FAX】042・775・1776へ。

大野台小 思い引継ぎ、森を守る 地元ボラ、プロ選手と下刈作業

 大野台小学校の6年生が11月6日、木もれびの森(南区大野台)で苗木の成長を助ける下刈を行った=写真。相模原市のホームタウンチームに所属するプロスポーツ選手らとともに地元ボランティアの指導を受けながら作業を行い、森の整備や環境保全について学びながら交流を深めた。

 木もれびの森には同校の卒業生がドングリから数年かけて育てた苗木が植えられている。昨年の「緑の祭典かながわ未来の森づくり2024」開催時に植えられたもので、この日は6年生約70人が先輩たちの活動を引き継いで作業に挑戦。SC相模原、三菱重工ダイナボアーズの選手らとともに、苗木の周りの草や小さな木を鎌や剪定バサミで丁寧に刈り取った。

 授業の終わりには「きれいな森を守るために整備してくれている方たちの大変さがよく分かった」「みんな真剣に取り組めていてよかった」と感想を話した。

「また来てね」

 指導を担当したのは、森を管理する地元団体「NPO法人相模原こもれび(平野和夫理事長)」と「木もれびの森の花と木々を守る会(ここももの会/杉山信義代表)」。一つひとつの作業の目的やコツ、木々の名前や特徴などを丁寧に説明し、森を守る活動への思いを伝えた。

 平野理事長は「大人になってこの経験を思い出してもらえたら。30、40年後、一緒に活動できたらうれしい」とコメント。杉山代表は「森で遊べるイベントも開催しているのでぜひ遊びに来てほしい。また森へ来てください」と児童に呼びかけていた。

秋の味覚に舌鼓 田名幼稚園で恒例まつり

 水郷田名の認定こども園・田名幼稚園(永保貴章園長)で11月8日、恒例の秋祭りが開催され、園児や卒園生、地域住民など多くの人でにぎわった=写真。地域の食材を使用した豚汁のほか、焼き芋やわたあめの屋台、キッチンカー、野菜販売など地域の「美味しい」が園庭に大集合。フリーマーケットやステージ発表では、地域の子どもたちが積極的にイベントを盛り上げる姿が見られた。

レモネードでがん支援 30日 あじさいサミット内

 相模女子大学(南区)で11月30日(日)に開催される「あじさいサミット」に、小児がん支援を目的とした「レモネードスタンド」が出店する。

 レモネードスタンドは、レモネードの販売を通して小児がんへの関心を広め、売上を小児がん支援に役立てるアメリカ発祥のチャリティー活動。今回の売上は、治療法が確立されていない「難治性小児脳幹部グリオーマ」に対する治療法開発を目指す「NPO法人キュアスターツナウジャパン」へ全額寄付される。

 相生を拠点に小児がん患者を支える活動を行う「一般社団法人トルコキキョウの会」と同法人の共催。同会の高木伸幸代表理事は「募金活動成功のため、ぜひ多くの方にご協力をお願いしたい」と呼びかけている。

 「あじさいサミット」は、医療・介護・福祉の専門家が市民に向けて行うイベント。会場には子どもから大人まで楽しめる体験型の企画が多数用意されている。午前10時〜午後5時。入場無料(原則事前申込み制)。

県仏教青年会 青年僧の未来を語る 創立50周年記念し講演

 神奈川県仏教青年会の創立50周年記念講演「青年僧の未来〜これからの寺院とご縁〜」が11月25日(火)、横浜ベイホテル東急地下2階クイーンズボールルームAで開催される。午後2時から4時。参加無料。

 青年僧が抱える不安や課題を共有しながら、様々な分野で活躍している4人の講師・コーディネーターを招き、それぞれの立場から見た「仏教と現代社会のつながり」「お寺のこれから」についてのパネルディスカッションを行う。

 講師はジャーナリストで浄土宗僧侶の鵜飼秀徳師、一般社団法人お寺の未来代表理事の井出悦郎さん、仏像好きフリーアナウンサーの久保沙里菜さん。コーディネーターに久保山光明寺住職の石田一裕師。フォームかメールから申し込みを。【メール】kanagawabutusei.50th@gmail.com。(問)同会事務局【電話】090・7241・6289
ほねごりくんのぬいぐるみを手に阿部社長

キャラ総選挙1位・ほねごりくん 「地域を元気に、前向きに」 阿部社長に聞く 黄色と青の由来

 25体のキャラクターによる人気投票企画「さがみキャラ総選挙」で第1位に輝いたほねごりくん。生みの親で県内を中心に接骨院を展開する株式会社ほねごり(橋本)の阿部公太郎社長に、ほねごりくんが生まれた経緯などを聞いた。

♢  ♢  ♢

 阿部社長は今回の1位について開口一番に「この結果はほねごりくんに親しみやすさを感じていただいている証拠だと思うので非常にうれしい」と笑顔で話す。

 そもそも無数にある接骨院の中でどうしたら違いを出せるかを考え生まれたのが現在のほねごりくん。黄色と青の今のビジュアルは3代目で、きっかけは常連客に来店理由を尋ねたアンケートだった。その答えは主に3つで【1】元気になる、【2】前向きになる、【3】話を聞いてくれる。この結果に阿部社長は「企業として地域の方に元気になってもらい、前向きになってもらう。話を聞き寄り添っていくことを考えた時に、元気や前向きさを『イエロー』、施術者の紳士さを『ブルー』で表現した」と説明する。ゴリラがモチーフなのは、もちろん「ほねごり」という名前からだ。

 阿部社長に推しポイントを聞くと、「ゴリラなのに可愛らしく親しみやすいところ」と即答。「身長は伸縮自在。面白いでしょ」とユニークな設定に笑みを見せる。

 同社はバドミントンチームも運営している。11月13日(木)から16日(日)まではSJリーグIIが青森県で開催され、チームは1部昇格を掛けて挑む。12月2日(火)、3日(水)には、スカイアリーナ座間で日韓大会も行われ、チームからはプロ契約の松本麻佑選手が代表に選出された。

 阿部社長は「相模原をいかに元気に、前向きにできるか。10月からは杜のホールはしもとのネーミングライツも獲得した。子どもたちの活躍を披露する場、チャレンジの場を提供し、地域を盛り上げていきたい」と力強く語った。
勢いよくボールを投げる子ども

和泉短大で学園祭 子どもたちで賑わう

 和泉短期大学(青葉)で10月25日、学園祭が行われた。保育士を養成する学校ならではの子ども向け企画が立ち並び、地域の人たちで賑わった。

 建物内には射的や手形アート、人力ワニワニパニックなどが出展された。ボウリングが楽しめるコーナーでは、子どもたちが自分でピンを作ってからボールを投げていた。企画した2年生の木下夏穂さんと中西実鈴さんは授業で学習したことをもとに、「やってみたい」と思える環境づくりにこだわったと語る。「用意されたものをやるよりも、自分で作ったものをやったほうがいい」との思いからピンに絵を描くステップを作ったという。

 何度も列に並び直してボウリングを楽しむ子どもの姿もあった。