さがみはら中央区版【12月11日(木)号】
特設サイト内には団員のメッセージが公開されている(写真上)・JAXA施設内(同右)

「JAXA応援団」3千人に 全国に輪広がる

 相模原市が立ち上げ10月から募集を始めた「JAXA応援団」の個人登録が募集開始から2カ月ほどで約3千人となった。企業・団体の登録も順調に推移し、100を超える組織が登録。市シティプロモーション戦略課は「JAXAは地元の大きな誇り。市民のみならず全国に応援の輪が広がっている」と話す。

 JAXA宇宙科学研究所(中央区由野台)は、日本の宇宙科学研究の中核機関として基礎研究から探査機の開発・運用まで幅広く活動している。

 2003年に打ち上げられ、05年に目的地である小惑星「イトカワ」に到達した小惑星探査機「はやぶさ」、太陽系の起源や地球の生命の原材料の解明を目指して小惑星「リュウグウ」を探査し、サンプルを持ち帰った「はやぶさ2」。いずれもJAXA相模原キャンパスで開発された。日本初の月面着陸を達成した探査機「SLIM」などのミッションも同研究所が担った。

 「宇宙を身近に感じられるまち さがみはら」というキャッチコピーを掲げている市は「JAXA」の活動を盛り上げようと「応援団」を発足。10月に団員の募集を開始した。

 応援団には誰でも参加することができる。登録は無料。個人で応援団に登録すると特設サイト上で応援メッセージが紹介され、希望する人にはオリジナル団員証が送付される。企業や団体の場合は掲出可能なオリジナルステッカーも贈呈。また、市が催す宇宙関連イベントの参加案内や、JAXAの各種プロジェクトの情報などが提供される。

 登録者は全国に広がり、登録開始から2カ月ほどで個人会員は3千人を超え、約100の企業・団体も応援団に加入した。同課では「宇宙開発を応援したいという気持ちが少しでもあるなら大歓迎。参加していただきたい」としている。

13日に「宇宙博」 

 応援団の結成を記念し、宇宙を身近に感じられるイベント「さがみはら宇宙博〜宇宙とつながる、未来を応援する〜」が12月13日(土)に「ほねごり杜のホールはしもと」(ミウィ橋本7・8階)、「インナーガーデン」(同5階)で開かれる。インナーガーデン会場の「体験エリア」は全て予約不要・無料で楽しむことができる。午前10時から午後5時まで。

 会場では直径5m・高さ3mの移動式プラネタリウムで全天周型映画を上映するほか、はやぶさ2のリュウグウへのタッチダウンや小惑星へのフライバイなどをVRで体験できるブースや宇宙飛行士の訓練服を着ての記念撮影コーナーなども設けられる。簡単な工作でミニプラネタリウムを作るワークショプやミニステージも企画され、天文宇宙検定2級の資格をもつ芸人・きくりんらが宇宙の魅力を面白おかしく紹介する。

民生委員一斉改選 成り手不足が深刻 市内欠員100人超

 地域の高齢者や子どもの見守りなどを行う「民生委員」の3年に1度の改選が行われ、相模原では12月1日、計827人が委嘱された。世帯数や独居高齢者の増加でニーズが高まる一方、委嘱数は年々減少しており、今回は欠員109人。充足率は9割を下回り、成り手不足が深刻だ。民生委員が不足することによる地域への影響と、今後求められる対策を探った。

 民生委員は正式には「民生委員・児童委員」と言い、担当地区の高齢者や子どもの状況把握と支援を行う。厚生労働大臣から委嘱を受けた「特別職の地方公務員」という立場で、交通費などの活動費は定額で支給されるが、ボランティアのため給与はない。

地域の見守り機能が低下

 相模女子大学の准教授で地域福祉などを研究している横地厚氏は現状について、「『支援を必要とする人の増加』と『支援の担い手の減少』が同時に進行している深刻な問題。この『逆相関関係』は地域社会のセイフティネットがほころびつつある状況を意味している」と言う。

 「民生委員は高齢者の異変などの情報を関係機関に伝えるパイプ役。民生委員が減少することで独居高齢者の孤立や、孤独死などの重大事態への対応が遅れるリスクが高まる。また、欠員が出た地域では他の民生委員への過重負担につながる」

 担い手不足の背景としては、制度への理解の不足や業務負担の増大などを挙げる。特に業務負担については、「高齢者、障害者、ひとり親世帯、児童、生活困窮者など、活動対象が極めて多様化している。制度上、業務範囲が明確に定義されておらず、個人の判断に大きく依存する結果、心理的・身体的負担が増大している」と話す。

 また、高齢者の就労率増加や、現役世代が仕事・介護・育児など複合的責任を抱えていることも人材不足につながっているという。

欠員最多は上溝

 今回の改選で、中央区内では上溝地区の欠員が最多だった。同地区の民生委員役員によると、民生委員を中心になって集めるのは自治会長のため、自治会自体の加入率低下や高齢化が課題となっている中、必然的に成り手も減少しているという。

 民生委員は活動実態があまり知られていないことが課題の一つ。10月16日、中央区内の民生委員、小川紀江さんの活動に同行した。

高齢者を戸別訪問

 小川さんはこの日、市からの依頼で年に1度行う「ひとり暮らし高齢者等戸別訪問」を行った。担当している地区内の一人暮らしの高齢者106人の中から、特に状況が気になる人を10人前後抽出し、訪問するという。

 この日は2件の家を回り、「買い物や家事で困っていることはあるか」「続けて歩くことができるか」「もの忘れに関して心配事はあるか」といった質問を通して日々の生活状況を聞き取り、緊急連絡先も確認した。介護レベルや地域内で仲の良い人をメモする場面もあった。

 民生委員の活動には戸別訪問のほか、高齢者等との日頃からのコミュニケーションや月に1回の定例会への参加、定例会で協力を求められた活動への参加がある。活動頻度は人によるが、小川さんの場合は準備・交渉作業を含めて月に8日前後稼働しいるという。

 民生委員の意義を問うと、「自分で自分の状態に気付いていない高齢者もいる。『民生委員』という肩書きがあることで話しやすくなったり、アドバイスに聞く耳を持ってもらえたりする。絶対に絶やしちゃいけない」と答える。

担い手減への対応策は

 小川さんは「民生委員に対する依頼はたくさんあるので、『行かなきゃ』となると辛いかも。でも、私は無理なときは無理と言うのでそんなに縛られている気はしない。『忙しくても民生委員はできるよ』と伝えたい。また、それぞれの活動が本当に必要なのか、本当に民生委員がやらなきゃいけないのかは議論の余地がある」と話す。

 上溝の役員は「これと言って対応策がない」とこぼしつつ、「自治会に民生委員の活動をしっかり理解してもらうことが求められる。市全体の課題なので市も役割や必要性をPRしなきゃいけない」と話した。

 横地准教授は、現役世代の参加を可能にする環境づくりとして会議のオンライン開催や夜間開催などを挙げる。また、神戸市では大学生が民生委員の活動を体験するインターンシップを導入した先行事例があるという。「地域における新しい形の支え合いの意識とシステムを構築することが重要」と語った。

2025年度神奈川の名工(神奈川県卓越技能者)の一人に選ばれた 板垣 謙太郎さん 古淵在住 53歳

これからも畳と共に

 ○…「もっと年を取ってから受賞するものだと思っていた。身の引き締まる思い」と受賞について語る。ずっと背中を追っていた父は、60代での受賞だった。「職人の数が減っているのも影響しているかも」と分析しつつ、「父も歴代の先輩たちも取るべくして受賞している。その名に恥じないようにこれからもしっかり仕事をしていきたい。受賞はゴールじゃない」と決意を話す。

 ○…創業60年の畳店の2代目。小学生では父の手伝いや掃除をしたり、中学生では畳を担いだり、子どもの頃から現場に親しんできた。そのため漠然と「畳店をやる」イメージはあった。ただ、高校生で「ずっと畳に埋もれるのは嫌」と、コンビニでのアルバイトや販売店に就職。当時は職人よりも販売職の方が向いていると思っていた。それでも22歳で再び家業を手伝うようになり、次第に「細かい作業が好き」ということに気付き、現在に至る。

 ○…趣味は昨年からはじめた城巡り。これまで40城を訪問。お気に入りは松本城だという。また、最近の嬉しいニュースは初孫の誕生。「かわいくて仕方ない。もう何でも買ってあげたい」と目を細めるが、遠くに住んでいるため、会うのがなかなか難しい、としんみり。

 ○…畳のない住宅が増え、畳店も減少している。「畳離れ」を食い止めようとコースターや財布、ブックカバーを作り、地域のイベントなどで出品している。「作業の合間に作るのが楽しく、雑貨から畳に親しんで欲しい。『これ畳なの』とお客さんが驚きを見るのが好き」と目を輝かせる。「どんな仕事も受けられるよう、これからも色んな畳を作っていきたい」と、日本の生活様式を育んだ文化を守るために技を磨いていく。

青い鳥 災害対策で販売会 16・17日 エコパーク

 福祉と環境を考えるボランティアグループ「青い鳥」(前川好子代表)が12月16日(火)・17日(水)、エコパークさがみはら(富士見)で大規模災害対策チャリティー販売会を実施する。午前10時から午後3時まで。

 青い鳥は使わなくなった衣類などをアップサイクルして販売し、収益を福祉団体や被災地に継続して寄付している。前川代表は「支援活動というのは、本来行わなくても済むに越したことはない。しかし昨今災害が多様化し、街の真ん中にいても、あるいは友人や家族が災害に巻き込まれるかもしれない。決して災害が起きるのを望んでいるわけではない。それでも備える事は必要だと思う」と考えを話す。

 販売するのはバッグやポーチ、帽子や手袋などのアップサイクル品・手作り品。売上は全額、暮らし潤いさがみはら寄附金防災対策コースに寄付される。問い合わせは同会前川代表【電話】042・784・9113。
秀逸に選ばれた井上さんの応募ハガキ

小学生川柳 秀逸は上鶴間小、井上さん

「こどもタウン」企画

 小学生向けの地域情報紙「こどもタウンニュースさがみはら版」の2025年冬号がこのほど発行され、投句コーナー「さがみっ子川柳」の秀逸に上鶴間小学校5年の井上琴心(ことみ)さんによる「おにごっこ君の笑顔をつかまえた」が選ばれた。

 南区在住の川柳作家、水野タケシさんが出した今回のお題は「好きな遊び、教えて」。井上さんは大好きな鬼ごっこをテーマに3作品を考え、一番よくできたと思った作品を応募したそう。「鬼の役でタッチして相手が振り向いたときの笑顔が好き」と井上さんは話す。

 ただ、普段そう感じていても、それを言葉にするには別の力が求められる。母の貴代香さんは「思ったこと、感じたことを態度ではなく、言葉で表すよう心がけてきました」と話す。井上さんは「がんばって考えたので選ばれてうれしい。これからもたくさん詠みたい」と笑顔を見せた。

 次回のさがみっ子川柳のお題は「休みの日、何してる?」で、来年1月31日まで募集している。ハガキに住所、氏名、学校名と学年、川柳(5句まで)を記入の上、〒252-0239相模原市中央区中央2の6の4タウンニュース「さがみっ子川柳2026春」係まで応募を。
覚書を交わす本村市長(右)と山田ゾーンマネージャー

災害時に地下水で給水 市とヨーカ堂が覚書

 相模原市は12月2日、株式会社イトーヨーカ堂との間で「災害時における専用水道の使用に関する覚書」を締結した。災害時に公的水道が復旧するまでの応急給水として、イトーヨーカドーのアリオ橋本店(緑区)、相模原店(南区)、古淵店(南区)の3施設で汲み上げられた地下水等を供給するという内容。

 市と同社、株式会社セブン-イレブン・ジャパンは2009年に「地域活性化包括連携協定」を結んでおり、今回の覚書はその一環として交わされた。

 本村賢太郎市長は「災害はいつ起こるかわからないからこそ、日常的な備えが大事。大変感謝している」と話した。

 同社神奈川ゾーンマネージャーの山田功二さんは「地域の皆様の安心・安全な暮らしのために最大限協力し、ライフラインを守る役割を果たしていきたい」と展望を語った。

人気の消防カレンダー今年も 毎年人気で5年目

 相模原市消防局が2026年のオリジナルカレンダー=写真=を作成し、市内の消防署本署計4カ所で無料配布している。12月26日(金)まで午前8時30分から午後5時15分まで受け付ける(無くなり次第終了)。

 消防行政への理解と協力の促進、幼少期からの消防への憧れの醸成などを目的に4年前からカレンダーを作成。26年版も2カ月ごとに消防車両や現役隊員たちの姿を写し出した写真が使われている。活動や隊、署の紹介や時期に合わせた消防的観点からの注意点なども盛り込まれている。

 毎年人気のため、24年版から500部増やした。26年版は1500部配布する。区内では中央の本署で配られる。相模原市印刷広告協同組合との協働により、印刷・製本などの費用は組合が集める広告収入で賄われている。
源泉100%の温泉

年末年始は特典満載 藤野やまなみ温泉

 年末年始はゆっくりと温泉に入って心身ともにリフレッシュ。相模原市立藤野やまなみ温泉(緑区牧野4225の1)では、年末から3つのイベントを企画。

 【1】12月22日(月)は体が芯から温まるゆず湯を実施。【2】12月25日(木)はクリスマス企画として、ポイント3個&子どもにプレゼント進呈。【3】1月2日(金)、3日(土)は子どもも大人もプチプレゼント進呈。そして新春ポイントが3個付く。

 同温泉は開放感満点の大浴場、里山の絶景を一望できる露天風呂、ドライサウナ・フィンランド式ロウリュサウナでリフレッシュできる。

 入館料は大人750円、小学生・障がい者380円。平日午後5時からは夜間割引で大人500円、小学生・障がい者280円。回数券も販売中。営業は午前10時〜午後9時(最終受付8時20分)。水曜休館。12月31日(水)・1月1日(木)は休館。(問)同温泉【電話】042・686・8073。
目録を手にする笹野会長(中央左)と中島支店長

あいおいニッセイ同和損保 社内募金で地域貢献 市社協に車いす3台

 大手損害保険会社のあいおいニッセイ同和損害保険株式会社が12月4日、相模原市社会福祉協議会に自走式車いす3台を寄贈した。同協議会が実施する福祉用具無料貸し出し事業に活用される。

 社会貢献を目的に、有志社員による募金制度「MS&AD ゆにぞんスマイルクラブ」を運営している同社。募金を活用し、地方公共団体や交通安全協会、障害者スポーツ支援などに寄付・寄贈を行っている。

 今回の寄贈は、同協議会がウェブ掲示板「さがみはらSDGsパートナーズフォーラム」を通じて呼びかけている福祉用具の購入支援に対するもの。地域の移動支援に役立ててもらいたいとして決定したという。

 同社神奈川支店の中島英博支店長は「掲示板のSOSを見て寄贈を決めた。3台を地域のために活用してもらえれば」とコメント。同協議会の笹野章央会長は「情報のアンテナを立てて発見してくれたことに感謝している。気持ちある社員の基金による新品を有効に市民に提供していきたい」と話した。

 市内の通院や買い物などで利用されている車いすは昨年度、1300件を超える貸出実績があり、需要が高まっているという。
ブロッコリーに込められた意味を話しながら交通安全を呼びかけた

交通事故ブロックにかけ 交安協らブロッコリー配る 年末を前に呼びかけ

 国道16号線の相模原警察署前交差点で12月4日、「交通事故を『ブロック』する」ことと掛けて「ブロッコリー」を配布しながら交通安全を啓発する活動「ブロッコリー作戦」が実施された。同署・相模原交通安全協会・相模原安全運転管理者会・元警察職員を中心に構成される警親会が主催。

 例年、年末にかけて交通事故が増えることから、15年ほど前から毎年12月上旬に「作戦」を展開している。署員・会員ら約40人が相模原産のブロッコリーに込められた意味を話しながら交通安全を呼びかけ、啓発物が入った200袋を自転車で通りがかった人などに配った。活動後は署の入り口にある「飲酒運転根絶」と書かれた提灯を点灯させた。

 作戦に参加したひとりは「これから忙しない時期になり事故が起こりやすくなる。交通安全に務めて穏やかな年末年始を過ごしてもらいたい」と話した。

童謡・唱歌を歌おう 12月20日 杜のホールはしもと

 心に響く童謡や唱歌を歌い継ぐイベント「みんなで歌おうイン相模原」が12月20日(土)、杜のホールはしもと(JR橋本駅北口)8階多目的室で開催される。午前9時45分開場、10時開始。主催は、童謡唱歌を歌う会レモン。

 指導は大沢洋子さん(玉川大学芸術学科ピアノ専攻卒)、伴奏は大貫眞里さん(武蔵野音楽大学ピアノ科卒)。会費は1千円(会場費/当日払い)。「必要な方はマスクをお持ちください」と話している。

 申込み・問い合わせは同会【携帯電話】090・9396・7295。
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原田敬一氏の原風景に迫る

 相模原市民ギャラリーのアートスポットで現在、画家・原田敬一さんの作品を紹介するミニ展示が開かれている。作品の多くに幼少期を過ごした北海道の風景が取り込まれており、鮮やかな青と写実的な描写が特徴。来年2月1日まで。今回は8点を展示。画業を志した原体験や自らの人生経験、生活の感情に基づき描かれる画家のエッセンス(原風景)に迫る。(問)同ギャラリー【電話】042・776・1262
相模ファーストレーンの「ミニボウリング/廃ピンペイント」ブース

フェスに田名っ子300人 SDGsをテーマに

 市立田名小学校で11月29日、地域の子どもたちを対象とした「田名っ子フェスティバル」が開催された。児童と保護者を中心におよそ300人が来場し、多様なブースを楽しんだ。同校PTA主催。

 同イベントは、2021年に同校PTAがバナナペーパーを使用した卒業証書や独自のロゴマーク、缶バッジの作成などを通じて「SDGsアワード」相模原市長賞を受賞したことをきっかけに内容を刷新。以降SDGsをテーマとして掲げている。

 この日は田名地区青少年健全育成協議会や相模ファーストレーンなど市内の団体・企業の協力で9つのブース出展が実現した。目玉企画のスタンプラリーは、4つのブースを回って台紙にスタンプを集め「わたしのSDGsせんげん」を記入すると、廃材から作った鉛筆などSDGsに関連したグッズと引き換えられるという仕組み。

 昨年創立150周年を迎えた田名小学校。同校PTAの小林正憲会長は「次なる目標は160周年」と話す。「PTA一同、地域の皆様と一緒にこれまで以上に子どもたちの育成に力を入れていきたい。保護者と学校と地域が協力し合って子どもたちを見守っていけたら」
左から武山署長、浦上会長、下立会長、佐伯理事長

受彰を税務署長に報告 長年の啓発活動で表彰

 相模原市内で長年にわたり納税に関する啓発活動に尽力したとして、相模原税務署管内納税貯蓄組合連合会の浦上裕史会長、相模原青色申告会の下立昭雄会長、相模原小売酒販組合・相模原酒販協同組合の佐伯外次理事長が表彰を受けた。12月4日に相模原税務署を訪れ武山晶則署長に喜びを報告した。

 浦上会長は旭日小綬章を受章。30年以上続けた活動を振り返り「現職としてこの賞をもらえることが嬉しい。啓発活動をする前にまずは自らの襟を正すことを意識していた」と話した。

 財務大臣納税表彰を受彰した下立会長は50年同会の活動を歴任。「納税の義務を伝える活動を通じて根性の良い人に出会えた。やりがいを感じられている」とコメントした。

 佐伯理事長は東京国税局長表彰を受彰し、「信用を一番大事にして60年商売を続けてきた。税金を納めることで守ってもらえ、安心して商売ができるということを伝えていければ」と結んだ。
抑留生活を振り返る西倉さん

「100歳の語り部」が講話 壮絶なシベリア抑留体験

 「100歳の語り部」こと西倉勝さん(100・南区在住)が12月3日、橋本公民館(緑区)で自身のシベリア抑留体験について講話を行った。主催は神奈川子どもの今と未来を守る会。

 西倉さんはシベリアのコムソモリスク第4収容所で3年間を過ごした。19歳で召集を受け、朝鮮半島北部・会寧の部隊に所属していたが、8カ月で終戦。武装解除ののち「日本に帰す」と告げられ連行されたという。

 氷点下25度を下回る厳寒での作業や、バラックで3人が一つの寝床を共有した生活環境など、西倉さんは時に感情を昂らせながら当時の過酷な日々を語った。食糧支給量は労働ノルマの達成率により変動した。空腹のあまりなんでも持ち帰る癖がつき、凍った馬糞をジャガイモと間違えたこともあったという。

 一方で、作業で訪れた民家で料理を振る舞ってもらったことなど人々の温かさに触れた思い出も語る。「指導者と市民は別の存在」として「市民同士の交流が広がれば平和につながる。戦争を繰り返さないためにも対話が重要だ」と訴えた。

皆で歌う「歌声広場」 14日に総合学習センター

 ピアノ伴奏に合わせ歌う集い「上溝歌声広場ゆめサロン」が12月14日(日)、総合学習センター(中央)4階大会議室で開かれる。午後1時30分からで参加費1千円。

 同サロンは毎月催され、童謡や叙情歌、参加者の好きな歌などを歌って交流している。今回はバイオリン奏者の糸原彩香さんとピアノ奏者の栗原香代子さんがゲスト出演。「星に願いを」「情熱大陸」「ホワイトクリスマス」などを披露する。担当者は「ピアノの伴奏にのせて楽しく歌いましょう」と呼びかけている。(問)根岸さん【電話】042・712・6659。
受賞者と主催者らによる集合写真

次世代が考える税 中学生対象の作文コン

 相模原税務署(武山晶則署長)と相模原税務署管内納税貯蓄組合連合会(浦上裕史会長)が主催する「中学生の『税についての作文』」の表彰式が12月3日、相模原市民会館で行われた。

 租税に関して中学生に関心を持ってもらおうと1967年から行われているもの。今回で59回目の開催となった。市内中学校の夏休みの宿題として「税に関すること」をテーマにそれぞれが興味を持ったことについて考えを作文にしたためた。8校260編の応募作品の中から選ばれた15人が表彰式に出席した。

 武山署長は「応募作品を読み、家族との会話やニュースでの気づきから考えたことを書いた素敵な作品が多かった。大人になっても税に関心をもって、社会に貢献できる大人になってもらえたら」と話した。

 受賞者は下記の通り(敬称略、カッコ内は学校名・学年)▼神奈川県納税貯蓄組合連合会優秀賞/牧島凛佳(東海大相模高等学校中等部・3)▼相模原税務署長賞/服部綾香(東海大相模高等学校中等部・3)阿部色葉(鳥屋学園・9)▼相模原県税事務所長賞/重松遥磨(東海大相模高等学校中等部・3)▼相模原市長賞/小林花(内出・2)▼相模原市租税教育推進協議会会長賞/高島田璃乃(東海大相模高等学校中等部・3)▼相模原税務署管内納税貯蓄組合連合会会長賞/高橋明里(内出・2)▼同連合会優秀賞/押田岳留(内出・2)榎本紗弥乃(内郷・3)木村魁仁(内出・2)▼同連合会佳作/吉田湖都(麻溝台・1)杉原凛音(東海大相模高等学校中等部・3)呉澤一(清新・2)相原彩奈(内郷・3)篠原洵(内出・2)
今年のメインビジュアル

「城」の祭典が10周年 12月20・21日、横浜で開催

 「城」をテーマにした日本最大級のイベント「お城EXPO2025」が、12月20日(土)と21日(日)、パシフィコ横浜ノース他で開催される。

 2016年から毎年12月に城郭文化の振興や発展、城好き同士の交流を目的に開催されている。今年10周年を迎え、小学生が無料で入城できる。国宝五城(姫路城・松本城・彦根城・犬山城・松江城)をはじめ、日本全国の城が集結。城を有する自治体の観光情報ゾーン、城にまつわる様々な展示やグッズの販売、スペシャリストによるトークショーなど、「お城ファン」必見の内容だ。

 入城料は高校生以上2300円、中学生1千円。有料講演あり。詳細はHPで確認を。

 招待券を5組10人に。件名に「入城券希望」、本文に〒住所、氏名、年齢、電話番号、好きな城と理由を記入の上【メール】naka-nishi@townnews.co.jpへ。12月12日必着。

北里大学 市民に呼びかけ25年 臓器移植セミナーを開催

 臓器移植にかかわる医療の啓発を目的とした「KITASATO移植市民セミナー」が11月30日、杜のホールはしもとで行われた=写真。市内外から集まった約120人が腎移植の現状や課題についての学びを深めた。主催は北里大学医学部泌尿器科学。

 同セミナーは1999年に「腎移植懇談会」として始動。当初は腎移植を待つ患者向けに、精神的な不安の軽減や医療情報の提供の場として開催されていた。数年前からは現在のセミナーに名称を変更し、患者を中心とした市民向けの開催となっている。

 25回目の記念大会となった今年は、臓器移植の進歩について(公社)日本臓器移植ネットワークの芦刈淳太郎さんが解説したほか、国内屈指の腎移植手術数を誇る東京女子医科大学移植管理科の石田英樹教授が腎移植の現状について実際の症例を示しながら参加者に向けて話した。

ドナーが少ない

 同セミナーで司会進行を務めた北里大学の石井大輔診療准教授は、腎移植の課題について「他の先進国に比べて日本はドナーが少ない」と話す。現状を打破するために市民桜まつりでのブース出展やセミナーなどでの教育、啓発活動を行っており、「市民の意識は少しずつ変わってきている」という。「移植は他人事のように思うけれど次は自分の番かもしれない。家族とドナーについて話してみてほしい」と呼びかけている。
平岩さんが担当した「けんぶん文化講座【14】」の様子。けんぶんは同施設の通称

アナ講座 20人が声磨く

エフエム平岩さん登壇

 南区麻溝台の相模原市立市民健康文化センターで12月2日、地元コミュニティFMラジオ局「エフエムHOT839」(エフエムさがみ/83・9MHz)の平岩夏木さんによる「アナウンス講座」が開催された。

 同センターが地元講師を招き、文化や健康に関する知識を提供する取り組みの一環。14回目となる今回は、(株)エフエムさがみ代表取締役で現役パーソナリティーの平岩さんが登壇。「声の出し方」や「話すコツ」などをテーマに、約20人の参加者を90分にわたり指導した。

1分で300文字

 「話す際に手を握りしめてはいけない。体をリラックスさせることで、舌の動きもスムーズになる」「1分間に300文字程度のペースが、聞き手にとって心地よいテンポ」など、すぐに実践できる具体的な技術を紹介。「将来番組を持ちたい」という参加者もおり、平岩さんの話を熱心に聞き入っていた。最後には、参加者が自己紹介と曲紹介を行い、それを録音する体験も設けられた。収録した音声は、同局のレギュラー番組「とれたてランチBOX」で、来年1月以降に随時放送される予定だ。
昨年のイルミネーション

上溝さくら公園 園内にイルミの花咲く 13日夕方に点灯イベント

 上溝地区の冬の風物詩となりつつある「上溝イルミネーション」が今年も開催される。12月13日(土)に上溝さくら公園(上溝1880の7)で点灯イベントが開かれる。午後4時から7時まで。地域住民により構成される上咲実行委員会が主催する取り組みで、来年1月10日(土)までピンク、白、金、青の電飾で園内を華やかに彩る。

 13日のオープニングセレモニーでは近隣高校のパフォーマンス(上溝南高校吹奏楽部〈4時5分〉、上溝高校ダンス部〈4時30分〉、光明学園相模原高校和太鼓部〈5時〉)が予定され、3時30分頃から模擬店も出店する。

 セレモニーでの点灯後、イルミネーションは約1カ月間にわたり毎日点灯され、訪れる人々の目を楽しませてくれそうだ。実行委員会は「今年も皆様に温かい気持ちになっていただけるよう、準備を進めている。ご家族、ご友人と共に、美しい光景をお楽しみください」としている。

様々な桜を植樹

 同公園園内には39品種のサクラが植えられており、開花時期が異なるため、10月から4月まで花を楽しむことができる。13日の点灯イベント当日には5月頃まで楽しめる「兼六園菊桜」が新たに植樹される。イルミネーションは冬場の地域活性化事業として2年前からスタートした。

 問い合わせは上溝地区自治会連合会(上溝まちづくりセンター内)【電話】042・762・5626。

人物風土記関連 神奈川の匠、23人選出 市内から板垣さんが受賞

 2025年度「神奈川の名工(神奈川県卓越技能者)」に23人が決定し、11月12日、横浜市で表彰式が行われた。市内からは板垣畳店(古淵)の板垣謙太郎さん=人物風土記で紹介=が選出された。

 この表彰は技能者の社会的地位や技能水準の向上を図ることを目的としている。製造現場における生産性や安全性の向上に寄与し、後進指導に尽力する技能者や全国大会の受賞者に贈られる。生産設備保全工や着付師などの技能者が受賞した。

 板垣さんは同店の2代目として30年以上、畳工として尽力。格式高い畳の製作に精通し、寺社仏閣や公共施設などからの依頼、畳の魅力発信や技術の周知に注力していることが評価された。

 板垣さんは「製作の難しい有職畳は父から学んだもの。若い頃から同業でも技術を教え合っていたので、今回の受賞は周りの支えがあってこそ」と話した。

市民カメラマン募集中 1月30日締め切り

 相模原市は市HPなどで使用する行事や風景などの記録用写真を撮影する「市民カメラマン」を募集している。活動期間は26年5月〜27年4月。

 カメラは各自で用意(原則デジタルカメラ使用)。市内在住か在勤・在学かつ月に1〜2回活動できる18歳以上の人が対象(高校生除く)。

 募集は10人程度(選考)。申し込みは「私の好きな相模原」をテーマにした写真1枚と、応募写真で伝えたいこと(200〜300字)、住所、氏名(ふりがな)、年齢、電話番号を書いて市広報課へ。2026年1月30日(金)締め切り(必着)。(問)同課【電話】042・769・8200
遮光メガネをかけて溶接の作業を見学する児童たち

大野台小5年生 鉄骨加工の技術を体感 池田鉄工で工場見学

 南区大野台の池田鉄工株式会社(鉄骨加工業/池田和隆代表取締役)相模原工場で12月1・4・5日の3日間、大野台小学校の児童を対象に工場見学が実施された。児童たちはクラスごとに建物の構造や鉄骨加工の工程など専門的な内容を学び、相模原の産業を支えるものづくりの技術を体感した。

 参加したのは同校の5年生約70人。模型を組み立てて揺れに強い構造を学んだり、クレーンのリモコンを実際に操作したりと作業を体験しながら工場内を見学した。職人が児童の目の前で鉄を溶接し、さらにハンマーで叩き強度を示すと、児童からは驚きの声が上がった。加工に使用する大型のバンドソーや高速穴あけ加工機の説明、ガスと酸素の炎で鉄を溶かして切断する「溶断」の実演なども行われた。

 質疑応答では「ガス切断の炎の温度はどれくらいか」「1年にどのくらいの量を作っているのか」などの質問に対し、池田代表取締役や社員らが一つひとつ丁寧に答えていた。

「学びと感動を」

 東京都内に本社を置く同社は1957年に創立。地域貢献の一環として3年ほど前から工場見学を実施している。

 池田代表取締役は「児童の安全と興味の両立を最優先に、『未来の仲間』への期待も込めて専門的な内容を分かりやすく伝えられるよう心掛けた。今後は体験型プログラムを増やし、地域とのつながりを明確に示したい。働く人の誇りを伝える交流機会も強化し、学びと感動を提供する見学を目指したい」と話した。
(左から)古川さん、吉田さん、河口さん、飛鳥井さん

相模原SSC 秋の全国 5人が入賞 次世代が伝統引き継ぐ

 銀河アリーナを拠点に活動する「相模原スピードスケートクラブ(SSC/池英徳監督)」の小中学生が11月15・16日に長野県で開かれた「全日本ノービスカップショートトラックスピードスケート競技会第1戦」に出場し、5人が入賞を果たした。1979年の結成以来、ショートトラックの強豪として相模原のアイススケート文化をけん引してきた相模原SSC。伝統を引き継ぐ次世代の選手たちは、口々に喜びを語った。

 同大会は、ショートトラックの小中学生にとって国内最高峰の舞台。学年ではなく2、3歳ごとに出場する枠(ノービスA、B、C)が設定されており、来年3月に開催される第2戦の結果と合わせて国内ランキングと年代別の日本代表選手が決められる。SSCからは15人が出場した。

 女子ノービスAに出場した古川碧さん(鶴の台小6年)は、500mで準優勝、1500mでも3位に入り、総合3位に入賞。「初めて中学生と戦って、今までと違う緊張感があった。1000mでは転んでしまったが、苦手な単距離で巻き返せたことは練習の成果だと思う」と振り返る。大会中には先輩選手からアドバイスももらったといい、「失敗を繰り返さないように、意識して力が入り過ぎないように」と次戦へ意識を向けた。

 男子ノービスAに出場した境田稜さん(東海大学付属相模高・中等部3年)も総合6位に入った。

市外から通う選手たちも

 河口真さん(八王子実践中学2年)、飛鳥井彗偉さん(八王子市立大和田小4年)、吉田亜美さん(町田市立本町田小3年)は相模原市外から練習に通っている。

 男子ノービスAに出場した河口さんは500mで準優勝に輝き、総合4位に入賞。「最後に入賞したのが小学4年の時。それから一度も表彰台に乗れなかったのでうれしい」と話す。「小学6年の時、出場枠の中で一番上の年齢だったにもかかわらず高い順位を取れなかった」という経験から、氷上での練習が難しい夏のトレーニングでも気持ちを高めて食らいついてきた。「もっとできたという悔しい気持ちもある。長距離の練習をがんばって、次は総合1位を取りたい」

 男子ノービスCで「メダルを目標にしていた」という飛鳥井さんは500mと1000mで準優勝、1500mでも3位に入り、総合2位に。目標を達成したものの、「転ばないように滑ったのでベストが出ず悔しかった」と悔しさをにじませた。「またメダルを獲って表彰台に乗れるようにがんばります」

 初の全国大会となった吉田さんは女子ノービスCで総合5位入賞。「デビュー戦で上位に入れてうれしい」と笑顔を浮かべつつも、「4年生はとても速くて追いつけなかった。最初の加速が得意だけど最後にバテてしまう。第2戦も絶対上位に入りたい」と次なる目標を語った。

市は新施設整備へ

 相模原SSCが拠点としている銀河アリーナ(淵野辺公園内)は開設から30年以上が経ち、運営費用に加え、老朽化によって施設維持に多額の改修費用を要することから、2027年3月末の閉鎖が決まっている。

 市民や団体から存続や新しい練習拠点の整備を求める声が上がる中、相模原市の本村賢太郎市長は11月27日の市議会本会議で、検討していた新たなアイススケート場を市立相模原麻溝公園(南区麻溝台)内に整備する考えを表明した。

「できるだけ早く」

 池監督やコーチから新施設の整備について聞いたという河口さんは、明るい表情を見せながらも「銀河アリーナが閉鎖される時期に間に合うのかどうか。できるだけ早く完成してほしい」と率直な思いを吐露。古川さんも「もし間が空いてしまったら、他の県の練習場に入れてもらうしかないけれど、時間や日にちの問題もあるし、行けない人も多い」と切実な事情を語った。
点灯式のチラシを持つ南川さん。南川さんはエフエムHOT839でレギュラー番組「あるのあるがまま」(金曜日午後7時)を持つ

相模原駅 高架通路のツリー 15日に点灯式 南川さんが歌唱 ホテルでも

午後5時から

 JR相模原駅のペデストリアンデッキ(高架通路)で12月15日(月)、イルミネーションの点灯式が行われる。午後5時から。主催は相模原東商店会。

 当日はデッキに設けられたツリーを点灯するほか、午後6時10分からは会場を駅周辺にあるホテル「東横INN」に移動し「盛り上げナイト」として第2部を開催。いずれも歌手の南川あるさんによる歌唱がメインで、コーラス隊を含め歌声でクリスマスムードを演出する。

風物詩に

 同商店会は駅南口の東エリアの商店、企業などからなる。このイベントは会員有志で運営しており、会長の高木幸夫さん(高木土地株式会社)さんは「イベントは街の美化運動と地域交流の活性化を目的に開催している」と話す。「冬の風物詩にしていきたい。駅前が盛り上がってほかの地区にも広がり市内が活気づけば」と期待する。
12月1日に清掃を行った4年2組の児童

中央小学校 秋を集めて堆肥へ循環 4年生が落ち葉清掃を体験

 中央小学校の4年生が11月から12月にかけて、ボランティア団体クリーンラボ(伊藤紀子代表)と共に市役所さくら通りの歩道の落ち葉清掃を行った。総合的な学習の時間の一環で実施されたもので、各クラス1日ずつ、3日に分けて取り組まれた。児童が集めた落ち葉は市の事業を通じ、家庭菜園や市民農園で堆肥として使用する市民に配布される。

 同校の4年生の児童は一学期の総合学習の授業で、国道16号線沿いや市役所さくら通りの環境整備を行い、同じく伊藤さんが代表を務めるF・Cボランティアの活動の話を聞いた。その中で、毎年膨大な量になる落ち葉清掃の苦労や、堆肥として活用されていることを学んだ。今回の清掃活動は話を聞いた児童の「ぜひ手伝いたい」という思いから実現した。

 12月1日に清掃活動を行った2組の児童は、ウェルネスさがみはら前の広場から税務署前の交差点までを担当。箒とちりとりを手にし、山になった落ち葉を袋に詰めた。黙々と手を動かす児童からは「楽しい」「もっと集めるぞ」などの声が上がっていた。1時間の作業で70リットルの袋で20袋ほど収集した。伊藤代表は「また手伝いたいという声が聞けて嬉しかった」と話した。

みんなのために

 小学校の総合的な学習の時間は、教科の枠を超えて児童が自発的に学習・探求する授業。今年度の同校4年生は「みんなのための活動」をテーマにPTAやボランティア団体の活動について学びを深めた。今後は得た知識を全校児童や保護者に知ってもらうために発信する場を設ける予定だという。
グラウンドで今季終了のあいさつをする西谷社長=中央

サッカーJ3SC相模原 優勝めざすも12位 全日程終了

 今年2月に開幕した明治安田J3リーグの2025シーズンの全日程が終了し、地元サッカークラブ「SC相模原」は38試合を戦い、13勝11分け14敗の勝ち点50の成績で、20チーム中12位だった(昨季は9位)。最終戦となった11月29日のホーム、相模原ギオンスタジアムでの試合後にはセレモニーが開かれ、選手、アカデミーメンバーらがグラウンドに立ち、来場者にあいさつした。

「次に生かす」「波に乗れず」

 当日の試合は0-5で栃木に敗北。栃木はこの勝利で優勝を確定させた。

 セレモニーでキャプテンの島川俊郎選手は「今日もそうですが(0-5で敗戦)、結果を出すことができなかった。一人ひとりがもう一度立ち返り、見つめ直しこの悔しさを次のステージに必ず生かしていきたい」と話した。シュタルフ悠紀リヒャルト監督は「本来であれば、この最終戦、私たちが優勝、そして地元で喜びを分かち合いたかった」と、セレモニーの直前に対戦チームのシャーレ授与式が開催されたことについて一同の思いを代弁。今季を振り返り「イメージ通りのスタートを切れず、開幕で勢いをつかむことができずなかなか波に乗ることもできなかった」と話した。

「いずれ追い越す」

 最後に西谷義久社長は「勝負どころで勝ちきれなかったり、連敗してしまったり。継続性という部分が我々の課題」と総括。「私たちも、(栃木に)いずれしっかり追いつき、追い越すべく準備を進めてまいります」と力を込めて述べた。

 優勝、J2昇格をめざした今季。掲げた旗の高さに、成績は追いつかなかった。
ガミティと笑顔で肩を組む深町工場長(上)とキックターゲットの様子(右)

SC相模原関連記事 「いい肉の日」盛り上げる JA食肉加工場が冠スポ

 相模原ギオンスタジアム(南区)で11月29日に行われたSC相模原の栃木シティ戦=関連記事あり=は、この日が「いい肉の日」であることにちなみ、市内で肉の集荷から加工、販売までを行う食肉販売会社「JA全農ミートフーズ株式会社 神奈川工場」(上溝・深町拓彌工場長)の冠試合として開催された。

 スタジアムの外に設置された特設ブースでは、同社製品を景品としたキックターゲットを実施。親子連れを中心におよそ800組が参加し、列が途切れない盛況ぶりとなった。子どもの一蹴に周囲から声援が上がったり、シュートを外した子どもの代わりに父親が挑戦する姿が見られたりと、ブースは和やかな雰囲気に包まれていた。

 深町工場長は「『いい肉の日』をきっかけに、サッカーファンと一体となって地域を盛り上げたいという思いから実現に至った」と話す。同社は引き続き、SC相模原を軸に地域との関わりを深め、地元に根差した工場づくりを進める意向だ。

「何でも相談会」今年も

 相模地域労働組合総連合など市内の団体が主催する「新年へ!希望を持ってのりこえよう‼みんなの何でも相談会」が12月19日(金)、橋本公民館(緑区)で開催される。午前10時から午後3時まで。

 2020年に行われた第1回目から今回で10回目の開催となる。さまざまな分野の専門家が参加し、雇用・解雇といった労働相談に加え、子育てや法律、年金、医療、税金、多重債務など幅広い相談を受け付ける。相談会に併せて、生活必需品や食料などの支援も行う。

 問い合わせ・詳細は事務局(神奈川土建相模原支部内)【電話】042・754・8023へ。
【右】参加した子どもたちに進呈したTシャツを掲げる望月氏。Tシャツには自身のサインがプリントされている/【左】スポンサーの山路フードシステムの伏見彩さん=右=と徳橋宏重さん(いずれも11月29日撮影)

社会的擁護下の子どもを招待 SC創設者・望月氏

11月の3試合で

 SC相模原は11月に開催された3試合の公式戦で里親家庭や児童養護施設で暮らす子どもらを招待する取り組みを行った。元サッカー日本代表でクラブ創設者の望月重良氏による「メモリアルシート」という企画で、試合観戦が困難な子どもたちに、特別な体験をしてもらおうと試みた。

 2008年にクラブを立ち上げた望月氏は3年前からチームを離れているがこの間、創設者として自分ができることを模索していたという。在籍時から「1人でも多くの人にスタジアムに足を運んでもらいたい」という思いは強く、過去には高齢者の人に観戦をしてもらうためのバスを用意したこともあった。

 そのような中、今回望月氏が対象としたのは、里親の元や児童養護施設で過ごす、いわゆる「社会的擁護下にある子どもたち」。チームも「どんな境遇の子どもたちにも寄り添うクラブである」方針であり、望月氏の企画を承諾した。

行政が協力 

 クラブは相模原市に話を持ちかけ、こども・若者未来局の協力を仰いだ。同局を通じて、里親や児童養護施設に観戦を呼びかけ、希望者を招待した。市の担当者は「里親や施設で暮らす子どもたちは、家庭環境の影響から愛着形成や自己肯定感が十分に育ちにくい傾向があります。今回『呼んでもらえた』という経験は、その子どもたちにとって自己肯定感を高める大きな機会になります」などと話した。

 また、この取り組みにクラブスポンサーを務める株式会社山路フードシステム(南区相模大野)が協力した。給食提供を事業とする中、子どもたちへの食の支援という目的で、この企画に賛同。29日の試合に来場した子どもとその保護者にグループ飲食店で使える食事券などをプレゼントした。

支援もっと大きく

 望月氏は「スタジアムの臨場感を味わってほしい。SC相模原のことを好きになってもらえたら」と語り、来季に向けて「支援をさらに広げ、関わる人を増やしていきたい」と意欲を見せた。
告知チラシ

入場無料 森保一監督が「夢」語る 12月23日、市民会館で

 相模原市は、プロサッカー指導者である森保一(はじめ)監督を招き、講演会「夢を信じる強さ〜挑戦の先にある未来〜」を12月23日(火)、相模原市民会館ホール(中央区中央)で開催する。

「夢」と「挑戦」

 ワールドカップ優勝を目標に日本代表の指揮を執る森保監督が、相模原市のホームタウンチーム「ノジマステラ神奈川相模原」の笹井一愛(ちなり)選手と対談形式で、「夢を持つこと」や「挑戦すること」の大切さについて語る。

元チームメイトに呼応

 森保監督は現役時代、日本代表で中盤の守備の要として活躍。引退後はサンフレッチェ広島の監督としてチームをJ1リーグで3度の優勝に導き、2018年から日本代表監督を務めている。

 今回の講演会は、森保監督とサンフレッチェ広島でチームメイトだった元プロサッカー選手、小島光顕氏からの呼び掛けに応える形で実現した。小島氏は現在、相模原市で株式会社KOJIMA SPORTS(南区下溝)の代表取締役として、フットサルコートやサッカー教室の運営など、地域の子どもたちの育成に力を注いでいる。

 笹井選手は24年U─20女子ワールドカップに日本代表として出場した。先天性難聴のため右耳は全く聞こえず、わずかに聞こえる左耳に補聴器を付けてプレーする。

専用フォームで受付中

 入場無料。講演会は午後6時30分から8時まで(開場午後5時30分)。定員1000人(申込順)。申込は専用フォーム(https://logoform.jp/form/oWjU/1311068)で受付中。定員になり次第受付を終了。1回の申し込みで2人まで受け付け可能。

 詳しくは市シティプロモーション戦略課【電話】042・769・9808。
さがみん

入場無料 市民健康講座で「高血圧」を学ぶ 1月24日、ウェルネスさがみはらで

 相模原市は、生活習慣病の重症化予防を目的に、病気の正しい知識や治療および予防についての知識の普及啓発に力を入れた医療講演会として「市民健康講座」を2019年度より開催しており、26年1月24日(土)にウェルネスさがみはら(中央区富士見)で「高血圧はこうやって下げる!〜今、知っておきたい高血圧の話〜」を開催する。

生活習慣病の重症化予防が重要

 相模原市中央保健センターによると、相模原市は循環器疾患(脳血管疾患・心疾患)を原因とする標準化死亡比(年齢の影響を除いて比較した死亡率)が神奈川県より高い状況にある。腎不全等による新規透析導入患者数も、22年まで神奈川県と比べ多かったという。

 同センターの担当者は「こうした背景から継続的な生活習慣病重症化予防が重要と考え、年3回に分けて高血圧、糖尿病、腎臓病を各テーマにした講座を行っている」と話す。

血管年齢測定や減塩メニュー試食も

 今回の講座のテーマは「高血圧」。高血圧は動脈硬化を進行させ、狭心症、心筋梗塞、心不全などの心疾患や、脳梗塞、脳出血などの脳血管疾患の原因となる。

 講師に「内科クリニックこばやし」院長の小林 一雄氏を迎えるこの講座では、高血圧の病態や基礎知識、予防などに関する正しい情報を学び、より健康な未来を目指すことを目的としている。

 当日は参加者特典として血管年齢測定が実施されるほか、相模原市食生活改善推進団体わかな会の協力による減塩メニューの試食が用意されている。参加者にはお土産も提供される。

 午後2時30分から4時30分まで(受付は午後2時から)。定員80人(要申込・申し込み順)。申し込み受付期間は12月23日(火)から26年1月19日(月)まで。市コールセンター【電話】042-770-7777 (午前8時から午後9時まで/年中無休)または電子申請(下記にリンクあり)で受付。

 講座に関する問い合わせは中央保健センター【電話】042-769-8233。

空き家問題無料相談会

 BOOKOFF PLUS古淵駅前店アパレル・家電館(南区)で12月27日(土)、空き家の管理・活用などにプロの相談員が対応する無料相談会が開催される。時間は午前10時から午後4時まで。

 市と「空き家対策」などに関する包括連携協定を締結している同社。対象は相模原市内に空き家を所有している人で、管理や相続、登記などに関する相談ができる。

 定員は5組(申し込み順)。問い合わせはブックオフおうちの無料相談会受付窓口【電話】03・6701・4618へ。

美化ポスターを展示 1月30日まで市内で開催

 市内の小・中学生を対象に実施された「美化ポスター・標語コンクール」の入賞作品が市役所本館(12月15日(月)〜26日(金))やエコパークさがみはら(2026年1月19日(月)〜30日(金))などで展示されている。

 同コンクールは「きれいなまちづくり」をテーマに実施された。(問)市資源循環推進課【電話】042・769・8245
2024年度のパネル展(市提供)

相模原市庁舎で拉致問題考えるパネル展 12月10日〜16日、アニメ上映も

 12月10日(水)から16日(火)までの「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」に合わせ、相模原市では毎年様々な活動を展開している。「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律」が2006年6月に施行され、国民の認識を深め、実態解明とその抑止を図ることが目的。

 啓発週間の12月10日から16日には市役所本館1階ロビーで「北朝鮮人権侵害問題啓発パネル展」が開催される。市の人権・男女共同参画課によると、このパネル展は少なくとも13年度から実施されており、「今年度は横田めぐみさん関係の写真を中心に展示枚数を増やす」予定だ。パネル展示に加え、拉致問題啓発アニメ『めぐみ』や啓発CMの放映も行われる。

ホームタウンチームとの啓発活動も

 12月26日(金)まで市役所本庁舎に横断幕を掲示するほか、12月8日(月)には相模原駅と相模大野駅の駅頭で人権啓発活動を市のホームタウンチームと連携して実施。駅頭でチラシを配布するほか、相模大野駅のパブリックインフォメーションでも啓発画像の配信を行う。問い合わせは同課【電話】042-769-8205。
告知チラシ

入場無料 「人権の集い さがみはら」で小島慶子氏が講演 1月10日、あじさい会館ホールで

 相模原人権啓発活動地域ネットワーク協議会(横浜地方法務局相模原支局、相模原人権擁護委員協議会、相模原市)は「SHINING SMILE人権の集い さがみはら」を2026年1月10日(土)、相模原市立あじさい会館ホール(中央区富士見)で開催する。人権尊重の重要性と必要性について市民の理解を深め、人権尊重意識の普及高揚を図るのが目的。

 2部構成で開催され、第1部では全国中学生人権作文コンテスト相模原地区優秀作品発表会が行われる。

 第2部はエッセイストでメディアパーソナリティの小島慶子氏による講演「違いを尊ぶって、どういうこと? 多様性は半径2メートルから」が行われる。小島氏はTBSのアナウンサーを経て独立し、執筆や講演活動を精力的に行っている。近年はオーストラリアでの教育移住を終え、再び日本に戻り活躍の場を広げている。当日は女性が圧倒的に少ないテレビ業界で働いていた経験や少数派のアジア系移民という立場で子育てをした経験から、日常のごく身近な「違い」を尊重することの大切さについて話す。

 入場無料。午後1時30分から3時50分まで(開場1時)。定員184人(申込順)。手話通訳、要約筆記も用意されている。

 申込みは相模原市コールセンター【電話】042-770-7777(午前8時〜午後9時/年中無休)に電話、または専用フォーム(下記にリンクあり)から。申込期間は12月5日(金)から26年1月5日(月)まで(定員になり次第終了)。詳しくは市人権・男女共同参画課【電話】042-769-8205。

インフルエンザ 相模原市の本村市長が動画で警戒呼び掛け 4週連続で「警報レベル」の報告数

 相模原市内でインフルエンザの報告数が「警報レベル」に達していることを受け、本村賢太郎市長が11月28日、市のホームページ(下記にリンクあり)で感染予防対策の徹底を呼び掛ける動画を公開した。

 市疾病対策課によると市長が動画で注意喚起を行うのは「コロナ禍を除き、ほとんどないレアケース。土日にメディカルセンターで受診する患者も増えており、危機感を持っている」という。

過去10年間の同時期で類を見ない急増

 相模原市衛生研究所の発表によると、11月17日〜23日(第47週)における市内のインフルエンザ報告数は、1定点医療機関あたり71.63人。「警報レベル」とされる30.00人を大幅に上回っており、過去10年間で同時期と比較して最も高い値となっている。

 12月4日に発表された直近の11月24日〜30日(第48週)では55.81人と減少したが、今季初めて警報レベルとなった11月3日〜9日(第45週)から4週連続の「警報レベル」となっている。年齢群別で見ると1歳〜14歳の報告が多く、全体の6割以上を占める。

 本村市長は「乳幼児や高齢者、基礎疾患のある方などは重症化するおそれがあるので、感染予防対策を徹底するとともに、感染が疑われる場合には、早めに医療機関を受診してほしい」と市民へメッセージを発信している 。
出土地:当麻遺跡ほか時代:縄文時代

今月はこの逸品!考古市宝展 「秩父青石(ちちぶあおいし)」の石棒(期間 12/1〜12/25)

このコーナーでは、旧石器ハテナ館で行われる展示を不定期に紹介します。

埼玉県秩父地方の長瀞町周辺で産出する、青緑色を帯びた石「緑泥片(りょくでいへん)岩(がん)」。「秩父青石(ちちぶあおいし)」とも呼ばれるこの石材でできた磨製の石棒や石皿、多孔石などの石製品が、まれに縄文時代中期〜後期(約5000〜4000年前)の集落から出土します。子孫繁栄などを祈った祭祀の道具と考えられているほか、重い石さえも運び込んだ縄文人の広域的なネットワークがうかがえます。(学芸員:中川真人さん)

考古市宝展って?

相模原市では発掘調査が行われ、考古資料も数多く出土しています。

その中から「これぞ!」という至宝の逸品を展示する企画です。