さがみはら中央区 社会
公開日:2025.12.11
北里大学
市民に呼びかけ25年
臓器移植セミナーを開催
臓器移植にかかわる医療の啓発を目的とした「KITASATO移植市民セミナー」が11月30日、杜のホールはしもとで行われた=写真。市内外から集まった約120人が腎移植の現状や課題についての学びを深めた。主催は北里大学医学部泌尿器科学。
同セミナーは1999年に「腎移植懇談会」として始動。当初は腎移植を待つ患者向けに、精神的な不安の軽減や医療情報の提供の場として開催されていた。数年前からは現在のセミナーに名称を変更し、患者を中心とした市民向けの開催となっている。
25回目の記念大会となった今年は、臓器移植の進歩について(公社)日本臓器移植ネットワークの芦刈淳太郎さんが解説したほか、国内屈指の腎移植手術数を誇る東京女子医科大学移植管理科の石田英樹教授が腎移植の現状について実際の症例を示しながら参加者に向けて話した。
ドナーが少ない
同セミナーで司会進行を務めた北里大学の石井大輔診療准教授は、腎移植の課題について「他の先進国に比べて日本はドナーが少ない」と話す。現状を打破するために市民桜まつりでのブース出展やセミナーなどでの教育、啓発活動を行っており、「市民の意識は少しずつ変わってきている」という。「移植は他人事のように思うけれど次は自分の番かもしれない。家族とドナーについて話してみてほしい」と呼びかけている。
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