さがみはら中央区 社会
公開日:2025.12.11
「100歳の語り部」が講話
壮絶なシベリア抑留体験
「100歳の語り部」こと西倉勝さん(100・南区在住)が12月3日、橋本公民館(緑区)で自身のシベリア抑留体験について講話を行った。主催は神奈川子どもの今と未来を守る会。
西倉さんはシベリアのコムソモリスク第4収容所で3年間を過ごした。19歳で召集を受け、朝鮮半島北部・会寧の部隊に所属していたが、8カ月で終戦。武装解除ののち「日本に帰す」と告げられ連行されたという。
氷点下25度を下回る厳寒での作業や、バラックで3人が一つの寝床を共有した生活環境など、西倉さんは時に感情を昂らせながら当時の過酷な日々を語った。食糧支給量は労働ノルマの達成率により変動した。空腹のあまりなんでも持ち帰る癖がつき、凍った馬糞をジャガイモと間違えたこともあったという。
一方で、作業で訪れた民家で料理を振る舞ってもらったことなど人々の温かさに触れた思い出も語る。「指導者と市民は別の存在」として「市民同士の交流が広がれば平和につながる。戦争を繰り返さないためにも対話が重要だ」と訴えた。
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