中原区版【6月20日(金)号】
主催したメンバー

100人カイギ 地域のつながり創出、一役 最終回終え、延べ900人参加

 地域で活動する100人の話を聞き、人と人がつながるイベント「川崎市中原区100人カイギ」が5月25日に最終回を迎えた。主催者6人が6月5日、なかはら市民活動センターに集まり活動の振り返りを行った。同イベントは、2023年11月から毎月ゲストを5人招き、20回でにわたって活動や思いを発表。6人は「ここで生まれたつながりが地域での活動につながってほしい」と声をそろえる。

 100人カイギは、地域で活動しているゲストを毎回5人招いて話を聞き、参加者同士でコミュニティーをつくっていくイベント。登壇者が100人に達すると解散する仕組み。2016年に東京都内で始まり、中原区では23年5月から区内在住の有志8人が集まり、同年11月に第1回を日枝神社・山王会館で開催した。

 以降、毎月会場を変えながら、今年5月25日の第20回となる最終回まで走り抜いた。「『出会いをおもしろがろう』をテーマにやってきた。カイギ後にバーベキューを企画したり、子どもスペシャルなど回を重ねるごとにブラッシュアップして進めることができた。あっという間だった」と蔵原希さんは思いを語る。

 毎回40人程度を定員に開催し、最終回までに延べ900人近くが参加したという。「最初は認知度が低く、人集めが大変だった。それでも赤ちゃんを連れてきてくれたり、中学生から70代後半の方まで年代を問わず参加してくれた。みんなつながりたいと思ってきてくれたのでは」と朝山あつこさんは振り返る。

 永崎優子さんは、都内に勤務し、勤務先の近くで開催されていた100人カイギに参加したこともあり、地元で始まることを知り参加した。アートや教育など多様な活動を行っている100人の話を聞いて、「地域によってカイギの色が違う。地域密着で活動している人の話を聞けて面白くて、中原区を好きになった。素敵なまちで、愛着が湧いた」と地域への思い新たにした。

 昨今叫ばれている地域創生のきっかけになったと話すのは中谷奈穂さん。「コミュニティーの創世、人と人のつながりが地域を支えていくことだと感じた。中原でも頑張っている人が多くて、明るい希望が持てた」と振り返る。高橋美里さんは「このイベントが地域活動への第一歩の役割を果たせた」と話し、石丸宣邦さんは「これからは皆さんがキュレーター(主催者)となって地域を盛り上げていってほしい」と期待を寄せる。

 100人カイギは解散となるが、カイギのSNSを残し、地域の情報を発信していく予定だという。「最後の懇親会で生まれたイベントのアイデアなどを形にしていきたいし、ここでつながった人たちで形にしてもらえたら。これからもゆるく地域でつながっていく機会をつくっていきたい」と一同声をそろえた。

5月から「中原消防研究会」の会長に就任した 平田 眞さん 市ノ坪在勤 61歳

地域の安心、安全に力注ぐ

 ○…中原消防署の外郭団体として、火災予防に取り組むために、主に地域の企業が加盟する中原消防研究会。5月に行われた総会を経て、40年以上続く組織の会長に就任した。現在加盟するのは60数社。「危険物を取り扱う事業所の集まりが目的だったが、今は情報交換の場としての役割が大きくなってきた。会長として情報発信を強化していきたい」。会社員としての人脈を生かし、新たな会員の加入促進にも力を入れるつもりだ。

 ○…標識など、道路環境の安全を保守する製品の製造・販売を業務とする企業の総務職を長く務めた。その職域の一環として35年続けてきたのが、消防研究会の活動。「最近はリチウムイオン電池が原因となる火災が多発している。スマホなど誰もが手にする身近な問題だからこそ、生活の中から注意喚起することが大切」と力を込める。

 ○…昨年7月には中原安全運転管理者会の会長にも着任したばかり。区内の消防、警察関係との関わりが深まり、愛着のある地域の安心・安全への意識を高めたいと思いを込める。「一会社員だった自分に、諸団体の先輩たちはいつも声を掛けてくれて、いろいろなことを教わった。これから恩返しできれば」

 ○…身長が180cm近い大柄で、体育会系と見られがちだがスポーツは子どものころから大の苦手。中高の6年間は吹奏楽部でパーカッションを担当した。息抜きはテレビで自動車レースの最高峰「F-1」を観戦すること。車好きで、今年の春には日本グランプリを終えた後の鈴鹿サーキットを走るイベントに参加し、愛車のハンドルを握った。「スピードは全然違うが、憧れのレーシングドライバーと同じ目線で走りを味わうことができた」とまるで少年のように瞳を輝かせた。

紅花の花の汚れを取る児童

文化研究会 児童に「紅花染め」指導 宮内小で体験授業

 NPO法人日本きもの文化歴史研究会(原修一理事長)は6月13日、市立宮内小学校で紅花染めの授業を行った。

 同会では、古来から続く染色技術の一つである紅花染めを子どもたちに知ってもらおうと、中原区内の学校で体験学習を実施している。

 同校では、昨年に続いて2回目。今年2月に特別支援級の児童がプランターに紅花の種を植え、水やりなどを通して育ててきた。6月に入り、花が開花。当日、児童33人が咲いた花びらを、手を黄色に染めながら丁寧に収穫していった。その後、染料の元になる「紅もち」をつくるため、花びらを集めてすりばちですっていった。今後は、すって丸めた花びらを乾燥させ、7月には実際に布に色付けをしていく予定だという。

 児童は「花びらを取るとき、とげが痛かった。でも楽しかった」と感想を話した。原理事長は「紅花は川崎では馴染みがない花。子ども達には種から植えて染めの過程までを学んでもらい、紅花染めの素晴らしさをつないでもらいたい」と期待を寄せた。

チラシを配布する消防署員

中原消防署 住宅火災の予防を啓発 区内での火災受け活動

 中原消防署は6月12日、JR平間駅そばの平間銀座商店街で火災予防の啓発活動を行った。

 10日に、区内で住宅火災による死者が出たことを受けて実施。同署の担当者は「身近で起きた火災だけに関心が高く、呼び掛けに足を止めてくれて話を聞いてもらえた。自宅の電気機器などを確認してほしい」と話している。

 夕方の買い物客が行きかう平間銀座商店街。同署の担当者が、放火防止、近年増加しているリチウムイオン電池の火災予防、住宅防火の「いのちを守る10のポイント」が書かれたチラシを配布した。買い物客らは足を止め、火災予防の呼び掛けに耳を傾けた。近隣で不動産業を営む男性は「身近な場所で大きな火災があったので驚いた。気をつけたい」と話した。

死者は6年半ぶり

 今回、区内で発生した火災では、木造2階建ての住宅が全焼し、1人死亡、1人けがをした。火災の原因については現在(6月16日時点)、調査中だという。

 同署によると、昨年1年間の市内の火災件数は398件で、前年よりも8件増。区内では、47件で前年よりも19件減。区内で住宅火災によって死者が出たのは6年半ぶりになるという。

 同署の担当者は「火災は冬場に多いイメージがあると思うが、近年は年間を通じて電気関係の火災が増加しているので十分注意してほしい」と警鐘を鳴らす。続けて、「火災から命を守るためには、住宅用火災警報器の設置が有効なので、電池切れ等がないかよく点検してほしい」と注意を呼び掛けている。

マルシェ開催を告知するチラシ

井田神社マルシェ 手作り作品がずらり 6月28日 井田共和会館

 編み物を通じて仲間づくりを行う活動をしている団体シルク・ドゥ・フィル(糸のサーカス)を主宰する高橋三千子さんが企画した「井田神社マルシェ」が6月28日(土)、井田共和会館(井田中ノ町13の24)で開催される。午前10時から午後3時。井田共和会第三老人クラブが協力。

 区内外の10人以上の手作り作家が出展し、丁寧に作られた1点物の作品などが並ぶ。布草履、傘エコバッグ、陶器、着物リメイク品、アクセサリー、犬用のウエアをはじめ、今回はジェンダーレスを意識した男性物の品もそろえるという。

 高橋さんは「平安時代に建立された歴史ある井田神社の雰囲気と一緒に楽しんでほしい。散歩ついでに寄っていただけたら」と来場を呼び掛ける。雨天実施。問い合わせは高橋さん【電話】090・8214・4048。

長崎での被爆の経験を語った松本さん

戦後80年 戦禍の記憶【6】 宮前区在住 松本 正さん(94) 14歳で見た地獄、歌に刻み 「私が死ぬ時、友人は2度死ぬ」

 14歳の夏、人生は一変した。1945年8月9日、長崎。旧制長崎中学校の2年生だった松本さんは、爆心地から2・8Km離れた自宅で被爆した。

 その日は、朝から空襲警報が鳴り響き、空爆の恐れのある勤労奉仕先の工場から自宅に戻っていた矢先だった。午前11時2分。突如、目の前が「太陽が爆発したかと思った」ほどの巨大な白い閃光(せんこう)で真っ白になった。夢中で庭先の防空壕へ駆け込もうとした瞬間、すさまじい爆風で家屋が倒壊。下敷きになったが這い出し、九死に一生を得た。

 被爆から2日後、体調を崩し療養のため離れて暮らしていた姉と母のもとへ向かった。市外の駅を目指したが、道に迷い、爆心地近くに足を踏み入れてしまう。そこで目の当たりにしたのは、想像を絶する地獄絵図だった。

 「『水、水を』とうめく人々、『助けて』と訴える声。何もできず、ただ『ごめんね』と心の中で繰り返しながら通り抜けるしかなかった」。

 数日後、家族との再会を果たし無事を喜び合った。それもつかの間、助かった人々が放射線の影響で次々と亡くなっていった。松本さんの友人や大切な人々も即死か、助かっても程なくして命を落とした。自身も髪の毛が抜け、下痢が続き、「死ぬのだろうか」と見えない恐怖におびえ続けた。「原子爆弾は、未曽有の破壊力と放射能の危険を伴う殺りく兵器。長期間にわたり人間の体をむしばみ、未来の命までを奪う」

 当時の無力感に、今でもさいなまれている松本さんは、五行歌という表現方法に、被爆体験と原爆の恐ろしさを託すようになった。

《白熱の閃光と 凄まじい爆風 瞬時にして港街は 阿鼻叫喚の 灼熱地獄となった》

《水 水 水 熱か 熱か 学生さん 小便でもよか かけてくれんね》

《化け物だ 幽霊だ 人間の姿を失った 異様な物体だ 少年が見た原爆地獄》

 「人は2度死ぬのだと思う」と松本さんはいう。「この悲劇を二度と繰り返さぬよう語り続ける限り、友は私の中で生きている。私が死ぬときが、彼らの2度目の死なのです。生きている限り機会があれば語り続けたい」。94歳の今でも、強い思いを持ち続ける。

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今年で戦後80年。体験者が年々減少し、戦争の記憶が風化しつつある。当事者の記憶を後世に残すとともに平和の意義について考える。不定期で連載。

川崎BT、ゴール等を寄贈 下小田中小へ

 バスケットボールができる環境を提供したいと、川崎ブレイブサンダース(BT)は6月13日、下小田中小(安斎陽子校長/児童数1045人)に屋外用のジュニア用バスケットゴール2基とバスケットボール10個を寄贈した。

 6年生204人が開いた贈呈式には、川崎BTの川崎渉代表と関係者らが出席。安斎校長から感謝状が贈られた。工藤颯将さん(11)は「体育館でしかできなかったバスケが校庭で楽しめることがうれしい。いっぱい練習して憧れの飯田遼選手(川崎BT)に近づきたい」と児童を代表して感謝の気持ちを伝えた。

 川崎代表は「スポーツを通じて川崎市を盛り上げたい。バスケットボールという競技に親しんでいただき、楽しく、続けてもらいたい」と話した。ゴールの寄贈は今回が3回目で、過去には西有馬小(宮前区)、上丸子小に行っている。下小田中小への寄贈は、ホームの川崎市とどろきアリーナが区内にあることから選ばれたという。

 式典の後は、校庭に出て川崎BTのロゴやマスコットのロウルで特別装飾されたゴールの前で記念撮影を実施=写真上。ミニバスでプレーしているという田邉楓さん(11)は「学校では授業の時間にしかプレーできなった。これからは休み時間に、校庭で友達と仲良くバスケを楽しみたい」と笑顔を見せた。

石塚さんの庭に並んだパパイヤとバナナの木

下新城の石塚さん宅 まるで南国? パパイヤ、バナナが実る

 新城がまるで南国に――。下新城3丁目の石塚靜さんの自宅の庭に並んで立つパパイヤとバナナの木に実がなった(6月9日時点)。

 妻の政子さんによると、2本の木は夫の靜さんが2年ほど前に購入したもの。当時は15cm程度の苗木だったが、今は2m近い高さに成長している。南国の植物のため温度管理に注意し、気温が15℃より低いときは室内に運び入れた。毎日の水やりなど、靜さんの愛情を込めた世話のかいもあり、今年の春には初めて花が咲いた。気温が上がった6月から庭に出すと、いつの間にか実が大きく育っていたという。政子さんは「食べることはできないかもしれないけど、近くの保育園の子どもたちにも見せてあげたい」と笑顔で話した。

決意を見せる山本宮司

日枝神社 38代宮司、決意新たに 160人参加し就任祝う

 創建から1200年の歴史を持つ丸子山王日枝神社(上丸子山王町)の第38代宮司に就任した山本喜道氏の祝賀会が6月14日、ホテル精養軒で行われた。

 同神社の氏子をはじめ、町会などの諸団体代表、関係者ら160人が出席。発起人の氏子総代会・尾木孫三郎会長は「長い歴史をかみ締めながら、伝統のひとときを多くの方々と盛大に祝えることにかけがえのない喜びを感じる」とあいさつした。喜道氏の父であり2004年12月から20年間、宮司を務めた山本雅道氏は「平安時代から続く歴史を絶やすことなく、息子に引き継げたことに幸せを感じる。一番の思い出は、16年前に1200年祭を宮司として斎行できたこと」と振り返った。

 大戸神社(下小田中)、小杉神社(小杉御殿町)の宮司も拝命することになった喜道氏は、午前中に新宮司として初めて例祭を執り行ったことを報告。「たくさんの皆様から期待の声を掛けられ、自分が担う責任の重さを痛感している。これから日々研さんを重ね、地域のために懸命に努力していきたい」と決意を述べた。

小林会長(右)と村田さん

村田さんにG(グリーン)ジャケット 中原工場協会ゴルフ大会

 中原工場協会(小林政男会長)は6月10日、川崎国際生田緑地ゴルフ場で恒例のゴルフ大会を開催し、村田忠尚さん((株)高尚エンジニアリング)が優勝した。

 会員の健康増進と親睦を兼ねて年2回開かれている同大会。優勝者には、プロゴルフのマスターズにならいグリーンジャケットを前回から用意。栄えある優勝者に贈られる。

 今回、あいにくの天候の中で29人が参加。優勝した村田さんは「皆さんなかなか調子が出ないようだったが、一緒にラウンドしたメンバーに恵まれ、好成績を収めることができた。次回まで継続して練習に精進したい」と話した。

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リーチ・マイケル選手(右から4人目)やチーム関係者が訪問

ラグビーBL東京 リーチ選手が優勝報告 市長を表敬訪問

 NTTジャパンラグビーリーグワンで2024―25シーズンを制し、2連覇を達成した東芝ブレイブルーパス(BL)東京のリーチ・マイケル選手らチーム関係者が6月5日、川崎市役所を訪れ、福田紀彦市長に優勝報告を行った。

 同チームは、川崎市と「フレンドリーエリア協定」を結んでおり、今シーズンもU等々力でホームゲームを開催したほか、市内のスポーツイベントなどへも参加している。

 同チームの荒岡義和社長は「リーグワン初の2連覇を達成することができた。今年、東芝グループが創業150周年にあたり、この夏に本社機能が川崎市に移転する特別な年に、優勝できてうれしい。3年続けて等々力を使わせてもらい、今年1月の試合ではたくさんの市民に応援してもらった。素晴らしいシーズンを送ることができた」と振り返った。リーチ・マイケル選手は「2連覇を達成できてうれしい。これも川崎市の応援のおかげ。等々力で負けなし。来年も負けなしでいきたい」と抱負を語った。

 福田市長は「リーグ初の連覇の偉業を達成された。スローガンの『勇猛果敢』なプレーを見て、ラグビーファンも増え、勇気をもらった人も多いはず。次は破られることのないような3連覇を目指してもらいたい」とエールを送った。

親子で楽しむ音楽会 6月28日 支援センターで

 0歳から就学前までの子どもと保護者が参加できる「土曜日も遊びにおいでよ!親子で楽しむコンサート」が6月28日(土)、地域子育て支援センターなかはら(小杉陣屋町2の3の1)で行われる。時間は午前10時10分から10時50分(9時55分受付)と、11時20分から正午(11時5分受付)。

 ギターとボーカルの音楽ユニット「maca」によるコンサートで、子どもたちが親しんでいる歌を親子で一緒に楽しめる。音楽に合わせて行うふれあい遊び、大型絵本、パネルシアターなども実施。対象は区内在住の親子(4人)までで、定員は各回35組。予約受付は6月25日(水)午後3時まで(各回定員に達した場合は、キャンセル待ちを各回10組まで受け付ける)。ベビーカーを置く場所が狭いため、イベント当日はベビーカーでの来場は不可。

 申込みはウェブサイトの専用フォーム(https://logoform.jp/form/FUQz/592589)から。問い合わせは中原区保育・子育て総合支援センター【電話】044・744・3288。開催日当日は地域子育て支援センターなかはら【電話】044・733・5122。

災害時の地域の助け合い 7月13日 聴障センターで

 聴覚障害者福祉講座「災害時の地域の助け合いについて学ぼう!〜地域の力を高めるためにパート1〜」が7月13日(日)、川崎市聴覚障害者情報文化センター(井田三舞町14の16)で開催される。午後1時30分から3時30分。参加無料。

 ろう者であり、NPO法人インフォメーションギャップバスター、インクルーシブ防災プロジェクトのリーダーを務める鈴木義雅氏を講師に迎える。手話通訳、要約筆記あり。Zoomによるオンライン参加は定員80人、現地参加は定員10人。申込み締切は6月28日(土)で、定員を超えた場合は抽選し7月5日(土)までに結果を連絡する。

 申込み方法など、詳細は同文化センターのウェブサイトで紹介しているチラシを参照。問い合わせは【電話】044・798・8800。

植栽帯に1本だけ生い立つ植物と、撤去を求める貼り紙

上新城2丁目道路脇 勝手に植栽?伐採を通知 市「維持管理上の支障」

 川崎市が管理する上新城2丁目の道路植栽帯に、3mほどの植物が許可なく植えられている。中原区役所道路公園センターによると、4月下旬に市民から情報が寄せられ、担当職員が現場を確認。状況に変化が見られなかったため、「撤去されない場合は伐採する」旨の貼り紙を、6月上旬に設置したという。

 道路に面した市有地への植栽は、交通に支障を及ぼす行為を禁じる道路法第43条に抵触する可能性がある。担当職員によると、許可のない植栽は川崎市内で度々報告されており、「人が緑化への思いを込めて意図的に植えてしまうこともあるし、鳥が運んだ植物が成長するケースもある。また、人の財産である場合もあるなど、慎重に対応している」という。

 今回の件について職員は、「貼り紙の設置から2週間ほど経っても撤去されない場合、維持管理上の支障となるため伐採せざるをえない」としている。(6月13日起稿)

市、人権相談を受付中 専門員が対応

 川崎市は不当な差別、いじめ、嫌がらせなど人権侵害が疑われる相談に専門員が応じる「かわさき人権相談」を開設中。インターネット上の誹謗中傷に対しても丁寧に対応。内容によっては適切な相談機関を紹介する。

 費用は無料で秘密厳守。「安心してご相談下さい」と担当者。電話またはウェブで受付。平日(月〜金)8時30分〜正午、13時〜17時15分。祝日・年末年始を除く。【電話】044・200・2359(面談希望者は事前に予約)。ウェブは専用フォームから相談内容を入力。回答までに数日から1週間程度かかる。

福田紀彦氏

川崎市長選 福田氏が出馬表明 4選へ「川崎の未来を実行する」

 任期満了に伴い10月26日に投開票される川崎市長選挙に、現職の福田紀彦氏(53)が6月11日、4選を目指して立候補する意思を表明した。

 第2回市議会定例会で、本間賢次郎市議(自民党)による代表質問で去就を問われた福田氏は、新型コロナ後の政策や都市基盤の整備、脱炭素や教育支援の取り組みなど3期目の市政運営について振り返り、「一定の成果を示せた」と強調。市制100周年後も、県との二重行政の解消や権限・財源を移譲する「特別市」構想の実現など、将来の成長と発展に重要な局面を迎えているとし、「川崎の未来を実行すべく改めて挑戦する決意をした」と語った。後援会事務所によると、無所属で出馬し、政党推薦は受けない方針。

 福田氏は神奈川県議会議員を務め、2013年の市長選で初当選。現在3期目。

 市長選には、新人で会社員の國谷涼太氏(25)が無所属での立候補を表明している。(※6月16日起稿)

実験の活動イメージ(川崎市消防局提供)

救急のデジタル実証実験  川崎市 情報伝達の正確さ評価

 川崎市が昨年度実施した「救急業務の効率化に関する実証実験」の結果がまとまり、市がこのほど公表した。救急対応の現場でデジタル技術を導入したところ、病院への情報伝達が効率化され、救急活動時間の短縮効果がみられたという。

 救急出場件数が年々増加する中、救急隊の業務を効率化することで、対応可能な救急隊を確保するとともに隊員の負担軽減を図るため、川崎市は昨年度、ICTなどのデジタル技術を使った実証実験を実施した。

 実験は、北部3区(宮前、多摩、麻生)の3消防署の13隊と中部2区(中原、高津)の2消防署の7隊と、聖マリアンナ医科大学病院や日本医科大学武蔵小杉病院など10の医療機関が連携して実施した。救急隊が現場に到着してから傷病者の情報を共有のうえ病院を選定し、搬送するまでの業務でタブレット端末を活用したところ、情報伝達がスムーズになり、現場滞在時間を短縮できたという。

 北部地区では実験期間中に13隊が延べ3418人を救急搬送し、現場の滞在時間は平均で26・9分だった一方で、期間中の地区内全体の救急事案の滞在時間は平均で27・3分だった。同じく中部地区では7隊が延べ2162人を搬送し、滞在時間は平均で26・1分だった一方で、地区全体の滞在時間は平均で27・1分だった。

データ送信で完了

 実験終了後、救急隊と参加医療機関にアンケートを実施した結果、患者の健康保険証の情報を端末で読み込めたり、けがの状態を写真データで共有できたりする点が、「正確さ」の観点で好評だった。

 救急隊サイドの評価では、現状では電話で説明している傷病者の情報を、データ送信で一度に共有できる点が「スピードアップになる」と好評だった。医療機関からは、電話で受けて院内で順次、共有している情報を、データで受け取れるため、医師や看護師などが「同時に把握できる」と高評価だった。

 市消防局警防部の平山貴至(たかゆき)担当部長は、「端末の操作性などに改善を望む声も多く、操作に慣れればスピードアップも可能。デジタル化することで、救急対応がより速やかになる可能性が高い」と話している。

南部児童相談所

児童虐待相談・通告件数 川崎市 市民通報で警察対応増

 2024年度に川崎市内の3カ所の児童相談所や区役所が受け付けた児童虐待相談・通告件数は、前年度比6・9%増の5601件だった。川崎市が集計をまとめ、5月30日に発表した。

 市の集計によれば、24年度に児童相談所に寄せられた相談・通告件数は4270件、区役所に寄せられた件数は1331件だった。相談ルートとしては、「警察経由」が1873件と最多で3割以上を占め、「学校」588件、「近隣・知人」が502件で続いた。

 市は児童虐待防止策として、警察との連携に力を入れてきたという。担当者は「(件数増加は)警察の丁寧な対応の結果だと思う」と話す。

 虐待の種別では「心理的虐待」が57・0%、「ネグレクト(育児放棄)﹂22・4%、「身体的虐待」が20・1%、「性的虐待」は0・6%。子どもの年齢は小学生が3割以上を占め、0歳〜3歳未満も3割近かった。

深夜に自ら相談に

 川崎区・幸区・中原区の事案を担当する「南部児童相談所」(幸区)の右田佳子所長は、「近年は児童虐待に関する市民の意識が高まり、警察に通報するハードルが下がった」と語る。「隣の部屋の赤ちゃんが泣きやまない」「商業施設で激しく泣いている子どもを見た」といった通報もあり、かけつけた警察官が「虐待の可能性がある」と判断した場合、児童相談所で対応している。

 子どもが自力で「SOS」を出すケースも増えた。コロナ以前は子ども自身が相談を寄せるケースは30件前後だったが、23年度は98件、24年度も93件と3倍以上。深夜に子ども一人で一時保護所を訪れたケースもあるといい、右田所長は「コロナ禍で子どもからの相談が増えたことに加え、自殺やいじめの問題もあり、子どもが『嫌なことは嫌だ』と発信する方法を学ぶ機会が増えた」。しかし早期の段階で被害を訴える子どもは多くはなく、思春期を迎えた中高生は特に対応が難しいという。右田所長は「サインを見逃さないよう、引き続き丁寧に向き合っていく」と話していた。

川崎市役所

ノロウイルスも継続中 川崎市「食中毒に注意を」 昨年上回るペースで発生

 食中毒の発生件数が昨年を上回るペースで増えている。冬から初春にかけて増えるノロウイルスによる食中毒も引き続き発生しており、川崎市では注意を促している。

 昨年1年間の食中毒発生件数は11件で、患者数は32人だったが、今年は5月末までに9件発生し、患者数は84人に達している。食中毒患者が増えている要因は、冬場に多いノロウイルスによる食中毒事案が、春以降も続いているためだ。

 3月末には、多摩区の生活介護事業所の利用者や従業員が同区内の仕出し店の弁当を食べた数日後、「胃腸炎のような症状」を訴え、計17人の便からノロウイルスが検出された。

 また4月末には川崎区内の焼き肉店を利用した団体客らが相次いで嘔吐や下痢などの体調不良を訴え、診察の結果、計14人がノロウイルスによる食中毒と判明した。

 一般的に、ノロウイルスを含むウイルスによる食中毒は11月から3月の冬場に多く発生するが、今年は全国的に春以降も発生が続いている。ノロウイルスは食べ物に付着して体内に入り増殖するため、飲食店経由で患者が増える傾向がある。市は「食品の調理や食事の前、トイレの前後での手洗いを徹底してほしい」と呼びかけている。

1回200円のクレーンゲーム

GO!GO!!フロンターレ

U等々力が巨大ゲームセンターに!

 サッカーJ1・川崎フロンターレは6月25日(水)、U等々力で行われるアルビレックス新潟戦(午後7時キックオフ)で、ゲームイベント「KAWASAKI GAME SHOW 2025」を開催する。

 メインスタンド前広場には「ポケモンエリア」が登場。JFAキッズアンバサダーのストライカーポケモン「エースバーン」や、人気の「ホゲータ」との撮影会(整理券制)が実施されるほか、巨大な的を狙う「ポケモンフットダーツ」など、誰もが楽しめるアトラクションを用意。

 野球場前広場には、全幅9mの巨大ビジョンを設置。ビデオゲームの名作「スペースインベーダー」が、最大10人で同時プレイできる最新作になって現れる。世代を超えて楽しめる圧巻のプレイを体験しよう(後援会会員200円/一般400円)。参加者にはオリジナルコラボステッカーを進呈。

 ほかにも、1日では遊び尽くせないほどのゲームブースが盛りだくさん。時間は午後3時半〜6時半。詳細は同クラブ【電話】0570・000・565。