大和版【6月27日(金)号】

市消防 熱中症に警戒を 搬送者数が急増

 今年5月から6月24日までに熱中症で救急搬送された人の数が、昨年の同時期と比べ25人多い30人に上っていたことが本紙の調べでわかった。ますます気温が上昇していく7月以降に向け、市では熱中症に対する警戒と予防への意識を高めるよう呼びかけている。

 6月24日時点で熱中症により搬送されたのは90代が2人、80代が14人、70代が3人、60代が4人、50代が3人のほか、20代以下が4人の計30人だった。

 市消防本部救急救命課は、「日中の気温が30度を超える日が増えているため、熱中症と疑われる傷病者の数も増えてきたのでは」とみる。

 同課の担当者は「熱中症と疑われる人がいたら、まずは涼しい場所へ移して体を冷やし、水分補給をしてほしい」と呼びかける。さらに、自力で水分を摂ることができない、意識がないといった場合は「ためらわずに救急車を呼んでいただきたい」と話している。

エアコンの活用を

 これまでに熱中症で搬送された事例として、屋外で活動していた人のほか、高温多湿の室内で活動していた人が救急搬送されたケースがあった。「エアコンが苦手」といった理由で稼働させず、熱中症になってしまう事例もあるという。

 市では熱中症対策として、公共施設など22カ所を一時的な休息に利用できる「ひと涼みスポット」として開放しているほか、熱中症警戒アラートなどの情報を発信している環境省の公式LINE登録を推進している。健康づくり推進課は「暑さを避けてこまめに水分補給をするだけでなく、食事や睡眠をしっかりとってほしい。エアコンもどんどん活用して、元気に夏を乗り越えてもらえたら」と話している。

松本署長(左)から感謝状を受け取った恵那さん=13日・大和警察署

中学生が迷子の女児保護 田中恵那さんに感謝状

 迷子の女の子を保護したとして、大和警察署(松本和彦署長)は13日、光丘中学校1年生の田中恵那さん(13)に感謝状を贈った。恵那さんの勇気ある声かけにより、女の子を事件や事故の被害から救う結果となった。

 恵那さんは5月30日午後5時ごろ、下校途中に大和駅付近で泣いている6歳の女の子を発見した。「どうしたの」と声をかけたところ、「ママとはぐれた」と答えたことから、恵那さんは女の子の自宅に同行した。

 女の子は大和駅の近くで習い事があり、母親に送迎してもらった直後だった。しかし、この日は休校だったため、一人で駅前に取り残されてしまった。

 恵那さんが女の子と自宅に向かう最中、母親は交番に駆け込み状況を説明。警察官による捜索も行われたが、女の子と同居する祖母の連絡で無事が確認された。

 贈呈式で松本署長は「(女児が)事故や事件に巻き込まれることなく保護されて良かった。街中で声かけをすることは大人でも難しいこと。素晴らしい」と恵那さんに謝意を述べた。

 恵那さんの母・望さん(43)は「普段から真面目な子。さすがだなと思った」とたたえ、恵那さんの好物というアイスクリームをご馳走したエピソードを紹介。恵那さんは「あの夜に食べたアイスは美味しかった。これからも困っている人がいたら助けられるようにしたい」とはにかんだ。

昨年は69人

 大和署によると、昨年迷子などで保護された未成年者は69人。0〜6歳が28人、7〜12歳が23人、13〜15歳が13人、16〜18歳が5人(手集計)。

 夏休みを迎えるこれからの時期を前に、同署では子どもの行動への注意を呼びかけている。

動画で注意を呼び掛ける首長ら

県央相模川サミット 水の事故「注意して」 6自治体首長、動画で発信

 全国で毎年1300件以上の水難事故が発生し、その中でも河川が発生場所の約半数を占めている。夏のレジャーシーズンを控える中、相模川周辺の6市町村(厚木市、相模原市、海老名市、座間市、愛川町、清川村)で組織する県央相模川サミット(会長/山口貴裕厚木市長)では、水辺での事故防止を呼び掛ける共同メッセージを動画配信している。

 県央相模川サミットでは、河川の保全活用や災害対策支援をはじめ、産業活性化、環境対策、交通対策、その他地域住民の福祉向上など、各分野で抱える共通課題の解決を目指し、2010年から毎年協議をしている。

 今年2月の協議を受け、6市町村を流れる相模川水系での水難事故防止のために、注意喚起の共同メッセージ動画の作成。このほど完成動画が各自治体のホームページなどで公開された。

 動画は、各首長が相模川水系で撮影した映像をリレー形式に編集され、水辺で安全に楽しむためのルールとして、▽体調が悪いときは無理をしない▽1人で行動しない▽遊泳禁止や立入禁止の場所に入らない▽飲酒後の遊泳や川遊びを避けるなど、注意点を喚起した。

 また、入水時にはライフジャケットを着用することやキャンプ時の火の始末、ごみの持ち帰りといったマナーについても伝えている。

県央の課題解決へ

 同サミットでは、これまでも多岐にわたる広域課題の解決に向けて取り組んでおり、6市町村合同のクリーンキャンペーンを通じた河川の環境保全をはじめ、脱炭素・温暖化防止に向けたカーボンニュートラルの推進、環境啓発ポスター事業などを実施している。

 また、24年に行われた協議では、能登半島地震の発生を受け、6市町村のみならず、近隣市にも協力を仰ぎ、10市町村による被災地支援活動も展開している。

6月18日付で公益社団法人「大和法人会」の会長に就任した 飯室 雅海さん 綾瀬市在住 71歳

垣根なく、すべての人へ

 ○…大和・海老名・座間・綾瀬の企業およそ2440社が加入するとされる大和法人会の会長に就任した。「法人会がどのような組織かをより理解してもらう必要がある」とし、特に中小企業経営者への理解を促進していくことで、会員増をめざす。あわせて税務署と企業間の橋渡し役となり、社会貢献に努めたいという。「垣根のない開かれた法人会づくり」を掲げ、会員以外の企業にも積極的に門戸を開いていきたい考えだ。

 ○…横浜市鶴見区で育った。高校時代はラグビー部に所属。朝から晩まで厳しい練習に汗を流した。「おかげで忍耐力が鍛え上げられた」と懐かしむ。高校を卒業後は家業のガラス加工業「(有)飯室商店」に就職。工場の移設をきっかけに22歳で綾瀬市に移り住んだ。現場で長距離輸送などを担当していたが、代表の兄が55歳で急逝し、後を継ぐことに。「経営のことは分からず苦労したが、周りに支えてもらった」と感謝を忘れない。

 ○…現在は妻と息子と3人で暮らす。週末に孫たちが小田原から遊びに来ることが「何よりの楽しみ」。3匹の愛犬と妻、孫たちと月に一度の旅行が恒例行事になっている。30年以上続けているゴルフは、ベストスコア89の腕前。海釣りも好きだが、「最近は行けていないので、また挑戦したい」と目を輝かせる。充実した毎日が若さの秘訣のようだ。

 ○…法人会に入会したのは30年以上前で、知人の勧めがきっかけだった。税制委員、委員長を歴任。当時の経済産業大臣に税制改革を提言したこともあった。こうした働きかけが「制度改革の一助となるのでは」と振り返る。法人会は企業と税務署をつなぐ役割を担うと同時に、「摩擦が生まれない制度づくり」も目指していく。

県央全国県人会連合会の会長を務める 谷川 泰尚さん 厚木市妻田在住 84歳

郷土愛で紡ぐ県央の絆

 ○…「6市の枠を超えた活発な交流」を目指し、厚木、海老名、座間、大和、綾瀬、秦野の県人会連合会が連携して「県央全国県人会連合会」をこの春に発足した。これまでも各市の県人会が相互交流を深めてきたが、新たな組織を立ち上げることで横の連携を強化したい考え。「人と会い、語り合うのが何よりの楽しみ」という活動のやりがいを、より感じられる会にしたいと意気込む。

 ○…高知県宿毛市出身。故郷を聞かれるたび、吉田茂元首相のルーツに触れながら説明するのが常という。高校卒業後は経営コンサルタントなどとして働き、外資系製薬会社で定年まで勤め上げた。引っ越しをきっかけに厚木に居を構えた。20年ほど前、「県人会とは一体何だろう」という純粋な興味から、厚木の県人会に入った。

 ○…十数年前、秦野市の職員から「厚木の活動を学びたい」と相談を受けたことが、6市連携のきっかけとなった。会長就任は、「厚木県人会の歴史と仲間との信頼関係があったからこそ」と謙虚な姿勢を崩さない。「県人会は自分、仲間、そして市民のためのもの」というのが信条で、「住む世界が違うような人とも、故郷というつながりで対等になれる」と活動の意義を語る。

 ○…「県人会の伝統も大切にしつつ、ジャズや若い人のダンスも取り入れたい」。その発想の背景には、ダンスやバンドに打ち込む3人の孫の存在がある。休日は愛用の真っ赤なマウンテンバイクを乗りこなし、月に一度は息子家族と食卓を囲むのが楽しみという。行きつけの店で仲間と語らいながら傾ける一杯も、日々の大切な活力源。人と人とのつながりから生まれる絆を深めながら、豊かな人生を謳歌(おうか)すべく交流の輪を広げていく。

神奈川フィル公演 20組40人に 読者プレゼント 交響曲「ジュピター」など披露 7月18日(金) 大和市文化創造拠点シリウスで

 神奈川フィルハーモニー管弦楽団が7月18日(金)、「For Future巡回公演シリーズ]をシリウス(大和駅徒歩3分)で開催する。午後7時開演。

 演目はモーツァルトの交響曲「ジュピター」やピアノ協奏曲第23番イ長調など。

 18歳でウィーン楽友協会デビューしたピアニスト、シュテファン・ヴラダーが、ピアニストとしても、指揮者としても、オーストリアを代表する稀有な才能を遺憾なく発揮する。

 一般4500円、25歳以下1000円。65歳以上一般10%引。チケットの申し込みは神奈川フィル・チケットサービス【電話】045・226・5107。

 この公演に読者20組40人をご招待。希望者は、ハガキに氏名・〒・住所・電話番号を明記の上、〒231―0023横浜市中区山下町25の15 メットライフ山下町ビル9階・神奈川フィル事務局「タウンニュース読者プレゼント係」まで。

 7月4日(金)必着。当選は発送にて。

完成した茅の輪と記念撮影

深見神社 茅の輪が境内に 30日に夏越の大祓

 深見神社(山口恵広宮司代務者)の境内に22日、茅の輪が設置された。6月30日(月)には参列者が茅の輪をくぐる、「夏越の大祓」神事が執り行われる。

 深見神社奉賛会(眞壁浩二会長)が早朝から作業を開始し、茅の葉で直径2mほどの輪を完成させた。

 「茅の輪くぐり」は邪気を払うとされる。

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ホーム戦で勝利収める 大和シルフィード

 「なでしこリーグ2部」で戦う「大和シルフィード」が21日、ホームスタジアムである大和なでしこスタジアムで「南葛SC WINGS」と対戦した=写真。

 この試合は、共生社会の実現に向けた活動の一環として毎年行っている「プライドマッチ」として開催された。当日は、大和シルフィードが有利に試合を展開し、4対1で勝利した。

 

 

 

スタッフの土屋さん

「おひとりさま」の不安ワンストップで解決 サン・ライフの「ライフリリーフ」に脚光

 自分の葬儀や逝去後の諸手続きなど、単身高齢者の悩みは多い。そんな悩みをワンストップで解決するのが、シニアライフを総合支援する株式上場企業グループのサン・ライフの「ライフリリーフ」だ。

 ニーズに合った介護施設の紹介から万一病院に入院することになった際身元保証を行うほか、必要な書類も作成。「私にもしものことがあったら…」という将来の不安に対しては、元気なうちに自身の葬儀の形式や埋葬方法などを決めておくことも可能だ。そのほか携帯電話の解約やSNSアカウントの削除などプライバシーに関わる事務処理まで依頼できる。

 スタッフの土屋ユカイさんは「地域密着の安心感を大切に、高齢者の不安や悩みを一緒に解決します」と話す。

■問い合わせ/【フリーダイヤル】0120・99・1169「ライフリリーフ相談室」

参院選神奈川選挙区 16人が立候補の意向 アンケート ウェブで公開

 7月3日公示、20日投開票の参議院議員選挙(改選定数4)で、本紙調べで6月20日現在、神奈川県選挙区には16人が立候補の意向を表明している。現職2人に、新人は14人。現時点で激しい選挙戦になることが予想される。

 本紙では立候補予定者を対象に全14問の独自アンケートを実施。回答を当社政治情報サイト「政治の村」で公開している(二次元コードから)。

 県内の6月2日時点の選挙人名簿登録者数は769万7043人。22年の前回選挙は補欠1を含む定数5で行われ22人が立候補。投票率は54・51%だった。

(6月20日起稿)

指導を受ける生徒

セントモニカ 水難事故対策学ぶ 約70人が参加

 セントモニカスイミングクラブ(南林間)は6月22日、スクール生を対象とした「着衣水泳体験会」を実施した。同クラブに通う園児〜小学6年生までの約70人が参加し、インストラクターによる指導を受けた。

 この体験会は、海や川での水難事故を防止するため、毎年開催されているもの。会の冒頭では、全国の水難事故1753件のうち、中学生以下の件数が191件あることが伝えられた。

 着衣水泳体験では、長袖、長ズボン、靴下、靴を履いたままプールに入り、12・5mを泳いだ。溺れた時の対処法として有効な、背浮きの姿勢で平泳ぎのような手足の動きで進む泳法「エレメンタリーバックストローク」や、ライフジャケットの重要性、着用方法などを学んだ。

 インストラクターを務めた澤田陸人コーチは「海や川へ行くときは必ずライフジャケットを着用し、事故に遭った時は落ち着いて行動してほしい」と話していた。

あいさつする飯室会長

新会長に飯室氏 大和法人会が通常総会

 公益社団法人「大和法人会」の通常総会が18日、レンブラントホテル海老名で開かれ、新会長に飯室雅海氏(71・「人物風土記」で紹介)が選出された。任期は2年。

 会員らおよそ140人を前にあいさつに立った飯室会長は「メンバー一同で協力し合いながら、前に進んでいきたい」と語った。

 総会後には懇親会も開かれ、同会が所管する大和・海老名・座間・綾瀬の4市長も駆け付けた。

七夕の展示 下鶴間ふるさと館で

 下鶴間ふるさと館(下鶴間2359の5)で6月28日(土)から7月6日(日)まで、「七夕」の時期に合わせた展示が開催される。午前10時〜午後4時(月曜・火曜は休館)。

 同館では季節に合わせた年中行事や、関連する展示を随時実施している。今回は、「七夕」という行事についての紹介や説明のほか、笹飾りなどが展示される予定だ。短冊も用意され、来場者は願いを書いて飾ることも可能となっている。入館は無料。

 問い合わせは大和市つる舞の里歴史資料館【電話】046・278・3633へ。

 

 

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障害者の就労を支援 7月28日、合同説明会

 障害者の就労を支援する就労移行支援事業所合同説明会が7月28日(月)、海老名市文化会館(海老名市めぐみ町6の1・海老名駅徒歩10分)で開催される。社会福祉法人県央福祉会主催。

 就労移行支援とは、障害者総合支援法に定められた「指定障害福祉サービス」。障害のある人が就労に向けてトレーニングをして、社会に必要な知識・スキルを習得し、就労後、継続して定着できるようにサポートすることを目的としている。

 合同説明会には海老名市・大和市・厚木市・座間市の18事業者が参加を予定している。対象者となるのは、今後の進路を検討している障害のある人とその家族や関係者。開催時間は午後1時から4時。参加費無料。予約不要。入場自由。

 (問)障害者就業・生活支援センターぽむ(若林さん・高杉さん)【電話】046・232・2444。

着付けを学ぶ 29日海老名で

 海老名市で活動する着付けサークル「雅会」(渡辺雅子主幹)は6月29日(日)、中新田コミュニティセンター(海老名市中新田2の16の14)で着付け講習会を行う。午前10時から午後1時30分。参加費無料で予約不要。

 講習会では「自分で着られるようになる」を目標に、参加者は持参した着物を使って会員からの指導を受けることができる。着物を持っていない人は要相談。

 渡辺主幹は「子どもから大人まで大歓迎。浴衣の季節に向けて、ぜひご参加を」と話している。

 (問)渡辺主幹【携帯電話】080・6708・0883。

スマートフォンとキーボックスを活用した会館の予約方法について解説する家永会長

大和市「坊の窪自治会」 DX化で会員の負担軽減へ 現役プログラマーが奮闘

 自治会の加入率低迷が各地で課題となる中、大和市の深見地区にある「坊の窪自治会」(263世帯/家永稔之会長)が、デジタル技術(DX)を活用して自治会活動に関わる業務の効率化を進めている。若者世代の減少と、地域住民の高齢化を背景に進む「自治会離れ」に歯止めをかけるべく奮闘する同自治会の取り組みとは。

デジタル回覧約半数が登録

 家永会長(43)が自治会長に就任したのは今年4月。現役プログラマーの顔を持つ家永会長は、高齢の自治会員たちにとって負担となっていた回覧板のデジタル化に着手した。

 従来は紙の回覧板を会員世帯に回覧していたため、次の人に届けることが負担となっていただけでなく、情報の浸透に時間を要する点も、自治会の課題になっていた。

 そこで、家永会長は、無料通話・メールアプリの「LINE」を活用して会員のスマートフォン(スマホ)へ回覧情報を配信する仕組みを構築。4月までに役員を中心に15人ほどが登録していたが、6月8日時点で、「およそ半数の会員が登録済み。デジタル回覧板も浸透してきた」と家永会長は明かす。

 一方、従来通りの「紙」を希望する人もいることから、デジタルと紙を併用している。

会館予約も簡単に

 さらに、自治会館の利用予約にもデジタルを取り入れた。LINEとGoogleカレンダーを連携させてスマホから予約するシステムで、予約完了後に表示される暗証番号をキーボックスに入力すると開錠して鍵を取り出せる仕組みだ。

 これまで鍵は役員が自宅で保管していたため、鍵を借りる際は予定を調整する必要があったが、この問題も解消した。家永会長は「なるべく負担を減らし、『自治会に入って良かった』と言われる自治会運営を目指したい」と話している。

 大和市の自治会加入率は2015年4月時点が68・8%に対し、その後は減少を続け、24年同時期は56・8%まで落ち込んでいる。

(左から)大橋監督、鈴木拓さん、橘川市長、日向端ひなさん、きくち総合診療クリニック菊池理事長

綾瀬市舞台の映画制作 鈴木拓さんら市長を表敬

 綾瀬市を舞台としたふるさと映画『おばあちゃんのかかりつけ医』(大橋孝史監督)に出演する同市出身のお笑い芸人・鈴木拓さん(ドランクドラゴン)らがこのほど、橘川佳彦綾瀬市長を表敬訪問した。

 同作品は「きくち総合診療クリニック」(綾瀬市深谷中)の菊池大和理事長が企画・プロデュースしたもの。「地域医療が重視される中、本当に必要なのは”総合診療かかりつけ医”であるという思いを広く伝えるため、映画を制作したいと考えた」と思いを話す。

 当日は医師役の鈴木さんのほか、主人公役の日向端ひなさん(アイドルグループ・高嶺のなでしこ)、大橋監督、菊池理事長が出席。和やかな雰囲気で映画や綾瀬の街について歓談した。

 「きくち総合診療クリニック」を舞台に”本当のかかりつけ医”をテーマにしたオリジナル作品。今年12月に東京都で開催される「ふるさと映画祭2025」で上映される。

昨年は新橋通りで行われた各連の選抜メンバーがつどう「総踊り」の様子

神奈川大和阿波おどり 今年で49回目の開催 7月26・27日、大和駅周辺

 大和市の夏を彩る一大イベント第49回「神奈川大和阿波おどり」(主催/神奈川大和阿波おどり振興協会)の本大会が7月26日(土)・27日(日)、大和駅周辺の商店街で開催される。地域振興を目指して商店会から始まった阿波おどりも「関東三大阿波踊り」の一つに数えられるまでに規模を拡大し、来年は節目の50回目を迎える。

 毎年7月の最終週に行われ、30万人超が来場する大和の阿波おどりは、全国からおよそ1700人が集結し、連ごとに特色ある踊りを披露する。

 各通りでは沿道を大勢の観客が埋め尽くす中、太鼓や笛の音に合わせ、色鮮やかな衣装をまとった女踊りと男踊りが観る人を魅了していく。

 踊り手たちの華やかさと、観客たちの熱狂を支えているのは、会場一帯で汗をかきながら裏方に徹する多くのボランティアたち。交通整理や救護、撮影班にタイムキーパーなど、イベントに関わるすべての人たちの力を結集して紡がれてきた阿波おどりの歴史が来年、半世紀を迎える。

 神奈川大和阿波おどり30周年記念誌によると、第1回大会は1977年7月3日、新橋通りで開催された。この時の踊り手はおよそ100人、観客は500人だった。

 回を重ねるごとにイベントは規模を拡大していく。参加連は増加を続け、第29回大会(2005年)の来場者はおよそ42万人を数えた。

 新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となった第46回大会(22年)では東側プロムナードに特設の桟敷席を設け地元連を中心に13連が出演。「徳島県阿波踊り協会合同連」も駆けつけ、本場徳島の阿波おどりを披露するなど、閉塞感が残る大和の市民に元気と感動を届けた。

「並行して準備」

 イベントを主催する「神奈川大和阿波おどり振興協会」。今年3月に同協会の会長に就任したのは栗城健氏(56)。

 これまで実行委員長や会長代行を歴任してきた栗城会長は「今年の第49回大会を無事に成功させながら、来年の50回記念大会の準備も並行して進めていきたい」と語り、節目の開催に並々ならぬ思いをにじませる。

 第49回大会は、26日(土)午後4時30分から大和駅東側プロス前で開会式を行う。路上演舞は5時〜8時20分。翌27日(日)午後4時30分からは振興協会所属連の選抜メンバーによる「総踊り」が大和中央通りで行われる。路上演舞は5時〜8時20分。

7月13日(日)には「ぞめき2025」

 本大会に先がけて、「ぞめき2025」が7月13日(日)、大和駅から徒歩3分にある「大和市文化創造拠点シリウス」で開催される。午後2時25分〜5時40分ごろ。開場は1時30分。

 阿波おどりの幕開けを飾る「ぞめき」では、1千人収容のシリウスメインホールで舞台踊りが披露される。踊り手たちの息の合った動きはもちろん、照明や音楽など趣向を凝らした演出も見どころだ。

 チケットは全席指定でS席2千円、A席1500円、自由席1千円。インターネットやメガロス大和で販売中。詳細は神奈川大和阿波おどりの公式ホームページで。

昨年のステージは大盛況に終わった

キャンプ座間 基地開放し独立記念祭 車両展示やステージなど

 在日米陸軍のキャンプ座間で6月28日(土)、基地開放イベント「米国独立記念祭」が開かれる。入場無料。午後3時から9時(最終入場時刻は8時30分)。

 当日は基地内の運動場「ヤノスポーツフィールド」を会場に、ヘリコプターなどの米陸軍車両の展示やアメリカンフードの販売などを楽しむことができる。

 また場内のステージでは、DJやチアダンスチームによるパフォーマンス、カントリーミュージックやロックバンドによる演奏などが会場を盛り上げる。8時45分からは打ち上げ花火が夜空を明るく彩り、フィナーレを迎える。

 ゲートは小田急線相武台前駅北口から徒歩15分。入場希望者は運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなどの顔写真付き身分証の持参を。詳細はキャンプ座間のホームページへ。

徳島県の物産販売 大和阿波おどり本大会で

 大和商工会議所の会議室で5日、「第49回神奈川大和阿波おどり」(長谷川雄一実行委員長)の本大会に向けて徳島県物産販売の会議が実施された=写真。

 阿波おどり発祥の地である徳島県の物産を扱うブースでは、例年さつまいもの菓子やすだちの飲み物など、徳島県ならではの名産品や特産品が販売されてきた。

 今回の会議には、神奈川大和阿波おどり振興協会の栗城健会長や長谷川実行委員長、徳島県庁東京本部の職員などが参加した。

 同協会は「これからも大和の阿波おどりを盛り上げて、徳島県に追いつくように頑張っていきたい」と話した。

ライズのチャンピオンを目指す所さん(右)と、所さんの身体のケアを行っている田原さん=9日・大和市文化創造拠点シリウス

キックボクシング 勝利重ね チャンピオンに 所風雅さん(大和市在住)

 類いまれな打撃センスで勝ち星を重ねる、若きファイターが大和市にいる。所風雅さん(18)は現在大学1年生。学業とキックボクシングを両立しながら日々トレーニングに汗を流す。リングを降りれば温厚な表情に戻る所さんは「いつかチャンピオンに」と笑顔で目標を語る。

左から落合さん、早田さん、濱田さん

大和市の早田茂さん 「国際化学五輪」に出場 KISTEC職員が支援

 神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)の溝の口支所(川崎市高津区)にある光触媒ミュージアムに刺激を受けた大和の高校生が、7月にアラブ首長国連邦・ドバイで開催される「国際化学オリンピック」に日本代表として出場する。高校生の背中を押して学びを支えたのは、KISTECの研究員たちだった。

 「国際化学オリンピック」に出場するのは、大和市在住で三田国際科学学園高等学校(東京都世田谷区)の高校3年生、早田茂さん(17)だ。全国の高校生が化学の実力を競う「化学グランプリ」で優秀な成績を収め、「オリンピック」の日本代表の一人として選抜された。

 早田さんが「オリンピック」に挑戦しようと決意したのは、2023年12月のことだった。ある日の放課後、「リンモリブデン酸アンモニウム」について調べるため、東急田園都市線・溝の口駅で途中下車し、かながわサイエンスパーク(KSP、川崎市高津区)内にある県立川崎図書館を訪れた。この時、KSP内の「光触媒ミュージアム」(藤嶋昭館長)にも立ち寄ったが休館日だった。「光触媒の『ミュージアム』に、何があるんだろう?」。化学の知識が豊富で探究心旺盛な早田さんは、日を改めることにした。

 早田さんはミュージアムを再訪すると展示を丹念に見ながら、空気清浄機や生活用品など、光触媒が幅広い用途に製品化されていることに驚き、そばにいたスタッフを質問攻めに。その様子を見たKISTEC研究員・濱田健吾さんが、早田さんに「挑戦してみては」と手渡したのが、「オリンピック」の選考を兼ねる「化学グランプリ」の要項だった。

 その帰り道に決心したという。「自分の実力を試してみたいと思った」

軌道修正

 早田さんは昨夏の「化学グランプリ」に挑戦。日ごろの学習の成果を発揮し、「オリンピック」の代表選抜に進んだ。しかし選抜試験の過去の問題は非公開のため、勉強方法に迷ったという。そこで濱田さんにメールで相談を寄せ、濱田さんは上司の落合剛さんと情報を集め、「応用力が問われるはず。暗記ではなく応用を意識して」とアドバイスした。2人からの度重なる助言に早田さんは、「勉強の方向性を軌道修正してくれた」と感謝を述べる。

 今年3月、早田さんがKISTECを訪ねてきた。満面の笑みで「オリンピック」代表に決まったことを報告。2人も大いに喜び、祝福した。

 将来は、「光触媒」を発見したミュージアムの藤嶋館長のように、「自分の研究が新しい分野を生み出せるような研究者になりたい」という早田さん。まずは決戦の地・ドバイで、金メダル獲得を目指している。

生み出した作品を手にする荻野さん

セロハンテープで命生む 大和市在住・荻野悠生さん

 スマートフォンの普及により手軽な情報収集が可能な現代において、指先で独創的な表現を追求し続けているアーティストが大和市にいる。南林間在住の高校生・荻野悠生さん(15)。

 荻野さんは文房具のセロハンテープを用いて躍動感あふれる作品を生み出している。ネコやカエル、カニ、ゲンジボタル、カブトムシなど、主に生き物を題材にしており、これまでに制作した作品は2千点を超える。その臨場感は見る者を圧倒する。

 制作過程では、まずセロハンテープで全体像を作り上げ、次に接着剤で固め、最後に絵の具で着色するという手順を踏むという。例えば、ネコの作品には15個のセロハンテープを使用し、新聞紙を芯にして幾重にもテープを巻きつけて形を再現した。納得のいく作品を完成させるまでに何度もやり直すことがあり「苦しさの連続」と荻野さん。「それでも作品を作っている時間は楽しい」と笑顔を見せる。

 幼少期から手先が器用だった荻野さんは、段ボールや菓子の箱、ポリ袋を使って昆虫や映画キャラクターなどの工作を始めたという。今年の春から高校生となった荻野さんは、「今後は『人間』をテーマにした作品にも挑戦したい」と意欲を示す。

 荻野さんの夢は、セロハンテープのアートを仕事にすること。セロハンテープに新たな命を吹き込み続ける荻野さんの創作活動は、今後も続く。

キャップで簡単工作 7月22日シリウスで

 大和市社会福祉協議会は7月22日(火)、文化創造拠点シリウス4階の図書館健康テラスで手作りワークショップを開催する。午前10時〜正午(最終受付は11時30分)。

 当日は、ペットボトルのキャップと好みの布を使った帽子マグネット作りを体験できる。所要時間は20分から30分程度。申込み、材料の準備は不要で、出入り自由。ボランティアが手がけた手作り品の販売もある。また、手芸やミシンが好きなボランティアも募集している。

 問い合わせは同会総務課【電話】046・260・5633へ。