さがみはら中央区版【10月2日(木)号】
施設整備予定地の麻布大学

相模原市 動物愛護施設の整備検討 予定地に麻布大学

 相模原市は9月2日、飼い主のいない犬や猫の保護や収容、譲渡、狂犬病対応などの拠点となる「動物愛護センター」を麻布大学(淵野辺)と連携して同大学内に整備する計画を明らかにした。両者は2029年度の完成を視野に、具体的な計画を進めていくとしている。

 相模原市は県内の政令指定都市で唯一動物愛護施設を有していないため、平塚市内にある県の保護施設に依存しているのが実情。ただ、県の施設もひっ迫した状態にあり、対応に遅れが出てしまうこともある。市生活衛生課によると、「保健所に預けると殺処分されてしまうのでは」という市民の不安も根強く、実際には殺処分はほとんど行われていないものの、十分な理解や安心感を得られていない状況が続いていたという。

 市と同大学は、災害時の救護や不妊去勢手術など動物愛護分野において2008年ごろから協力関係にあった。保護施設の設置をめぐっては、昨年11月に同大学と市獣医師会による研究会で同大学内に動物愛護センターを設置する構想案が示された。今年6月には同大学の運営法人が正式に市と協議を進めることを決定し、年度内の基本計画策定に向けて現在具体的な調整を行っている。

4年後の完成めざす

 大学内に動物愛護センターが設置されたケースは北海道の酪農学園大学内で前例があり、早期に実現すれば全国で2例目。獣医学部を擁する同大学内に設置することで専門的な知見が期待できることに加え、駅が近く好立地であることから譲渡や一時預かりなどの相談窓口として市民が利用しやすいという利点もある。

 市はセンター設置が実現すれば、犬や猫の保護や収容のほか、飼い主向けに適正飼養の啓発なども実施していきたい考え。今後は双方で連携して具体的な計画を進めていくとし、4年後の2029年度の完成を視野に入れている。市の担当者は「全国的にも数少ない獣医学の専門的な研究機関が身近にあることは大変心強く、ぜひ実現させたいと思っている」と話している。

「多頭飼育崩壊」への備えも

 センター整備へ向けた動きの背景には、今年4月に施行された「多頭飼育届出制度」も影響している。増えすぎたペットに対して適正な飼育ができず、健康状態が悪化したり悪臭や害虫が発生したりすることで、全国的な問題となっている「多頭飼育崩壊」。市はこれを未然に防ぐため、犬や猫をそれぞれ6頭以上飼う場合に申請を義務付けた。8月末時点で犬が39件、猫が101件登録されている。

 センターの整備には、制度と合わせて多頭飼育状態にある動物たちを救う役割も期待されている。
建設が進められている金森調節池

境川洪水対策 3調節池の整備進む 木曽東で今秋取水開始

 相模原市と町田市の境を流れる二級河川「境川」。近年の記録的な規模の台風や豪雨から洪水を防ぐ河川整備が東京都や神奈川県で進められている。増水した河川の水を一時的に貯留する調節池の整備は東京都により行われ、そのうちのひとつ、境川木曽東調節池は今秋から取水を開始。相模原市を流れるエリアではその他2施設、合計3施設が計画されている。

 境川は城山湖付近を水源に神奈川県と東京都を流れ、相模湾に注ぐ。幹川流路延長は約52Kmに及ぶ。

 東京都が管理する鶴瀬橋上流(大和市)から根岸橋(淵野辺本町)まで約10・5Kmの区間で現在、境川金森調節池(南区上鶴間本町対岸)、境川木曽東調節池(南区古淵4丁目対岸)、境川木曽西調節池(東淵野辺)と3つの調節池の整備計画が進められている。

 大雨で河川に大量の雨水が流れ込むと、氾濫などの可能性が生じる。調節池はそのような際、一時的に雨水をため込む施設となる。

 今年秋から取水を開始するのは、木曽東調節池。施工規模は延長115m、幅約60m、深さ約22mで貯留量は約4・9万㎥。25mプールの164杯分に相当する。

 さらに下流の金森調節池は旧西田スポーツ広場の地下に建設中で、施設規模は長さ約190m、幅約90m、深さ約20mで貯留量は約15万1000㎥。2026年度の取水開始を目指している。

 中里橋と新中里橋の間に建設予定の境川木曽西調節池は25年度中に工事着手を目指し、35年度の事業完了を予定している。

約76万㎥目指す

 東京都、神奈川県、横浜市は境川の流域の市街地率の高さや、近年の洪水被害から15年に「境川水系河川整備計画」を策定。これによると、概ね整備計画期間30年を目安に、時間雨量60mm規模の降雨に対応できることを目標に掲げている。

 東京都管理区間では時間雨量65mmの降雨に対応することを整備目標に掲げ、都は同区間内に総貯留量約76万㎥の調節池を建設する計画だという。

「早急」対策願う

 境川沿いに50年住む松本和壱さん(上鶴間本町在住)は「10年ほど前は気にしていなかったが、最近の気候変動でかなりの恐怖感に変わった」と危機感を募らせる。自宅すぐ裏に、境川本流とつながる旧河川が流れる。「ごごごごと音が鳴っているときはまだ大丈夫。音が止まると本流から水が逆流して危険」と、豪雨時の心構えを話す。

 松本さんによると、これまでに床上・床下浸水の経験はないが、年1、2回は豪雨や台風の際に避難所へ避難するという。「雨は今後も間違いなく降る。早急な対策をお願いしたい」と切実に訴えた。

FMHOT839で新番組「しこたま」のパーソナリティを務める 山中 翔馬さん 田名在住 34歳

地元愛す唯一無二のDJ

 ○…相模原の老舗自動車整備会社「山中自動車商会」の主任で、相模原商工会議所青年部(YEG)の特別理事を務める「地元人」。まちづくりに深く関わる立場だからこそ魅力的に語ることができる相模原ネタを、ラジオで「しこたま」届ける。イベントなどの紹介だけでなく、アイドルやラッパーなどを目指す地元出身の人をゲストに呼ぶことにこだわる。「一人でも多く相模原からタレントを輩出したい」

 ○…学生時代は「自分が相模原のTシャツを着るなんて思ってなかった」。高校3年生のときの三者面談で言ったのは「俳優になりたい」。18歳で都内のナイトクラブに通い始め、22歳でDJを始めるなど輝かしい舞台に憧れていた。「将来は赤坂に住むつもりだった。横浜に住んでいた大学生の頃は『どこから来たの?』と聞かれたら『相模原』ではなく『横浜』と答えていた」

 ○…芸能分野を目指して就職活動をしたが、家業を三代目として継ぐ必要に迫られ自動車業界へ。9年前から山中自動車商会で働くうちに地元愛に目覚めた。「最近久しぶりにナイトクラブに行ったときに昔ほど面白くないと思った。『この場じゃない』って」。現在は地域のイベントでDJをしている。ファミリー層が楽しめる曲を流し、トークの割合を増やすなど、新しいDJの形を探っている。

 ○…気付けば、かつて志していたエンタメの道をローカルに展開している。YEGをきっかけにラジオに出演し始めて4年。身に付けたトーク力と経験を生かし、芸能界で活躍できる「from相模原」の人材を育てようと創造力を存分に発揮する。「『横浜です』って俺みたいに言わないで『相模原です』って言ってもらえるまちにしたい」

歴代理事長を代表して第22代理事長の浦上裕史さんがあいさつに立った

相模原青年会議所 60周年祝い式典、盛大に 新たに「人が集う 共創都市」掲げ

 公益社団法人相模原青年会議所(JC/八木貴弘理事長)の創立60周年を祝う記念式典が9月27日、小田急ホテルセンチュリー相模大野(南区)で開催された。現役メンバーやOBら約500人が集まり、節目を祝った。

 20歳から40歳までの青年経済人で構成される相模原JCは、設立メンバー35人、県下10番目のJCとして1965年に発足。74年には「市民桜まつり」立ち上げに尽力するなど、相模原をよりよくするため、市民や行政、諸団体などと連携し、60年間さまざまな事業を展開してきた。現在は約200人が所属している。

 式典には本村賢太郎市長をはじめ、神奈川県の平田良徳副知事、市議会の西家克己副議長ら多くの来賓が出席。歴代理事長やOB、上部組織である日本JCや神奈川県ブロック協議会、姉妹JCの釜山海雲台JCのメンバーも駆けつけた。

 あいさつに立った八木理事長は50周年からの10年間の運動について「本当に多くの人の支え、想いのおかげでこの相模原の地で青年会議所運動ができている」と振り返り、「60年間の全ての出会いとつながりに深く感謝し、想いを繋ぐ」と誓いを述べた。

 来年度理事長候補者である廣田静香副理事長兼60周年実行委員長が発表した次の10年に向けたビジョンは「人が集う 共創都市 さがみはら」。「行動力を持ち、パートナーとともに未来を共創するひとづくり」、「人とのつながりが豊かに育まれ、交流の中心となるまちづくり」の2つの柱を示し、「愛するこのまちの輝きを共創し、世界へ、そして未来へと届けていく」と結んだ。

イベントチラシ(上)と竹内会長(下)

石丸謙二郎さんら 相模原の自然を語る 10月23日、杜のホール

 俳優の石丸謙二郎さんとラジオDJの井手大介さんが相模原の自然について語るトークショーが10月23日(木)、杜のホールはしもと多目的室(橋本駅北口ミウィ橋本8階)で開催される。午後7時から8時45分まで。定員は200人で15日(水)までに要申し込み。

 主催は「相模原の環境をよくする会」。同会はおよそ100の市内企業・団体で構成され、気候変動や生物多様性の損失などの環境問題に取り組んでいる。相模原が内陸工業都市として発展し、環境問題への関心が高まっていた1985年、「相模原の河川をきれいにする会」と「相模原の青空を守る会」が合併して誕生した。

 今回のイベントは同会の創立40周年を記念して開催される。30分ほど式典を行ったあと、講演・トークショーを予定。来場者には漏れなくノベルティをプレゼントし、ゲストのサイン入りグッズの抽選も行う。

「できること少しずつ」

 同会の竹内昌夫会長(三菱重工業株式会社相模原製作所所長代理)は「相模原市でもリニア中央新幹線開通や相模総合補給廠の一部返還地利用を核とした新たなまちづくり計画が動き始めており、市民の方々の環境に対する関心が今まで以上に高まっていると感じる」と話す。

 環境問題への向き合い方について「環境保全は特別な人だけが行うのではなく誰もが日常の中でできることを少しずつ積み重ねることが大切」と話し、環境を守る意識を広げようと意気込んだ。

<PR>
愛川町で木の器づくり体験!毎日の食事が楽しくなる【木の器たしろ工房】
愛川町で木の器づくり体験!毎日の食事が楽しくなる【木の器たしろ工房】
愛川町の『木の器たしろ工房』では、地元産のケヤキを使った器づくりが体験できる。対象は中学生以上から。半日コースは2,000円(塗装あり)、1日コースは3,500... (続きを読む)
化粧と着付けを終えた姿

大衆演劇役者 客前でおいらん化粧 「まつげは百均で」

 大衆演劇を行う「歌踊演舞一座 響ファミリー」の座長・響彬斗さんが9月16日、相模原市立産業会館に集まった約100人の観客の目の前でおいらん化粧を披露した。観客たちは普段見ることのできない場面を興味津々で見つめ、カメラを向ける人の姿もあった。

 市内の美容室で構成される「神奈川県美容業生活衛生同業組合相模原支部」の80周年事業として実現した企画。支部長の金井真一さんは「普段の仕事では携わることのない美の勉強。忘れかけていた日本の伝統文化を学びたかった」と話す。

 響さんは軽快なトークで観客を楽しませつつ、使う道具や衣装を解説しながらおいらんへと姿を変えていった。「つけまつげは百均で」「衣装にマジックテープで早着替え」などの裏話も。化粧は30分ほどで終わり、完成した姿に「きれい」との声が上がっていた。

晩夏彩る花火 大野北誠心園

 東淵野辺にある特別養護老人ホーム・大野北誠心園で9月21日、花火レクが行われた=写真。

 スタッフが入居者に合わせて季節ごとに実施しているレクリエーションのひとつ。少し暑さの和らいだ夕暮れ、利用者たちは童心に返り手持ち花火や吹き出し花火を楽しんだ。

 岩崎義之施設長は「大切な方との思い出に耽っているのか、じっと花火を見つめる方や童心に返りはしゃがれる方など、重ねた人生の中での思い出を胸に楽しんでいらっしゃる姿を拝見し、職員まで心癒される、夏の日の楽しい思い出の1ページを重ねることができた」と話した。

市民活動の祭典 5日 淵野辺公園

 地域の社会問題の解決に取り組む市内のNPOや市民団体が一堂に会するイベント「さがみはら市民活動フェスタ」が10月5日(日)、淵野辺公園中央広場で開催される。午前9時30分から午後2時30分まで。主催は同実行委員会(九嶋俊彦実行委員長)。

 さがみはら市民活動サポートセンターに登録している37団体がブースを出店。日頃の活動の報告や成果物を展示するほか、ワークショップ、飲食や物販などもある。ステージでは7団体のダンスや楽器の演奏などが予定されている。

 同イベントは今年で20回目。今回から、出店団体のメンバーがスタッフとして会場設営の準備や当日の誘導、終了後の搬出などに携わる。「みんなで支え合い祭りを作っていこうという気持ちが込められている」と担当者。九嶋実行委員長は「テーマはつながり。団体の横のつながりを育みながら、力を合わせてフェスタを成功させたい」と話す。

 小雨決行、荒天中止。問い合わせは同センター【メール】sagami.saposen@iris.ocn.ne.jpへ。

サンマ食べて大船渡支援 市民活動フェスタ

 淵野辺公園で10月5日(日)に行われる「さがみはら市民活動フェスタ」会場で、サンマの炭焼きが販売される。収益は大船渡市に寄付される。限定500匹。

 ボランティアグループ・青い鳥、さがみはら4R連絡会、NPO法人けやきの会、大船渡復興支援有志が協力して実施するもの。岩手県大船渡市直送のサンマを「大船渡市認定さんま焼き師」が目の前で焼き上げる。

(左から)同社の有本さん、倉持さん、佐藤さやかさん(写真上)/導入されたイノチグラス(写真下)

最適カラー眼鏡で働きやすく (株)オープンアップウィズ

 障害者雇用を推進し、事務代行やフラワーアレンジメント事業などを展開する株式会社オープンアップウィズ(本社:南橋本)がこのほど、社員の眼精疲労の軽減に向けた新たな取り組みを始めた。株式会社Innochi(大分県)が開発・販売する「イノチグラス」を導入し、労働環境の改善を目指している。

 「従業員が日本で一番働きやすい会社になる」をミッションに掲げる同社は、386人の社員のうち307人に障害がある。「障害がある社員の日々の働きやすさを追求している」と広報担当の有本瑞帆さん。その効果は離職率の低さに表れており、前事業年度は6%だったという。

 今回導入された「イノチグラス」は、利用者それぞれの特性に合わせたカラーレンズを使用することで見えづらさなどを軽減し、集中力の向上を見込めるというメガネ。同社代表取締役の大濱徹さんも日常的に使用しており、「社員のパフォーマンス向上につながるなら」と導入の実証実験が開始された。

 実際に眼鏡を使用している倉持彩子さんは「目の動きだけでパソコン作業ができるようになった。姿勢がよくなり首回りが軽くなった」と効果を実感している。3カ月の実証実験を終えたのち、社内での導入の検討に入るという。

 同社はほかにも、リモートワーク環境の充実や能力に合わせた業務分担など、障害があっても無理せず働くことができる環境づくりに尽力している。

市総合写真祭受賞作並ぶ

 相模原市民ギャラリー(相模原)で「相模原市総合写真祭フォトシティさがみはら2025」の受賞作写真展が開催される。期間は10月10日(金)から27日(月)まで。

 鶴園小学校(南区)で実施された「子ども写真教室」の作品展示もギャラリー内のアートスポットで同時開催される。

 開館時間は午前10時から午後6時まで。水曜休館。(問)フォトシティさがみはら実行委員会事務局(市文化振興課内)【電話】042・769・8202

<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)

市役所本庁舎 今度は青色に染まる 前日はオレンジ色

 国連が定めた手話言語の国際デーである9月23日、市役所本庁舎本館が日没から午後8時まで青色に染まった=写真。青は手話普及のシンボルカラー。

 21日、22日の2日間はオレンジ色に染まり、幻想的な景色を浮かび上がらせていた。認知症月間・認知症の日に合わせた取り組みで、啓発カラーであるオレンジ色でライトアップされた。

10月6日はグリーンに

 オレンジ、青と続いたライトアップ。10月6日(月)にはグリーンに染まる。「世界脳性まひの日」に合わせ理解を広める。

 街中で耳が聞こえない・聞こえにくい人から手話で手助けを求められたときに役立つ手話が相模原市のホームページ内で紹介されている。

大学生が講師を務めた「ミニ製本制作」開催時の様子=8月30日

地域で育む、子どもたちの未来 相模原JCが考える「居場所」

 子どもたちの心の拠り所となる居場所を、地域の大人の力で――。相模原青年会議所(JC/八木貴弘理事長)は今年度、学校や家庭・公的な施設以外に子どもが安心して過ごせる場所を作ろうと、上溝公民館で月に一度「みんなのホットステーション」を開催してきた。毎年多様なまちづくり運動を展開する青年たちが、地域の現状を踏まえて模索する新たな居場所づくり。八木理事長と、事業を担当する河合優輝委員長に話を聞いた。

 「児童虐待などの認知件数が増え続ける中、児童養護施設などの社会的養護の場所には限りがある」。八木理事長は、「若者が未来に不安を持つことなく、自信と勇気を持って挑戦できるよう、学校や家庭以外の、多様な価値観に触れられる居場所を地域の大人の力で創る必要がある」と事業実施の背景を語る。

成長とふれあいの場

 相模原JCが手掛ける「みんなのホットステーション」は、上溝公民館を拠点に月に一度、ゲーム大会やプログラミング、絵画・工作の教室といったイベントを実施するというもの。今年3月から7回にわたって行い、近隣の小学生を中心に、毎回20人ほどが集まったという。

 「成果を発表することで自信をつけられたり、初めは保護者と来ていた子も次第に一人で楽しめていたりと、参加した子どもたちに自立心の成長が見られた。学校や学年が違う子ども同士が自然に交流し、いろいろな大人と触れ合う場として、コミュニケーション能力を育む機会にもなったと思う」と河合委員長。保護者からは「安心して子どもを任せられる」といった声も寄せられているという。

既存資源とつながり活用

 学校や家庭、公共施設以外の「子どもの居場所」には、NPOや市民団体による子ども食堂や学習支援などがあるが、活動場所の確保や資金面、学校や行政との連携などに課題があるとされている。

 「みんなのホットステーション」は、活動場所として公民館を使用。JCのネットワークを生かして子どもの興味関心に合わせた多彩なコンテンツを提供し、運営には公民館の青年部や市内の学生たちも協力した。資機材面では学校に配備するためのタブレット端末で現在使われていないものを市から借り受けて使うなど、既存の資源を最大限に活用した。

 河合委員長は「資機材の調達と人材確保、子ども向けのコンテンツ作りが重要だと思う。公民館は、もっと子どもたちに使ってもらいたくても子ども向けの事業を実施できていない状況だった。まずはモデルケースとして、やり方次第で子どもがこれだけ集まり、楽しんでくれるということを地域の大人たちに実感してもらえたのが大きな成果」と手応えを語る。

 一方で、教職課程を履修する学生など、子どもと関わる意欲を持つ若者にとっても地域と関わる実践的な学びの場となったという。八木理事長は「相模原には大学がたくさんある一方、卒業したら出て行ってしまう若者も多い。学生の間に地域と関わることで、相模原の魅力を知り、地域のために活動する大人の姿を見てほしい」とその意義を語る。

地域で見守る意識を

 河合委員長は「将来的には自治会などより多くの住民が関わり、地域全体で子どもたちを見守る体制を築くことが理想」と話す。「単発的な集まりに終わらせず、子どもたちにとって『そこに行けば誰か知り合いがいる』という自然で日常的な居場所を市内の各地域に増やしていけたら」

 共働き家庭の増加や定年の延長によって地域活動の担い手が不足し、つながりが希薄化している昨今。子どもたちの心の拠り所としてだけでなく、学生や大人にとっても新たな役割を見出す場として、「みんなのホットステーション」の今後の展開が期待される。

協定を締結し相互連携で自転車振興に取り組む

麻布大学×スルガ銀行 自転車振興で協定 学生目線で市の魅力発信

 淵野辺にキャンパスを構える麻布大学(村上賢学長)は9月17日、スルガ銀行(株)と「自転車振興に関するパートナーシップ協定」を締結した。

 自転車を活用した地域活性化やスポーツ振興、さらには観光振興などを目的にしたもの。両者はすでにそれぞれが相模原市と協定を結んでおり今回、大学と銀行間でも協定が締結されたことで、3者間が相互に連携して自転車振興に取り組む体制が整ったことになる。

 今後は学生と共に相模原市観光協会のホームページ上で公開しているサイクルコースを活用したシティプロモーション活動を展開する予定。

 その一環として、2つの自転車コースを巡り、SNSなどを通じて地域の魅力を発信していく取り組みが予定されている。都市と自然の織り成す彩り豊かな街並みを楽しめる、東京2020オリンピックの自転車ロードレースのコースを今年11月、ジブリ作品に出てくるような景色が楽しめるコースを来年2月に実施するという。

<PR>
神奈川の企業Web集客に タウンニュースのネット版「タイアップ広告」でPR強化
神奈川の企業Web集客に タウンニュースのネット版「タイアップ広告」でPR強化
1人1台のスマホ時代。企業広告・商品サービスPRにおいて「デジタル化」は避けては通れないテーマといわれている。「日本の広告費」(電通調べ)によると、2024年の... (続きを読む)
国勢調査員が携帯する国勢調査員証(右)と手提げ袋(見本)

国勢調査を「かたる」詐欺 市が注意喚起

 相模原市は、国勢調査を装い個人情報を詐取する「かたり調査」への注意を呼びかけている。

 「かたり調査」とは、国勢調査などの行政統計調査をかたり、紛らわしい表示や説明で個人情報を騙し取る行為。統計調査の妨害だけでなく、詐欺などの犯罪にもつながる危険性がある。

既に怪しい報告も

 市が9月19日に公表した事例では、「回答するとクオカードがもらえるので対面で話したい」という勧誘やウェブサイトへ誘導する不審な電子メールの送付などの事案報告があったという。

 調査書は必ず対面で受け取る必要はなく、郵便受けに入れてもらうこともできる。国勢調査では謝礼として金券などを渡したり、金銭を要求したりすることは一切ない。銀行口座やクレジットカード番号を聞くこともない。

不審者の見分け方

 正規の国勢調査員は、「国勢調査員証」と専用の「手提げ袋」を必ず携帯している。訪問者が調査員を名乗った際には、まず「国勢調査員証」の提示を求め、確認することが重要。市の担当者は「もし提示できない場合は、不審な調査である可能性が高いため、応対しないようにしてほしい」と話す。

回答期限は10月8日

 国勢調査は日本に住む全ての人と世帯を対象とした国の最も基本的かつ重要な統計調査。国内の人口や世帯の実態を明らかにするため5年ごとに実施されていて、今回が22回目。国勢調査で得られた統計は国や地方自治体の行政運営の基礎資料として活用されるほか、よりよい暮らしやまちづくりに生かされる。

 調査員は9月中旬以降各世帯を訪問し、調査書類を配布しており、回答はインターネット(10月8日(水)まで受付中)または郵送(10月8日(水)まで受付中)で行う。

 市の担当者は「不審な点がある場合は、相模原市国勢調査事務センター【電話】0570・07・2025(午前8時30分から午後7時まで)に連絡してほしい」と呼びかけている。

国道129号沿いにあるさがみリハビリテーション病院。昭和56年に開設した

リハビリ病院橋本台へ移転

 中央区下九沢にある「さがみリハビリテーション病院」が、緑区橋本台に移転する。

 移転先は相模原協同病院に隣接する場所。新病院は12月1日にオープン予定。運営する医療法人社団哺育会(台東区)は移転の理由について「建物や設備の老朽化が進み、現状の施設では医療機能や療養環境を十分に満たすことが難しくなった」などとしている。

番組のロゴ

FMHOT839 相模原ネタ「しこたま」 地元DJの新番組

 地元FM放送局・FMHOT839(エフエムさがみ/83・9MHz)で、相模原出身のDJ・山中翔馬さん=人物風土記で紹介=がパーソナリティを務める新番組「しこたま〜City Continual The Magic.〜」が9月5日に始まった。毎週金曜日午後8時から8時30分まで。

 番組では、山中さんが個性豊かな地元タレントとともに相模原市内のイベントや飲食店、スポーツチームの情報など、放送を聞いたその日から使えるネタを「しこたま」届ける。DJ歴10年以上のセンスで放送内容に合わせた曲を毎週厳選する。

 放送料の一部は、若者たちに地域での体験の場を提供する学生主体の一般社団法人「ヒヤクLABO」に活動支援金として寄贈する。「こうした活動に共感してくれる人がどんどん増えればいい」と山中さん。

 番組を通してDJの「アングラ」なイメージを変えたいという思いも強い。「『チャラチャラしてる』『怖い』と思われているけど、実際はそんなことない。楽譜が読めなくてもスマホで曲を流したらそれはDJ。実は間口が広く、簡単に普及できるはずの文化。新しいイメージを作っていきたい」と意気込む。

みんなで歌おう会 4日の開催は見送り 次回は12月20日午前中

 心に響く童謡や唱歌を歌い継ぐイベントとして定期的に開催され、毎回多くの人が集まる「みんなで歌おうイン相模原」。10月4日(土)に開催が予定され準備が進められていたが、主催する童謡唱歌を歌う会レモンの都合により中止することになった。

 玉川大学芸術学科ピアノ専攻卒の大沢洋子さんが指導に当たり、武蔵野音楽大学ピアノ科卒の大貫眞里さんがピアノ伴奏している。

 次回は12月20日(土)の午前中に、JR橋本駅北口の「杜のホールはしもと」8階多目的室で開催が予定されている。

景品の防災ボトルをもらった子ども

光が丘地区 祭りの景品に防災ボトル 「いざ」への備え

 地震をはじめとする災害に地域で備える取り組みが各地で展開される中、発災直後に必要と考えられる必要最低限の防災グッズが1本のボトルに入った「防災ボトル」が災害対策グッズの一つとして注目を集めている。昨年、警視庁警備部災害対策課が公式SNSで投稿し大きな話題になった。

 9月に催された光が丘地区のふるさとまつりでは、抽選会の景品の一つとして100人に防災ボトルを配布した。

6つのグッズ

 防災ボトルは「いざ」というときに必要なアイテムを手軽に持ち運ぶことができる。(株)タウンニュース社で取り扱っている商品の場合、500ミリリットルのウォーターボトルの中にLEDライトや保温用のアルミシート、ホイッスルなど6つの防災グッズが収められている。

 ふるさとまつりでの配布を提案したのは、光が丘民生委員児童委員協議会の石井和子会長。「自分からはあまり買わないもの。抽選会の景品にすることで知ってもらい、防災意識を少しでも高めてもらいたかった」と話す。同協議会として2023年に防災ボトルを購入した経験も今回のアイデアにつながった。石井会長が「新潟県中越地震で居場所を知らせるホイッスルが役に立った」という話を聞いたことがきっかけとなり、ホイッスルが入っている防災ボトルを選んだという。

新設の人工芝エリア

和泉短期大学 地域がつながる場へ 学生ホールを改装

 創立70周年を迎える和泉短期大学(青葉)がこのほど、学生だけでなく地域住民も利用することがある学生ホールを一層居心地のよい空間にするためリニューアルした。9月22日には開所式を開催。学生や教職員、設計・施工会社らが参列し、新たな門出を祝った。

 和泉短期大学は保育者を養成する学校。地域の子どもたちとその家族が集い、学生と交流する「はっぴい」を月に1回ほどのペースで開催している。学園祭などの学校行事でも地域住民が同短大を訪れることが多く、「世代や立場を越えた多様な人が心地よく出会い、共に過ごせるように」との思いからリニューアルを行った。これまでよりも壁の色や照明が明るくなり、人工芝やクッションを設置したエリアが新しく設けられたことで、よりくつろげる空間になった。

 須田拓理事長は開所式で「『学校の顔』とも言える場所。多くの人が通る場所。最新の知見・教育に合わせようとした」とリニューアルの背景を説明。「学生や教職員、はっぴいに参加する親子がやすらぎを味わえる場所になることができればと願っている」と話した。

混声合唱で紡ぐ物語 26日 アンサンブル歌織が演奏 

 市内で活動する混声合唱団「アンサンブル歌織」が10月26日(日)、杜のホールはしもと(緑区)で第6回演奏会を開催する。入場無料。

 同合唱団は2006年の結成以来、市内を中心に精力的な活動を続けている。

 当日は全3部構成。「イストワール〜ものがたり〜」をテーマに、ディズニー曲集や組曲「水のいのち」など多彩なプログラムを演奏する。午後1時30分開場。2時開演。問い合わせは田嶋さん【携帯電話】080・1069・8670へ。

市内産キーボードをPR 体験型フェスが盛況

 市内で生産されているキーボードをテーマにしたイベント「さがみはらキーボードフェス2025」が9月23日、ユニコムプラザさがみはら(相模大野)で行われた=写真。eスポーツイベントや体験会も同時開催され、市内外から多くの人が来場。キーボードの試し打ちやワークショップなどを楽しんだ。

 相模原市内にはゲーマーやプログラマーから人気のハイスペックキーボードを開発・製造する企業の事業所が複数あり、キーボードはふるさと納税の返礼品としても注目されている。イベントでは市内に拠点を持つ東プレ(株)、(株)PFU、(株)ビット・トレード・ワンと、同じく返礼品として人気の卵を生産する井上養鶏場が協力した。

 市の担当者は「多くの方に楽しんでいただき、相模原産のキーボードの良さや打ち心地を体験していただくことができた。相模原市の誇りの一つとして、キーボードとのつながりを今後も市内外に発信していきたい」と話した。

プロジェクトの紹介ページ

ふるさと納税 クラファン型の受付開始 市民も寄付で意思反映

 相模原市は9月16日、ふるさと納税の寄付額増加や相模原市の取り組みをより多くの人に周知することを目的に、クラウドファンディング型ふるさと納税で3つのプロジェクトを開始した。

使い道で選ぶ

 クラウドファンディング型ふるさと納税は、自治体や返礼品から寄付先を選ぶ従来のふるさと納税と異なり、寄付の使い道から寄付先を選ぶというもの。市民でも申し込みが可能(個人のみ)で、通常のふるさと納税と同様に住民税控除などの対象になるため、市民が自治体の課題解決に意思を反映させることができる。相模原市では昨年初めて実施された。

 寄付金を募集しているプロジェクトは【1】「相模原市が後押し!動物も人も共に幸せに暮らすまちを目指して(第2弾)」目標金額300万円【2】「子ども関連施設にたくさんの本を届けたい!〜くるくるとしょかん(子ども読書資料循環制度)〜」同100万円【3】「相模原市の代表作・藤野野外環境彫刻作品の魅力向上プロジェクト」同600万円の3つ。このプロジェクトでは寄付者に返礼品の贈呈はない。期間は12月14日(日)まで。

流出超過が課題

 ふるさと納税制度をめぐっては、市場規模が拡大し返礼品競争が激化する一方、特に都市部の自治体で寄付額を住民税控除額が上回る、いわゆる市税の流出が課題となっている。相模原市でも制度に伴う流出超過が続いており、2025年度の流出額は過去最多の約38億円に上った。

 市財政課の担当者は「プロジェクトには、市で実施するイベントのPRや新しい施設整備、社会課題に対する取り組み、『選ばれるまち』に寄与する事業などを選定している。流出額の多さが話題になることが多いが、返礼品目的でなく、寄付をきっかけに市の取り組みに興味を持っていただけたら」と話している。

 寄付金控除を受けるためには確定申告やワンストップ特例申請が必要。詳しい内容や申し込み方法は「ふるさとチョイス(https://www.furusato-tax.jp/gcf/)」内の各プロジェクトページへ。

ノジマ相模原ライズ 逆転で3連勝 後半は盤石の戦い

 アメリカンフットボールの日本社会人Xリーグの上位リーグ「X1スーパー」で戦うノジマ相模原ライズが9月28日、秋季リーグ第3節となる富士フイルム海老名Minerva AFCとの戦いを制し、開幕からの連勝を3とした。

 前節で強豪・富士通フロンティアーズを1点差で退けたライズだったがこの日は攻撃陣のミスでボールを2度失い失点。7-13とリードを許す形で前半を折り返した。ハーフタイムでアジャストしたチームは後半、オフェンス陣が3タッチダウンをあげ、ディフェンス陣は無失点に抑える盤石の展開。最終的には29-13で勝利した。

10月26日には地元ギオンで

 リーグ戦は残り3戦。次節13日(月・祝)は大阪でゲームがあり、26日(日)には地元・相模原ギオンスタジアムでオール三菱ライオンズと戦う。リーグ戦最終節となる11月8日(土)には今春のパールボウル決勝戦で相対し敗れたオービックシーガルズ戦を控えている。

 決勝トーナメントは、3ブロックに分かれているリーグ戦の上位8チームに出場権が与えられる。勝ち上がった2チームが、来年1月3日に東京ドームで開かれる日本一決定戦「ライスボウル」に出場する。

しみずさんの木工作品

しみずさんの作品展 10月2日から 鳥居原ふれあいの館

 宮ヶ瀬湖の湖畔に位置する鳥居原ふれあいの館(緑区鳥屋1674)で10月2日(木)から5日(日)まで、「やわらかいこころ展」が開催される。午前9時から午後5時まで。

 緑区在住の作家・しみずはつよさんによる作品展。イラストレーターで絵本や木工作品も手掛けるしみずさんの水彩画、手作り絵本、雑貨など、50点以上の作品が展示される。しみずさんは「ぜひ気軽に足をお運びください」と来場を呼び掛けている。問い合わせは、同施設【電話】042・785・7300。

2年ぶり2度目の優勝を果たしたサンダースJBCのメンバー

サンダースJBC ティーボールで全国制覇 2年ぶり2度目

 バッティングティーに乗せた静止したボールを打ち塁を進めて、得点を競う野球やソフトボールに似たニュースポーツ「ティーボール」の全国大会で、光が丘地区を拠点に活動する学童野球チーム「サンダースJBC」が優勝した。同チームは2年前にもこの大会を制しており2度目の全国の頂に立った。

 28回目の開催となる今年の「全国小学生(3・4年生)ティーボール選手権大会」には全国から32チームが出場。9月23日に埼玉西武ライオンズの本拠地・ベルーナドームで1回戦から決勝戦までが行われた。

下級生打線が爆発

 4年生以下のメンバー20人で出場したサンダースだったが、大会開催日が4・5年生の県大会準決勝と重なったため、全国大会1回戦は4年生不在でのゲームを余儀なくされた。この難局に3年生以下のメンバ―だけ挑み、打撃が爆発。21得点を叩き出し局面を切り抜けた。

 県大会を戦い終え埼玉に駆け付けた4年生が合流したのは2回戦から。強豪チームとのつばぜり合いを制しながら勝ち進み2年ぶりの優勝に王手をかけた。

主将がサヨナラ打

 決勝戦は前回大会を制し、今年も接戦をものにしながら勝ち上がってきたオール富山JBC。先攻の富山が得点するとすぐにサンダースが取り返すシーソーゲームは互いに譲らず、タイブレークの延長戦に突入。

 白熱した決勝戦だったが、サンダースの主将・中村碧真選手(新磯小)がレフト前へサヨナラ打を放ち激闘に終止符を打った。中村主将は「それまでの打席はファースト側を狙っていたが、引っ張ろう思っていた」とバッターボックスでの心境を振り返り、「良かった」とレフト前に打球が飛びサヨナラのランナーがホームへ帰った瞬間の胸の内を語った。

壇上で話す松本会長

市P連 地域連携の在り方 模索 コミュニティスクールを議論

 相模原市PTA連絡協議会(松本公美会長)の代表者会が9月18日、相模原教育会館で開催された。各地域のPTAの代表者や小中学校の校長、教育委員会の職員など約150人が参加。2029年に市内全校で実施予定のコミュニティスクールや地域学校協働活動推進員などについて議論を交わした。

 コミュニティスクールとは、校長のほかに保護者や地域住民、有識者で構成された学校運営協議会を設置し学校運営を行っていく仕組みのこと。この制度により教職員だけでなく地域の大人や企業が学校運営に関わりやすくなり、地域と連携した教育活動の充実が図られる。現在市内では24校で導入されている。18年から導入している鹿島台小学校(南区上鶴間本町)では、同制度を活用して運動会の事前準備を休み時間に実施し、地域の大人と児童の接触の機会を作るなどの取り組みを行っている。市学校教育課の藤原啓さんは「学校運営や生徒指導のビジョンを明確化させて地域に共有することが重要。その目標に向けてそれぞれができることを分担して運営に携わってほしい」と話した。

「地域の窓口に」

 コミュニティスクールと一体となって導入が推進されている地域学校協働活動についても議論が展開された。7校で導入が進んでいる同活動は、教育現場における生活や学習において同推進員が地域と学校をつなぐ企画立案を行い学校運営に携わるというもの。推進員はコミュニティスクール設置の1年後を目途に配置が進められている。現在淵野辺小学校で推進員を務めている福原信広さんは「総合学習の面で先生から要望をいただく。地域活動の窓口として活用してもらえたら」と話した。

読む技術 声優に学ぶ 市立図書館で25日

 声に出して読む技術をプロの声優から学ぶ講座が10月25日(土)、鹿沼台の市立図書館で開かれる。午後2時から4時まで。中学生・高校生世代を対象にした講座で、定員は20人(申込順)。10月5日(日)午前9時30分から専用LOGOフォームで受付を開始する。参加費無料。

 当日はアニメや映画などで活躍している声優・四宮豪さんと長谷川暖さんが指導にあたる。発声練習から始まり、参加者の朗読体験のほか、プロ2人の朗読を聞く時間もある。

 「声優志望者だけでなく、アニメ好きな人、演劇部の人、人前で発表する機会がある人などにおすすめです」と同館担当者は話している。問い合わせは同館【電話】042・754・3604。

さがマッチ! 市主催婚活イベント盛況 初開催で10組がマッチング

 未婚・晩婚化が進む中、相模原市が結婚を望む男女に出会いの場を提供する婚活イベント「さがマッチ!」が9月21日、市内のレジャー施設「さがみ湖MORIMORI」(緑区)で開かれ、独身の男女約50人が参加した。    

 市こども・若者応援課によると、結婚を望んでいても「相手と巡り合えない」という市民の声が多いことから今回の婚活イベントが企画されたという。

 初めての開催ながら募集開始早々に定員に達したこの日は、市内在住・在勤者に加え、将来相模原市内へ移り住むことを検討している人が参加。グループに分かれてバーベキューなどを楽しみながらコミュニケーションをはかり、10組がマッチングしたという。

来年2月までにあと3回企画

 「さがマッチ!」は今後、来年2月までに3回予定されている。10月の第2弾はすでに募集定員に達している。

 運動会として6種目の競技を楽しみながら交流する第3弾は12月21日(日)、パンづくりを楽しみながら交流する第4弾は来年2月14日(土)に開催が予定されている。
「頑張ろう」と拳を掲げる場面(上)とメモや部員同士で書いたメッセージがびっしり書き込まれた楽譜(下)

田名中吹部 全国控え市長と決起 迫力の演奏を披露

 全日本吹奏楽コンクールへの出場を10月18日(土)に控えた市立田名中学校吹奏楽部が9月23日、本村賢太郎市長に演奏を披露し士気を一層高めた。

 同コンクールは「吹奏楽の甲子園」と言われる舞台で、市内からの出場は今回が初。本村市長が激励に駆けつけた。

 同部は本番で演奏する「ダンテの神曲・I地獄篇」を披露。足踏みや叫び声を交えた迫力の演奏に本村市長は「こんなに自分の鼓動を感じたの初めて」と感動を表現した。部長の高澤真凛さんは「全日本では相模原市、神奈川県、東関東の代表として胸を張って堂々と演奏してきますので、今後とも応援よろしくお願いします」と話した。

地域で応援

 同部がもたらした朗報に喜び、応援したいとの気持ちから地域住民も奮闘している。全日本吹奏楽コンクールに出場するためにかかる多額の費用を支援するため寄付を呼び掛けている。

自身が描いた絵画をバックに趣味の百人一首とオリジナル創作品を持つ田中さん

こども川柳 表現力 自然体験が土台 秀逸 谷口小4年・田中さん

 9月26日発行の小学生向け地域情報紙「こどもタウンニュースさがみはら版2025年秋号」(株式会社タウンニュース社発行)の川柳コーナーで秀逸に選ばれた、谷口小学校(南区上鶴間本町)4年の田中一華さんに話を聞いた。

 田中さんの句は「暑すぎて小さくなって冷凍庫」。「行ってみたいところ」というテーマに対し、今年の酷暑を背景に「人形のように小さくなって冷凍庫に入る」という子どもらしい発想を表現した。田中さんは「部屋でエアコンが効くまで暑かったことを思い出しました。冷凍庫を開けて涼んだこともありました」と振り返る。日常で思いついたことを紙に書きとめ、選りすぐりの5句を投稿。その中から今回の一句が選ばれた。「夕ご飯を食べながら考えました」とおどけて笑う。

 川柳に親しむきっかけは、数年前に見た川柳を題材にしたアニメ。「自分も詠んでみたい」と思ったのが始まりだという。もともと読書好きで、漫画『ちはやふる』を一気読みして百人一首に熱中したこともある。最近は絵を描くことにも夢中で、「何時間でも」と母の聡子さんは話す。

 両親の教育方針でキャンプなど自然体験に親しんできた一方、幼い頃から空想好き。今回の句も「自分が小さくなる」という豊かな想像力が生かされている。「例えば小説に森が出てきたとき、実際に森へ行った経験があるかないかで描く森は違うと思います。これまでの自然体験が表現力の土台になっているのでは」と父の章(あきら)さんは分析する。

 今回の受賞について章さんは「一等賞は気持ちがいい。この気持ちを忘れず、好きなものに突き進んでほしい」とし、聡子さんも「表現が認められてよかった。良いところを伸ばしてほしい」と喜んだ。

 なお、田中さんの将来の夢は漫画家。

看護の復職技術研修会 26日 参加無料

 市内で看護職への復職を考えている人を対象にした基礎技術の研修会が10月26日(日)、相模原看護専門学校(南区新磯野4の1の1)で開催される。午前9時30分から午後3時まで。参加費無料。主催は(公社)相模原市病院協会。

 出産や育児、介護を機に職場を離れてしまった人の復職を支援する取り組み。看護技術への不安を少しでも取り除いてもらうため、採血や一次救命処置などを看護部長から改めて学ぶことができる。対象は看護師、准看護師、保健師、助産師の有資格者。託児所の用意があり、子ども同伴の参加も可能。

個別相談にも対応

 研修会後には個別の復職相談会も予定されている。「一人でも多くの人の背中を押し、看護職への復職のきっかけになれば」と担当者は話す。

 定員20人。17日(金)までに要事前申し込み。申し込み、問い合わせは同協会事務局【電話】042・755・0531へ。

10月は里親月間

 里親制度の理解を進めるために国が位置づけている毎年10月の「里親月間」に合わせ、相模原市は市内各所で啓発活動を実施する。

 あじさい会館(富士見)とその周辺で10月11日(土)に開催される「ほかほかふれあいフェスタ」にブースを出展(午前10時〜午後3時)。パネル展示やクイズなどを実施する。市立図書館(鹿沼台)で実施されているパネル展示や関連図書の紹介は31日(金)まで。

 市内では現在、約50人の子どもが里親宅で暮らしている。親と離れて暮らす子どもが地域で家庭生活を送れるよう、市は里親を募集している。

1998(平成10)年に完成した現校舎

八王子実践 来年、創立100周年

大正15年開校卒業生3万人

 「八王子実践」で知られる学校法人矢野学園(八王子市台町)が来年、創立100周年を迎える。

 1926(大正15)年に「八王子和洋裁縫塾」として開校して以来、女子教育の充実を礎に、調理科の設置、共学化など、時代の要請に応じて教育活動を展開。61(昭和36)年に男子部を設置し、八王子実践高等学校と改称。これまでに3万人を超える人材を輩出し、都内有数の実業学校として歩みを重ねてきた。特に女子バレーボール部は全国屈指の強豪として広く認識されている。

 同法人は幼稚園、中学校も運営している。

募金を受付

 節目となる100周年に向け、学園は記念事業委員会を設置し、現在募金活動を行っている。記念事業では新体育館の建設をはじめ、来年5月の記念式典や記念誌の発行などが計画されている。

 募金は個人が1口5000円、法人は1口50000円。受付は来年8月末までで、申込方法は「矢野学園100周年記念サイト」(https://hachioji-jissen.ac.jp/100th/)に案内がある。

 問い合わせは事務局【電話】042・624・5959まで。
相模原市合唱連盟合唱祭出演時の様子

入場無料 コール・ユーテヌが公演 10月5日 南市民ホール

 混声合唱団「コール・ユーテヌ」が10月5日(日)、相模原南市民ホール(南区相模大野)で「コール・ユーテヌ2025コンサート」を開催する。相模原市文化芸術発表・交流活動支援事業補助金交付事業で、(社)日本合唱指揮者協会、相模原市合唱連盟後援。

 「コール・ユーテヌ」は全国高等学校総合文化祭の合唱部門に派遣されていた「神奈川県合同合唱団」のOB・OG会を母体に2004年に結団し、市合唱連盟に加盟している一般の合唱団。30代から70代までと幅広い年代の相模原市民を中心に、合唱祭などへの参加やコンサート開催、施設訪問などを行っている。

 今回の公演では指揮を倉本潤季氏、ピアノを東夏子氏が務め、「風になりたい」、「Ubi Caritas」、「マツケンサンバII」などの曲目を予定。招待演奏として相模原中等教育学校コーラス部「コール・アンドゥミ」が出演し、一般参加者とのステージ(参加受付終了)もある。代表の森下和彦さんは「多彩な楽曲が楽しめるのが本公演の魅力」と話す。

 会場の南市民ホールは森下さんらが所属していた旧県立相模大野高校のコーラス部が定期演奏会を行った思い出深いホール。老朽化に伴い来年3月末で閉館する同ホールで「感謝の気持ちを込めて歌いたい」と語った。

 入場無料。開場午後1時30分、開演2時。詳しくは同団HP(https://u-tenu.com/)を参照。

シゲンジャーパーク

参加無料 相模原のごみ処理を知る「シゲンジャーパーク見学会」 11月9日 埋め立て現場をめぐる

 相模原市は一般廃棄物最終処分場「シゲンジャーパーク」(南区麻溝台)の見学会の参加者を10月20日(月)まで募集している。見学会は市が最終処分場への理解を深めてもらう目的で2022年から実施しており、9回目となる今回は11月9日(日)に開催される。

 参加者は市の担当職員の解説を聞きながら、現在運用中の第2期整備地、浸出水処理施設、ノジマメガソーラーパークの3カ所、約2kmのコースをめぐる。

 第2期整備地では埋め立ての様子を見ることができ、シゲンジャーパークの仕組みや安全対策についても知ることができる。浸出水処理施設は雨などでシゲンジャーパークに溜まる水を下水道へ流すために処理する施設。ノジマメガソーラーパークは埋め立てが終わった第1期整備地を利用しており、7688枚の太陽光パネルで一般家庭約500世帯分の年間使用電力を発電している。

 第2期整備地は37年度に埋め立て容量の上限に達する見込みで、市はより長く使用するため、ごみの減量と資源化への協力を呼び掛けている。

 参加無料。午後2時30分から4時30分(雨天中止)。定員20人(多数の場合は抽選)。参加希望者は市清掃施設課に直接、電話、メール(seisou-shisetsu@city.sagamihara.kanagawa.jp)のいずれかで、参加者全員の住所、氏名(ふりがな)、年齢、代表者の電話番号、「シゲンジャーパーク見学会」と伝えて申し込む。問い合わせは同課【電話】042-769-8246。

優勝を喜び合う選手たち(写真=チーム提供)

相模ボーイズ 最終回逆転で優勝 3年生が有終の美

 市内で活動する中学硬式野球チーム・相模ボーイズ(岩永一志監督)は9月13日に行われた「第13回横浜DeNAベイスターズカップ」の決勝で、茅ヶ崎ブラックキャップスに11-8で勝利を収め、優勝に輝いた。

 同大会は神奈川県内の中学硬式野球チームのナンバーワンを決める大会。中学硬式野球の4リーグ(リトルシニア・ボーイズリーグ・ポニーリーグ・ヤングリーグ)から8チームが出場し優勝を争った。

 横浜スタジアムで行われた決勝戦、相模ボーイズは初回に5点を先取され、追いかける展開に。試合中盤にチャンスをつかみ同点に追いつくも、6回に勝ち越され5-8で最終回を迎えた。2点を返し、再び満塁のチャンス。3年生の岩佐楓人選手が逆転のスリーベースヒットを放ち、これが決勝打となった。岩佐選手は「みんなの期待に応えたいという思いはありつつも、余計なことは考えず無心で打った。ベンチを振り返りメンバーが喜んでいる様子を見て嬉しさを実感した」と喜びを話した。岩永監督は「無欲の勝利で手にした優勝。今年の3年は徐々に力をつけ、全国出場もできた。最後の大会を良い形で締めくくることができた」と話した。

初のJ2昇格を決めた時の選手・サポーターら(2020年)

SC相模原 来季J2ライセンス取得 2位以上かPO突破で昇格

 Jリーグの2026特別シーズンのJ1とJ2の残留・昇格に必要となるクラブライセンスの交付判定の結果が9月25日に発表され、相模原市をホームタウンとするサッカーJ3・SC相模原はJ2ライセンスを取得した。今シーズン2位以上の成績を残すか、3〜6位に入りプレーオフを勝ち抜くことができれば、J2に昇格できる。順位は9月29日時点で勝ち点37の11位。

 クラブライセンスは、アクセスや入場可能数などのホームスタジアムの整備要件や財政状況をJリーグがシーズンごとに判定し交付する制度。

 相模原が現在本拠地としている相模原ギオンスタジアムは整備要件を満たしていない。21年シーズンに「要件を満たしたスタジアムを将来的に整備することを約束し、昇格後5年以内に完成する」という例外規定を用いてJ2に昇格した際、Jリーグからは期限までに新スタジアムの具体的な整備計画を提出することが求められていた。

スタジアム整備予定地は海老名

 コロナ禍の猶予を経て示されていた今年6月末の計画提出期限に向け、クラブは相模原駅北口地区の相模総合補給廠一部返還地を候補地としてスタジアム整備の実現を目指し取り組んできた。しかし市が今年5月に発表した同地区の土地計画骨子にスタジアム整備は含まれなかったため、クラブは新たな案として海老名市内を予定地とする計画を提出した。

 Jリーグは提出された計画について「現時点では計画の実現可能性について十分な確度を持っているとは言えない状況」としたが、計画に関するステークホルダーへのヒアリング結果や、これまでの相模原市とのコミュニケーションの経緯などを総合的に考慮し、例外適用の継続という形でJ2ライセンスを交付。26年11月末を期限に詳細な計画提出を求めている。

 西谷義久社長は「計画を全力で実現に導き、『地元の未来に必要なものをつくる』というクラブ理念のもとホームタウンにおけるスポーツ・文化の発展やシティブランドの向上に貢献してまいりたい」とコメントしている。

研究結果の概要図(麻布大学提供)

社会に疎外感を抱く若者、ペットとの絆で幸福度向上 麻布大学研究チームが全国調査で明らかに

 麻布大学の子安ひかり特任助教は、2023年度に実施した全国の高校生・大学生約2800人を対象とした研究結果を発表した。社会的な疎外感を抱えながらも幸福度が高い若者は犬や猫に対して親密な愛着を持ち、心を打ち明ける関係を築いていることを明らかにした。

 この研究は、麻布大学の永澤美保教授、菊水健史教授、京都大学の村井俊哉教授、東京都医学総合研究所の西田淳志センター長らとの共同研究として実施された。

 今回、論文の執筆者である麻布大学獣医学部動物応用科学科の子安ひかり特任助教に研究結果について話を聞いた。

「社会的疎外感が高い人」とペット

 研究では、対象者を「文化的離反度」(社会との価値観の不一致を感じる度合い)と「ウェルビーイング」(幸福度)の平均値に基づいて4つのグループに分類した。

 その結果、文化的離反度が高くてもウェルビーイングが高いグループは、ペットに対して高い親密な愛着を示し、「ペットにいつも大事なことや心のうちを打ち明ける」傾向があることが判明した。

 子安氏は、社会的疎外感が高く、幸福度も高いグループが、環境や野生動物に対して人間中心的な考え方を持ちつつも、ペットには心を打ち明けるという一見矛盾した結果について、次のように分析している。

 「彼らは、野生動物などの『外』の世界と、ペットという『内』の世界を明確に区別しているのかもしれません。ペットを擬人化し、人間的な感情を投影することで、話を聞いてくれているように感じていると考えられます。人には話せない弱さや本音も無条件に受け止めてくれる存在として、ペットが重要な役割を果たしていると言えるでしょう」

 子安氏は今後、ペットが人間に与える心理的・生理的な変化を調べる実証的な研究などにも取り組む予定だと話した。

ゲストとして参加する坂井選手(右)とノジマステラのエンブレム

参加無料 「さがみはらスポーツフェスティバル」で体を動かそう 10月13日 ノジマステラ、坂井丞選手も来場

 相模原市は「さがみはらスポーツフェスティバル2025」を10月13日(月)(祝)、相模原ギオンスタジアム・ギオンフィールド・ギオンスポーツスクエアで開催する。市民がスポーツに親しむきっかけを作り、スポーツ実施率の向上を図るもの。さまざまなスポーツやパラスポーツが体験できるほか、鼓笛演奏やチアリーディングなどの演技披露、飲食・物品販売のブースも出店する。

ステラ、坂井選手としっぽ取り

 市のホームタウンチーム「ノジマステラ神奈川相模原」(女子サッカー)、「世界水泳2025」の飛込競技チームイベントで銅メダルを獲得したホームタウンアスリート、坂井丞選手がゲストとして登場し、小学生以下の子どもたちと一緒に「しっぽ取りゲーム」に参加する。しっぽ取りゲームは午後1時10分から1時40分まで。小学3年生以下と小学4〜6年生の部に分かれて実施され、当日受付で各回先着30人が参加できる。

 午前9時開場、9時30分から開会式、各ブーススタート10時、終了午後3時。入場・体験は無料。雨天中止。運動できる服装・靴での来場が呼びかけられている。

 詳しくは市ホームページ(下記にリンクあり)または市スポーツ推進課【電話】042-769-6140へ。