小田原・箱根・湯河原・真鶴版【6月21日(土)号】
あいさつする古川代表と関係者

小田原箱根 災害時の観光客対応検討 帰宅困難者など議題に会議

 小田原・箱根エリアで災害時に帰宅困難となる観光客の安全確保や情報提供などの対応を検討するための会議が、6月16日に小田原合同庁舎で行われた。行政、観光、交通機関や関係団体の担当者約30人が参加し実効性のある防災対策の構築に向け議論を交わした。

 この会議は、県西地域の観光振興や活性化を担う(一社)かながわ西観光コンベンションビューロー(古川達高代表理事)が主催。近年頻発する自然災害への対応として具体的な防災対策を構築するため、現状の対応策と課題について共有することを目的に行われた。

 冒頭で古川代表は、県西地域で発生した災害事例に触れ、「万が一の際にどうしてよいか定まっていない。今日を出発点として方向性を決めていきたい」と呼び掛けた。

 会議では、神奈川県が10年ぶりに改定し今年3月に公表した「地震被害想定調査」などを参考に、大地震発生時の対応策について議論が行われた。県の調査によると、地震発生時に帰宅困難となる観光客数は、小田原市で1万9900人、箱根町で4万7560人と推定されている。

 参加者からは進行中の取り組みや現場で感じる懸念点などが示された。行政担当者からは「避難者を受け入れる施設は決まっているが、どれくらい収容できるかわからない」「海外観光客への周知方法は検討段階」と話した。また観光従事者からは「避難所としての役割を果たしたいが、慢性的な人手不足で対応ができるかわからない」といった声があがった。さらに「インターネットがつながらない状態を想定すべきではないか」と、情報発信手段の課題も指摘された。

 今後ついて同団体は、検討を重ねて年内にガイドラインを作成し、対応策を共有する方針を示している。

ライドシェア車両をバックに市役所でテープカットが行われた

日本版ライドシェア 小田原交通圏で運行開始 県全域サービスは首都圏初

 小田原周辺の課題となっている、タクシーや地域交通の不足解消に向け、日本版ライドシェアの運行が6月11日から始まった。これにより神奈川県全域でサービスが開始されることになり、市やタクシー関係者は交通の新たな選択肢として期待を寄せている。

 日本版ライドシェアは、地域交通の担い手や移動手段の不足を解消するため、2024年3月に創設された。一般ドライバーが有償で乗客を運ぶライドシェアとは別に、「日本版」はタクシー会社が運行管理などを行い、事前指導を受けた一般ドライバーが自家用車で運送サービスを提供する仕組み。

交通空白地帯を補完

 日本版ライドシェアは、(一社)神奈川県タクシー協会が導入を進めており、今回の小田原交通圏(県西地域2市7町※中井町は他交通圏)運行開始により、県内全ての交通圏でサービスが行われることとなった。県内全交通圏での運行は首都圏内で初めての事例となる。

 11日は小田原市役所で出発式を実施。同協会の伊藤宏会長は「コロナ禍でタクシードライバーが減る中、地域の交通空白地帯を補うのがライドシェア。小田原交通圏でのスタートで実現した日本版の全県展開は東日本でも初めて。安全と快適、迅速なサービス提供に尽力したい」とあいさつ。

 出席した加藤憲一市長も関係者やドライバーに感謝を伝え、「市内はインバウンド増加でタクシー不足が日中から起きており、交通空白地域の広がりから生活の不便も増している。ライドシェア導入で移動手段の選択肢が増えるのは待ち望んでいた」と期待を寄せた。式典ではテープカットの後、出席者がアプリで配車予約を行い、到着車両に乗り込み出発する様子も披露された。

 小田原交通圏のタクシードライバーは5月末現在で約570人。10年前の約780人から減少する中、今回一般ドライバー10人が加わり新たなスタートを切った。

神奈川県司法書士会小田原支部の支部長を務める 森本 紗代さん 小田原市南町在住 41歳

安心に寄り添う

 ○…相模川以西の3市10町で構成される司法書士会小田原支部の支部長に6月から就任した。これまで副支部長や会計など役員を11年務め、「そろそろやらないといけないかな」とまとめ役を引き受けた。研修会のオンライン化や、情報社会の発達により、個人で知識を得やすくなったことで会員同士の交流が減少。「横のつながりをもっと広げていけたら」と関係づくりに意欲を見せる。

 ○…奈良県出身。司法書士事務所で働いていた母から仕事の話を聞く中で、「子育てと両立ができる仕事」と高校2年生で進路を決断。当時の夢は「自分の名前が書いてある事務所を持つことでした」と笑みを浮かべる。関西大学法学部を卒業して2年後に司法書士試験に合格。都内の事務所で経験を積んだのち、26歳で独立。結婚を機に移り住んだ小田原に事務所を構えた。

 ○…主に相続や不動産の名義変更、会社設立の手続きなど、登記業務を中心に幅広く対応する。フットワークの軽さを生かし、小田原市内に限らず、東京や静岡まで出向くことも。女性からの依頼も多く、「何から進めればいいかわからない人も多い。世間話を交えながら、安心して話してもらえるよう心がけている」

 ○…大学時代は全国を旅して歩いたほどのアウトドア好き。現在も時間ができると、山中湖1周や金時山を登るなど自然を楽しむ。内陸育ちだけに、小田原に移住してからは海にも魅了され、夏には毎年夫と小学生の子どもと磯遊びでのカニ捕りに熱中する。「気づいたら家族の誰よりも熱中していて、ほっといたら何時間でもやっている」と笑う。富士山を望み、商店が並ぶ、山も海もある小田原ならではの暮らしを満喫しているようだ。

黒田泰蔵氏の作品/Yuriko Takagi@

白磁の魅力を間近に 菜の花展示室で作品展

 箱根菜の花展示室(湯本351の2)で6月21日(土)から7月7日(月)まで、作品展「高木由利子が撮る黒田泰蔵の白磁」が行われる。

 黒田泰蔵氏は滋賀県で生まれた陶芸家。1992年に白磁作品を発表、以後白磁のみを制作し続けた。主催するうつわ菜の花の店主、高橋台一さんは「人のやらない世界を突き詰め、その世界が出来上がっている」と魅力を話す。

 今回、その作品を2022―23年に東京都現代美術館で行われた「クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ」展のオートクチュールを撮り下ろした写真家、高木由利子氏が撮影。期間中は高木さんの写真と白磁をそれぞれ展示する。午前11時〜午後5時、水曜定休。(問)同展示室【電話】0460・83・8166

小田原史談会 70周年節目に講演

 小田原史談会(荒河純会長)が先ごろ、おだわら市民交流センターUMECOで70周年総会講演「小田原の人たちと現代の報徳を語る」を開催した=写真。

 1955年に発足した同会。郷土の歴史を学び先人の歩みを後世に伝えるため、講演会や史跡巡りの実施、会報の発行など県西地域在住のメンバーを中心に活動する。今年1月には地域貢献として、同会がまとめた書籍『100年先まで伝えたい―関東大震災 小田原の記憶―』を市内小中学校に寄贈している。

 節目となる今回の講演には、一般も含めて約80人が参加。大日本報徳社社長で、元東京学芸大学学長の鷲山恭彦氏が「個人と社会を豊かに繋ぐ―新しいコミュニティーを求めて―」をテーマに、現在の時事とも結びつけながら二宮尊徳の報徳思想について解説した。荒河会長は「70周年を迎え小田原の歴史だけでなく活動範囲を広げていきたい。いろいろな方をお呼びし、さまざまな観点から学べれば」と話した。

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御幸の浜で海岸清掃 7月6日 地区大學校友会が実施

 小田原地区大學校友会が7月6日(日)、小田原市内の御幸の浜で海岸清掃ボランティア事業を行う。今年で4回目の実施。

 日本大学、中央大学、法政大学、明治大学、早稲田大学、専修大学、関東学院大学、東京農業大学に今年から立教大学を加え9大学の卒業生らが集まり、かながわ海岸美化財団の協力のもと清掃を実施する。

 校友会の会員や現役生はもちろん、環境美化に関心があれば誰でも参加ができる。同会は「一般の方でも参加を募集いたします」と呼び掛けている。当日は午前7時に集合、小雨決行で荒天中止。

 申し込みや問い合わせは、日本大学小田原櫻門会の加藤義和会長【電話】090・2758・7176。

土器づくり体験 けやき美術工芸室で

 粘土を使って縄文土器づくりを体験する講座「どきどきタイムトラベル」が、小田原市生涯学習センターけやきの美術工芸室で開かれる。

 粘土をこねて形を作る工程を7月26日(土)と27日(日)の午前9時30分から午後4時に行い、8月23日(土)午前9時から午後4時に焼成する。雨天時は翌日順延。

 対象は3日間とも参加できる小学生以上10人。小学3年生以下は保護者同伴。参加費千円。6月30日(月)までに市の電子申請システムで申し込む。

 問い合わせは郷土文化館【電話】︎0465・23・1377。

イベント告知のチラシ

小田原アリーナで大会 DDTプロレス 7月6日

 DDTプロレスリングが7月6日(日)、「日本障がい者連盟プレゼンツ チャリティープロレス祭り〜令和七年・小田原の戦い〜」を小田原アリーナ・サブアリーナで開催する。正午開場、午後1時開始。

 所属選手のほかに藤波辰爾選手、谷津嘉章選手が特別参戦。チケット全席指定4千円(当日4500円)で公式フォーム、プレイガイド等で販売中。18歳以下(2007年4月2日以降生まれ)、障害のある人(障害者手帳等を提示)は、当日窓口の申し出で無料。

 谷津選手は、2019年に病気で右ひざ下を切断し、日本障がい者レスリング連盟を設立。将来パラリンピックの正式種目として認められることを目指し活動中で、「ぜひ多くの方に大会をご覧いただきたい」と呼び掛けている。

読者プレゼント

 本紙読者5組10人に観戦チケットをプレゼント。氏名・年齢・住所・電話番号・本紙の感想を明記し、ハガキまたはメールで応募。〒250―0042小田原市荻窪306タウンニュース社「プロレス」係。【メール】odawara@townnews.co.jp、6月26日(木)必着。応募多数の場合抽選。当選発表はチケット発送をもって代える。

式典で挨拶する高橋会長

市ラグビー協会が10周年 にぎやかに講演と式典

 (一社)小田原市ラグビーフットボール協会(高橋敦朗会長)が6月14日、創立10年を記念した講演と式典を行った。

 三の丸ホールで行った講演は「ラグビーが教えてくれること」をテーマに、W杯出場経験のある生田久貴さん(同協会副会長、小田原箱根商工会議所副会頭)と釜石シーウェイブスの桜庭吉彦GM、大畑大介さんの元日本代表3氏、花園を制した東海大大阪仰星高元監督の土井崇司さん、ラグビージャーナリストの村上晃一さんが登壇。地域活性や教育面などで競技がもたらす魅力が語られ、来場者150人が熱心に耳を傾けていた。

 その後はミナカ小田原で記念式典が行われ、関係者ら約130人が出席。高橋会長は「地域振興と青少年育成を10年取り組んできた。今後も競技を通じて持続可能なまちづくりに寄与できるよう努力していきたい」と抱負を語った。

らせん階段に飾られたてるてる坊主

箱根仙石原プリンス シーツ再利用でカラフルに アート展を7月13日まで

 箱根仙石原プリンスホテルが7月13日(日)まで、客室用シーツを再利用したアートイベント「カラフルてるてるアート展」を開催している。

 イベントでは不要になったシーツをアルコールインクアートで染め上げて、色鮮やかなてるてる坊主を制作。ロビーのらせん階段に吊るし飾りつけて、虹をイメージしたフォトジェニックな空間を作り上げた。観賞は無料。らせん階段はフォトスポットとして楽しめるほか、ロビー特設スペースには願いごとを書いた短冊をてるてる坊主に結ぶ「てるてる短冊」コーナーも設置。記入された短冊はイベント終了後、箱根神社に奉納されるという。

 同ホテルでは梅雨の時季になると、不要になったシーツを使っててるてる坊主を制作し、客室に設置していた。今回はその取り組みを発展、初のアート展が企画された。

 問い合わせは同ホテル【電話】0460・84・6111。

小田原市 一部窓口、8時45分開庁に 職員の働き方改善へ試行

 小田原市は、市役所の一部窓口で開始時間を15

分遅らせ、午前8時45分からとする取り組みを6月23日(月)から試行する。

 職員の勤務時間と執務時間は8時30分からだが、窓口対応など当日の事務に関する準備が間に合わないなどの課題があった。窓口の受付時間を15分間遅らせることで、業務開始の準備や前日の残務処理、職場での情報共有に向けた時間確保につなげる。

 対象窓口は、本庁舎の教育総務課、保健給食課、教育指導課と、おだわら子ども若者教育支援センターはーもにぃ(教育相談)。期間は8月31日(日)までで、各窓口の受付時間が8時45分から午後5時までとなる。

 市教育総務課では、取り組みを通して「市職員が働きやすい職場環境づくりを推進したい」と話している。開始時間より前に来庁した人や電話応答には柔軟に対応する。

 (問)同課【電話】0465・33・1671

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小田原市 夏のボーナス 一般職 平均86万円

 小田原市は6月18日、一般職員と市長、副市長などの特別職、市議会議員に夏のボーナス(期末・勤勉手当)を支給した。

 支給額は一般職が平均85万9983円で、前年比4万3598円(5・34%)の増額。支給率は2・3カ月で、前年より0・05カ月増加した。平均年齢は41歳2カ月、平均勤続年数は15年だった。

 特別職の支給額は、市長262万3806円、副市長216万9685円、教育長187万4906円、病院事業管理者315万5516円。支給率はそれぞれ1・65カ月(同1・625カ月)。

 市議会議員は、議長155万702円、副議長135万2233円、議員125万6968円だった。

 支給総額は、一般職2351人が19億7540万2957円、特別職などが31人で4506万3765円で、総額20億2046万6722円。前年の支給総額より1億3553万8936円の増額となった。

観光客が行き交う箱根湯本駅前(6月17日撮影)

箱根町 宿泊税を導入へ 28年4月を目途に

 箱根町は6月10日、町議会6月定例会で2028年度4月を目途に、ホテルや旅館などの利用者を対象にした「宿泊税」の導入を目指すことを明らかにした。

 年間約2千万人の観光客が訪れる同町は、入湯税の収入が全国で一番多いが、観光振興に関連するごみ処理や消防救急活動などの維持に多額の費用が生じていた。町は19年度から新たな財源確保の策を検討した結果、宿泊税の導入が現実的であると中間報告書で結論づけた。

 既に宿泊税を導入している自治体の取り組みを参考にした場合、年6億円から13億円程度の収入が見込まれるという。

 勝俣浩行町長は「何度来ても良かったと言ってもらえる観光地とするための施策を、これまで以上に推進していくことは、引き続き日本有数の観光地として発展し続けるために必要不可欠だと考えている」と話した。

 町は今後、宿泊事業者らからの意見を聴取し、税率や具体的な使い道について検討を進め、26年5月に最終報告書を提出する予定としている。

 県内では湯河原町が18日の町議会本会議で宿泊税の条例案を可決し、来年4月からの導入を目指している。

記念の盾を手にした熊谷さん(提供)

タヒチアンダンスで最優秀賞 小田原市在住の熊谷優希さん

 小田原市在住の熊谷優希さん(飛鳥未来きずな高等学校3年)がこのほど、大阪府で行われたタヒチアンダンスの日本大会「Tahiti Heiva in Japan HEIVA I WEST」のソロ部門で最優秀賞を受賞した。

 同大会には全国から145人が参加。年齢ごとの部門で審査が行われた後、各部門の上位6人がファイナルステージに進むことができる。熊谷さんは13歳〜18歳の部門に出場し3位となり、ファイナルステージでは女性らしい表現力や堂々とした踊りを披露し、5回目の出場で念願の最優秀賞に輝いた。

 大会を振り返り熊谷さんは、「最初は緊張していたが、ファイナルではうれしさや楽しい気持ちでダンスを披露できた。優勝できてとにかくうれしい」と振り返った。

 小学生のころ、家族旅行で訪れた沖縄のホテルでタヒチアンダンスに出会ったという熊谷さん。「見たことない振り付けや世界観に圧倒された」と話し、すぐにダンススクールに通い始めた。現在は10月に東京で行われるチャンピオンシップの大会に向け、東京のダンススクールに月2回ほど通いながら、ダンスの技を磨いている。

 熊谷さんは将来について、観光ビジネスなどに携わりながらダンスの魅力を伝えていきたいと語った。「ダンスとつながる仕事をしてみたい。地元小田原で踊りを披露できる機会があれば」と、今後に期待を込めた。

石黒専務(左)と小林さん(中央)、山本さん

籠淸本店で初の作品展 文字絵と陶芸約40点

 小田原の老舗蒲鉾店「籠淸」の本店(本町3の5の13)で、文字だけを使って絵画のように描く「かくれ文字絵」を手掛けるアート作家の小林真澄さん(小田原市在住)と陶芸家の山本真郎さん(南足柄市在住)が、7月30日(水)まで作品展を開催している。入場無料、午前9時から午後5時まで。

 作品展は店内奥にある畳敷きの二間を会場とし、小林さんと山本さんの作品約40点が展示されている。

 小林さんは、3年前から同店駅前店のギャラリーで定期的に作品展を開催しており、山本さんと共同で展示を行ったこともある。今回、籠淸の石黒太郎専務からの依頼を受けて2人による作品展を行うこととなった。

 本店は関東大震災で倒壊後、翌年に再建。昨年、再建から100年の節目を迎えて店舗部分の改装を行った。現在も地域に開かれた空間とするための準備が進む中、店舗部分の場所を一般に公開するのは今回が初めてとなる。

 石黒専務は「初めての試み。いろんな人に見てもらえたら」と話した。

児童が集う「カフェわってらか」

カフェわってらか 地域と親子つなぐ場に 6月23日に「おやこひろば」

 小田原市南町の「カフェわってらか」(五十嵐敦子代表)で6月23日(月)、0歳児からの子と保護者を対象にした「おやこひろば」が開催される。午前10時〜11時30分で途中入退場可能、参加費は1組300円。

 地域と移住者の多世代交流を目指し、2021年に母親らで発足した「わってらか」。昨年10月に「カフェわってらか」をオープンし、常設のカフェや雑貨販売のほか、放課後の子どもの遊び場、地域の製菓店や駄菓子屋の出張販売などを企画している。

 「おやこひろば」は、子どもが自由に過ごせる場所の提供と、親の育児の悩みや地域の情報交換を目的に開催。当日はおもちゃや絵本などが用意されるほか、元幼稚園教諭の読み聞かせも行われる。

 五十嵐代表は、「祖父母世代の方や妊婦さんも参加歓迎です。さまざまな人が集まって寄り添える場になれば」と話す。

 駐輪場スペースあり、駐車場は要相談。申し込みはわってらかのインスタグラムのDMに名前と子どもの月齢を送付。

 問い合わせは、わってらかのインスタグラム「wa_terra_ka」。
開会式に全選手が集まった

県内46チームが熱戦 軟式野球 紫陽花杯が開幕

 県西や湘南、県央地域の少年野球チームが参加する「小田原城紫陽花杯・(株)トープラ・ピタットハウス争奪 湘南親善学童軟式野球リーグ大会」の開会式が6月14日、小田原球場で行われた。

 同大会はコロナ禍の影響があった2022年、児童に野球を存分に楽しめる環境を提供しようと始まった大会。県湘南親善学童軟式野球リーグの関係者らがグラウンドの確保や参加チームの調整などを行って、開催に至った。

 昨年の優勝トロフィー返還などが行われた初日の開会式で、大滝靖生会長((株)トープラ代表取締役)は球児たちを前に「トーナメントの大会は優勝チームを除いて敗れるものだが、そこに得るものがあります。ぜひ日ごろの練習成果が発揮できるよう頑張って」とエールを送った。

 この日は加藤憲一小田原市長も駆けつけ、選手を歓迎。「プロの選手を目指すなど、皆さんにはいろいろな目標があると思いますが、仲間と思い出に残るよう頑張ってほしい。ぜひ決勝の小田原球場に戻ってきてほしい」と話した。またこの日は大滝会長が投手、加藤市長がバッターの始球式も行われた。

 今大会は46チームが参加し、各地のグラウンドでトーナメント戦を実施。勝ち上がったチームが22日(日)に小田原球場で準決勝と決勝を行う。

認知症サポーター 養成講座の参加者募集

 「認知症サポーター」養成講座が、6月25日(水)にTOTOCO小田原(小田原市早川1の28)の2階多目的室で開かれる。午後2時から4時。

 認知症への理解を深め、地域で当事者や家族を手助けするための知識を学ぶ。対象は小田原市内在住・在勤・在学者先着30人。

 希望者は前日までに市高齢介護課【電話】0465・33・1864に申し込む。

贈呈式の様子

小学校に小田原木材を 市森林組合が什器寄贈

 小田原市森林組合(小泉清隆組合長)が6月11日、小田原市に木製テーブルやベンチなどの什器を寄贈した。寄贈された什器は、町田小学校と富水小学校に導入される。

 市は地元木材の魅力を児童に伝えようと、市内小学校の内装木質化事業「学校木の空間づくり事業」を2018年度から行っている。同事業での木製什器寄贈は初。寄贈物品の費用は、ウエインズトヨタ神奈川(株)と東京海上日動火災保険(株)から同組合へ送られた寄付が充てられた。

 贈呈式で加藤憲一市長は「子どもたちが喜んで使うところが目に浮かぶ。さまざまな形で持続可能な社会を作れれば」と話した。

あいさつする勝俣分会長

5社が優良企業賞 建設業労働災害防止大会

 小田原地区建設業労働災害防止大会が5月30日、小田原お堀端コンベンションホールで開催された。小田原労働基準監督署管内の建設業者309社が加盟する建設業労働災害防止協会神奈川支部小田原分会が主催。

 勝俣徳彦分会長はあいさつで「安全で安心して働ける環境が大切」と会員らに呼び掛けた。その後本間公紀小田原労働基準監督署長による行政運営方針や、同署の磯崎有貴安全衛生課長による講演が行われた。また5社に優良企業賞が授与された。受賞は以下の通り(敬称略)。▽(有)奥津造園(小田原市久野/奥津博子)▽(有)佐々木通信サービス(小田原市早川/佐々木孝幸)▽(有)アキ建設(松田町神山/遠藤秋彦)▽(有)矢口水道工業(開成町延沢/矢口城二)▽(有)石為建設(箱根町仙石原/勝俣暁)

選手宣誓を引き当てた田中さん

夏の高校野球 組み合わせ決まる

 「第107回全国高等学校野球選手権神奈川大会」の組み合わせ抽選会が6月14日、横浜市の関東学院大学で開かれた。開会式は7月7日(月)の午後4時から横浜スタジアムで実施され、1回戦は9日(水)から行われる。

 県内188校から、今年は連合6チームを含めて172チームが出場する。県内12会場で熱戦が繰り広げられ、決勝戦は7月27日(日)に同スタジアムで予定されている。

 希望した107人の中から抽選で決まった選手宣誓は、慶應義塾高が引き当てた。くじを引いた主務の田中良汰さん(3年)は「まさか当たるとは思わず、すごくうれしかった。(主将には)最後の大会にかける思いを全球児を代表して横浜スタジアムに轟かせてほしい」と話した。

 県西2市8町の高校の初戦は次の通り。▼旭丘/神奈川工(7月13日(日)11時半・小田原球場)▼足柄/大師とアレセイアの勝者(7月12日(土)9時・小田原球場)▼大井・小田原城北工業/関東学院(7月9日9時・伊勢原球場)▼小田原/柏陽(7月9日11時半・秦野球場)▼西湘/相模原城山(7月9日9時・秦野球場)▼相洋/麻生と県商工の勝者(7月13日9時・平塚球場)▼立花学園/伊勢原と県川崎の勝者(7月12日9時・平塚球場)▼山北/住吉と横浜桜陽の勝者(7月13日11時半・秦野球場)

田んぼ保全に参加 おだわらSDGsパートナー

 小田原市は2019年からSDGsの理念に賛同し、関連した取り組みを行う企業や団体などを登録する「おだわらSDGsパートナー制度」を実施。民間主体のおだわらSDGs実行委員会(原正樹会長)とともに啓発・推進活動を展開している。

 今年度は新たに登録企業や団体が行う先進的な取り組みの見学や体験の場を設け、パートナー間の交流や学ぶ機会を創出。5月末には「めだかサポーターの会」が市内桑原の休耕田をよみがえらせて行う「みんなで田植え大作戦‼」に参加=写真。加藤憲一市長も駆けつけ田植えをした。原会長は「世代や性別などいろいろな立場を越えて集まる『多様性』という言葉がぴったりな場。志を一つに活動できることをうれしく思う」と話した。

シニア応援ポイント 参加希望者向け説明会

 小田原市は、「アクティブシニア応援ポイント事業」の参加希望者向け説明会を開く。7月11日(金)がおだわら市民交流センターUMECO会議室6、25日(金)が川東タウンセンター2階集会室203。各日午前10時から11時。

 同ポイントは、市指定の介護保険施設やイベントなどで行うボランティア活動に応じて付与され、翌年度にひものセットや防災グッズセットなどの商品と交換できる。内容は入所者の話し相手やレクリエーションの補助、植栽の世話・草むしり、歌や音楽の指導や披露、囲碁・将棋の相手など幅広い。

 説明会では、事業の詳しい内容や参加方法などをレクチャーする。参加対象は市内在住の60歳以上で先着20人。

 申し込みは開催の1週間前までに市社会福祉協議会(【電話】0465・35・4000)へ。

ストレッチで未病改善 諏訪の原公園で6月29日

 「未病改善らくらくエアロ&ストレッチ」が、6月29日(日)に県立おだわら諏訪の原公園の多目的広場で開かれる。午前11時から正午。参加無料。

 城下町スポーツクラブの安藤佳子さんを講師に迎え、リズムに合わせてステップを踏んでからストレッチで体を伸ばす体操法を学ぶ。

 先着50人で当日10時20分から会場で受け付け。動きやすい服装で飲み物を持参。雨天中止時は8時30分頃に同公園ホームページで掲載。

 (問)同公園【電話】0465・34・0404

お天気キャスター・木原 実さんに聞く 「無理せず、ゴールを目指す」

――SDGsをどのように評価されていますか。また、達成目標年2030年まであと、5年に迫っている状況です。

 「大前提として私はSDGsの理念は大賛成。しかしゴールまで5年は時間的に厳しいですね」

――その理由は。

 「国は環境・エネルギー問題に一時期は『車に乗るのをやめよう。公共交通機関を使おう』と呼びかけましたが、多くの人は不便だから応じません。でも自家用車をエコカーに変える人は増えました。無理や我慢をしない手法でゴールを目指す方が現実的です」

――具体的に何をすべきでしょうか。

 「気候変動対策でいえば、再生可能エネルギーの技術革新でしょう。太陽光発電や風力発電は使い始めたばかりの技術でノウハウが蓄積されていませんが、今後強力な研究開発をのぞみます。SDGsを提唱した国連が世界の科学技術を結集し、前進させていくことも一案です。残念ながら、ガザやウクライナの戦争もあり、それどころではない状況。しかし、 SDGsを本気で達成させるなら、世界のありようを考え直すべきです」

日常生活見直しを

――私たちの日常生活でできることは。

 「まずはごみ削減です。ご家庭の冷蔵庫の中で賞味期限が切れてるものありますよね。すぐに捨てませんか?お金と手間をかけて作った野菜、海で採ってきた魚が捨てられていく。消費期限を見て必要以上に買わないだけで済む。みなさん室内の消灯には熱心ですけど、食料を捨てることに罪悪感がないように感じます。僕は食いしん坊でケチん坊。少しくらい賞味期限が過ぎているものでも食べますよ(笑)」

――気象予報士として現在の地球環境は。

 「人間の力では気候変動を止められないだろうと思っています。コンピューターの計算ではじりじりと温暖化していくはずなんですが、実際は急上昇。一方、この冬の西日本の気温は低かった。自然は予測不能な変動を大きく起こします。温暖化で海水温も上がり強い台風が来ると言われており、実際、日本付近の海水温は過去にないくらい高くなりました。 けれども未だに1934年の室戸台風や1959年の伊勢湾台風を超える台風は来ていない。では異常気象とどう向き合うか。僕は対処療法だと思います。その環境に人が適応していくこと。SDGs的な対策を進めつつ、寒波や大雪、熱波や洪水に備える。天気予報は効果があります」

――最後に読者にメッセージを。

 「私は防災士でもあります。皆さん、災害が起きても喉元過ぎるとすぐ忘れる。だから繰り返し伝えていかなきゃいけない。準備できるのは災害の発生前、地震なら揺れる前。命を守るため、今やれること全部やってください。ひとりひとりのできることは限られています。しかし、知恵とお金を戦争や軍拡でなく、科学に投入すれば、安全で素敵な地球になります。みんなで実現させましょう」

千代中生が田植えに挑戦 地域の協力で農業体験

 小田原市立千代中学校の1年生(182人)が6月12日、同校そばの田んぼ「千代中カントリーファーム」で田植えに挑戦した=写真。

 これは農業を通して地域を知ることを目的にした「農業体験学習」で、2017年から上府中地区まちづくり委員会(白木章委員長)と実施。昨年度からは小田原版STEAM教育のテーマとしても取り組んでいる。JAかながわ西湘成田支店、上府中地区自治会連合会、同地区民生委員児童委員協議会など、地域団体が協力している。

 この日、生徒は泥に足を取られてふらつきながら「腰が痛い」と手植えならではの苦労を体験しながらも、ていねいに苗を植えていた。

 白木委員長は「この地域で田植えは、縄文時代から続いている。約2500年前の子どもたちと同じ体験をし、その大切さを感じてもらえれば」と話した。

 今後、7月に雑草をとり(稗(ひえ)とり)、順調に育てば秋に約420kgを収穫できる予定。コメは生徒に配布されるほか、地域のこども食堂で活用していく。また保護者らに向けて販売し、売上金を来年度の苗代の費用などに充てる。
児童に現金見本を渡す本多会長(右)

小田原間税会 1億円見本に「重い」 山王小で租税教室

 小田原間税会(本多純二会長)が6月2日、「租税教室」を山王小学校(小田原市東町)で開催した。

 同教室は児童に税金の役割や意義を正しく理解してもらうことを目的に実施しているもの。毎年市内の小学校6年生を対象に講義を行っている。

 当日は25人の児童が参加。本多会長と小田原税務署職員が、世界各国の税率の違いや税金の種類についてクイズなどをしながら解説した。

 また、児童に現金の重さを体験してもらおうと、1億円分の現金見本がアタッシュケースから取り出され、現金見本を持ち上げた児童は、「重い」と驚きの声を上げた。

演奏会のポスター

小田原吹奏楽研究会 第127回定期演奏会 6月22日 三の丸ホール

 小田原吹奏楽研究会が6月22日(日)、「第127回定期演奏会」を小田原三の丸ホール大ホールで開催する。入場無料で、午後1時15分開場、2時開演。

 同会は1961年に創立した、小田原市を中心に活動する市民吹奏楽団。「吹奏楽の技術の向上と親睦をはかり、あわせて市民文化の発展と向上に貢献すること」を目的に、年2回の定期演奏会を開催している。

 当日は「富嶽幻影―羽衣伝」や「リトル・マーメイド・メドレー」などを演奏するほか、大阪・関西万博のオフィシャルテーマソング「この地球(ほし)の続きを」を、来場者と歌う企画が予定されている。指揮は佐藤孝悦さん、倉石歩さん。

 問い合わせは、同会事務局【電話】090・6094・7580、【メール】info@odawara-suiken.com。

フラワーガーデン 子どもの絵画を募集

 小田原フラワーガーデン(小田原市久野3798の5)が、「こどもイラストコンクール」への作品を募集している。

 同ガーデンの花や風景、思い出などがテーマで、八つ切り画用紙に描いた平面作品。応募は一人1点で、未発表のオリジナル作品に限る。作品は7月26日(土)から8月31日(日)まで園内で展示し、来園者の投票(7月26日〜8月17日(日))で各賞を決定する。表彰式は8月31日に実施。

 作品は8月31日まで受付。応募用紙を添付して同ガーデンの受付に提出する。詳細、問い合わせは同ガーデン【電話】0465・34・2814。

尊徳記念館で映画会 昔の遊び体験も

 尊徳記念館(小田原市栢山2065の1)で6月22日(日)、「子ども映画会と金次郎のおはなし」が行われる。

 当日は映画『牛の嫁入り』と『八つ化け頭巾』を上映。また二宮金次郎が生きた江戸時代の話を聞いたり、正方形のパズルを組み合わせていろいろな形を作る当時の遊び「知恵板」を体験できる。同館は「昔の遊びを経験できる機会はあまりないと思うので、興味を持っていただけたら」と来場を呼び掛ける。

 午後2時から45分間で入場無料、直接会場へ。(問)同記念館【電話】0465・36・2381