さがみはら中央区版【11月6日(木)号】
愛好会のメンバー(前列右端が藤曲さん)

新磯ざる菊 17年の歴史に幕 高齢化や猛暑を理由に

 毎年秋に行われている「新磯ざる菊花見会」が今年で「最後」となる。花見会を主催する新磯ざる菊愛好会の会員の高齢化や近年の猛暑などが理由。例年の「お楽しみ」でもある花文字は「完」とし、17年の歴史に幕を下ろす。

 地域の風物詩として、市内外の人々を楽しませてきた新磯のざる菊。新磯地区を盛り上げようと近隣の酪農家・藤曲和美さんが中心となり、2009年からはじまった。

 およそ750坪の段丘に赤や白、黄色の約1300株の花が咲く。見ごろを迎えると、浮かび上がる花文字も好評だ。13年の「第23回全国花のまちづくりコンクール」では団体部門で市内初の奨励賞に選ばれた。

 かねてから菊を咲かせることに関心があった藤曲さん。新聞で南足柄市の園芸グループによるざる菊を見たとき、「新磯でもこんなきれいなものができたら」と思い立ち、同所と連絡を取り苗を分けてもらったことがきっかけだ。地元の仲間にも声をかけ、愛好会を結成。次第に新磯地区だけでなく、市内外にも評判が広がり、最も遠方では北海道からも見に来た人がいたという。

 ここまで続けて来られたことについて、「見に来てくれた人に喜んでもらえるのが嬉しかった」と会員は口をそろえる。

風物詩またひとつ

 そんな中、直面したのが会員の高齢化や近年の気候変動だ。4月から作業を開始、夏の間も手入れが必要のため、昨年などは高温で花が枯れてしまうこともあった。前回の終了後、今年を以て終わりにすることを会員で決断した。藤曲さんは「良いところで区切りをつけることが必要」とした上で、「最後だと思うと寂しい気持ちもある」と話した。

 新磯地区では相模川の芝ざくらラインも管理を行う会の高齢化により、見られなくなってしまった(02年から21年)。地域の風物詩がまた一つ終わりを迎えることについて新磯観光協会の荒井優子会長は「長年続けてきたものの継承が大変ということを実感した。次世代に地域の活性化をつなげていくことが課題。イベントを通じて若い人たちにも新磯を知って欲しい」と話した。

 ざる菊が見られるのは11月16日(日)まで。期間中は地元野菜や焼き芋の販売も行われる。式典が8日(土)の午前11時から行われ、勝坂はやし保存会や愛川高校の太鼓などの演奏がある。開花情報の問い合わせは安原さん【携帯電話】090・6516・7591(午前9時から午後3時)。

 「来てくれた人に楽しんでもらって良い最後を飾りたい」と藤曲さんは来場を呼び掛けた。
あいさつをする杉岡会頭

杉岡会頭再任 5期目に 相模原商工会議所

 相模原商工会議所の臨時議員総会が10月31日に市立産業会館で開催され、杉岡芳樹会頭(75歳・相模ガス(株)代表取締役)が再任した。杉岡氏は2013年に会頭に選出され今回で5期目。任期は25年11月1日から28年10月31日まで。所信表明では「コロナを経て培った経験を土台にDX、組織改革を進めながら、商工会館再整備を含めた『進化する商工会議所』を目指す」などと決意を語った。

 同会議所では会頭推薦の委員会を立ち上げ協議を重ねてきた。3人の候補に絞り、委員会はそれぞれから提出された運営に関する考え方、今後のビジョンなどから判断し、杉岡氏を推薦した。臨時議員総会で異論はなく、杉岡氏が選任された。

 あいさつに立った杉岡氏はこれまで重点を置いてきたことについて、企業の成長支援、行政との連携によるまちづくり・交流拠点化、商工会議所自体の組織力強化の3点を挙げた。また、最も大きな出来事として新型コロナウイルスの感染が拡大し経済活動が止まる中、「職員が1万件を超える相談対応を行い、地域事業者を支えたこと」と述べた。

 一方、今後について7つの重点方針を掲げ中期行動計画の策定、商工会館の再整備、DXの推進などに取り組むとし、「社会が変化する中、商工会議所も変わり続けなければならない。会員・関係者と協力しながら、地域経済の発展と組織の信頼向上に全力を尽くす」と語った。

 なお、杉岡会頭を支える副会頭には秋森三男氏((株)秋森鉄筋)、原幹朗氏(北辰企業(株))、㝡住悦子氏((株)広和産業)、唐橋和男氏((株)サーティーフォー)、入江功氏((株)入江建設)が選任された。専務理事は長谷川伸氏が再任した。

子どもたちが仮想都市で職業体験できるイベントを市内で開催する 松田 こころさん 上矢部在住 20歳

子どもたちに成功体験を

 ○…「学校ではできない成功体験を子どもたちに提供したい。自己肯定感がマイナスのままでは社会に出ることにハードルを感じてしまうから」。「マーブルタウン」と名付けられた架空都市で、子どもたちが仕事や買い物、選挙、裁判とさまざまな体験を通してまちづくりを学ぶイベントを実施する。責任者として開催に向け奔走する日々を過ごしてきた。

 ○…「子どもが大好き」というのが活動の原動力。教員を目指して日本女子大学教育学科に通う2年生。半年前、ボランティアができる場を探している際に、子ども向けの企画や小中学生と一緒に宿題を進めるスペースを運営している学生団体「ヒヤクキチ」を知り、参加を決めた。「刺激を得られそうだと思った」

 ○…「私は周囲の人に恵まれ、成功体験ができてきたほう」。小学1年生のときの新体操の大会で入賞を逃した際には「来年は絶対」と歯を食いしばり努力を重ねた。笑顔が苦手だと自己分析して表現力を磨き、家でも基礎練習に打ち込み、1年後に見事入賞を果たした。団体種目ではリーダーシップを発揮。チームの中心に立ち、振り付けを考えた。「みんなをまとめるのが好き」

 ○…「子どもたちは『できない』のではなく『まだやったことがない』だけの場合がある。どうしたら体験を提供できるかが大事」。小学生のとき、学校が好きなタイプではなかったが学年の代表のあいさつを担任から任されたことがある。「うれしかったし、自分にもできることがあると思えた」と振り返る。「現在、子どもたちの自由時間や遊び場がますます制限されている。可能性を広げる機会が増えていくといい」。あの体験を一人でも多くの子どもたちに。
フェア告知チラシ

参加無料 相模原市とカインズが連携する「消防・防災フェア」 11月15日、カインズ相模原愛川インター店で

 相模原市は、包括連携協定を締結している株式会社カインズと連携し11月15日(土)、「くみまち消防・防災フェア in さがみはら」をカインズ相模原愛川インター店駐車場で開催する。

MR専用ゴーグルを着けて消火体験

 全国の消防本部で初めて導入されたMR(複合現実)初期消火体験をはじめ、地震の揺れを体験できる起震車体験、消防車・救急車の乗車体験、消防士防火服の着用体験など、盛りだくさんの内容となっている。

 感震ブレーカーや家具転倒防止器具、防災に役立つ新製品などの展示もある。

イベント体験者にはガチャチャンス

 午前10時から午後2時まで。参加無料。イベント体験後に景品がもらえるガチャへのチャレンジ権など、参加特典も用意されている(景品の数には限りあり)。消火器を購入すると、1点購入につき、同等の消火器1点を無料で引き取るサービスも実施される。

 問い合わせはMR初期消火体験やフェア全般など防火に関することは市消防局予防課【電話】042-751-9117、感震ブレーカーや家具転倒防止器具など防災に関することは市危機管理統括部【電話】042-769-8208。
合同作品の出演者

相模原市洋舞連盟 12団体が合同公演 11月23日 グリーンホール

 相模原市洋舞連盟が11月23日(日)(祝)、相模女子大学グリーンホール(南区相模大野)の大ホールで公演会を行う。

 この公演は相模原市民文化祭の一環で、同連盟に所属する12団体が出演。フラメンコ、クラシックバレエ、モダンバレエなど10団体による発表と8団体による合同作品「木靴の踊り ナポリターナ『ライモンダ』よりマズルカ」を披露する。

 午後5時開場、5時30分開演。入場無料。全席自由。観覧には整理券が必要。問い合わせは同連盟の北島さん【携帯電話】090・1426・2278へ。
白い「午」の布小物を作る参加者

呉服店で「午」作り 来年の干支の布小物

 JR横浜線淵野辺駅前のにこにこ星ふちのべ商店会にある「つるや呉服店」で11月3日、来年の干支「午」の布小物を作る講座が開かれた。同店では25年ほど前から毎年この時期に次の年の干支をモチーフにした布小物の製作講座を開催。年の瀬の始まりを告げる風物詩のひとつとなっている。

 この日の講座には主婦ら20人ほどが参加。スタッフから布の縫い合わせ方や綿の詰め方などについてアドバイスを受けながら、和柄の衣装をまとった白馬の置物を仕上げた。参加者の一人は「毎年参加している。この『午』も家の玄関に飾って新しい年を迎えたい」と話しながら綿を詰めた。

 店を切り盛りする萩生田武子さんは「今年もこの講座を開催することができ、年を越す準備のひとつができた。仕上がった『午』と一緒に良い年を迎えてもらえれば」と話した。
市民桜まつりで会場に設置されたモニュメント

「市民のシンボル」登場 市役所に期間限定設置

 50万人が来場した今年の「相模原市民桜まつり」会場に設置された巨大モニュメントが現在、期間限定で市役所本庁舎正面広場に設置されている。11月14日(金)まで。

 展示されているのは、桜まつり開催にあたり相模原青年会議所と市内の学生らが協働で作成したモニュメント。シビックプライド向上や地域への愛着醸成を目的にした事業で、まつり当日は「市民の手で相模原の新たなシンボルを作り上げる」という試みのもと、来場者が書いたメッセージで飾り付けられた(現在メッセージはない)。「SGMHR」の文字をかたどったデザインも学生が手掛けた(スペースの都合上、今回の設置は「SG」の2文字のみ)。
ナレーションを行う石丸さん

石丸謙二郎さん 相模原への愛語る 環境をよくする会式典で

 「世界の車窓から」でお馴染みの俳優、石丸謙二郎さんが10月23日、杜のホールはしもとで行われた「相模原の環境をよくする会」創立40周年記念式典に登場した。32年暮らした相模原の自然環境の良さについて余すことなく語った。

 石丸さんは同会の紹介動画の上映時に舞台に姿を現し、ナレーションを務めた。穏やかで親しみのある声を同じ空間で聞ける貴重な機会とあって、参加者たちは真剣に耳を傾けていた。

 その後の講演では、相模原で暮らした日々についてトークを披露。石丸さんが相模原への移住を決めたのは「都会の雑踏にうんざり」していたからだという。「相模原に来て、体調が素晴らしく良くなった。環境が良く、しかも都会が近くバランスがいい。住んでいる人は気づかないけど、都会の人たちは憧れているんですよ」と話す。マウンテンバイクで1日30〜40キロメートル走っていたため相模原のほとんどの道を知っているという話も披露した。

 「豊かなところに住まわせてもらったなと思っている。移動が好きで生まれてから33の家に住んできたけど、32年間、相模原の1軒だけで暮らした」と話し、相模原への愛着を表現する場面もあった。

地域から地球規模へ

 同会は、相模原が内陸工業都市として発展し、環境問題への関心が高まっていた1985年、「相模原の河川をきれいにする会」と「相模原の青空を守る会」が合併して誕生した。現在はおよそ100の市内企業・団体で構成され、気候変動や生物多様性の損失などの環境問題に取り組んでいる。

 式典であいさつに立った竹内昌夫会長(三菱重工業株式会社相模原製作所所長代理)は「この40年で『環境問題』の意味が大きく変わり、地域規模から地球規模の課題になっている。それに伴い会則を改定し、取り組むことにした」と、時代に即した活動への決意を述べた。

 本村賢太郎市長は「環境と自然と人が共生できるまちづくりに、水源地域という自覚も持ちながら取り組んでいきたい」と話した。
過去のスタジオ見学風景(事務局提供)

SUPER OPEN STUDIO 2025 アートの制作現場を公開 11月8日から 20スタジオが参加

 相模原市近隣にあるアーティストのスタジオを期間限定で一斉に公開するアート・プロジェクト「スーパーオープンスタジオ2025」が、11月8日(土)から16日(日)まで行われる。入場無料。

 2013年に初開催したスーパーオープンスタジオ。相模原市周辺は美術系大学が複数あり、卒業したアーティストたちが構える倉庫や空き家を改築したスタジオが数多く点在していることから、「国内有数のアートの生産地」とも呼ばれ、スタジオやアーティスト同士が構築したネットワークを生かした、さまざまなプロジェクトが展開されている。

 今回は20スタジオ、104人のアーティストが参加。各スタジオでは制作風景や作品にふれることができるほか、アーティストとスタジオを巡るバスツアーやスタンプラリーなどのイベントも予定している。スタジオ公開日は8日・9日(日)・10日(月)・15日(土)・16日の5日間(スタジオにより異なる)。時間は午後1時から6時まで。所在地などの詳細は特設ウェブサイト(https://www.superopenstudio.net/)で確認できる。

 複数のスタジオを巡るバスツアーは、9日・10日・15日・16日に実施。アリオ橋本の橋本駅側口集合で1日2便運行(午前11時から午後2時・午後3時から6時)。所要時間は約3時間、料金500円(未就学児無料)。定員は各回18人(先着順・小学生以下は保護者同伴)。希望者は特設ウェブサイトから申し込む。問い合わせは事務局(アートラボはしもと・水曜休館)【電話】042・703・4654。

相模原市主催婚活イベント 参加者を募集開始 12月21日 大運動会コン

 相模原市が主催する婚活イベント「さがマッチ!」第3弾の参加者募集がきょう11月6日(木)正午から始まる。イベント開催日は12月21日(日)、相模原ギオンアリーナで「冬の運動会コン〜恋も勝利も掴み取れ!〜」と銘打ち催される。

 定員は男女30人ずつ(定員に達し次第締め切り)。過去2回の開催時は募集開始早々に定員に達している。

 当日は婚活力アップセミナー受講後、体育館で男女でコミュニケーションが取りやすい種目を通じて交流を図る。(問)TMSイベントポータル【電話】050・1791・5840
会見で共同メッセージを発表する黒岩知事(中央左)と右から山口会長、吉田会長、(1人おいて)鈴木会長

県と医療団体 病院経営危機訴える 共同でメッセージ発表

 神奈川県と県病院協会、県医師会、県精神科病院協会の4者は10月27日、県内の病院が深刻な経営危機に直面していることを訴える共同メッセージを発表した。

 メッセージは「『いのち』を守る病院を、地域のみんなで支えるために〜『Save Our Hospital!』〜」と題したもの。

「立ちゆかなくなる」

 この日、県庁の記者会見で黒岩祐治知事は「病院の約7割が赤字経営で病院の経営は苦しい状況」と現状を説明。県病院協会の吉田勝明会長は「病院は内部留保が少なく、銀行からの融資で経営がつながっている状態。最新の医療機器を買えず、県民に迷惑がかかってしまう」と苦しい状況を訴えた。県医師会の鈴木紳一郎会長は「診療報酬が上がらず、このままでは地域の病院も診療所も立ちゆかなくなる」、県精神科病院協会の山口哲顕会長は「物価高で経営危機が加速している」とそれぞれ危機感を示した。

 高市早苗首相は24日の所信表明演説で診療報酬の改定に物価高を反映させ、改定を待たずに医療機関へ補助金を出す方針を明らかにしている。黒岩知事は「診療報酬改定の議論が大詰めということもあり、メッセージを出した」と意義を説明。県民に▽病院は経営危機に直面し、医療資源には限りがあることへの理解▽救急医療の適正利用とかながわ救急相談センター(♯7119)の活用▽医療事務職や看護補助者としての勤務――への協力を求めた。
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中央区矢部の同社モデルハウス「SOLE LIVING(ソールリビング)」の事務所で作業をする加瀬さん

車椅子の日々 設計に反映 相陽建設・加瀬さん

事故で脊髄損傷

 相陽建設株式会社(緑区西橋本)で建築士として注文住宅と外構の設計に携わる加瀬賢治さんは、車椅子ユーザーだ。2013年、不慮の事故で脊髄を損傷し、下半身や腕の指などが動かなくなった。身体の自由を失うという大きな試練を経験しながらも、いまはその経験を糧に、バリアフリー設計の住宅提案に力を注いでいる。

 「万が一、体が不自由になった際、一般的な住宅は住みにくい環境の場合が多い」と加瀬さんは言う。わかりやすいのが段差だが、幅も重要だそう。車いすの幅はおよそ70cmで、車椅子で生活をするには通常の住宅の1・2倍ほどのスペースが必要とされている。直進はできても曲がることは困難という。また、住宅だけでなく家に入るまでの外構もバリアフリーにすることが求められる。「家を建てるときに、生活上の障壁(バリア)を取り除いた設計にする必要はありませんが、柔軟に対応できるプランにすることが大切です」

「もっとバリアフリーに」

 日常生活において、道路のわずかな段差で転倒しケガを負ったこともあり、飲食店などは入店できる場所も限られるという。「住宅だけでなく、店舗ももっとバリアフリーになってほしい」と願う。「同じ立場の人の気持ちは、きっと自分もわかると思います。バリアフリー住宅について悩んでいる方は、ぜひ相談してほしいですね」。自身の経験を設計に生かし、誰もが暮らしやすい住環境を目指す加瀬さん。その提案には、生活者としての実感と優しさが込められている。

 同社では既存住宅をバリアフリー化するリノベーション工事も請け負っている。
昨年の様子=同会提供

介護ウィーク 高齢者施設で催し 11月11日から 市内17施設

 高齢者福祉施設による地域貢献イベント「介護ウィーク」が11月11日(火)から18日(火)まで市内各所で開催される。一般社団法人相模原市高齢者福祉施設協議会などが主催。

 今年は市内17事業所が参加。福祉器具体験や防災士による講演、バザーなどの催しが行われる。

歯科医の相談など

 中央区内では介護老人保健施設青葉の郷(青葉)、特別養護老人ホーム縁JOY(田名)、特別養護老人ホームみたけ(下九沢)など6事業所が参加。歯科医による口腔内の話、炊き出し訓練、介護相談や施設見学会などが行われる。

 各事業所の日程や会場は同協議会のウェブサイトを確認。問い合わせは同協議会事務局【電話】042・707・1136。
唾液腺マッサージを実践する様子

「8020」は6割達成 今は「フレイル」予防

 「8020は当たり前。今は歯の本数だけでなくオーラルフレイル(口腔機能の衰え)への意識が大事」--。医療法人社団カワサキの歯科衛生士が10月25日、あじさい会館に集まった高齢者11人に対し、日常的に口をしっかり動かすことが大事だと訴えた。

 「8020運動」とは「80歳まで20本以上の歯を残そう」という呼び掛け。厚生省(当時)と日本歯科医師会が推進を始めてから30年以上が経った。厚労省による2024年の調査では既に6割以上の人が「8020」を達成しているという。

 この日の講座は、市内で3つの歯科医院などを運営する医療法人社団カワサキが、地域住民の健康に資するために無料で開催した。講師を務めたのは歯科衛生士の奥井早苗さん。噛む力が低下すると柔らかいものを食べるようになり、さらに噛む力が低下するという悪循環に陥って食欲の低下と低栄養につながることなどを話した。参加者たちはメモをするなど熱心に話を聞いており、唾液腺マッサージの際には声を上げながら意欲的に参加していた。
昨年の初開催時の様子

子どものまちづくり体験 11月8・9日

 子どもたちが仕事を含む一連のまちづくりを体験できるイベントが11月8日(土)・9日(日)、大規模屋外イベント「さがみはらフェスタ」内の企画として開催される。会場は相模総合補給廠一部返還地。小学生から中学生までが無料で参加できる。

 子どもたちの仕事の選択肢を広げ、地域への愛着を育むことを目的に学生団体「ヒヤクキチ」が企画・運営する。昨年市内で初開催し、好評を得ていた。2回目となる今回は2000人ほどの参加を見込む。

 当日は「マーブルタウン」と名付けられた20メートル×60メートルほどのエリア内に子どものみが入ることができ、警察官や市役所職員、裁判官、銀行員、記者、お笑い芸人など20以上の職業の中から仕事を選ぶ。納税義務や国王選挙があり、国王に選ばれた子どもは税金の使いみちを決め、まちをよくするための施策をさまざまな主体と連携しながら実行するなど、本格的なまちづくりを体験することができる。

 企画の責任者を務める大学2年生の松田こころさん=人物風土記で紹介=によると、イベント運営では地元企業との連携などにより地域性を出すことにこだわっているという。銀行や記者などの職業体験には紙幣や新聞の台紙の印刷に地元企業が関わる。

 松田さんは「子どもたちが学校で苦手なことや、やってみたい仕事に挑戦できる場にしたい」と話している。

 参加には当日申し込みも可能だが事前申し込みを推奨。
長崎営業所の前に立つ同社の面々(右から2番目:中尾社長、右端:後田所長 ※同社提供)

「西から新しい風」 市内設計会社 長崎に新拠点

 相模原駅南口に本社を構える機械設計会社「相菱エンジニアリング株式会社」(中尾眞由美代表取締役社長)は9月、長崎県長崎市に新たな営業所を開設した。

 同社は技術者の派遣業務のほか、コンピュータ上での製図・設計スキルである「CAD教育」の求職者支援訓練を実施している。年齢制限のないカリキュラムを通じて開講以来8年間、多くの未経験者を技術者として育成してきた。民間による実施は市内唯一であり、県下でもわずか二校のみ。卒業生の受け入れ先は製造、建設、設計など幅広く、離職率の低さも特徴だという。

 新たに開設した長崎営業所では、技術者派遣や請負業務を展開するほか、地震災害などで必要となる電力供給や社会インフラ整備のために注目されている分散型発電設備などの設備診断業務を立ち上げた。営業所はサッカースタジアムやショッピングモールが入る「NAGASAKI STADIUM CITY」のオフィス棟に入居している。

 長崎営業所の後田裕郎所長は同県出身で、計測を専門とし国内外で業務に携わってきた。「長崎では定年退職後に技術者として働ける場が少ない。そうした人材を受け入れ、培った技術を若手に継承していきたい」と意気込む。

 同社は1990年4月に設立。設計技術を軸に地域に根差したものづくり支援を続けてきた。中尾社長は相模原での経験をもとに、「教育・雇用モデルを長崎に限らず全国へ広げていきたい」と展望を語る。技術者には「匠」と呼ばれるような人材も多く、マニュアル化できない技術を次世代へと伝えることを使命としているという。

 中尾社長は「まるで明治維新のように、西から新しい風が吹いた。相模原で培った技術と教育の力を、これからは全国に広げていきたい」と新拠点への期待を語った。
左から緒方さん、比嘉成夫さん、水谷さん、山本忠典さん。いずれも後援会の役員=堀さん提供

堀プロ後援会がコンペ 優勝は水谷さん

 市内在住のプロゴルファー、堀貴麿さんの後援会によるコンペが10月16日、津久井湖ゴルフ倶楽部(緑区三ケ木)で行われた。

 堀さんを含め20人が参加し、ゴルフを楽しみ親睦を深め合った。結果は水谷正一郎さんが優勝し、2位に緒方義弘さん、3位に白石悠太さんと続いた。

 表彰式では後援会の会長を務める緒方さんが「堀プロの今後のシニアツアーでの活躍、ジュニア育成、レッスン活動、大学ゴルフ部での監督業の支援について協力していきます」とあいさつ。堀さんは「応援を力に変え、目標達成できるよう頑張ります」と応えた。

 堀さんは9月に相模原市内で開催された日本シニアオープンゴルフ選手権について後援会とともに「地元からの出場」をめざしていたが、残念ながら予選落ちとなった。なお、後援会は今年の春に発足。今回がはじめてのコンペとなった。
目録を持つ大川副市長(左)と感謝状を持つ稲富さん

GLPが市へ寄付 100万円 「子どもの育成に」

風っ子会場

 中央区田名赤坂の大型物流施設GLPアルファリンク相模原で10月24日、公益財団法人GLP財団から相模原市へ寄付金の贈呈式が行われた。

 寄付内容は「さがみ風っ子文化祭のため」として金額は100万円。同財団は「子どもたちの育成に関わるものへの活用」を希望した。

 贈呈式では同財団の稲富悠介グループリーダーから相模原市の大川亜沙奈副市長に目録が手渡され、大川副市長は稲富さんに感謝状を渡した。

「いきいき」「元気」

 同施設はこの日から始まった風っ子文化祭の会場の一つで、2人は作品の鑑賞も楽しんだ。大川副市長は「このような広い環境の中、作品がいきいきして見える」と話し、稲富さんは「ここで働く従業員も作品を見て、子どもたちから元気をもらっている」と喜んだ。

 なお、同財団は昨年末から伝統工芸支援プロジェクトを展開している。相模原においても今後、市内小学校の児童が、相模原で栄えた養蚕における組紐技術に触れる機会を提供する予定だ。

「行け!」目で伝わる応援 デフ五輪代表4人を激励

 11月15日(土)から東京体育館(渋谷区)ほかで開催される「東京2025デフリンピック」に向け10月28日、相模原市役所で市内にゆかりのある出場選手の壮行会が行われた。

 「デフリンピック」は聴覚に障害があるアスリートの国際大会。出席したのは佐藤湊選手(中央区在住)と川口穂菜美選手(同区在勤)、桐生聖明選手(南区在住)、野村空和選手(同区在学)。なお、佐藤選手が出場予定であった女子棒高跳びについては、参加選手数が規定に満たず競技が中止となった。

 この日は聴覚障害の理解を広めようと活動する「クローバーの会」の木村古津恵さんが講師を務め、「行け!」「大丈夫」などの目で伝わる応援「サインエール」で来場者全員が選手を激励した=写真。

 「サインエール」はデフ選手に思いを伝えるため、ろう者の身体感覚と日本の手話言語をもとに作られた新しい応援手段。ろう者を中心として誕生し、今大会の応援スタイルとして推奨されている。

 各選手が大会への意気込みを語り、本村賢太郎市長からはコメントが送られたほか、市民による計350枚の応援メッセージをまとめたボードが贈呈された。やり投げに出場する川口選手は「大会を通じて勇気と希望を与えられるよう頑張ります」と力強く語った。
本村市長(前列左から2番目)と学生、生徒たち

市内学生ら 児童虐待防止グッズ作成 「味方がここにいるよ」

 全国的に虐待が疑われる児童数が増加傾向にある中、相模女子大学と同大学高等部、和泉短期大学の学生らがこのほど、児童虐待の防止に向けて啓発グッズを作成した。10月22日に市役所本庁舎を訪れ、本村賢太郎市長に取り組みを報告した。

 相模原市では毎年児童虐待防止推進月間の11月、啓発グッズ配布などのキャンペーン活動を展開している。今年は初の試みとして、相模女子大学人間社会学部の学生たちがグッズの選定から関わることになった。

 学生たちは「捨てられずに使ってもらえるものを」との思いを込めてウェットティッシュとアイマスクを選び、「聴かせてあなたの声を 守りたいあなたのこころ」というメッセージをデザインに組み込んだ。同大学2年生の清水歩奈さんは「夏休み頃からたくさん話し合い、親を啓発のターゲットに決めた。SOSを出せる世の中になってほしい、あなたの味方がここにいるよという思いをメッセージに込めた」と話した。

リボン1700個

 「児童福祉学科」を設置している和泉短期大学は児童虐待防止のシンボルカラーであるオレンジのリボンを作り、毎年市に寄付している。

 今年は相模女子大学高等部と一緒に1700個のリボンを作成。同短大を代表して市役所を訪ねた2年生の小泉奈那さんは、幼稚園への就職が決まったものの虐待が減っていない現状を憂う。「子どもの健康状態に目を向け、保護者の悩みに寄り添えるようになりたい」と展望を語った。

 作成された啓発グッズ200セットとオレンジリボンは、学園祭やJリーグクラブ・SC相模原の試合会場などで配布される予定。
大賞を受賞した「マルカート」のプレゼンの様子(上)と「マルカート」外観(右)

大賞は「マルカート」に 市内初の子育て支援コン

 子育てや家庭支援活動を行う団体・個人を奨励するコンテスト「さがみはら子ども・子育て・ママ&パパ支援大賞2025」が10月24日にユニコムプラザさがみはら(南区)で初開催された。大賞には、子ども食堂&カフェラウンジ「マルカート〜未来への一皿」(矢部)が選ばれた。

設立背景や志を熱弁

 この日は選考委員によりノミネートされた6団体がプレゼンテーションを行い、来場者やサポーターからの質問に答えた。「マルカート」からは石田直樹代表と高校生副店長の小林杏慈さんが登壇。設立に至った背景や「自分たちで未来をつくる」という志を熱く語った。

 表彰を受けた小林さんは「まさか自分たちが」と驚きをあらわにしつつも、来場者への感謝を述べた。石田代表は「続けることに意義があると信じて、これからも邁進していきます」と意気込みを示した。

 実行委員長の鈴木雄大さんは「みんなで作り上げ、想定以上に温かく良い一日になった」と話す。来年10月23日(金)には市立産業会館で第2回の開催も決定している。
エコパーク1階に設置された回収箱

エコパーク プチプチ(R)回収箱設置 水平リサイクル促進

 宅配便などに使われる気泡緩衝材の「プチプチ(R)」を回収する専用の箱が11月1日、エコパークさがみはら(富士見)1階に設置された。回収した緩衝材を水平リサイクルすることで、資源を循環させ、廃棄物削減やCO2排出量削減に取り組む。11日(火)まではパネル展示なども行われる。

 プラスチックは便利な素材であり生活に欠かせない存在だ。宅配サービスの広まりと共に気泡緩衝材の利用も増えている。一方でプラスチックごみによる海洋汚染や地球温暖化などさまざまな問題が世界的に深刻化している。

 回収箱は「プチプチ(R)」の製造・販売を行う川上産業(株)(東京都)が設置。同社は今年7月にさがみはらSDGsパートナーに登録し、回収を通じてSDGsの達成に向けた行動変容の促進に取り組む考えだ。

 既に回収を始めている自治体もある。その中のひとつ、千葉市では昨年度1年間で45・1キログラムの緩衝材を回収したという。

世界にひとつだけプチプチ(R)帽子を

 9日(日)には「プチプチ(R)」の活用方法やリサイクル、防災面での役立て方などを学ぶ子ども向けの講座が開かれる。

 対象は小学校低学年まで(保護者同伴)。午前10時から11時まで。定員は10組(申込順)。ワークショプでは「プチプチ(R)」を使って世界にひとつだけの帽子を制作する。

 問い合わせは同所【電話】042・769・9248へ。
PR用の素材を制作する生徒(上)と生徒考案のブルーベリーパン(下)

弥栄高校 探究授業 パンで地産地消

 相模原弥栄高校の2年生が地産地消の大切さを発信するため、市内産のブルーベリーを使ったパンを考案した。パンは9月に催された同校の文化祭で販売し、「また食べたい」と生徒の好評を博した。現在はさらなる認知拡大に向け、さまざまな広報活動を行っている。

 この取り組みは2022年度以降の高校入学者を対象に新設された科目「理数探究基礎」の一環として実施。生徒自身が課題を設定し、観察や実験など理数系の授業で学習した考え方や手法を用いて調査・分析を行う。同校では文系や理系、スポーツなど自身が関心のあるテーマのグループに分かれたうち、およそ10人が「市内産農産物のブランド化」を通じた地産地消をめざして探究している。

 市農政課協力のもとで研究を重ね、普段同校でパンを販売している星が丘のベーカリー「かざはな」との共同開発に至った。取材時にはSNSでのPRを想定してコマ撮りのアニメーションを制作する生徒や、小学生に向けた講義のためスライド作りにいそしむ生徒など、自由な発想で主体的に探究活動に取り組む様子がうかがえた。

 パンを考案した生徒の一人は「授業で調べるまでは市内でどんな農産物が作られているのか知らなかったが、地域の良さを発見でき、より相模原への愛着が増した」と話す。ブルーベリーのほかには、キウイやイチゴなどが候補として挙がったという。

農業まつりで販売

 11月9日(日)に淵野辺公園(弥栄3の1の6)で開催される「第61回相模原市農業まつり」でもパンの販売が予定されている。カスタード味とヨーグルト味の2種類で、各200円(税込)。
SC相模原みらい塾の様子=同社提供

中高生に学ぶ機会提供 淵野辺製造業 SC企画に参画

次世代リーダー育成 

 厨房機器製造・販売の富士ホールディングス株式会社(中央区淵野辺)はこの夏、地域貢献の一貫として地元Jリーグクラブ「SC相模原」が主催する中高生を対象とした次世代リーダー育成ワークショップ(SC相模原みらい塾)に参画した。

 同社は2018年からクラブのスポンサーを務めており、今シーズンからゴールドパートナーとして支援を強化している。そのような中、クラブが展開する社会課題の解決をめざすプロジェクト(ジモトアイプロジェクト)の中で、同社は次世代リーダー養成プログラムの考えに賛同し参画することとした。「60年、相模原で事業を続けさせていただいており、地域の未来を支える人材の育成に関心がありました」と担当者は説明する。

 プログラムの設計はクラブの親会社である、IT企業大手の株式会社ディー・エヌ・エーが社内研修向けに使用している要素を参考にしつつ、中高生向けにカスタマイズしたもの。プログラムは7、8月の4日間にわたり市内外の各会場で実施され初日は同社が会場に。「クラブの来場者を増やす」ことをテーマに、論理的、かつ自律的な思考能力を学ぶ内容となった。同社から3人がメンターとして参加した。

成長の姿見た

 プログラムを振り返り、参加した中高生からは「いろいろな人の意見を聞くことができ、新しい視点に気が付くことができた」「資料作成が授業で生かせそう」「最終日のプレゼンでは自分に足りていない視点を見つけることができた」などの声が聞かれ、クラブは「論理的、自律的思考を身に付けるきっかけを与えることができた」と評価した。

 同社は「4日間で成長した姿を見ることができた。最後は大人からの質問にもしっかり答えることができていた。この経験をもとに、いろいろな場面でリーダーシップを発揮していってもらいたい。また、学んだことはぜひ周りの友達にも伝えてほしい」とコメントした。

 なお、同社は地域の清掃活動や子どもの学習支援など積極的に地域貢献活動を行っている。
(右から)協働の可能性を語る八木理事長、星野さん、本村市長

相模原JC 市長、起業家招き熱論 子どもたちのため「協働」を

 相模原青年会議所(JC/八木貴弘理事長)の10月第1例会「地域でつくる子どもの未来 〜主体性を育むまちへ〜」が10月27日、市立産業会館で開かれた。本村賢太郎市長と教育起業家を招いての意見交換が行われ、市民、行政、団体、企業が協働で進める居場所づくりや子どもの主体性を育む教育について議論を深めた。

 例会の冒頭、本村市長は「子どもを誰一人取り残さない。家庭、学校、そして第3の居場所。これを皆さんと一緒に考えて作っていきたい」とし、視察に訪れた他自治体の事例を紹介。淵野辺駅南口周辺のまちづくりや市立児童クラブの現状、体育館の空調設置や給食など市が進める取り組みについても触れた。教育に関しては子どもたちの自己肯定感を高めることの重要性を指摘した上で、「ワクワクする相模原を共に作っていきたい」と呼びかけた。

「居場所」と「主体性」

 続くパネルディスカッションでは本村市長と八木理事長に加え、オンラインスクールなど13の教育事業を展開する「株式会社NIJIN」代表取締役の星野達郎さんが登壇。「子どもの居場所づくり」と「主体性の育み方」をテーマに意見が交わされた。

 3人は不登校や虐待といった子どもたちを取り巻く社会課題を踏まえ、自身の経験や日頃の活動で感じている現状を共有。八木理事長は地域が子どもたちに果たせる役割として、今年度JCが上溝公民館を拠点に実施した居場所づくり事業「みんなのホットステーション」を例に挙げ、「地域で子育てをするという機運の醸成が今後広がっていけば」と意見を述べた。星野さんは自身が運営するスクールでの事例を踏まえて企業や行政、機関と連携する「教育共創モデル」を紹介。また主体性を育む教育の考え方として、「子ども一人ひとりの中にあるものを評価し背中を押す」といった「多様性の中でつくる教育」の重要性を説いた。本村市長もこれに対し友好都市トロントの例を挙げ、「多様性を認め合うことが大事」と頷いた。八木理事長は「大人が楽しんで挑戦する姿を見せることで子どもたちに勇気を届けたい。市民、行政、企業・団体の方と手を取り合って協働していきたい」と締めくくった。

 最後に星野さんが主体性・自己肯定感を育む地域の関わりをテーマに講演。参加者たちは真剣に耳を傾け、地域と教育の未来について考えを深めていた。
打席マットの移動なしでレフティーも練習可能に

フルヤゴルフガーデン 広々打席で実践練習 全館大幅リニューアル

 淵野辺で50年以上の歴史があるゴルフ練習場「フルヤゴルフガーデン」(【電話】042・754・8882)がこのほど、打席やクラブハウスなどの全面的なリニューアルを行った。

 1992年以来となる大改装で、以前よりも打席の幅が広くなった。人工芝も敷かれ、より実践に近い環境でスイングをすることができる。また、全打席でレフティーに対応しているのに加え、弾道測定レーダーも完全装備。「奥行きがあり、スクエアな形状なのでスライスやフックなど打球をしっかりと見届けることができる。練習場としての質が高いので『上達する練習』に取り組むことができる」と担当者は話す。天然芝もあるフェアウェイには新たに80ヤードの目標を設置。スコアを縮めるために必要な短い距離のアプローチなど、さまざまな練習を楽しむことができる。

 内装も一新され、広々としたクラブハウスもベストショットへの景気づけになっている。

 12月には飛距離アップを目指すイベントの開催が予定されている。

バリアフリーに焦点 市立図書館で11月16日

 図書館の優れた点を市民へ発信する活動を続けている「図書館と市民をつなぐ会・相模原」が11月16日(日)に「図書館ひろば」と題した催しを開く。会場は市立図書館2階中集会室。午前10時から午後4時まで。参加費無料。

 視覚障害、発達障害、肢体不自由など、さまざまな理由で通常の書籍を読むことが困難な人々が自分に合った形で本の内容にアクセスできるように作られた「バリアフリー図書」に焦点を当てる。当日は10時から正午までバリアフリー図書や多様性を扱った書籍が紹介されるほか、クイズやスタンプラリーなどを通じて理解を深める。

3Dプリンター体験

 午後1時から4時の間には、会場に3Dプリンターを設置。実際に生成物を出力する様子が見られるほか、出力物に触れることもできる。1時から1時30分までは鶴見大学文学部ドキュメンテーション学科教授の元木章博氏が「読書バリアフリーとは、情報保障とは」と題し講話する。

 また同館2階中央階段前では現在、お勧めの1冊をPOPで紹介する企画展が行われている。30日(日)まで。(問)同会・渥美さん【携帯電話】080・6603・0808
イベントのチラシ

「小さな音楽会」 無料のジャズライブ

 アンティーク風の調度品が揃った味のある空間でジャズが楽しめる「ちょっと素敵な小さな音楽会」が11月14日(金)、「ぎゃらりえAgha」(相模原4の10の9)で開催される。午後7時30分から。入場無料(チップのお願いあり)。

 会場は個展などを開くことができるオープンスペース。オーナーの大谷勇子さんは「演奏家の音楽活動を支援していきたい」との思いから不定期で音楽会を開催している。

 14日は村山清美さんの歌や小林由佳さんのピアノ、しんいちさんのドラムが楽しめる。問い合わせは大谷さん【携帯電話】090・4615・8280へ。
会場を盛り上げた大学祭キャラクターの「恐竜」や学生=上写真=、催しを楽しむ子どもたち

淵野辺で学祭盛上り 先ごろ、桜美林大キャンパスで

 桜美林大学のプラネット淵野辺キャンパス(PFC)で先ごろ、大学祭「PFC祭」が開かれた。サークル生によるフリーマーケットや射的などの出店が会場を盛り上げたほか、近隣小学校などとの協働プロジェクトや、地域団体によるステージ企画などが行われ、喜ぶ地域住民や親子連れなどの姿がみられた。

 なかでも注目を集めたのが、さがみはら大学生チャレンジ応援事業に採択された「スカイランタン」企画。光るランタンを空へ浮かべるもので、来場者らの夢や地域への思いなどが書き入れられたランタンが打ち上げられる際は多くの人が集まり、幻想的な様子に歓声があがった。

 子どもと来場し、一緒にランタンづくりのワークショップに参加した男性は「開催を知り、立ち寄ってみた。書き入れる文字を考えるのは難しかったが、楽しめた」と笑顔をみせていた。

インフルエンザ 報告数が「注意報レベル」 10・06人で基準超え

 相模原市感染症情報センターは10月30日、第43週(10月20日〜26日)のインフルエンザ定点あたり患者報告数が10・06人となり、従前の「注意報レベル」の基準である10・00人を超過したと発表した。今後大きな流行となる可能性があるとして、基本的な感染予防対策の徹底を呼びかけている。

学級閉鎖が急増

 インフルエンザとみられる集団かぜによる学級閉鎖の件数も急増している。10月20日〜26日の期間で、小学校・中学校合わせて16学級が閉鎖となり、欠席者数は128人に上った。特に大野南地域で4学級、大野中地域で4学級の閉鎖が報告されている。

 同センターの発表によると、インフルエンザ予防のためには、「早めのワクチン接種」が推奨されており、発病や重症化の予防に一定の効果が認められている。外出後の手洗いや手指消毒、咳やくしゃみが出る場合のマスク着用(咳エチケット)も有効な対策としている。

 空気が乾燥するとインフルエンザにかかりやすくなるため、加湿器などを使用して適切な湿度(50〜60%)を保つことや、体の抵抗力を高めるための十分な休養とバランスのとれた栄養摂取も大切。流行時には、高齢者や妊婦、体調の悪い人は人混みや繁華街への外出を控えることが望ましいとしている。

福祉基金チャリティー 「新日」が藤沢で大会 11月22日、読者20人を招待

 「新日本プロレス 藤沢市愛の輪福祉基金チャリティー藤沢大会」が11月22日(土)午後6時から、藤沢市秩父宮記念体育館で開かれる。主催は(株)創。

 来年1月に引退する棚橋弘至選手の藤沢ラストマッチとなる同大会。読者20人に招待券をプレゼント。チケットは1人1枚限定。希望者はハガキに藤沢大会観覧希望・住所・名前・年齢・職業を明記し、〒250-0034神奈川県小田原市板橋881の26(株)創 TN藤沢大会読者プレゼント係へ。締切は11月12日(水)(当日消印有効)。問い合わせは同社【電話】0465・23・0905。
カラーボールを投じる参加者

体動かし親睦深める 中央区社協がボッチャ大会

 相模原市22地区社会福祉協議会(坂本洋三会長)の中央区連絡会が10月27日、各地区の親睦を深めようと、年齢や性別、障害の有無に関わらず楽しめるパラスポーツ「ボッチャ」の大会をけやき体育館で開催した。

 中央区9地区の社会福祉協議会がチームを作り各地区2チームずつ選出。今回はゲスト団体として、認知症サポーターなどで構成される「さがみはらチームオレンジ」と薬物やアルコールなどの依存症支援に取り組む施設「相模原ダルク」が参加し、総勢20チームで優勝を争った。

 試合が始まると各コートに向けた応援の声が上がった。地区によっては毎週練習を重ねているチームもあり、日々の努力の成果を発揮していた。優勝した上溝地区のチームは「まさか優勝するとは思っていなかった。ボッチャを通して交流を深められ楽しかった」と話した。

 坂本会長は「各地区の親睦と交流を深めながら健康増進にも取り組めている。毎週練習している地区は『安否確認』の役割も担っている。試合になると真剣勝負になるから盛り上がる」と大会を振り返った。

相模原市内でインフルエンザ「注意報レベル」に 定点報告数10.06人で基準超え

 相模原市感染症情報センターは10月30日、第43週(10月20日〜26日)のインフルエンザ定点あたり患者報告数が10.06人となり、従前の「注意報レベル」の基準である10.0人を超過したと発表した。今後大きな流行となる可能性があるとして、基本的な感染予防対策の徹底を呼びかけている。

学級閉鎖が急増

 インフルエンザとみられる集団かぜによる学級閉鎖の件数も急増している。10月20日〜26日の期間で、小学校・中学校合わせて16学級が閉鎖となり、欠席者数は128人に上った。特に大野南地域で4学級、大野中地域で4学級の閉鎖が報告されている。

 同センターの発表によると、インフルエンザ予防のためには、「早めのワクチン接種」が推奨されており、発病や重症化の予防に一定の効果が認められている。また、外出後の手洗いや手指消毒、咳やくしゃみが出る場合のマスク着用(咳エチケット)も有効な対策としている。

 また、空気が乾燥するとインフルエンザにかかりやすくなるため、加湿器などを使用して適切な湿度(50〜60%)を保つことや、体の抵抗力を高めるための十分な休養とバランスのとれた栄養摂取も大切である。流行時には、高齢者や妊婦、体調の悪い人は人混みや繁華街への外出を控えることが望ましいという。
出土地:小倉宮原遺跡時代:古墳時代

今月はこの逸品!考古市宝展 6世紀代の土師器(はじき)(期間 11/1〜11/29)

このコーナーでは、旧石器ハテナ館で行われる展示を不定期に紹介します。

相模川と串川の合流地点を望む小倉宮原遺跡から出土したお茶碗のような土器(土師器)です。市内では7世紀前半に古墳や集落跡が増加しますが、この集落跡は県内でも発見例の少ない6世紀代のもの。土器で作られた当時の食器や甕(かめ)がセットで出土し、この時期の新発見資料として逸品です。※写真は竪穴住居からの出土状況写真。逆さまの状態です。(学芸員:中川真人さん)

考古市宝展って?

相模原市では発掘調査が行われ、考古資料も数多く出土しています。

その中から「これぞ!」という至宝の逸品を展示する企画です。