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さがみはら中央区 経済

公開日:2025.11.06

「西から新しい風」
市内設計会社 長崎に新拠点

  • 長崎営業所の前に立つ同社の面々(右から2番目:中尾社長、右端:後田所長 ※同社提供)

 相模原駅南口に本社を構える機械設計会社「相菱エンジニアリング株式会社」(中尾眞由美代表取締役社長)は9月、長崎県長崎市に新たな営業所を開設した。

 同社は技術者の派遣業務のほか、コンピュータ上での製図・設計スキルである「CAD教育」の求職者支援訓練を実施している。年齢制限のないカリキュラムを通じて開講以来8年間、多くの未経験者を技術者として育成してきた。民間による実施は市内唯一であり、県下でもわずか二校のみ。卒業生の受け入れ先は製造、建設、設計など幅広く、離職率の低さも特徴だという。

 新たに開設した長崎営業所では、技術者派遣や請負業務を展開するほか、地震災害などで必要となる電力供給や社会インフラ整備のために注目されている分散型発電設備などの設備診断業務を立ち上げた。営業所はサッカースタジアムやショッピングモールが入る「NAGASAKI STADIUM CITY」のオフィス棟に入居している。

 長崎営業所の後田裕郎所長は同県出身で、計測を専門とし国内外で業務に携わってきた。「長崎では定年退職後に技術者として働ける場が少ない。そうした人材を受け入れ、培った技術を若手に継承していきたい」と意気込む。

 同社は1990年4月に設立。設計技術を軸に地域に根差したものづくり支援を続けてきた。中尾社長は相模原での経験をもとに、「教育・雇用モデルを長崎に限らず全国へ広げていきたい」と展望を語る。技術者には「匠」と呼ばれるような人材も多く、マニュアル化できない技術を次世代へと伝えることを使命としているという。

 中尾社長は「まるで明治維新のように、西から新しい風が吹いた。相模原で培った技術と教育の力を、これからは全国に広げていきたい」と新拠点への期待を語った。

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