小田原・箱根・湯河原・真鶴版【6月14日(土)号】
共同代表の渡邊さん(右)と山居さん

国交省不動産アワード 旧三福不動産が最高賞 独自の地域再生手法に評価

 小田原市内を中心に空き家や空き店舗の再生を手掛ける(株)旧三福不動産=市内栄町=がこのほど、国土交通省による「地域価値を共創する不動産業アワード」で最高賞のアワード大賞を受賞した。10年以上にわたり取り組んできた「駅からやや離れたエリア」の活性事業と実際の波及効果が高く評価された。

 このアワードは、不動産業者などが地域と連携してまちを活性化させた先進的な事業を評価するもの。新たな地域価値を生み出し、社会課題の解決に貢献している好事例を毎年表彰している。

まち活性「路地裏から」

 同社は2014年、現共同代表の山居是文さんと渡邊実さんが、地域の遊休不動産などをうまく生かそうと立ち上げた不動産会社。コロナ禍以降、市内でも移住ニーズは注目されているが、同社はそれよりも前から、駅から離れたエリアのリノベーションを通じて新規開業や移住促進に向けた取り組みを積極的に展開してきた。

 市内板橋の老舗豆腐店を製茶工房&カフェに再生、歓楽街「宮小路」エリアに飲食や民泊の新規出店を図るなど、10年間で118軒の開業と201組の移住を実現させている。最高賞獲得につながった取り組みについて山居さんは、「お店を始めてくれた方や移住した方、手間のかかる使い方を受け入れてくれた不動産オーナーがいてくれたからこそ今のまちの風景がある」と話す。

 ここ数年は自社の事業スタイルを「路地裏マイクロディベロッパー」と称し、行政や経済団体、金融機関とも連携。ストーリー性を持たせた自社WEBを活用し、物件紹介のほか創業支援や地域情報の発信も行っている。

 小田原市からの推薦を受けてエントリーしたという今回のアワードは、同社によって地域の担い手を増やした実績を受けての受賞。山居さんは「市や商工会議所、信用金庫など、地域と連携して進めてきた結果。『まちの使い方を再編集するような不動産業』をこれからも実践し、小田原でまだ眠っている可能性を、丁寧に、地道に、掘り起こしていきたい」と抱負を話している。

宿泊税導入が検討される湯河原町の温泉場

湯河原町 宿泊税の条例案提出 可決なら県内初

 湯河原町は、宿泊税の導入についての条例案を町議会6月定例会で提出した。18日の本会議で採決が行われ、可決されれば県内初の導入となる。

 宿泊税導入は内藤喜文町長が掲げていた公約で、宿泊料金に上乗せして課税される法定外目的税。町では、少子高齢化や経済産業活動の縮小で、税収減が懸念される中、地域経済の活性化に貢献する観光施策の財源確保として、昨年の10月から宿泊税の導入を検討してきた。

 条例案で対象となる施設はホテルや旅館など約150件。1人1泊につき宿泊料金が5万円未満の場合は300円、5万円以上は500円を徴収する。また、12歳未満や修学旅行の宿泊者などは免除となる。町の試算では、2023年度の宿泊者数約60万人をベースとした場合に年間1億8600万円の税収を見込んでいる。

 宿泊税は宿泊者が負担するが、実際に徴収・納入するのは宿泊施設となるため、町では施設側の事務負担軽減策として、納入額の3%を交付金として支給するほか、必要に応じてシステム改修費として最大50万円の補助金を設けるとしている。

 宿泊税の活用について町は、観光施策に充てる方針で、国内観光需要の拡大やインバウンドの増加を捉えながら、短期的な目標として、年間宿泊者数70万人を掲げた。

 条例案は委員会審査を経て、18日の本会議で採決される。可決された場合、総務省の協議を経て来年4月からの導入を目指している。

 また箱根町でも宿泊税の導入について、勝俣浩行町長が6月10日、町議会本会議で、28年4月の導入を目指す方針であることを明らかにした。

小雨が降る中、真剣に田植えを行う子どもたち

真鶴町 開成との青少年交流10年 田植え体験に小学生が参加

 真鶴町と開成町の小学生が交流する青少年事業が今年10周年を迎えた。5月31日は真鶴町の小学生22人が開成町を訪れ、田植えを体験した。

 真鶴には田んぼがなく、開成には海がないことから、「子どもたちに地元ではできないことを体験させたい」と、2015年から両町は青少年交流を開始。毎年、真鶴町の小学生は田植えと稲刈り、開成町の小学生は海での体験学習を行う相互派遣を行っている。

 31日は開成町が1998年から都心部の子どもたちを招き、農業体験をさせる「米栽培体験学習塾」(鳥海均塾長)を開催。同塾に真鶴町の小学生22人も参加し、田植えを行った。この日は小雨が降る中、計103人が参加した。子どもたちは4班に分かれ、泥に足をとられながらも一列に並び、田んぼに引かれたロープに沿って丁寧に苗を植えていった。最初は慣れない手つきだったものの、地元農家の指導のもと徐々に慣れていった様子だった。

 真鶴町の纐纈(こうけつ)仁志教育長は「田んぼのない真鶴町では、できない貴重な体験のため、感謝の気持ちが大きい。児童たちはこの体験を通じて、新たな気付きや学びを得たはず。これからもさまざまな経験を重ねていってほしい」と話した。田植えを体験したまなづる小6年の宮嶋ひまりさんと3年のひよりさん姉妹は「水が冷たかったがとても楽しかった」と振り返った。

 6月15日(日)には真鶴町が開成町や箱根町の小学生を招待して三ツ石海岸で「磯の生物の観察会」を開催予定。纐纈教育長は「交流を今後も続けていきたい」と話した。

神奈川県行政書士会小田原支部の支部長に就任した 小関 康一さん 小田原市東町在勤 46歳

悩み解決 連携で応える

 ○…神奈川県西2市8町の行政書士118人が在籍する支部のまとめ役に就いた。支部の主な活動は、月1回の無料相談会の実施や会員向けの研修会など。支部長の就任に、「いよいよ順番が来たな」と、控えめな性格ながらも引き受けた。各種の許認可申請や相続、遺言、成年後見など多岐にわたる相談に対応する行政書士。「身近な街の法律家」として、行政と市民の架け橋のような存在であり続ける。

 ○…小田原市出身。学生のころから父の行政書士事務所で手伝いをしていた。自然と「法律に関わる仕事がしたい」と、大学では法学部に進学。23歳で行政書士資格を取得し、現在は県西土木センターの向かいにある父の事務所で、主に建設業の依頼を中心に対応している。

 ○…「いざ困ったときに誰に相談すればよいか分からない人がいるのでは」。2011年に同世代を中心に、「西湘士業パートナーズ」を社労士や司法書士、税理士など他士業者と結成。「自分のところではできない仕事がどうしてもある」と、分野の垣根を越え、相談者の悩みの解決を目指してきた。「能力と資格が違っても、ネットワークがあればできることがある」。同支部の活動でも他士業との交流の場を設けたいという。「連携があるのは損ではないから。士業同士でうまくコミュニケーションをとっていきたい」

 ○…休日は一眼レフカメラを手に旅行に出かける。撮りためた写真は、20年ほど前から毎年作成しているカレンダーを飾る。「毎年楽しみにしてくれている人もいるんですよ」。3年前から巡り始めた日本100名城のスタンプラリーは現在37カ所目。「まだまだ折り返しにはほど遠い」、支部長就任で達成はさらに先になりそうだ。

庭園でランタンを浮かべる

小涌園でほたる祭り 22日まで、ランタンナイトも

 箱根小涌園の庭園「蓬莱園」(小涌谷503)で6月22日(日)まで、「ほたる祭り」が開催されている。

 多い時で約50匹のホタルが生息しているという同園。担当者によると、5月中旬に飛翔が確認され、淡い光を放ちながら飛び交っているという。期間中は午後7時30分から9時まで、園内の観賞スポットを自由に散策できる。受付は箱根ホテル小涌園や天悠、三河屋旅館の各フロント。

 また、土日には願いごとを書いたランタンを庭園に浮かべる「ランタンナイト」も開催。時間は8時から8時30分まで。参加費は1個1000円、定員30人程度で申し込みは小涌園園ホームページから。問い合わせは同園【電話】0460・82・4111

多彩な催しが行われる。※当日は駐車スペースに限りあり

潮音寺で、てらとわ祭 「お寺を再発見して」

 潮音寺(小田原市久野)で6月21日(土)、「てらとわ祭」が初開催される。午前10時〜午後3時。入場無料。

 同寺の娘、安藤千恵さん(26)を中心とした実行委員会が主催。法事や墓参り以外で寺を訪れる機会が少なくなっている現状を受けて、「『地域の居場所』としてお寺を再発見してもらいたい」という思いからイベントを企画。名称には「お寺(てら)を起点に、地域のつながりの輪(わ)を広げていく」という思いと、「寺とは?」と寺の在り方を問い続ける姿勢が込められている。

 寺に訪れるきっかけにしてもらおうと、当日は座禅や写経などのワークショップ、お寺ステージでの音楽ライブ、個性豊かな出店者がそろうマルシェを予定している。詳細や問い合わせはインスタグラム「teratowa」。

にっこりと決意を話す山崎さん

ベンチプレスで奮闘 南足柄市の山崎暁夫さん

 南足柄市の山崎暁夫(48)さんが5月18日からノルウェーで開催された「世界クラシックベンチプレス選手権大会」のマスターズ1(40代)105kg級に出場。団体戦で銀メダルを獲得した。

 山崎さんは1月に行われた全日本選手権で、185kgを上げ3位に入賞。標準記録の165kgを超えたため、世界大会への出場資格を得ていた。初の世界大会ではベスト記録が165kgと個人戦、団体戦とも思うような成績を残せなかったものの、団体戦では他のメンバーが奮闘し、銀メダルを獲得した。「200kgを上げることを目標にしていたので悔しい。初めて海外の一流選手の実力を知れて勉強になった」と振り返る。

 富士フイルムに勤務する山崎さんは、大学時代はボクシング、社会人になってからはトレイルランやマラソンを趣味にしていた。体力向上の一環で、一昨年から地元のジムに通う中、ベンチプレスに魅せられた。「来年も世界大会に出場し、入賞を目指したい」と話した。

戦後80年の記録 戦争体験談を募集 小田原・箱根・湯河原・真鶴編集室より

 タウンニュース小田原・箱根・湯河原・真鶴編集室では戦後80年に合わせた企画として、戦争体験談をお話いただける方を募集しています。

 この企画は、紙面や特設ウェブサイトを通じて戦争体験を後世に伝えることが目的です。戦時中の生活、学童疎開、学徒動員、防空演習、戦地の実相、出征先や軍隊内での体験など幅広い内容を受け付けています。体験した場所は国内・国外を問いません。情報提供は小田原・箱根・湯河原・真鶴編集室【電話】0465・35・3980、または氏名(ふりがな)、年齢、住所、連絡先、お話できる内容の要旨を明記の上【メール】odawara@townnews.co.jp。

小田原フィル定期演奏会 6月29日 三の丸ホール

 小田原フィルハーモニー交響楽団の第131回定期演奏会が6月29日(日)、小田原三の丸ホールで開催される。

 第1公演「0歳からみんなで楽しむ ファミリーコンサート」では、アンパンマンメドレーなどを演奏。午前11時開演。一般500円、中学生以下100円、乳幼児無料(膝上鑑賞)。

 第2公演「シンフォニーコンサート」では、プロコフィエフの交響曲第5番などを演奏する。午後2時開演。一般1千円、高校生以下500円、未就学児入場不可。

 両公演とも全席自由。チケットは三の丸ホール、南足柄市文化会館、ハルネ小田原街かど案内所の窓口のほか、同ホールWEBで販売。当日券あり。(問)同楽団理事長高橋さん【電話】080・7022・6435

読者プレゼント

 演奏会のチケットを本紙読者10人にプレゼントする。申し込みは氏名・年齢・住所・電話番号・紙面の感想を明記し、ハガキまたはメールで。応募多数の場合抽選。〒250―0042小田原市荻窪306タウンニュース社「小田原フィル」係。【メール】odawara@townnews.co.jp、6月20日(金)必着。

小田原警察署 相洋高校書道部に感謝状 書で交通安全呼び掛け

 小田原警察署(松本光好署長)が5月29日、春の全国交通安全運動で書道パフォーマンスを行った相洋高校書道部に感謝状を贈呈した=写真。

 同部は、交通安全運動期間中の4月13日に小田原ドライビングスクールが開催した感謝祭で同警察に協力し、書道パフォーマンスを披露。当日は、9人の部員が4枚のパネルに1文字ずつ書いた「一路平安」や、縦約3ⅿ、横約4mの紙に「交通安全 ひとりひとりの思いやりで大切な命を守ろう」と書き上げた。

 29日の感謝状贈呈式では、パフォーマンスをしたメンバーが同警察署を訪れ、松本署長から感謝状が、力石悠一小田原安全運転管理者会会長から記念品がそれぞれ贈呈された。

 松本署長は「発信力のある皆さまとまたコラボし、交通安全を啓発していけたら」と話した。

 同部副部長の森ひかりさん(3年)は「パフォーマンスを通じて交通安全を呼び掛けることが、意識の向上につながることを学んだ」と語った。作品は、同ドライビングスクールや安全運転管理者会の協力のもと、ポスターとして今後の交通安全運動で活用する予定。

ホーム開幕を快勝 湘南ベルマーレフットサル

 湘南ベルマーレフットサルクラブが参戦する「メットライフ生命F1リーグ2025―26」のホーム開幕戦が6月7日に小田原アリーナで行われ、湘南がバサジィ大分を6-3で下し、シーズン初勝利を飾った。

 アウェーでのリーグ開幕戦を落とした湘南。2戦目のこの日は伊久間洋輔監督が開幕前に掲げた「1本でも多くシュート」を体現するプレーを随所に披露する展開に。

 前半4分前に籔内涼也の先制弾から始まり、堀内迪弥、萩原真夏も続けてゴールネットを揺らした。その後もキャプテン高橋広大、湘南に復帰した安藤良平の挨拶代わりのゴールなども飛び出し、終始ゲームをリードした湘南が勝利した。

 小田原アリーナでの次戦は6月21日(土)、午後3時からペスカドーラ町田を迎えて行われる。

作品に見入る来場者

西さがみ文芸愛好会 文芸の魅力を堪能

 西さがみ文芸愛好会(戸田博史代表)が6月5日から8日まで、小田原三の丸ホールで「第29回西さがみ文芸展覧会」を開催した。

 会員の活動の成果を披露し、文芸の魅力を広く伝えることを目的に毎年開かれる同展覧会。今年は詩集や写真、同人誌、俳句など60点が展示され、幅広い分野の作品が集まった。

 特別展として会員によるタイポグラフィクションの作品公開や、同会の初代代表で、神静文芸の企画編集に参加した故播摩晃一氏についての展示もあり、来場者は資料を手に取りながら見入っていた。戸田代表は「これからも市民の中から出てくる文芸運動を受け継ぎ、取り上げていきたい」と話した。

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寄付金を手渡す秋山社長(中央)

小田原ドライビングS 交通遺児援護基金に寄付 感謝祭の収益を社協に

 (有)小田原ドライビングスクール(秋山実社長・小田原市蓮正寺)が5月23日、小田原市社会福祉協議会(木村秀昭会長)の交通遺児援護基金に5万5800円を寄付した。

 これは4月に同スクールで開催された地域感謝祭の売上金と協力企業の(株)西湘機材からの寄付を合わせたもの。

 秋山社長と北村満校長がおだわら総合医療福祉会館内にある同社協を訪れ、柏木武彦常務理事に浄財を手渡した。

 秋山社長は「当日は悪天候の中でも、約1800人もの方々に来場していただいた。感謝祭の収益を今年も寄付できたことが、何よりもありがたく感じている」と話した。

 感謝祭の売上金の寄付は今回で11回目。累計金額は123万7489円となった。

ボアソルチの選手たち

ボアソルチ 雨中の熱戦、2連勝 ゆうあいピックに出場

 小田原市を中心に活動しているパラサッカークラブ「ボアソルチ」が5月31日、県立スポーツセンター(藤沢市)で行われた第42回神奈川県ゆうあいピックに参加した。

ゆうあいピックは、県内の知的障害者を対象とした団体競技の大会。

 当日荒天のため、同チームは当初予定されていた6チームによるトーナメント戦から変更となった交流戦の2試合を戦った。

 1試合目「わらびー」戦は前半から得点を重ね、飯沼光選手のハットトリックなどで9―0で快勝。2試合目「横浜Fマリノス·フトゥーロ ホワイト·レッド」戦は互いに点を奪い合う展開。反則で与えてしまった相手ペナルティーキックの場面では、ゴールキーパー初挑戦の福井樹来選手が見事にセーブ。その後、河岡蓮選手が勝ち越しのシュートを決めるなど4─2で接戦を制し、2連勝を飾った。

 チームを指導する柳下仁志さんは「初めて雨の中で試合を行いましたが、誰一人文句を言わずにびしょびしょになりながらもボールを追いかけてサッカーを楽しむ姿が見られました」と選手をたたえた。

 同チームは現在、中学生から社会人まで幅広い年代が在籍。「フェアプレー」を合言葉に毎月2回程度、楽しみながら活動している。メンバーは随時募集中で見学、体験も受付中。詳細はチームHPから。

総会後に行われた講演

法政ブランドの拡大を 小田原法友会が総会

 県西地域を中心に活動している法政大学小田原法友会(北村武会長)が5月25日、おだわら市民交流センターUMECOで2025年度総会と記念講演会を行った。

 16年に設立された同窓会組織で、小田原市と南足柄市、足柄上・下郡、秦野市在住者を中心に会員間の親睦や地域貢献を図っている。

 総会では24年度に小田原地区大學校友会事業として参加した御幸の浜清掃等について報告や25年度の事業計画を発表。総会終了後は、箱根恵明学園の上原元太郎園長を講師に招いて講演も実施した。

 北村会長は「法政ブランドの拡大を第一に考え活発に活動していく。また交友を深めるだけでなく、引き続き地域貢献活動にも力を入れたい」と話した。

イベントのチラシ

上府中公園 野外彫刻 洗いませんか 7月5日 鑑賞とメンテ体験

 35年前に小田原城で開催された野外彫刻展の作品が展示されている上府中公園(小田原市東大友)で7月5日(土)、鑑賞ツアーとメンテナンス体験が開催される。主催はおだわらミュージアムプロジェクト。午後1時〜4時、参加無料。雨天時は6日(日)に順延。

 小田原城野外彫刻展は、市制施行50周年記念事業の一環として1990年に開催。会期後、彫刻作品は市内の施設に設置され、同公園には現在10点の彫刻作品が展示されている。

 今回のイベントは作品の周知やメンテナンスにより当時の姿をよみがえらせようと企画。当日は鑑賞ツアーの後、専門家の指導のもと、作品「エッサ・ホイ・サッサ」の洗浄を行う。色塗りは秋ごろを予定。

 対象は小学生以上(小学生は保護者同伴)。タオルと手袋を持参。申し込みは市文化政策課に6月18日(水)までに電話(【電話】0465・33・1706)。(問)おだわらミュージアムプロジェクト・木下さん【電話】090・9324・4084

あいさつする神谷理事長

市土木建設協同組合が総会 公民連携事業を注視

 小田原市土木建設協同組合(神谷賢治理事長)が5月28日、酒匂川防災ステーションで2025年度通常総会を開催した。

 神谷理事長は冒頭のあいさつで、小田原市との公民連携による下水道管路の包括的管理業務や高田浄水場の整備事業を引き続き行っていることや、市の道路の包括民間委託の計画を注視することを話し、「組合事業者の皆さんの力を借り、引き続きスムーズに行えれば」と協力を呼び掛けた。

 そのほか2024年度の事業報告や収支決算、新年度予算など7つの議案が審議され、それぞれ承認された。

「お林」の調査を報告 真鶴町・町民センターで

 真鶴町の町民センターで6月28日(土)、「お林調査報告会」が行われる。午後3時〜4時30分、事前予約不要で参加無料。

 町では県立真鶴半島自然公園特別地域や魚つき保安林に指定の地域などを「お林」とし、2015年から植生や樹木の分布調査を継続してきた。10年の節目を迎えたことを機に、近畿大学農学部教授でお林保全協議会オブザーバーの正木隆氏を講師に招き、調査概要や考察を報告する。

 (問)町産業観光課【電話】0465・68・1131(内線6605)

チーム初の好成績を残した選手たち

中学サッカー 足柄FCが初の県3位 「壁を破れてうれしい」

 小田原市を拠点に活動する足柄FCのジュニアユース(中学生)がこのほど、「日本クラブユースサッカー選手権」の県大会に出場し、チーム最高成績となる3位(3位決定戦なし)に輝いた。

 県内から102チームが出場した同大会。シード権を持つ足柄FCは3回戦で初戦を迎えた。4回戦までは無失点で危なげなく勝利、FC厚木JY DREAMSとの5回戦は前後半で決着が付かずPK戦にもつれ込んだ。PK戦にも備えて練習をしてきた足柄FCは全員が落ち着いてゴールに収め、準々決勝へ駒を進めた。横浜FTAR FCとの準々決勝では前半早々に失点するも、セットプレーのチャンスでセンターバックの小野和真さん(泉中・3年)がヘディングで同点ゴール。その勢いで2点を追加して、3対1で勝利した。キャプテンの佐藤颯祐さん(湯河原中・同)は「自分たちの代でベスト8の壁を破ることができてうれしかった」と振り返り、小野さんは「次の高円宮杯では(準決勝で負けた)横須賀シーガルズFCにリベンジすることが目標」と語った。

市体協主催 夏休みテニス教室 7月24日から全7回

 小田原テニスガーデン(市内蓮正寺)で7月24日(木)から8月9日(土)まで「ジュニア&レディーステニス教室」が行われる。全7回、主催は(公財)小田原市体育協会。

 教室はテニスを通して楽しさを知るとともに技術の向上が目的。小田原テニス協会所属の指導者が一通りの技能を指導する。対象は「ジュニアの部」が県西地域に在住・在学の小学4年から中学3年で定員30人。「レディースの部」が県西地域に在住・在学・在勤の16歳以上の女性で定員25人。

 参加料は4000円(傷害保険料を含む)。申し込みは7月11日(金)まで、同協会ホームページの専用フォームで受け付ける。

 開催日は以下の通り。7月24日、26日(土)、29日(火)、31日(木)、8月2日(土)、7日(木)。9日(予備12日(火))。持ち物は飲み物、タオル、帽子のほか、着替え、硬式テニスラケット(貸出可)など。問い合わせは同協会事務局【電話】0465・38・3310。

真剣な表情で苗を植える森井選手(右から2番目)

ウエインズトヨタ神奈川 地域貢献で田植え体験 めだか米の生産支援

 ウエインズトヨタ神奈川(株)が5月27日、小田原市桑原の水田でめだか米の田植え体験を行い、社員とその家族をはじめ、同グループの一員であるバスケットボール・Bリーグの横浜ビー・コルセアーズの森井健太選手ら約40人が参加した。

 県内で唯一野生のメダカが生息している桑原・鬼柳地区で栽培されているめだか米。同社は2012年から地域貢献の一環として、めだか米の流通の手助けとして購入を始めた。2015年からは、休耕田を活用して田植えや稲刈りの作業を手伝っている。

 当日はメダカの保全活動に取り組む「めだかサポーターの会」のサポートのもと、参加者は横一列に並び、手作業で丁寧に苗を植えていた。森井選手は「普段はなかなかコミュニケーションを取る機会のない社員の方とこのような形で一緒に作業できて良かった」と話した。
あいさつする丸塚会長

租税教育、広報などに注力 納税貯蓄組合が総会

 小田原足柄納税貯蓄組合連合会が6月5日、おだわら市民交流センターUMECOで2025年度定時総会を開催した。

 丸塚正子会長はあいさつで前年度の活動に言及。中学生の「税についての作文」事業では公共機関や税務協力団体、企業、団体の支援を受け、入賞割合を拡大し、前年を上回る応募総数があったと報告し、「年々内容が充実してることを主催者として大変うれしく思う」と述べた。

 また変化が続く税務環境において「私たちの活動理念である期限内納税の周知、租税教育の推進、広報事業に力を注いでいきたい。小さい団体ではあるが身の丈に合った活動を進めてまいります」と話した。

 続く審議では前年度の事業報告、決算報告、新年度事業計画、収支予算、役員改選の議案が承認された。

 来賓祝辞では沼山直樹小田原税務署長、阿部寿美恵小田原県税事務所長、安藤圭太小田原市副市長が、同会の活動に感謝を伝えた。

(右から)加藤市長、文祥堂の岸さん、國元さん

ワーケーションハウスU オフィスアワードで最高位 旧片浦支所を利活用

 小田原市根府川の旧片浦支所を利活用したワーケーション施設「Workcation House U」を運営する株式会社文祥堂(本社/東京都中央区)が6月3日、「第3回JOIFAオフィスアワード」で最優秀賞を獲得した。10日には小田原市役所を訪れ、加藤憲一市長に受賞を報告した。

 同アワードは、継続的にオフィスの改善を行いながら経営に貢献する優れた事例を表彰するもの。(一社)日本オフィス家具協会(JOIFA)が主催している。

 1953年に旧片浦村の役場として建設された木造2階建ての建物を改修し、2022年にコワーキングやレンタルオフィス、宿泊もできる場所としてリニューアルした同施設。小田原の木材などを活用し、江之浦測候所を設計した磯崎洋才さんや宮大工の芹澤毅さんらが改修に携わった。

 今回のアワードには全国から10社がエントリー。書類選考とバーチャル、最終審査を経て同社が最高位に選ばれた。海が見える立地に加え、歴史ある建物を再活用してワークスペースとして提供されている点が「ユニークで魅力的」と高評価。木組みを使うなど建物内外にあふれる自然感や、地元の食材を使用した弁当提供といった細部までのこだわりや温かみがある雰囲気、地域の人も活用できる場である点などが受賞につながった。

 10日には、同社事業推進部マーケティング課長の岸健二さんと同課の國元聖史さんが、市長に受賞を報告。岸さんは「地域に開かれたサードプレイス型のワークプレイスが、このような評価をいただきうれしい。今後も地域に開かれた施設として、貢献できれば」と話した。

小田原ラグビースクール(赤)も熱い戦いを見せた

小学生ラグビーで熱戦 第2回 城北ロータリー杯

 小田原市の城山陸上競技場で6月1日、小学校高学年のミニラグビー大会「第2回小田原城北ロータリーカップ」が行われた。

 小田原城北ロータリークラブ(一寸木芳行会長)が主催し、競技を通じた青少年の健全育成などを目的に昨年から始まった同大会。今年は前日の悪天候の影響で事前準備が当日早朝に変わるなどしたが、開会式前に試合コートが完成し、開催にこぎつけた。

 今大会は県央や逗子葉山、横浜エリア10チームに加え、静岡の1チームも参加。地元の小田原ラグビースクールは平塚市ラグビースクールと合同チームで参加した。

 一寸木会長は「大人顔負けのプレーは見ごたえがあり、今回も興奮させられた。引き続き大会を開催していきたい」と抱負を語った。

箱根町 6年ぶり2千万人超え 2024年入込観光客数

 箱根町は6月5日、2024年の入込観光客数が前年比104・1%の2031万人となったと発表した。入込客数が2000万人を超えたのは6年ぶり。

 宿泊客は前年比101・2%の398万4千人。このうち外国人観光客は、水際対策の終了が要因で前年から14万9千人増加の49万3千人となった。外国人の町観光案内所利用状況でみると、上位がアメリカ、中国、韓国。特に中国は23年では上位5カ国に入っていなかったが急増した。一方、日本人観光客は物価高騰やパリオリンピック開催に伴う出控えなどの影響を受け、前年を下回った。

 日帰り客は、1632万6千人とコロナ前の水準近くまで回復した。公共交通機関の乗車パスが好調だったことに加え、宿泊客と同様に外国人観光客の増加を理由に、前年を上回った。

 月別では、仙石原すすき草原や紅葉が見ごろになった11月が前年に続き最大入込で210万人超。閑散期とされる2月、3月、6月はインバウンド需要の好調で前年を上回るも、8月、9月は台風の影響などもあり、前年を下回った。

 (一財)箱根町観光協会(箱根DMO)の佐藤守専務理事は、8月の入込客数が減少傾向にあることに危機感を示したほか、「観光地経営として人数も大事だが、満足度を上げて観光消費を高めていくことが重要。PRをした結果、混雑して行きたいところに行けないとなると、次がどんどんなくなっていく。混雑の集中を避けるためにも箱根観光デジタルマップや『はこタビ』を使って分散していくことが大事」と述べた。

 勝俣浩行町長は「箱根DMOや民間企業と連携しながら、ブランド力の強化と国内客層への魅力発信を進め、世界中の人々から愛され続けるオンリーワンの観光の町を目指して取り組んでいきたい」と話した。

ガイドの説明を聞きながらまちを巡る学生(ミナカ小田原前)

国際医療福祉大 小田原「好きになって」 新入生がまち歩き

 国際医療福祉大学 小田原保健医療学部(小田原市城山)が5月17日、新1年生を対象とする「フレッシュマンプログラム」を実施した。

 学生同士や教員と交流を図り、また大学生活を送る小田原市の歴史やまちの理解を深め「小田原が好き」になってもらうことなどが目的。

 プログラムの一部「小田原を知るウォークラリー」では、小田原の魅力を発信しているNPO法人小田原まちづくり応援団が協力。この日は強い雨が降りつける中、約150人の学生は4つのコースに分かれ、同法人ガイドの説明を聞きながら小田原城址公園周辺の歴史スポットや老舗店舗などを巡った。コース途中ではクイズの出題もあり、キャンパスに戻って答え合わせをして正当者には大学から景品がプレゼントされた。

 同大学では「プログラムは、地域とのつながりを大切にしたいという思いで実施しています。今年はあいにくの雨でしたが、学生たちにとって思い出深いものになりました」と振り返った。

県議会 所属委員会など決まる

 神奈川県議会で、今年度の常任委員会・特別委員会・予算委員会等の所属が決まった。5月26日に発表された。

 小田原市選出議員の小澤良央県議(自民)は文教常任委員会で副委員長、予算委員会で理事に就いたほか、議会運営委員会、安全安心・未来環境特別委員会に所属する。足柄下郡と南足柄市選出の高橋延幸県議(同)は文化スポーツ観光常任委員会の委員長に就任したほか予算委員会に所属する。

 足柄上郡選出の杉本透県議(同)は産業労働常任委員会に所属する(カッコ内は会派名)。

小説「陰陽師」を浪曲に 7月12日 三の丸ホール

 「浪曲陰陽師 琵琶玄象」の初公演が7月12日(土)、小田原三の丸ホールで開催される。午後1時30分開場、2時開演。

 小田原市出身の夢枕獏さんの小説「陰陽師」(文藝春秋)を浪曲として舞台化。三味線を伴奏に、独特な節とたんかで物語を表現する。

 浪曲師は天中軒すみれさん、曲師は広沢美舟さん。舞台のプロデュースは、書評家として活躍する杉江松恋さんが手掛けている。

 杉江さんは、「小説には文字から想像する楽しみがありますが、そこに音が加わったときにどのように世界が広がるか。原作ファンの方ほど楽しんでいただけるのでは」と話す。

 全席自由で、前売り3千円、当日3500円。チケットは三の丸ホール窓口、平井書店、洞のほか、申し込みサイトPeatixで購入できる。

 会場の問い合わせは、同ホール【電話】0465・20・4152。