県立柏陽高校理科部に所属する上田大河君(2年)と野口優希君(2年)が、11月6日(金)から行われるロボット競技の世界大会「WRO国際大会」に出場する。世界各国から集まる代表チームを相手に、上位進出を目指す。
WRO(World Robot Olympiad)は、全自動で動く自律型ロボットによる国際的なロボットコンテスト。市販されている玩具メーカー・LEGOの「LEGOマインドストーム」というキットを使ってロボットを製作し、コンピュータプログラムにより自動制御して毎年異なる課題に挑み技術を競う。
厚木市で行われた地区予選会には、同部から5チームが出場した。2人は全41チーム中の2位となり、9月の全国大会「WRO Japan決勝大会」に進出。全国各地で行われた予選を勝ち抜いた全27チームと日本一の座を争った。
全国4位で代表に
今年の課題は、4カ所の穴それぞれに適切にブロックを1つずつ入れるというもの。ブロックの位置で得点が決まり、同点の場合は終了までにかかる時間で順位を競う。
全国大会は制限時間2時間30分のうちにロボットを組み立て、調整をすることから始め、製作後に2回の競技を実施。2人は1回目で満点の400点記録して4位となり、2回目の競技終了後も順位を保ち、上位4チームに与えられる世界大会への切符を手にした。
初の世界大会出場を決めて野口君は「うれしかった。2回目はうまくいかなかったので駄目かと思っていたけど出場が決まってよかった」と笑顔で話す。
スピード重視で上位目指す
同部がロボット工学に取り組み始めたのは4年前。専門の教諭もいない中、この4年間で全国大会に3度出場。4度目の挑戦で初の世界大会進出を果たした。同部を担当する藤原明史教諭は「公立高校は私立校に比べて予算もあまりないので、使えるパーツも多くはない。その分たくさん考えて、アイデアで勝負していると思う」と評価する。
2人はハード担当(ロボット製作)は野口君、ソフト担当(プログラミング)は上田君とそれぞれ担当を分けて取り組む。全国大会まではブロックを穴に入れる正確性を重視していたが、世界大会へ向けてスピードを重視するようにプログラムなどを変更していくという。「世界では満点を取るのは当然。ショートカットして、時間を使わずに満点が取れるようにしないと上位は狙えない」と意気込みを話す。
6日から8日までカタールのドーハで開催される世界大会には、世界各地から選抜された350チームが参加する。世界への初挑戦を前に上田君は「(3日目まで競技を行える)ベスト16入りが目標。自分たちだけではなく、理科部の皆や先生、横断幕を作ってくれた柏樹会の方など、協力してもらった人たちの思いも含めて上を目指す」と力強く話した。
栄区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|