尾月自治会(井上節子会長)ではこの4月から、同自治会として初めて「出産祝い」の支給を開始した。自治会として子どもの誕生を祝うとともに、子どもを育てやすく、若い世代にも暮らしやすいまちを目指す思いが込められている。
今回の出産祝いは、原則として2016年4月1日以降に子どもが生まれた自治会員に対して祝い金を支給するもの。これまで同自治会では自治会員が亡くなった場合に香典を出していたが、今回のような出産祝いの支給はなかった。
きっかけは3月初旬に行われた班長会議。当時はまだ会長ではなかった井上さんは、その会議でお腹を大きくして4月に出産を控えた人がいることを知り、出産したら自治会として出産祝いを出して皆で祝うことを思いついたという。
今年度に入ると自らが会長となる予定だったこともあり、4月からのタイミングで自治会として出産祝いを支給することを提案した。井上会長は「子どもが生まれることは、地域にとっても明るい話題。昔は子どもが生まれることも多くて当たり前のようだったけど、今ではそんなに多くないからこそ皆でお祝いしたいと思った」と思いを明かす。
会員からは感謝の声
6月17日には同自治会に属する泉田さとえさんに対して、自治会として初めての出産祝いが贈られた。泉田さんは今年3月25日、長女・優月ちゃんを出産。4月より前の出産ではあったが、自治会内での出産件数が多くないことなどから今回は例外として認められて井上会長から祝い金が届けられた。
長男・陽貴くんとあわせて2人の子どもを育てている泉田さんは、2年ほど前に保土ケ谷区から両親が暮らす大船に近い尾月へと移り住んできた。自治会からの出産祝いに対しては「とてもありがたい。周りにも若い人が増えているので、2人目や3人目の子どもを考えている人にとっても助かるはず」と話す。
今後も同自治会では、自治会内で子どもが生まれた際には出産祝いを支給していく予定。井上会長は「尾月でも少しずつ子どもが増えてきている。子育てをしやすい地域になって、若い人たちも増えてくれれば」と話している。
栄区役所によると、区内では他の自治会・町内会でも同様の出産祝いの取り組みが確認されているという。同所の担当者は「元気なさかえっ子に育つように、地域の皆さんで温かく見守っていただければ」と話している。
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