今年1月から本格的に行われてきた大山山頂広場の整備工事が5月26日に完了した。毎年多くの登山客でにぎわう霊峰大山の山頂広場が新たな装いで生まれ変わった。
同整備は、大山阿夫利神社奉賛会の企画事業に伊勢原市日本遺産協議会が協力。設計は株式会社県央開発(長島昌幸代表取締役)、株式会社坂本組(坂本孝由代表取締役)が施工を行った。
山頂広場では、砕石が敷かれ、テーブルとイスを8セット、ベンチ8脚を設置、擬木階段の整備や斜面の土留め、山頂入口の階段などの整備を実施。また、方角石を頂上付近に移設する作業なども行われた。
年明けから本格実施された工事は、完成まで約5カ月を要した。最も大変だったのは、松本空港からチャーターした大型ヘリで3トンの重機や施工材料、砕石などを頂上部へ搬入すること。作業員は朝8時には山頂にあがり、安全面を配慮し冬場は午後3時半、4月以降は5時には下山。作業は同社社員と同社で研修作業を行っているベトナムからの外国人技能実習生ら7人により地道に行われた。
標高約1200m、極寒での作業は地面が凍るため、ブレーカーで氷を崩して穴を掘り、水を止めるための排水溝も設けられた。広場全体には足場をよくするための砕石約60トンが10cmほど敷き詰められた。今年は雪が多かったため、雪かきをしないと作業ができない日もあるなど苦難の連続だったという。
坂本社長は「大変な作業だったが、みんなが理解し、一生懸命取り組んでくれた。クレームもなく、無事故で作業を終えることができた。登山客への配慮も欠かさなかった社員を誇りに思う」と話す。「山頂広場は足場もきれいになり、過ごしやすい環境が整った。登山者の方にも気持ちよくお過ごしいただけるのでは」と坂本社長。大山阿夫利神社の目黒仁宮司は「登山者の増加に伴い、山頂の整備は懸案事項だった。これまで以上に山頂の美化にご協力いただければ」と述べた。
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