永明寺(ようめいじ) 曹洞宗 3回
永明寺本尊の台座に書かれている文字や寺の古文書によると、同寺は1542(天文11)年「岡津郷領主太田越前の守入道宗真」の創立とされている。
入道宗真は、寺伝によると太田道灌の孫とされ、祖父道灌の菩提を供養するため、道灌を開創の祖として勧請している。
同寺は3回移転している。1678(延宝6)年に伽藍地所を移し再建。1923(大正12)年には関東大震災によって裏山の崖や堂宇が崩壊し、旧本堂が再建された。さらに、周囲の開発、阿久和川の氾濫も度重なり、「緑に囲まれた、眺めの良いところへ」と3回目の移転計画が持ち上がった。墓地造成や、歴代住職の墓地整備、新本堂の前庭に大観音菩薩石像=写真下=を建立、その後も大本堂や客殿、秋山門を竣工するなどし、開闢から450年目の1991(平成2)年に整備が完了した。
同寺が建つ山には「赤道」と呼ばれ、公図に赤線で示される道が通っていたといい、主に江戸時代、大山へ参詣者も利用するなど、人々の生活に密着していたことが伺える。近くにある別院の門前には大山道道標がある。
■永明寺/岡津町1554(岡津橋バス停から徒歩3分)、住職・石田征史【電話】045・811・4106
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