神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
泉区版 公開:2024年3月28日 エリアトップへ

連載 介護の「本質」考えてみませんか 第8回 認知症について【3】

公開:2024年3月28日

  • X
  • LINE
  • hatena

 私たちの脳は140億個の細胞からなり、20歳を越えると通常「1日10万個」の細胞がなくなっていくと言われています。そのことを考えると、まだまだ若い20歳を過ぎたころから「老化」がはじまっているということになります。

 このことから、認知症は高齢の方がなる脳の病気ではないことがわかります。ただの物忘れであれば「年齢的なこと」と納得できますが、認知症という「脳の病気」が発症してしまうと、脳の細胞は「1日10万個以上が消失」してしまい新しいことを覚え難い、さらには「記憶が【徐々に】消失している」と言われ、時間を追って生活に支障が出てきてしまう可能性が出てきます。

 しかし、認知症と診断された人に対して周囲の人は「何もわからなくなる・何もできなくなる」と思ってしまうことが多いのではないでしょうか。「すぐにでも介護が必要な生活になる」と絶望を感じてしまう人も少なくないと思います。

 確かに、周囲の人は記憶がなくなっていくことに恐怖を抱いたり、これからの生活に不安が大きくなると思います。これは、認知症の有無に関係なく感じると思いますが、周囲の人よりご本人(当事者)が一番不安や恐怖を感じているに違いありません。

 そんな中で、一つ理解してほしいことがあります。認知症になってしまって、すぐに重度と言われる症状になる方はほとんどいらっしゃいません。

※血管性認知症に関しては脳卒中の状況で重度の症状が発症されてしまう方もいらっしゃいます。

 最初に「初期(前兆)」の症状があります。この「初期(前兆)」の症状の時に、どれだけ望ましいかかわりに出会えるのか?が重要なのです。

 記憶の問題のみを考えてみると、【1】時間→【2】場所→【3】人の順番で分かりにくくなっていきます。

 【3】の人の記憶に関してですが、「名前」は忘れてしまうかもしれませんが「この人はどのような人」かの記憶は比較的保たれますので、病気になる前までの自然な関係と会話は絶対に続けてください。

 今までと違う「病人」としての接し方や会話がなくなることは、本人さんにとってとても怖いことでストレスにしかなりかねませんので、症状の進行を早めてしまう可能性が高くなってしまいます。

 なので身近な人が認知症と診断されても、これまでと同じように向き合っていただきたいと思います。そのことが「進行の予防」にもつながります。

泉区版のコラム最新6

介護の「本質」考えてみませんか

連載

介護の「本質」考えてみませんか

第8回 認知症について【3】

3月28日

ゆめが丘・定点観測

ゆめが丘・定点観測

第17回 撮影日 2024年3月12日 午前10時〜 雨

3月21日

地域が支える中田地区のマーチング

子育てに優しいまち泉区【5】

地域が支える中田地区のマーチング

2月29日

ゆめが丘・定点観測

ゆめが丘・定点観測

第16回 撮影日 2024年2月13日 午前10時〜 晴れ

2月22日

もじゃくん先生の「こどもたちの可能性を、未来に」

家族みんなで楽しむイチゴ狩り

子育てに優しいまち泉区【4】

家族みんなで楽しむイチゴ狩り

2月8日

あっとほーむデスク

  • 3月28日0:00更新

  • 3月14日0:00更新

  • 3月7日0:00更新

泉区版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月28日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook