環境教育や生態系の保全活動などを行うNPO法人Dream eggs ゆめたまの代表を務める 相川 健志さん 下和泉在住 37歳
地元の自然を次世代へ
○…季節ごとに草木が生い茂り、雨が降ればカエルが一斉に鳴き出す――。そんな豊かな自然や生態系を次世代に残したいと、体験型の企画による環境教育や保全活動、地域文化の伝承活動を始めた。自然相手の活動は天候にも左右され、時間もかかる。だがボランティアや他団体に助けられながら、コツコツと活動を続け丸5年。ずっと胸にあるのは「地元の自然を次世代に残していきたい」という一つの思い。
○…生き物の観察会や農業体験などの企画を中心に活動。昨冬は天王森泉公園のそばにビオトープを新設し、トンボやカエルが生育しやすい環境を整えた。現在は6月中旬に行う田植えに向けて田起こしを進めている。クワを使い、4月から手作業でやっているという。休みはないが、「これがライフワーク。趣味みたいなもの」と日に焼けた顔に笑みを浮かべる。
○…幼いころから自然や生き物が好きで、大学は専門の学部に入学。卒業後は水産や園芸に関連した施設・企業など、複数の地で経験を重ねた。しかし、サラリーマン生活をしながらも心の中には「環境教育をやりたい」という思いが。起業を考え、相談したのは大学時代、卒業論文の面倒を見てくれた研究者。「NPO法人がいいんじゃないか」と助言をもらい、「これで食っていく」と決断した。その研究者は今もアドバイザーとして活動を支えてくれているという。
○…しかし現在はまだ、この活動だけでは食べていけないのが正直なところ。並行してフリーのコンサルタントとして、環境調査などを行っている。「助成金や補助だけでは続けていけないので、財源となる商品の開発なども考えています」。補助がなくても、この活動だけで食べていける状態を作り、後継者を育て、活動を支える側になれたらと話す。いつか後継者が、豊かな自然と自身の思いをさらに次の世代へつなげてくれることを夢見る。
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