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栄区 人物風土記

公開日:2013.09.26

28日に音楽イベント「メガロポリスどライブ!」を開催する飯島上町商店会の会長を務める
小平 彰さん
飯島町在住 72歳

笑顔の裏に多くの努力

 ○…現在8店が加盟する飯島上町商店会。裏には飯島市民の森が広がり「人はいないけど、蛇はいるよ」とおどける。その中で、鮮魚店「魚喜」を家族6人で営む。区内だけでなく、近隣区から買い物に来る客もいるという。会長を務め、15年近く。「栄区の商店会は後継者が少ない。ここに限らず、(商店会に)人が来てくれれば」。そのきっかけにしようと、28日には初の音楽イベントを開き、商店会の活性化を目指す。

 ○…鮮魚店を始めたのは45年前。魚が好きで、学校を卒業後は寿司屋で働くつもりだった。しかし、「寿司屋は立地の良い場所に店を出さないと。魚屋なら路地裏でもできる」という親の薦めで鮮魚店に。金沢区の店で修業した後、現在の地で開業した。「(修行時は)年末年始も休みがなく、朝5時から夜11時まで働き詰めだった」と振り返る。それから50年以上経つが「働くのがつらいと思ったことはない。自分でさばくのは魅力。好きだったから続けられた」。

 ○…休みの日には、店の裏にある植木の手入れを楽しむ。「若い時から魚や花とか植物が好き。この前は杏酒を漬けたよ」と笑顔。柿やレモン、梅など多種多様な木が茂り、立派な実をつけている。「自宅の駐車場部分も埋め尽くしていて、家族に怒られる」とも。しかし、「果物はお客さんとかにあげることもあるよ」と交流に一役買っている。

 ○…会長として魅力ある商店会にするためには「各店舗が努力して、良い店舗にしていかないと」と考える。「商売は難しいけど、売れないと言っているだけでは仕方がない。起きてから寝るまでは努力をしなきゃ」。店舗で売るものを自ら仕入れる立場から、どういうものが売れるのかを考えることがまず、大切だという。「お客さんが家を出る時に、今日はあそこに寄ろうと思うような店にならないとね」。魅力ある商店会を目指し、さらに努力するのみだ。

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