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栄区 人物風土記

公開日:2014.04.10

栄警察署の26代目署長に就任した
伊東 聡さん
区内在住 55歳

始まりの地で全力尽くす

 ○…3月19日付で栄警察署長に就任。栄区に来るのは県警察学校に所属していた時以来で、「スタートを切った所で、もう一度働くことができてうれしい」と心境を語る。「署員一同一丸となって、区民のために全力を尽くす」。その顔は決意に満ちている。

 ○…出身は川崎市多摩区。父親も警察官で、幼少の頃から人の役に立ちたいという思いを抱いてきたという。都内の大学に通って一度は神奈川を離れたが、就職を考える際に「神奈川県は海あり山ありで、風光明媚な所。そんな故郷を守りたいと思った」と神奈川県警へ進む道を選んだ。大学卒業後に入学した警察学校で初めて栄区に。「栄区は落ち着いた、緑豊かなまち」と印象を話す。無事卒業して警察官になり、30代では外務省へ出向。中東の在外公館での勤務を経験した。帰国後も国際捜査に尽力。中東を含めて多くの外国を訪問した。「中東は第2の故郷。現在でも中東情勢には関心があって、新聞を読んでフォローしているよ」

 ○…趣味は在外公館での勤務時に現地で始めたテニス。さらに夏にはダイビング、冬にはスキーとさまざまなスポーツをこなす。「今は仕事に専念。趣味は封印している」。中東勤務前には準備として半年間、アラビア語を1日10時間勉強した。覚えるのにはかなりの苦労があったと振り返るが、「そのおかげで昔は『アリババと40人の盗賊』をアラビア語で読むことができたんだよ」と表情が和らぐ。まさに文武両道のお手本のようだ。

 ○…警察官の仕事は厳しいものが求められるからこそ、「明るく、楽しく、元気よく」と署員に呼び掛けている。もうひとつ署員に呼び掛けているのが「常在戦場」という言葉。現在の新潟県長岡市である長岡藩で藩訓とされていた言葉で、常に戦場にいるような心構えで気を引き締めるようにという意味だ。これらの言葉を胸に、全力を挙げて区民の安全を守る。

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