画家として大船美術画廊で個展を開催している 久保田 晃二さん 笠間出身 70歳
孤独に描き、皆で楽しむ
○…長年にわたって絵を描き続け、描いた作品は数えきれない。地元・笠間で行う個展に「同級生に『年をとっても絵を描いているよ』とアピールしたいね」と朗らかに話す。「絵は1人で孤独に描くものだけど、作品展では大勢で話しながら楽しんでほしい」。多くの人が作品を見てくれることを心待ちにしている。
○…子どものころから絵を描くことが好きだった。小学校の時に描いた防火ポスターで入賞を経験。「賞状をもらってうれしかったね。絵をどんどん好きになっていったよ」と当時を思い出す。中学からは逗子の学校へ通い、美術部へ入部。葉山や荒崎などで、海のスケッチをしたのは良い思い出で、本格的に絵に取り組んでいった。高校卒業後は機械の整備士として働く傍ら制作活動に励み、26歳の時に現展へ初出品。以後40年以上、さまざまな作品展へ出品して賞を獲得し、個展やグループ展も積極的に行ってきた。
○…絵と同じくらい情熱を注いでいるのが神輿。先日行われた笠間の青木神社・鹿島神社の例大祭にも参加した。宵宮で大勢に担がれた万灯神輿の絵は自らが手がけた作品だ。神輿の一番の魅力は、老いも若きも関係なく皆が一体になれること。地元・栄区の祭りに限らず、藤沢や茅ヶ崎といった近隣の地域にも足を運んで神輿を担ぐ。「応援に行って、こっちでやるときは逆に応援にきてもらうんだよ」と熱く語る。
○…「ぼーっとしながら絵を描いて、だんだん目が覚める」と言うように毎朝起きると絵を描き、絵を描くことは生活の一部となっている。海外の風景を描いた作品もあるが、慣れ親しんだ横浜は「外国に負けないくらい良い所」と評価。「これからもっと横浜の良さを作品にしていきたいね」と地元愛がほとばしる。魅力的な場所が多い中でも、一番のお気に入りは「山手西洋館」。「これからいっぱい描きたいね」と無邪気な笑顔を見せた。