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栄区 人物風土記

公開日:2015.09.10

Hongodai Sound of Joy ゴスペルクワイヤーでディレクターを務める
中上(なかうえ) 祐子さん
飯島町在住 44歳

歌で広める「愛の連鎖」



 ○…本郷台キリスト教会を拠点として活動を始めて10年の月日が経過した。「もともとゴスペル専門の人がいたわけではなかったし、指導者がいなくなるかもしれないこともあったけどここまで続けられた。メンバーは皆、家族のような感じ」。練習は常にメンバーの笑顔で溢れている。



 ○…父が牧師だったため教会で賛美歌に触れて育ち、常に音楽は身近な存在だった。出身は岐阜県で、栄区に来たのは結婚後、夫の転勤がきっかけ。その後さらなる転勤で渡米し、6年間アメリカで過ごした。2001年の同時多発テロも米国内で経験。「すごく衝撃的だった。憎しみが大きくなって形になったと思った。健康に気を付けていても、明日はどうなるか分からない」と当時の心境を振り返る。国全体も悲しみに包まれ、自身の気持ちも落ち込んだが、現地で出会った「チェーンリアクション(連鎖)」という言葉が考えを変えた。「憎しみではなく愛を伝えていかないと」。「愛の連鎖」を広げるため、楽曲を自主制作して各地で歌を届けた。



 ○…夫と2人の子どもと暮らす4人家族。高校3年でテニス部に所属する息子や、バレエに取り組む中学3年の娘の影響から、今ではテニスやバレエを観るのが趣味の一つだ。「子どもたちの試合をはじめ、最近は錦織選手だけでなく、他の選手の試合も観ます」と微笑む。メンバーには子育て世代も多く、母親の先輩としてもメンバーを温かく見守っている。



 ○…アメリカから帰国後、クワイヤーに関わるようになってメンバーを指導してきた。初期メンバーは少なくなったが、グループの「どんな立場でもお互いを受け入れ合おう」という気持ちは変わっていない。今回の公演でステージに立つのは40人だが、今後は「メンバー全員でステージに立つことが目標」。家族のようなメンバー全員で歌声を届け、ゴスペルによる喜びや愛を広めていく。

 

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