区内鍛冶ヶ谷にある曹洞宗本郷山正翁寺で10月25日、初代和尚である韓嶺良雄大和尚(かんれいりょうゆうだいおしょう)400回忌記念報恩祭りが開かれた。
当日は和太鼓集団「翔鼓の会」や鍛冶ヶ谷地区に伝わる郷土芸能「ねんねこ踊り」、「アンサンブルジャスミン」によるオカリナ演奏が境内で披露されたほか、けんちんうどん、手作りごま豆腐などの模擬店も並び、同寺の檀家や近隣住民ら約100人が訪れ賑わいをみせていた。
同寺の篁(たかむら)保雄副住職は「簡単に言えば今回の祭りは初代和尚の法事です。この鍛冶ヶ谷の地で開山されて400年。長きにわたり続けていけたのも和尚あってのこと。恩に報いる気持ちを形にし、また地域と寺が交流をもつ良い機会になればと地域にひらいた祭りと致しました」と話した。
400年の歴史の中には明治時代に野庭村に加え鍛冶ヶ谷村、上之村、中野村、小菅ヶ谷村、笠間村、公田村、桂村と広範囲に及ぶ連合役場が同寺に置かれていた記録が残っているほか、神仏が習合していた時代の名残か鍛冶ヶ谷八幡神社の祭具が約50年前まで本堂の縁の下に保管されていたという。
また祭りでは「地域の平和を考える機会にしたい」という思いから現在25代目和尚をつとめる篁素明(そみょう)住職から「心を常に整え、自分の心を浄めておくことが大切。まずは自分、次に身近な人へとその心の在り方が拡がり、世界みんなが平和な心をもつことができるようになることで、本当の平和が訪れるのではないか」との平和宣言も提言された。
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