おむすび文庫を自宅で開く 早川 亜紀さん 野七里在住 43歳
「絵本街道まっしぐら」
○…区内野七里で自宅を開放した家庭文庫「おむすび文庫」を週1回開く。同地で家庭文庫スタートさせたのは3年前だが、引っ越しをしてくる前に住んでいた港南区でも12年間、おむすび文庫を開いていた。「昔はおかず一品減らして本を購入していたことも」とクスクス笑い、購入した本は子どもたちだけでなく、夫にも読み聞かせて、その本の素晴らしさに理解を求めたりしたとのこと。
○…茨城県出身。自身の子どもの時代を振り返っても本好きだった記憶はないと話す。「でも親戚の叔母が言うには私の母が、私が幼い頃に熱心に読み聞かせをしていたと」。絵本を集めだしたのは上のお嬢さんが幼稚園に通いだしてから。当時、同じ幼稚園に通っていた絵本好きの先輩ママが「ゴリラ文庫」という家庭文庫を開いていたことに大きな影響を受けた。「そこで絵本の魅力に目覚め、気づけば蔵書が増え続け絵本街道まっしぐら」。その後、自らも本の魅力を周りの人に伝える場を提供。
○…大学進学で東京に出てきて20代前半で結婚。とにかく子どもが好きで「お母ちゃん」をイメージさせる母親像が理想だった。「ほら、大自然で畑を耕して、田んぼもあって、ニワトリを飼って沢山の子どもたちが私の周りを囲んでいて」と、まるで絵本の「せんたくかあちゃん」を彷彿させる豪快な母親像。海外の作家なら「かいじゅうたちのいるところ」を書いたモーリス・センダック。日本の作家なら荒井良二さんを一番好きな作家に挙げ「本当に素敵なの」とお勧め作家の本を手に話は尽きない。
○…家族は夫と長女、長男の4人家族。今年から家族の健康を考えて取り入れてきた自然療法や食事療法など、薬に頼らない健康法を伝えるサロンを始めた。「文庫に通われている方からのリクエストもあって。もうやりたい放題」と笑うが、自分が魅力を感じることを絵本と同様に周囲の人に提供しているのだろう。