神奈川県はこのほど「平成27年度優良工場」の受賞工場を発表した。県内から7社が選出され、区内からは小菅ケ谷に本社・工場を構える株式会社信光社(米澤勝之社長)が選ばれた。
同社は1947年に創業した合成宝石メーカー。サファイアやルチルなどの結晶育成から加工、部品化まで一貫した技術を持ち、腕時計の窓材用サファイアや照明などに用いられるLEDのサファイア基板を中心に製造。従業員数179人(2015年4月現在)ながらもサファイアの原石生産では日本一、ルチルの原石生産世界一を誇り、その製品は国内外を問わず活用されている。
今回は経営成績や作業環境、生産技術などに加えて、過去に「神奈川工業技術開発大賞」の大賞を2回、奨励賞を2回受賞するといった同社の研究開発力などが評価された。受賞に対して米澤社長は「現場が必死にやっているからこその評価。会社は山登りで例えるとまだまだ2、3合目だと思っているので、これからさらに世の中の役に立てるように取り組んでいく」と話している。
県優良工場表彰は、県内に立地する製造業を営む中小企業の工場のうち、経営成績などが特に優れており、労働災害や公害の発生防止、労働時間の短縮、環境関連手続の遵守などに取り組んでいる工場を表彰するもの。1958年度に制度が発足してから今年度を含めて705工場を表彰しており、今年度の表彰式は本日21日に県庁本庁舎で行われる。
横浜ブランドにも参加
結晶育成を事業の根底に据え、さまざまな製品を社会へ提供している同社。主力である腕時計の窓材やLED基板にとどまらず、光ファイバー用の部品、宝飾品など多方面で同社のサファイアなどを活用した製品が利用されている。
その技術を生かし、横浜市がクリエーターと企業をつないで新たに誕生させた横浜ブランド「texi(テクシ)」にも参加。単結晶製品の製造・加工技術を生かして、25カラット相当の「無垢ルビーの指輪」を開発した。
商品は2月12日(金)からドイツ・フランクフルトで開催される世界最大級の国際見本市「アンビエンテ」にも出展される予定。現在、商品はYCCヨコハマ創造都市センター(中区)に設置されたショールームで見ることができる。年中無休で開館時間は午前11時から午後10時まで。
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