栄区版 掲載号:2016年4月14日号 エリアトップへ

区が初めて開催したフォトコンテストで最優秀賞に選ばれた 掛下 尚一郎さん 公益財団法人日本野鳥の会職員 38歳

掲載号:2016年4月14日号

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自然の一瞬を写し出す

 ○…栄区の森や自然の魅力を発信できる作品を募集した「フォトコンテスト秋・冬 こたえは森にかくれてる―MISIA×YOKOHAMA―」。全174作品の中から、多くの水滴が付いた落ち葉を写した作品「滴のレンズ群」が最優秀賞に選ばれた。「見過ごしてしまうような何気ない落ち葉だけど、水滴の一つ一つが虫眼鏡のように葉脈を拡大して見えて面白いなと思った」と振り返る。

 ○…カメラに親しんでいた父親や祖父の下で育ったことで、子どもの頃から自然に写真を撮るようになった。写真の面白さを知ったきっかけは小学生の頃に行った修学旅行。池の近くで友人たちを撮影した際に、その写真にたまたま鯉がジャンプした一瞬が写っていた。「よく見ないと分からないような、集合写真の中の小さな一部分だった。それでも瞬間を切り取ることを面白いと思って印象に残っている1枚」。中学進学以降は一眼レフカメラに触れ、少しずつカメラは生活の一部に。身近な自然や生き物を中心に多くの写真を撮影してきた。

 ○…「よく虫捕りをしていた」という生き物好きな少年は、日本野鳥の会へ進んで現在も職員として勤務。現代では自然環境の変化とともに、以前とは生き物の生息環境も変わってきているが「観察すれば分かる環境の変化も、忙しくしていると気が付かない」と訴える。自然保護に尽力する同会の一員として保護活動に従事するとともに、自然の危機や魅力などを発信している。

 ○…写真は自然や生き物などの姿を記録するとともに、人々に対して自然について伝える手段でもある。これまで撮った写真には、人間の生活の中にある自然や生き物の姿などを切り取ったものが多く「自然はどこか特別な場所ではなく、すごく身近にあると感じてもらえる写真を撮れたら」。これからも自然の一瞬を写し出し、その魅力などを伝えていく。