県政報告 15年度予算案から見る子育て・健康づくり 神奈川県議会議員 あらい絹世
神奈川県の2015年度当初予算案が2月17日に開会した県議会の15年第1回定例会に提案され、審議が行われています。一般会計が1兆9495億円、特別会計が1兆3023億円、企業会計が1123億円で、総額3兆3641億円に上ります。
このうち県民生活への影響が大きい教育、民生、警察などの施策に関係する一般会計は14年度当初に比べ4・5%増えるなど過去最大規模となっていますが、人件費や介護・医療・児童関係費など、支出が義務的で任意では削減できない「義務的経費」は84・2%を占めています。特に、義務的経費の中でも介護・医療・児童関係費はこの10年間で約2・4倍に増えています。
子ども子育て支援新制度が4月から開始され、政令市・中核市の保育所等運営費の県負担が増すことから児童関係費は前年の1・6倍と増えますが、きめ細やかな市町村への支援が行われます。市町村に助成する保育所整備に関する予算が増すことで保育所103か所を整備し「産みたい・育てたい」と「働きたい」が両立できる環境づくりを進めていますが、同時に不足する保育士等の人材確保が急務です。また、増え続ける介護・医療費の抑制のためにも健康寿命の延伸が重要であり、未病を治す取り組みも進めていきます。
夢と希望に溢れた神奈川を実現するためにも、県民の皆さんの声を集約して予算案に提言してまいります。
予算案に挙がる10の重点事業の一部を取り上げます。
■子ども・子育ての新たな支援=398億4816万円(保育所・幼稚園・認定こども園に対する給付費負担202億1381万円など)■振り込め詐欺等被害防止コールセンターの運営=2億84万円■地震等災害対策の推進=833億415万円(県内にはがけ崩れ危険個所が多く土砂災害対策として55億727万円)■保健・医療体制の整備・充実および福祉施策の推進=1390億8068万円(新規に手話言語普及推進事業費230万円も計上されました)
確かな学力の向上1月26日号 |
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神奈川県予算に対する要望1月12日号 |
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