国が肥料・飼料の放射性セシウム暫定許容値を定めたことを受け、伊勢原市畜産会(石田栄男会長)は8月26日、牛ふん堆肥の製造・販売を行う市内13の畜産農家に自主検査を実施した。このうち1戸が製造した堆肥から許容値を超えるセシウムが検出されたものの、ほかの農家からの検出はなかった。
許容値超えが確認された農家で4〜5月下旬に製造された牛ふん堆肥には、都内業者から4月ごろ購入した剪定枝チップが混ぜてあった。26日の自主検査でこの堆肥から1kgあたり700ベクレル(暫定許容値400ベクレル)を計測した。
堆肥は6月までに同農家の飼料畑に散布されたが、この畑で8月に収穫された飼料用とうもろこしを検査したところ放射性セシウムは「不検出」だったという。
市から報告を受けた県農政部は29日、この農家が7〜8月下旬に生産した剪定枝チップ入り牛ふん堆肥と、8月中旬ごろ購入した剪定枝チップを採取して検査を行った。その結果、堆肥からは暫定許容値を下回る300ベクレル、チップからは400ベクレルが検出された。現在、チップに許容値設定はない。
今回、市内の堆肥が暫定許容値を超えた原因について、県と市は「県内の飼料は安全性が確認されていることから、剪定枝チップが原因」と推測している。市農政課によると、市内で剪定枝入り堆肥を製造する農家はこの1戸のみという。
市は今回、伊勢原市畜産会が実施した自主検査の結果をふまえ「現在、市内の家畜ふん堆肥は施用、流通に支障はない」としている。
報道に不安の声も
8月31日に市と県が記者発表をした翌日、メディアは「伊勢原で許容値超え」を一斉に報道。農政課によると「一部には、現在も許容値を上回る堆肥が流通していると誤解を招きかねない報道も見受けられた」という。同課によると、9月6日までに10数件の問い合わせ、不安の声が集まった。
農政課長は「当該農家に対する県の検査、追加の自主検査で許容値を超える堆肥は確認されていない。風評に惑わされないでほしい」と話している。
問い合わせは伊勢原市役所/【電話】0463(94)4711・農政課まで。
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