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伊勢原 トップニュース社会

公開日:2013.06.21

5年で6万人増めざす
大山核づくり事業 初の説明会

  • 満員となった説明会場。関心の高さがうかがえた

 神奈川県が進める、新たな観光の核づくり認定事業に選ばれた「大山魅力再発見『平成大山講』プロジェクト」。6月14日には、住民説明会が大山公民館で初めて開かれ、宿坊関係者ら60人が参加した。平成大山講プロジェクト推進協議会の会長で産業能率大学の斉藤進教授は「全山一丸となって大山を盛り上げましょう」と参加者に呼びかけた。



 平成大山講プロジェクトは、横浜・鎌倉・箱根に次ぐ第4の国際観光地の創出を目指している県が今年2月に認定したもの。その後、4月26日には地域団体・企業、大学、行政で推進協議会が立ち上がり、プロジェクトの検討が行われてきた。5月に事業計画が県に提出され、今回初めて説明会が開催される運びとなった。



 説明会では、大山地区が抱える閑散期の集客といった課題の洗い出しと解決にむけた指針、観光客を増やすための具体的な取り組みをまとめたアクションプログラムなどが紹介された。 プログラムの一例として、ハイキングコースの新設、国際化に合わせた多言語パンフレット・看板の設置、誰もが大山に来られるようバリアフリー観光の実現などが挙げられた。推進協議会では、今年度の実施計画にこれらのプログラムを落とし込み、現在、実現にむけた検討を進めている。



 市商工観光振興課によると、計画の進ちょくを見ながら県・市の予算措置も検討していくという。



 プロジェクトの当面の目標は、2017年までの5年間で大山・日向地区の年間観光客数を昨年比6万人増の110万人にすること。



 目標の達成にむけて斉藤教授は「大山で行われている既存のイベントをさらに磨き上げ、今一度、その魅力を”再発見”してもらうことが重要」と指摘。また、プロジェクトに対する地域住民間の機運の高まりも不可欠とした。



 説明会に参加した小笠原久男さん(67歳)は「大山に江戸時代のにぎわいが戻ってくれればうれしい」と話した。



知事のPRに期待



 8月17日には、大山阿夫利神社で開催されるジャズイベントに黒岩祐治知事や観光大使らを招いて、プロジェクトの成功を祈念するキックオフイベントが行われることが決まった。



 推進協議会では、事業認定を受けたことで得られる知事のトップセールスをはじめとした行政の後方支援を追い風にして、積極的に大山をPRしていきたい考えだ。



 斉藤教授は「大山の観光や景観に携わり30年近く経つが、今が一番盛り上がっていると感じる。地元住民と一体でプロジェクトを進めていきたい」と話した。

 

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