慰霊碑に手を合わせる岩田署長
１８７７（明治10）年11月19日に市内上粕屋の旅籠屋「紙屋」で殉職した祝井盛武巡査の慰霊祭が、事件現場跡地（上粕屋１７５８）で11月18日に執り行われた。
この日の慰霊祭は岩田雅明伊勢原警察署長をはじめ、同署員のほか当時の主である鵜川家の４代目・鵜川四郎さん、さらに祝井巡査が眠る教善寺（平塚）の住職ら約20人が参列。岩田署長は「果敢な職務執行は命を賭して市民を守るという警察官魂の原点」と勇気を称え、殉職事件の絶無を誓うとともに、事件を語り継いでいくことを署員に再確認させていた。
祝井巡査は、日本刀を振りかざし紙屋の娘を監禁している男に単身素手で立ち向かう。重傷を負いながらも日本刀は奪うが隠し持っていた短刀で胸など数カ所を刺され29歳の若さで命を落とした。
この事件で祝井巡査は警察制度が施行されてから事件取り扱い中、初の殉職者となった。
鵜川家は90年以上の間４代にわたり、故祝井巡査を命の恩人として供養を続けている。
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