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公開日:2023.04.14

伊勢原産ナシ
人工受粉作業が佳境
市内の農家で

  • 手作業で受粉を行う石井さん

 県内有数のナシの生産量を誇る伊勢原市。市内各地のナシ園では白く小さな花が一面に咲き、農家による人工授粉の作業がピークを迎えている4月7日、市内伊勢原にある石井毅さん(58)のナシ園を取材した。

 JA湘南果樹部会伊勢原支部の支部長を務め、26アールの敷地で幸水などを中心に栽培する石井さん。作業は晴れた日で気温が18度以上ある日に行うという。

 この日は花粉と「石松子(せきしょうし)」と呼ばれるピンク色の増量剤を混ぜたものを、綿帽子のような「梵天」で一つひとつの花に丁寧に手作業で受粉を行った。

 石井さんによれば、ナシの人口受粉は桜の花が満開になった後に行われるが、今年は例年より暖かい日が続いたことで、桜が早く開花したことから、受粉作業も前倒しで行っていて「ナシを作って35年になるが、今年の開花が一番早い」と話す。

 花が咲き終わって1週間ほど経つと実がなり「今後の天候にもよるが8月初めには出荷できると思う。美味しいナシを皆さんにお届けできるよう努力していく。毎年待ってくれている人たちの声が励みになっている」と話した。JA湘南の担当者によれば、市内でナシを栽培している農家は約40軒。栽培面積は11ヘクタールになる。

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